2012年05月21日

愛媛の研修医がマンションから転落死。自殺の可能性も。

宇和島のマンションから研修医が転落死 愛媛

 7日午前5時20分ごろ、愛媛県宇和島市弁天町のマンション前の路上で、散歩中の無職男性(68)が、このマンションに住む研修医の男性(27)があおむけで倒れているのを見つけ119番した。男性は搬送先の病院で死亡。愛媛県警宇和島署は男性がマンションの6〜7階から転落したものとみて調べている。

 同署によると、男性はマンションの3階に居住。遺書などはないが、同署は状況から、自殺の可能性もあるとみて調べている。



 毎年、研修医の自殺が多いですね…。そりゃ社会に出てこんなに過酷なのかってぐらい労働しているのは事実ですが。でも職場が医療関係である以上、メンタル面でのフォローも必要だと思います。気軽に、精神科にかかれるような体制づくりが必要です。
posted by さじ at 03:14 | Comment(2) | 精神

2012年05月19日

医師の当直バイト斡旋に特化したサービスをスリーピースが開始。

医師の当直バイトに特化した「当直医局」サービス開始

 スリーピースは、医師の当直アルバイトに特化したアルバイト支援サービス当直医局を5月7日より開始。医師向けの当直アルバイト支援サービスと、当直アルバイト医の募集を検討している病院・診療所向けの採用支援サービスを提供する。
 
 同社によると、このサービスを開始した背景には、2004年に厚生労働省が講じた「研修医に対して当直アルバイトを禁じる施策」があるという。当直アルバイトの過不足を多く埋めてきた研修医の当直アルバイトを禁じることによって、医療機関は当直医の確保が困難な状態になっている。そこで、当直アルバイトに特化したサービス当直医局の提供をこのほど開始。医師にとっては当直アルバイト特有の情報を知ることができるため雇用のミスマッチを減らすことが可能になり、医療機関にとっては、当直医のニーズを的確に把握でき、当直医の確保を容易に行うことが可能になるという。

 当直医局は、医師向けに「専属の当直アルバイト支援コンサルタントによる相談」「希望に応じた求人情報の紹介」「無料相談会・セミナーの開催」などのサービスを提供。医療機関には「当直アルバイト希望医師の紹介」「当直医局サイトへの求人情報の無料掲載」などを行う。医師に代わって経験豊富なアドバイザーが情報収集を行い、当直アルバイト先医療機関の提案、勤務条件などを無料でサポート。アドバイザーが仲介することで、細かな条件交渉が可能になるという。



 若手医師、っというよりある程度の中堅医師、いやいや、結構な医師が、当直による外勤をしなければいけません。しなければいけない、というのは、総合病院の勤務医の場合かなり薄給(時給換算にするとそこらへんの高校生並のバイト料)なので、生活のために、というのもありますし、記事にもあるように「病院の当直医が減っている」というのもあるでしょう。

 よくある中堅病院の場合、誰か医師が当直しなければいけません。しかし中堅病院の場合、常勤医師が数名しかいないところも多く、その医師が当直業務をやるとなると数日に1度当直をしなければいけないぐらいのペースでやらざるをえなくなり、超過酷な勤務体制になってしまいます。

 ですので労働力としてこういったサポートは必要なのです。win win関係のスムースな構築。
posted by さじ at 03:48 | Comment(0) | 大学

膝の軟骨を再生医療で復活させる臨床治験を神戸大で開始。

膝の軟骨再生、治験開始へ 神戸大など

 神戸大と先端医療センター(神戸市)は、スポーツや事故などで傷ついた膝の軟骨を自分の細胞を使って再生させる治療について、国の承認を得るのに必要な臨床試験(治験)を今月内に始める。同種の取り組みでは、国内で最も早く保険がきく治療になると期待されている。

 この治療は、自分の膝に残っている軟骨から、数ミリリットルの細胞を注射で取り出して培養し、約10日後に欠損部に移植する。今月内に始める治験は20〜50歳の10人を予定。1年間経過を観察する。

