2008年06月26日

飛行機内で救命措置を行った女性が、乗客の撮影でPTSDに

飛行機内で救命中、傍観乗客の視線と写真撮影でPTSDに

 航空機内で心肺停止した男性に蘇生措置をして助けた女性が、やじ馬状態のほかの乗客に写真を撮影され、恐怖心などから心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった。

 女性を診察した国保旭中央病院(千葉県)の大塚祐司医師によると、女性は会社員。救急法の指導員資格があり、機内で倒れた男性に独りで人工呼吸や心臓マッサージをした。男性は呼吸が戻り、規則的な心拍も回復して命を取り留めた。

 この間、多くの中高年の日本人男性乗客らが「テレビと同じ」「やめたら死ぬんでしょ」と携帯やビデオで撮影。女性は中年男性が集まる場所で過呼吸症状が出るように。カメラのシャッター音が怖く携帯のカメラも使えなくなった。「やじ馬の罵声と圧力の怖さは忘れないと思う」と話しているという。

 客室乗務員は手伝わず、AEDを頼んだが、持ってこなかったという



 何が起こったんだ・・・。

 一番腹立つのは携帯で撮影よりも「やめたら死ぬんでしょ」と救護者にプレッシャーをかけている点です。そんなこと言うぐらいなら手伝えと。心臓マッサージがどれだけ重労働か分かっているんでしょうか。

 幸いにも呼吸も戻り、心拍も正常ということですので、命が救われたわけです。飛行機に乗っていた何百人という乗客の力ではなく、たった1人の女性のおかげで。

関連
医学処:飛行機内のエコノミークラス症候群は女性に集中している
医学処:完全大血管転位症を治療するためアメリカへ、向かう途中の日本で手術成功
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posted by さじ at 00:52 | Comment(9) | TrackBack(0) | 救急
この記事へのコメント
なんでもかんでもPTSDにしたらあかん!!!民事訴訟が増えて、社会が萎縮してしまう。地裁レベルだと、冤罪事件がうじゃうじゃあるよ。「心の傷は言ったもん勝ち」って本がでたばかりだよね。

ちなみに、自分も乗り物に乗っていて、殴られたことがあるよ。誰も助けてくれなかった。蘇生措置をおまわりさんと一緒にしたこともあるよ。残念ながら、お亡くなりになりましたが。。。そりゃ〜やじうまはくるでしょうよ。

これってPTSD? 結局自分で乗り越えて行くしかないんじゃない。「不幸な自分」から、脱出することを考えないと。自分も不幸は自慢するほど沢山ありますよ。

こんなに乱発したら、本当に救わないといけない人が救われなくなるよ。今、インチキって言われているもん。キツい言い方かもしれないけれど、このくらいでPTSDになっていたら、海外では生きていけないね。
Posted by PTSDって。。。 at 2008年06月26日 09:27
その考え方は古い。

ストレスに対しての受け方・感じ方・症状の出方に個人差がある以上、遭った状況の大きさではなく、個人に着目すべきです。秋葉原通り魔事件だって、携帯でシャッター切っている人もいれば、急性ストレス障害になった人もいます。不眠やフラッシュバックを起こしている人に「乗り越えろ」とか「不幸な自分から脱出しろ」と言うなんて、全く意味のないことです。

何故「自分が平気だから相手も大丈夫」という思考に陥るんでしょうか。不思議です。
Posted by さじ at 2008年06月26日 22:00
その考え方も古い。
やり手弁護士の恐ろしさを知らないね。一つ一つの判例がいかに国益を損なっているか、精神科医こそ知るべき。どうやって証明するんだよ。実際、言ったもん勝ちじゃない。冤罪の方が深刻だ。

この本書いている人だって精神科医だよ。PTSDの患者なんて本来、そんなにいるわけないよ。戦時中じゃあるまいし。

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弁護士の杉田雅彦氏によれば、交通事故の被害者によってPTSDが申し立てられるケースが急増しており、またPTSDが認定された傷害事件のうちには、冤罪の疑いがある疑いがあるものが少なくないそうです
(PTSD裁判の動向と問題点---混迷を深める『PTSD概念』から脱却する方法)
『精神神経科学雑誌』108巻482-487頁、 二00六年)。

「心の傷は言ったもん勝ち」
1955年、京都府生まれ。東京大学医学部医学科卒業。医学博士。精神科医。

Posted by at 2008年06月27日 10:48
「被害者によってPTSDが申し立てられる」ケースが急増してるだけであってね。

この人が「個人」を診察して、PTSDだと診断できなかったらただのモグリですよ。そんな肩書きなんてどうでもいいんです。要するに患者個人と向き合えるかどうか、です。

では逆に問いますが、この事件の人がPTSDではない、とする根拠は何なのですか?

あなた自身の言っている、「本当に救わないといけない人」というのは、どういう人のことを言うんですか?
Posted by さじ at 2008年06月27日 22:08
さじさんに同感。

他人の生命を救った人が、医師・看護師・消防の救命救急士でもないのに、独りで助ける作業続けるの始めてだと、間違いないか気が動転しながら続けるだけども、内面ダメージあとから来ます。

福知山線の列車事故で周囲住人や工場事務所人員の皆さんが、咄嗟の判断で救援尽力下さった中に、PTSDがかなり出ましたよね。
こうすれば良かったのではないか、ああすれば良かったのではないかと、記事の助けた人にも、複雑な思い助かっても生じたはずです。

それに記事の助けた女性がPTSDと判断されたとありますが、損得の訴訟起こした話なども何もないのに、無理矢理その手の話を並べているのは、ちょっとね。。。

弁護士知る人物いますが、その手の類型と実際のPTSDは、内的問題を抱えてしまったご本人たちと実際に接して話し続けると明解にわかるケース多いです。
話に混乱やわざと中て書きする人は、論外で笑い話です。
Posted by Leon at 2008年06月28日 01:37
さじさん、「はじめまして」......が抜けてました。すみません。

初書き込みがPTSDとは......
以前に、保険屋さんの愚痴聞き役してました。
保険の適用外を診断書任せで、外科で対応できず内科でも無理を、何でもPTSDにして出させている人いるからかも。
こういう次元の極端なわけわからない話が、出て来るのかもしれませんね。困ったものです。
Posted by Leon at 2008年06月28日 01:59
Leonさん、はじめましてー。
書き込みありがとうございます!
実際、PTSDを呈のいい病気として利用している人や、患者さんに頼まれてPTSDという診断書を書いてしまったという人も、なかにはいるでしょうしね。
そういう人がいるから、逆にPTSDが誤解されてしまうわけですよね。
この勇気ある女性も、現実で誤解されっぱなしなのかもしれませんしね…。哀しいことです。
Posted by さじ at 2008年06月28日 14:44
この記事だけで、判断することもできない。飛行機会社の言い分がのっていない。他の乗客の証言もない。そういうことも、問題だと思う。そもそも、この記事の意図はなんなのか、よくわからない。

PTSDの科学的根拠なんて、あるの?自己申告だもの、あいまいさがのこる。第三者機関でもつくらないかぎり解決しないんじゃない。逆に、なぜそこを問題にしなかったの?

こうやって議論になること事態、いいことなんじゃない。

PTSDがインチキだと言われているのは、K 氏の事件もあるからでしょう。仕方ないよ。
Posted by at 2008年06月29日 10:28
さじさん、レスありがとうございました。
ソフトのデータ更新でネット繋ぐの夜中になるので、どうも書き込みもこの時間帯ですみません。
Posted by Leon at 2008年07月03日 02:30
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