2008年06月15日

東大の吉川洋教授が医療費抑制には限界があると主張。

吉川洋・東大教授が講演「医療費抑制に限界との認識」

 政府の社会保障国民会議座長の吉川洋東大教授は13日、東京・大手町の経団連会館で開かれた読売国際経済懇話会(YIES)で講演し、医療費について「とにかく抑えるというのは正解ではない」と述べ、医療技術が進歩し、高額化する中で、医療費抑制には限界があるとの認識を示した。

 同時に、医療財政安定化のため、医療給付のあり方を検討する必要性を指摘。年金制度に関しては、「(給付水準を自動的に引き下げる)マクロ経済スライドが2004年改正で導入され、持続可能性が高まった」と評価した。

 また、政府・与党が改善策を決定した後期高齢者医療制度については「情緒的な議論が多く、残念だ。冷静に建設的に議論する必要がある」と述べた。

 吉川氏は社会保障制度改革全体の議論について「社会保障機能を強化する必要があり、財源を議論しないといけない」と強調した。



 有識者は皆、「医療費を抑制するのは正しいことではない」と言いますね。その裏の意味は「別の、無駄な公共事業費とかから捻出すべきだ」ということではないでしょうか。

 日本って戦争に負けて、民主主義になって、元々技術力とか応用力とかあったためにここまで大きく成長しましたけれど、急速に民主化したために政治についてはまだまだ未発達なんじゃないでしょうか。民意が反映されていないといいますか、結局自分の懐のことしか考えていない人によって国が動かされているような気がします。

 なんでもタクシー券の利用額が、1000分の1になったとか。問題が露呈した月だからというのもあるでしょうけれど、「やればできるんじゃん」という印象しかありませんね。

 例えば役人の給料を今の1.5倍にするかわりに、国のために献身的に働けといったらどうなんでしょうかね。というか国のために働いている人の給料(給料とは言わないんでしょうけれど)を下げろとかいう気持ちは毛頭なくって、天下りとか利権とかに関係なく動いてもらえるんだったら今の1.5倍ぐらいもらってもいいと思います。

 まぁそんなことは難しいんでしょうけれども…。最近多くの有識者が「このままだと医療はヤバイ」と言っています。今までもやばったのに、あえて露骨に言い出すってことは、本当に終息してしまうかもしれませんねぇ。危機感をもたず、自分の貯金額だけ増やすような人が大勢いるってのが哀しいことですが。

関連
医学処:医療従事者の努力のおかげで、医療費は前年度とほぼ同じ32兆でした。
医学処:医師不足や経営悪化を理由に141の診療科が入院休止。


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posted by さじ at 21:33 | Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS
この記事へのコメント
日本の民主化って明治なんですよ本当は。
普通選挙は明治に始まったんです。
世界的に見ても早い。
アメリカですら戦後、1960年代も半ばになってからです。
日本のほうがずっと進んでたんです。

戦後、日本人は余りにも甘やかされた。
義務を果たすことなく、痛みの無いままに豊かになりすぎたから、自分の懐のことしか考えて無い人が増えたのではないかと思います。
Posted by plex at 2010年03月12日 02:14
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