 残った軟骨の一部を切り出して、そのまま移し替えるなどの治療法はすでにあるが、対応できるのは4平方センチ程度の傷。新方式なら、約9平方センチまで治療できるようになるという。

 軟骨の再生治療は欧米では2500例以上の実施例があるが、国内では取り組みが遅れている。責任者の神戸大・黒田良祐准教授(整形外科)は「今後、靱帯損傷を伴う膝のけがや高齢者に多い変形性膝関節症にも広げたい」と話している。



 もともと再生医療の分野において、一番進んでいるのが軟骨の再生ですし、本来ならもっと早くやるべきだったんでしょうけれども。満を持して日本でも導入。膝は色々と傷めやすいところですし、苦しんでいる人も、スポーツをやる若者から高齢者まで多いので、今後の発展が期待されます。
posted by さじ at 03:42 | Comment(0) | 移植

震災後、6割の子供がめまいのような症状を訴えている。

震災後、6割の子がめまい訴え 心理的要因か、日大調査

 地震でもないのに地面が揺れている――。東日本大震災直後、千葉県内の子ども約1860人のうち6割がめまいのような症状を訴えていたことが日本大学医学部の野村泰之医師らのグループの調査でわかった。強い揺れに見舞われた心理的要因が大きいとみられる。

 調査は2011年3〜5月、千葉県船橋市の小中高校生計1926人を対象に実施、1862人から回答を得た。このうち症状がみられたのは、小学生73.9%、中学生、高校生はいずれも57.9%。男子より女子の割合が1.4倍高く、乗り物酔いをしやすい子がかかりやすい傾向があった。



 へぇ。不思議。心理的なもんなんですかね。乗り物酔いは三半規管の影響ですけど、そこが未発達の傾向があるほうが心因性のふらつきのようなものが生じやすいのか。心のケアはずっと必要ですね。こういうところにも医学のケアが入るようになったのは大きい進歩か。
posted by さじ at 03:39 | Comment(0) | 眼科

日本医大病院のICUで多剤耐性アシネトバクターが検出される。

集中治療室で11人院内感染 日本医科大病院

 日本医科大病院(東京都文京区)の集中治療室に入院中の患者11人から多剤耐性細菌のアシネトバクターが検出された。うち6人が死亡したが、病院は「もとの病気が原因で院内感染との関係はない」と説明している。

 同病院によると、2月16日に集中治療室に入院していた60代男性患者の血管カテーテルから菌が検出された。5月7日までに他の入院患者10人のたんや血液からも菌を検出。うち6人が亡くなり、現在も男性患者1人が入院している。感染経路は不明という。

 病院は、職員の衛生管理や機材の消毒などを徹底したが、感染者数が10人を超えたため、今月2日に都や文京保健所などに報告。8日にホームページで公表した。同病院では2010年にも、高度救命救急センターで入院患者14人からアシネトバクター菌が検出された。



 対策してもしても出てしまうのが院内感染。病院側が悪いわけじゃないんですけどもね、もともと病気で免疫力ガクっと落ちてるわけですし。多剤耐性菌とはいえそこらへんにいるわけで。まぁこれ以上増えないように徹底した管理が必要なんでしょうけれども。大病院である以上院内感染とは常に闘いなんでしょうねぇ。
posted by さじ at 03:36 | Comment(0) | 感染

男性型脱毛症の原因とみられる物質を発見する。

男性型脱毛症「犯人」を見つけた…新薬に期待も

 男性型脱毛症の原因とみられる物質を、米ペンシルベニア大などが発見し、その作用の仕組みも解明した。

 この作用を妨げる新薬の開発につながると期待される。米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。

 男性型脱毛症は思春期以降に発症、前頭部や後頭部の毛髪が徐々に細く短くなり、最終的にはなくなる。症状に悩む男性は国内に約800万人いるとされる。

 研究チームは、患者5人の頭皮を分析。「プロスタグランジンD2」という物質をつくる遺伝子の働きが、脱毛部では活発で、毛のある部分の約3倍に上ることを突き止めた。健康な頭皮を培養し、この物質を加えると、毛髪の成長が妨げられた。

