2008年07月15日

亜急性硬化性全脳炎の治療薬リバビリンを手に入れるためには

難病患者、ピンチ 中国が五輪控え「薬送れぬ」

 北京五輪の余波が難病患者に影響を与えている。中国製の治療薬が輸入できなくなり、ウイルス性の亜急性硬化性全脳炎(SSPE)で熊本市の熊本大医学部付属病院に入院する森下哉美さん(21)への治療が止まりかねない状況だ。欧米の同じ薬は価格が約100倍という。主治医が11日夜、手元に残る最後の薬を森下さんに注射した。症状の悪化を心配する家族と主治医は助けを求めている。

 SSPEの治療には、C型肝炎治療薬として知られるインターフェロンと液体注射薬「リバビリン」の併用が有効という。国内で流通しておらず、海外から取り寄せるしかないリバビリンの治療を受けている日本の患者は約150人のうち10人程度という。メキシコ製の製造が中止になり、02年からは主治医の野村恵子・医学部発達小児科助教(44)が中国の製薬会社から取り寄せていた。

 ところが6月27日、野村医師に「薬が送れない」と電子メールが届いた。北京五輪期間中の安全確保のため、中国の郵便局が6〜10月、すべての窓口で液体類や気体などの扱いを禁じたためという。

 リバビリンは通常、1日3本ずつ5日間注射し、9日休んで5日間注射する。保険適用外の自費治療で、年1回、2千本を750ドル(約8万円)で中国から買っていた。米国やスイスなどでも売っているが、中国製の約100倍で1本5千円程度という。

 森下さんの次の投薬予定は約4週間後。8月までに薬が入手できないと、筋肉が異常に緊張したり呼吸が不安定になったりする恐れがある。SSPEを含む感染症などの厚生労働省研究班長で東京医科歯科大大学院の水沢英洋教授は野村医師に頼まれ、今月上旬に「リバビリンに対する郵便取り扱い禁止を解くよう中国に働きかけてほしい」と厚労省に求めた。

 06年7月の入院以来、泊まり込みで看病する母の京さん(49)によると、哉美さんの発症は小学6年の10月ごろ。歩いていて下半身に力が入らなくなり、はしを持てなくなった。別の病院で医師から「余命3カ月」と宣告され、発症2週間後に首が座らなくなり、寝たきりになった。体重は一時、40キロ台から20キロ台に落ちた。

 熊本大付属病院のリバビリン治療で症状が改善し、車いすを自力で動かせるようになった。中学を卒業し、養護学校に3年間通った。今は話すこともできず、ほぼ寝たきりの状態だが、たまに家族に笑顔を見せることもあるという。京さんは「薬がなくなればこの笑顔がなくなる。何とか治療を続けさせてやりたい」と語った。



 五輪の影響はこんなところにまで…。しかし中国も、融通きかなすぎではないですかね。警戒する気持ちはわかりますが…何とかしてやってもらいたいなぁ。

 亜急性硬化性全脳炎は、麻疹ウイルスによって緩徐に進行する脳の炎症です。麻疹ウイルスといっても、よくある「はしか」ではなく、熱が出るとか、皮疹が出るとか、そういう症状ではありません。麻疹ウイルスが原因なだけです。麻疹に感染してから、数年のあいだ潜伏しています。そして、5〜10年後に発病するという特徴があります。発病後は数月から数年の経過(亜急性)で、神経症状が進行します。

 亜急性硬化性全脳炎の症状としては、成績低下、記憶力低下、いつもと違った行動、感情不安定、体がガクンとなる発作、歩行障害、字が下手になった、などで気がつかれることが多いようです。

 脳のウイルス感染による病気なので、抗ウイルス療法としてインターフェロンやリバビリンなどが用いられていますが、「難病」ですので、治療法は確立されておりません。しかし自力で車椅子を押すぐらいにまで回復しているのですから、何としてでも治療を継続していきたいところですね。

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posted by さじ at 23:44 | Comment(1) | TrackBack(0) | 脳神
この記事へのコメント
私もこの件は、融通さえ利けば解決するはずなのに 何でだろうと思いました。
 わたしにはなにもできないけど、外務省と報道ステーションへWEBを通してアイディアを伝えました。
 「個人輸入できるなら違法じゃないので、中国在中の外交官に購入してもらって、外交官特権を利用して国内へ持ち込めばよいのではないのでしょうか」と、
 省庁の縄張りとか超えて欲しいし、「悪法も法」なら 法をずる賢く利用して善用すべきでしょう。私たちはズルっぽくやって正義を行使したとしても、将来悪用などしないしそんなに頭悪くない。
 ただ、こういう意見は、広めていいのかわからないけど・・・。
Posted by mili at 2008年07月27日 21:34
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