血小板を「フリーズドライ(凍結乾燥)処理」する方法が開発された―細胞分裂を促進するなどの働きがある「成長因子」も保存されるため、粉末状の血小板を傷口に直接塗布したり、包帯などに用いたりすることができるという。
血液中に含まれ、止血や傷の治癒において重要な役割を果たする血小板。医療現場での血小板の需要は高い。しかし血小板は温度の変化に弱く、冷凍保存することができない。
そのため研究者の中では血小板の「フリーズドライ」に注目が集まっていたという。しかし、これまでに開発されてきたいくつかの方法については、実用性の面での難点、効果面での問題が指摘されてきた。
米カリフォルニア大学デービス校のFern Tablin博士は、血漿から取り出した血小板を凍結乾燥することに成功。充てん剤としてポリエチレン・グリコールなどの高分子化合物、さらにトレハロースなどのオリゴ糖を加えたという。
粉末状の血小板には成長因子が保存されているため、傷口に直接塗布、あるいは包帯やばんそうこうに応用することで、止血・傷の治癒に高い効果を発揮するとされる。
この画期的な「血小板フリーズドライ法」によって、医療機関はもちろん、戦場や災害地など輸血が困難な環境でも負傷者の早急な治療が可能になるとして期待が高まっている。
おおお。これは画期的な。
身体の中で血小板が集合して、血の流れを止めるだけでなく、外からでも、しかもお手軽に血小板と成長因子を塗布することが出来るなんて、ねぇ。
傷ドライやら絆創膏やらありますけれど、医療品として、フリーズドライ血小板配合の絆創膏が出てきても全く不思議ではないですね。むしろ希望。
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