 また、プロスタグランジンD2は、皮膚内の「GPR44」というたんぱく質と結合して脱毛症を引き起こすことも、マウス実験でわかった。



 ハゲいなくなるのかもなぁ、数十年後には。年齢に応じた頭髪している人はダンディーだと思いますけどね。バーコードみたいな人は短くしちゃったほうがカッコいいのに、ミラノ親父みたいで。
posted by さじ at 03:34 | Comment(0) | 皮膚

子供を産みたいけど不妊治療はお金がかかるのでやりたくない人が多い

既婚女性、「子供を産みたい」けど不妊治療は嫌?

 出産を希望する既婚女性の約半数が不妊を不安に思いながら具体的な対策を取っている人は少ないことが、女性向けフィットネス用品などを販売するコニー(大阪市中央区)の調査で分かった。

 調査は2月、全国の既婚者で出産経験のない25〜39歳の女性1千人を対象に行った。それによると、「子供を産みたい」と答えた人は7割。出産に踏み切れない理由は「欲しいけれどできない」が49%で、「教育費など経済的な負担増」(26%)を上回った。

 一方、半数が「今後も子供ができないのではないか」と不安に思っていたが、このうち約6割が具体的な対策はとっていないと答え、医師の検査を受けたことのある人は22%。医師による不妊治療には抵抗も多く、「不妊治療をしてでも子供を産みたいか」との質問には、44%が「思わない」と回答。治療のイメージとして「料金が高そう」「効果に時間がかかりそう」といった声があった。

 同社では「妊娠に関して相談できる人がいないという人も多く、まずは相談相手を見つけ、不妊の原因を知るアクションを起こすことが大切なのではないか」としている。



 少子化対策として、やっぱりこの不妊治療に税金を投じるのが一番だと思うんですけどもねー。命に差し障りないから、不妊治療に税金が使われないんでしょうけれども、将来の国のことを考えれば大金使ってもいいと思うんですけども。

 今の民主党が社会保障がどうのという理由で増税しようとしてますけれど、全部老人のためというか、まぁ別に老人のために使ってもいいんですけど、優先すべきはドッチなのか、といいますか…。日本ってそのへんすごく曖昧ですよね。何でなんだろ?と考えると、政治家を後押ししている人たちが老人だからなのか。先日バスの中で老人が「年金をもらえるようにガンガン運動していく」って言ってました。まぁその通りなんでしょうけれども、大局的にみるとどうも。

 消費税上げてもいいですし節電してもいいんですけど、国の金をかけるべきはどこなのかなぁー。209万人も生活保護受けてる国じゃもう色々終わってんのかもしれませんね。病気の人は仕方ないんですけど、働けるのに働けない人は何でもやったらいいじゃない、農業でも何でも。戦後無意味に民主化と発展をした結果、「自分はこういう仕事しかやりたくない」という人が増えた気がする。話がずれたのでこのへんで。
posted by さじ at 03:32 | Comment(2) | 生殖

感染症で発熱する原子レベルの仕組みを大阪大が解明する。

発熱してばい菌退治=原子レベルで仕組み解明―大阪大

 ヒトが発熱することで、血液中の白血球がばい菌を退治する原子レベルでの仕組みを、大阪大医学系研究科の藤原祐一郎助教(生理学)らの研究グループが解明し、8日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。

 同助教は「将来的に、抗生物質を使わずに免疫力を高め、ばい菌を殺す薬ができるのではないか」と話している。 



 熱が出るってのはある意味正常なことですからね。身体の防衛反応ですので。

 私は基本的に38度出ようが自分には解熱剤使いませんね。必要なんだもの。勿論「こりゃ必要な熱だわな」と思うから使わないわけですけど。
posted by さじ at 03:26 | Comment(0) | 感染

2012年05月13日

災害時のカルテの統一書式を3学会がタッグを組んで作成

<災害>3学会、統一カルテへ書式作り

 災害時に避難所などで緊急的に治療する際のカルテについて、日本集団災害医学会など3学会が、統一した書式作りを始めた。応援の医師が交代しても患者情報が引き継がれるうえ、地域の拠点病院などが集約して分析することで、感染症など疾病の発生状況を素早く把握できる。学会横断の検討会でカルテに盛り込む項目などを議論し、今年度内の完成を目指す。

 検討されている災害時用カルテの利用期間は、災害発生直後から地元の医療機関が復旧するまでの1カ月〜1カ月半程度を想定。被災地では特に感染症の流行が懸念されるため、災害時用カルテには、発熱や下痢の症状を詳しく書き込む項目を設ける見込み。

 近年は電子カルテが普及しているが、インターネットや電話などの通信手段が被害を受けることもあり、災害用カルテは紙との併用も検討する

 国のまとめでは、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県では、6911の医療機関のうち1474機関で建物に被害があり、377機関が外来患者の受け入れが不可能になったか制限した。一方で4000人以上がけがをし、多くの人が避難生活で体調悪化を訴え、全国から支援に入った医師が避難所を巡回するなどして診療にあたった。

 医師法は、カルテに名前や住所、症状、治療法、診療年月日の4項目を書き込むと決めているが、書式は医療機関によって異なる。このため被災地では、患者の生年月日などが詳しく書き込まれたものから内容に乏しいものまでばらつきが大きく、集計しにくかった。加えて、地域によっては混乱でカルテ自体が引き継がれないケースもあり、応援の医師が入れ替わると患者の投薬情報が分からなくなるなどの問題があった。

 検討会の委員長の小井土雄一・災害医療センター救命救急センター長は「災害時のカルテ統一は長年の懸案だった。今度こそ全国で統一して、現場で確実に連携を取れるようにしたい」と話している。



 なんとかならんのかなーと思うのが、被災しても使える電子カルテの開発ですね。

 まず紙カルテの圧倒的デメリットは、「字が汚すぎて読めない」「既往歴や内服などが検索できない」ことでしょう。もう圧倒的。正直紙カルテのいいところっていうと「メモみたいに殴り書きできる手軽さ」と「電気使わない」ことぐらいです。全国の病院で電子カルテにしないと事故りますね。被災してたら特に。

 ちょっと分厚くなってもいいですから、電池内臓の電子カルテとかできないですかねー。クラウドシステム使ってさ。
posted by さじ at 05:03 | Comment(0) | 大学

筋萎縮性側索硬化症を胚性幹細胞で再現することに成功する

ヒトESでALS再現=治療薬開発、効果的に―京大

 ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)を培養し、全身の筋力が衰える難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状を再現したと、京都大の中辻憲夫物質―細胞統合システム拠点長らのグループが発表した。ALSの疾患モデルを作り出すことで、原因解明や治療薬の開発に役立つという。論文は8日付の米科学誌ステム・セルズ・トランスレーショナル・メディシン電子版に掲載された。

 ALS患者の約10%は遺伝性で、残りは原因が不明。遺伝性のうち、約20%は特定の遺伝子SOD1の変異で起きることが知られている。

 研究グループは、変異したSOD1をヒトES細胞に導入した上で、運動神経細胞などに分化させた。その結果、細胞死や毒性因子といったALS患者の細胞の特徴を再現できた。これまではマウスなどのES細胞や人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って疾患モデルの再現が試みられていたが、成功した例はなかったという。 



 幹細胞の研究が進んだことで、難病といえるものの原因解明、治療法解明に繋がります。

 ALSというのもなかなか壮絶な病態となる原因不明の難病ですが、少しずつですが進んでいるのでしょう。
posted by さじ at 04:55 | Comment(0) | 生理

脳死膵島移植を糖尿病患者に実施する方針。

糖尿病患者に脳死膵島移植、国内初の実施へ

 移植医らで組織する日本膵・膵島移植研究会(会長・後藤満一福島県立医大教授)が、重い糖尿病患者に対する国内初の脳死提供者からの膵島移植を準備していることが12日わかった。

 心停止後の膵島移植が6月から5年ぶりに再開されるのに伴うもので、厚生労働省も「家族の承諾が得られれば可能」としており、今年度中をめどに脳死膵島移植の実施体制を整える。

 膵島移植は、低血糖発作を起こす重度の1型糖尿病患者が対象で、膵臓移植よりも患者への負担が軽い方法として、国内では2004年に始まった。

 しかし、膵臓から膵島を分離する薬品(酵素)の製造過程で、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を発症する可能性のある牛の脳の抽出物が使われていることがわかり、07年から中止されていた。動物由来の成分を使わない新手法が開発されたことに加え、新規の登録システムが整ったことから、研究会は膵島移植の再開を決め、国に高度医療の申請も行った。



 やはり血糖値というのは身体からの分泌で調整するのが一番ですからねぇ……。移植できることならするにこしたことはないでしょう。体中のバランスを司ることになりますから。
posted by さじ at 04:51 | Comment(0) | 循環

乳がん細胞のもととなる幹細胞が増殖する仕組みを解明

乳がん再発、完全防止の可能性…「幹細胞」解明

 乳がん細胞のもととなる「幹細胞」が、体内で増殖する仕組みを、東京大学の後藤典子・特任准教授と日野原邦彦・特任助教らが明らかにした。

 幹細胞を狙って根絶することで、乳がんの再発を完全に防げる可能性がある。米科学アカデミー紀要に発表する。がん治療は一般的に、抗がん剤や放射線治療でがん細胞を死滅させるが、がん細胞を生み出す幹細胞が残ってしまい、再発の危険性がある

 研究チームは、乳がんの組織に含まれる幹細胞が、塊を作って増殖することに注目。細胞表面に「HRG」というたんぱく質が結合することが、引き金になり、複数のたんぱく質が作られて、増殖に必要な環境を維持することを突き止めた。



 がん細胞になる大元を叩こうという治療ですな。うまくいけば確かに、癌を取り除いたあとの再発を極力減らすことができると。
posted by さじ at 04:07 | Comment(0) | 循環

自分のなかで作り出してしまう、虚偽の記憶について

「虚偽の記憶」を減らす方法

 人間の記憶における最も大きな虚偽は、それが偽の記憶であっても真実のように感じられてしまうということだ。われわれの記憶は、過去を切り取ったスナップショットのように見えるが、実際には想起するたびに常に書き換えが行われていく、事実とは異なるストーリーの集合なのだ。

 [冤罪問題に取り組む非営利国際的組織である]『イノセンス・プロジェクト』によると、後に覆される有罪判決の約75%は、誤った目撃証言に基づいて下されているという。

 偽証は重罪だが、事実と異なる目撃証言の大多数は、故意や意図的なものではない。過去の記憶を呼び起こすという行為そのものが記憶を変化させることが、明らかになっている。われわれの記憶は常に変化しており、過去の出来事の詳細は、現在の心情や知識によってゆがめられているのだ。ある出来事を思い出せば思い出すほど、その記憶の信頼性は低くなっていく。



 忘れる、とはちょっと違うんですよねぇ。ぼやーっと覚えていて、ふとした拍子に思い出そうとして、それがなかなかうまく出来ないときに、都合のいいように作ってしまうんですねぇ。

 普段だったらちょっとした物忘れ程度でいいんでしょうけれど、こういう裁判やら警察関連だと、何か有益なこと言わないと!って思っちゃうんでしょうかね。
posted by さじ at 04:04 | Comment(0) | 循環

2012年05月07日

急性腎不全の発症に関わるたんぱく質Gα12を発見する。

急性腎不全:発症にかかわるたんぱく質を発見

 急性腎不全の発症にかかわるたんぱく質を、米ハーバード大の根来秀行・客員教授(内科学)らのチームが発見し、米科学アカデミー紀要に発表した。急性腎不全の死亡率は約5割と高いが、人工透析などの対症療法しかない。このたんぱく質の働きを抑える薬を開発すれば、新たな治療につながると期待できる。

 急性腎不全は、ろ過した尿の元から水分やブドウ糖などを再吸収する腎臓の組織「尿細管」にある細胞同士の結合が血栓などがきっかけとなって壊され、発症することが知られている。だが、何が細胞をばらばらにさせているのかが不明で、新薬開発の妨げとなっていた。

 チームは、細胞表面にあって、細胞外からの信号を内部に伝えるスイッチ役のたんぱく質「Gα12」に着目。このたんぱく質が働くと、細胞同士の結合が壊れることを突き止めた。また、このたんぱく質の働きがいつも活発なマウスを人工的に作成。より細胞同士がばらばらになって、腎臓の機能が落ちていた。



 腎臓は臓器の中でも相当大事な箇所ですね。身体の異物を濾過して体外に排出してくれるので、腎臓が急にやられてしまうと、もう全身の活動を続けて行くことは不可能になってしまいますので、今の段階では透析するしかないですが…この蛋白がみつかったことで、ようやく今後の方向が定まりそうですね。
posted by さじ at 00:26 | Comment(0) | 循環

小池義孝著「ねこ背は治る!」で猫背の根本を徹底的に治す

ねこ背を治す正しい方法

 ねこ背を矯正し、ピンと背筋が伸びた正しい姿勢になるにはどうすればいいのでしょうか。

 よく言われているのは、足の重心の位置です。ねこ背になるときは正しい位置よりも重心がつま先側によっています。すると前屈みになってしまいますから、腰を後ろに引いてバランスを取り、倒れまいと上体が“くの字”に曲がるのです。

 逆に踵に重心を乗せてみると、後ろに体重がかかるため、腰が前に突き出て逆側に上体が曲がります。そうすると多くの人が考えている「胸を張って背筋がピンと伸びている」という一般常識としての良い姿勢の条件が満たされることになります。

 しかし、一般常識だから正しいという保証はないと警鐘を鳴らすのが『ねこ背は治る!』(自由国民社/刊)の著者である小池義孝さんです。

 小池さんは、一般常識だからそれが正しいと思われがちだが、必ずしもそれが公式に認定されたものではないといいます。この姿勢をただす際の重心の位置もそう。小池さんは実は重心を意識すべきは踵ではなく、スネのところにある2本の骨の内側の太い方、脛骨だといいます。

 そもそも骨盤と上半身は大腿骨によって支えられています。だから膝立ちの姿勢をしてみると身体を支える姿勢を作り、姿勢が安定します。骨が自然と立っている状態、膝立ちをしたときに楽にスッと伸びる背筋が、正しい姿勢となるのです。

 しかし、大腿骨から足の裏までは遠いため、その間にある脛骨がカギとなります。足を肩幅くらいに広げ、スネの太い骨(脛骨)を意識して体重を乗せます。場所は足の裏でいうとやや踵よりの内側ですので、少し内側に絞るイメージを持つとよいでしょう。そすると、背筋がピンと伸びているのではないでしょうか。

 小池さんは、ねこ背は「結果」ではなく、足の裏の間違えた重心のせいで倒れそうになっている身体を支えるための「手段」だと述べます。その「手段」を矯正して治そうと無理に一般的な“良い姿勢に見えるもの”をつくっても、身体がまたつらい思いをするだけです。

 小池さんは、この事実を伝える発信源として『ねこ背は治る!』を執筆し、一般常識を変えていってほしいと読者に期待します。ねこ背の他にも呼吸や腕力、歩行スピードについて述べられており、また小池さん自身が気功の先生であるため、精神的な部分の改善も期待できます。



 これは猫背の人には朗報…つか私もですけど…。

 『ねこ背は治る!』(自由国民社/刊) 小池義孝 今度本屋行ったら買ってみよう。確かに猫背を治すことに今まで躍起になっていて、何故猫背になったのか、という原因についてはあまり考えてませんでした…。
posted by さじ at 00:09 | Comment(1) | 循環

意識のない入院患者の顔にぬれタオルをかけ死亡させる

顔にぬれタオルで患者死亡 三重の病院、殺人で捜査

 25日午後10時40分ごろ、三重県四日市市山田町の小山田記念温泉病院から「入院患者が顔にぬれタオルを掛けられ死亡している」と110番があった。四日市南署員が、病室で同市小古曽、無職、奥村貴徳さん(35)が亡くなっているのを確認、同署は殺人事件として捜査を始めた。

 同署によると、25日午後8時20分ごろに看護師が病室を巡回した際、奥村さんの顔にぬれタオルが掛けられているのを見つけた。鼻や口をふさがれたことによる窒息死とみられる。

 その約1時間前に奥村さんの父親(69)が病院に来ているのが目撃されており、同署は何らかの事情を知っているとみて捜している。

 奥村さんは平成16年6月、同病院に転院。当初から意識がなく寝たきりだった。病室は相部屋で複数の患者がいたという。



 !?
 もともと意識なかったんですか…。うーむそれならぬれタオルでやりとげられなくもない…

 つか、こういうことがあると、これも病院の管理体制を問われるんでしょうかね?なんか微妙ですよね。病院に入院していて自殺したら、病院のスタッフが見守っていなかったからだ、とか何とか訴えられても、という気がするんですけどね、法律的にそこらへんオカシイ。そんなこといわれたら、入院患者全員拘束しなきゃならなくなる。
posted by さじ at 00:03 | Comment(0) | NEWS

2012年05月06日

心房細動の原因遺伝子を6個発見する。

心房細動の新遺伝子6個発見=原因解明、新薬期待―日米欧チーム

 心臓の不整脈の中で最も多い「心房細動」の発症に関連する遺伝子を新たに6個発見したと、理化学研究所や東京医科歯科大などの日米欧研究チームが29日付の米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に発表した。欧米人の患者約1万2100人と健康な人のDNAを比較解析した成果で、関連遺伝子は過去に判明した3個と合わせ計9個となった。

 研究チームはさらに日本人患者約840人を調べ、9個中4個の遺伝子が日本人の場合でも発症に関与していることを確認した。この4個のうち新発見の「PRRX1」は胎児段階で心臓形成の司令塔的な役割を果たしている重要な遺伝子で、「CAV1」はマウス実験で働かなくすると拡張型心筋症につながることが知られる。



 心房細動が起きやすいかどうかを早期発見出来たり、その遺伝子にうまく作用する治療薬の開発なども出来るんでしょうかね。
posted by さじ at 23:58 | Comment(0) | 循環

遺体のペースメーカーを取り出すべきか否か、明確化する

遺体のペースメーカーの取り扱い明確化へ−不整脈学会

 日本不整脈学会は、ペースメーカーなどの医療機器を植え込んだ患者が亡くなった際の取り扱いの明確化に着手した。まず、ペースメーカーなどを植え込まれた遺体の火葬拒否がどれくらいの割合で起きているのかを明らかにするため、全国の火葬場を対象とした実態調査を月内にも開始する。

 不整脈の治療に使われるペースメーカーや植え込み型除細動器は、急激に加熱されると破裂する危険性があり、火葬場によっては、植え込まれた遺体の火葬を拒否しているという。一方で医師側でも、遺体からペースメーカーを取り出すかどうかは意見が分かれている。

 同学会では、実態調査の結果を踏まえて、火葬場を所掌する厚生労働省に要望書を出し、省としての指針を通知するよう働きかける。また、ペースメーカーなどを扱う企業団体と協力して、火葬や取り出しに対する考え方をまとめ、学会の会員医師らに周知する。



 悩ましいものですね。確かに火葬に問題が出るなら取り除いたほうがいいとは思いますが…うーむ。
posted by さじ at 23:55 | Comment(0) | 循環

何故夜はおしっこをガマンできるのか。コネキシンという蛋白が関与

<睡眠中>ぼうこう容量、体内時計が制御 京大など解明

 夜中にトイレに起きずに済むのは、尿をためるぼうこうの容量を体内時計が制御しているためだと、京都大などのチームが突き止めた。高齢者の夜間頻尿や子供のおねしょの治療につながりそうだ。1日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。

 睡眠時間帯にトイレを我慢できるのは、ぼうこうの容量が昼間より大きくなるためと分かっていたが、何が容量を制御しているのかは不明だった。

 チームはマウスで実験。ぼうこうで作られる「コネキシン」というたんぱく質が減ると容量が大きくなり、排尿回数が減った。睡眠時間帯のコネキシンの量は活動時間帯の約3分の2だった。体内時計を動かす「時計遺伝子」をなくしたマウスには量の変動はなく、時計遺伝子に制御されていると分かった。

 夜尿症や夜間頻尿は尿の産出量とぼうこうの働きのリズムが崩れると起きる。チームの兼松明弘・兵庫医大准教授(泌尿器科学)は「ぼうこうに原因がある人はコネキシンのリズムが狂っている可能性がある。新たな薬や行動療法などの開発につなげたい」と話す。



 ほうー。そうだったんですねぇ。ということは生活リズムがぐちゃぐちゃになるとコネキシンの分泌もわけわからなくなる、と。

 徹夜したあととか、やたらおしっこいきたくなるのはそういうことなんでしょうか
posted by さじ at 23:41 | Comment(0) | 循環

2012年05月05日

多発性硬化症、セマフォリン4Aを測定することで治療法を明確にする

多発性硬化症、血液検査で治療薬ピッタリ…阪大

 30歳前後の女性に発症例が多い神経難病多発性硬化症の患者に投与される代表的な治療薬が効かない症例を簡単に見分ける方法を、大阪大の中辻裕司講師らが発見した。

 治療薬を早期に切り替えることで症状の進行を効果的に抑えられる可能性がある。

 多発性硬化症の治療は、インターフェロンβを定期的に注射して症状の進行を遅らせる方法が主流だが、脳に病巣がある患者約60人を中辻講師らが調べると、約3分の1の患者で、この治療法では効果が確認されなかった

 これらの患者では、セマフォリン4Aというたんぱく質が血液中に高濃度で検出された。これは通常、細胞の表面にくっつき、周囲の免疫細胞を集めるなどしているが、何らかの原因で細胞を離れて血液中に大量に流れ出し、症状の進行を加速させるらしい。

 このたんぱく質を調べる血液検査は半日程度で可能。多発性硬化症には昨年、別の治療薬も承認されており、中辻講師は「早い段階で患者に合った薬を選べるようになる」と話す。3日の米免疫学会誌(電子版)に発表した。



 多発性硬化症は、ホント難しい病気で、何が難しいって、再発率が凄いところですわな。えらい勢いで再発してしまう。再発を予防するための注射薬もあるんですけど、効果が安定しなかったり、投与して1週間は風邪みたいな症状が出ることがあったりで、なかなか…。

 でも再発してしまうと神経が障害されて、動かなくなったりしびれたりしてしまうのです。今もなお完全な治療法がみつかっていませんが、今回のように一歩一歩すすめていけたらとは思いますね。
posted by さじ at 11:26 | Comment(0) | 循環