2012年03月11日

高齢者のほうが睡眠に関する悩みは減っているという研究。

高齢者ほど良く眠れる?定説くつがえす米研究

 高齢者は眠りに問題を抱えがちだと信じられているが、実は年をとるほど睡眠に関する悩みは減り、よく眠れている可能性があるとの研究結果が1日、学術誌「Sleep(睡眠)」に掲載された。

 米ペンシルベニア大学医学大学院で睡眠を研究するマイケル・グランドナー氏らのチームは、20歳以上の米国人15万人以上に電話調査を行い、睡眠状況を自己申告してもらった。その結果、明らかになったのは80代の人々が最も睡眠に関する悩みが少ないということだった。一方、睡眠の悩みが最も多いのは中年の女性だった。

「結果は一般的に信じられているものとは逆だった」とグランドナー氏。「高齢の男性や女性の睡眠に関する、これまでの概念を再考しなければならない」

 米国睡眠医学会によると、米国で何らかの睡眠障害を持つ人は7000万人に上る。

 だが、グランドナー氏は重要なのは「感じ方」だと指摘する。米国人高齢者たちの睡眠が、実際は若い世代よりも質が良くなかったとしても、そういった感覚は年をとると共に改善されていくというのだ。



 なるほどねー。実際不眠になっていても、感じ方という点で差異があると。

 要するに高齢者は眠りがどうであれ、「まぁいいんじゃない」って思えるんでしょうかね。確かに眠れない眠れないと訴えるのは若者のほうが多いような。

 高齢者の場合、眠剤で筋力低下したり、夜間寝ぼけたりして事故に陥ることが多いので、できることなら眠剤は使いたくないものですからねぇ。まずは眠るための生活リズム調整から。


posted by さじ at 20:06 | Comment(0) | 介護

納豆のポリアミンが骨粗鬆症に効果あり。

納豆が骨粗鬆症を予防 金大グループが解明

 納豆などに多く含まれる成分「ポリアミン」に骨量の減少を抑える効果があることを、 金大医薬保健研究域薬学系の米田幸雄教授らの研究グループが1日までに、マウスなどに よる実験で突き止めた。ポリアミンは老化抑制効果が注目されているが、骨への効果が判 明したのは初めて。骨粗鬆症などに対する副作用が少ない予防、治療法の開発 につながるとみられる。

 生物の体内には骨を壊す「破骨細胞」と骨をつくる「骨芽細胞」があり、両細胞がバランスよく働いて骨が生まれ変わっている。骨粗鬆症や関節リウマチは加齢や女 性ホルモンの不足、免疫異常などで破骨細胞が活性化して発症する。いずれも現在、薬剤 治療が中心だが、副作用もあり、有効性は確立されていない。

 米田教授や檜井栄一准教授らのグループは、骨粗鬆症モデルのマウスと、関 節リウマチモデルのラットにそれぞれ28日間、ポリアミンを混ぜた水を投与した。

 骨粗鬆症モデルでは何も与えない場合、骨量が3〜4割減少したが、ポリアミンを投与 したマウスはほとんど減少しなかった。関節リウマチモデルでは、何も与えない場合と比 べ、骨や軟骨が破壊される量が3分の1程度に抑えられた。さらに培養細胞実験で、破骨細胞にポリアミンを加えると、細胞の働きが抑制されるこ とも確認した。

 ポリアミンは納豆や豆腐、みそなど大豆食品全般に含まれている。米田教授によると、 実験の結果を基にした試算では、人間でも毎日約100グラムの大豆を摂取すれば、効果 が得られる可能性が大きいという。



 納豆って異常なほど「うま味」を蓄えているおかずですよねぇ。ただの大豆がなぜあんなに芳醇になるのか。

 そんな日本の誇る納豆ですが、健康にいいことはご多分に漏れず、何と骨粗鬆症にも効果ありということで、女性にとっては大変嬉しい効能も発見されたということですね。

 「昔の日本の食事が一番いい」と言われていますが、ホントその通りなのかもしれませんねぇ。もちろん子供の場合はお肉食べたほうが成長ホルモンなどが出るのでしょうけれど、成人になってからは昔の和食が一番いいのかもしれませんね。飽食の時代、飢餓に耐えられるような我々日本人の遺伝子は、寿命という観点でどれぐらい影響を及ぼすのか。
posted by さじ at 19:57 | Comment(0) | 介護

パーキンソン病を嗅覚検査で診断することを突き止める。

嗅覚検査で認知症早期診断 パーキンソン病患者に

 東北大の武田篤准教授(神経内科学)の研究グループが、パーキンソン病患者が発症しやすい認知症について、嗅覚検査で早期診断できることを突き止め、2日までに国際科学誌で発表した。研究グループは「パーキンソン病患者の認知症の早期治療が可能になる」としている。

 パーキンソン病は脳のドーパミン神経細胞が減ることで、震えや体のこわばりなどが起こる難病。高い確率で認知症も発症。

 研究グループは09年から、パーキンソン病患者で認知症を発症してない44人に12の臭いを識別する検査を実施。このうち重度の嗅覚障害の10人に認知症が出た。嗅覚障害がなかった人は発症しなかった。



 へー。嗅覚に障害がねぇ。脳神経に異常を来すから、なんでしょうかね。これは外来でも簡便にやれそうですし、検査として確立すれば大変有用ですねぇ。
posted by さじ at 05:04 | Comment(0) | 介護

動脈硬化を起こさなかっただけで、マウスの寿命を延ばすことに成功。

遺伝子操作でマウス寿命3割長く…東北大が成功

 東北大は6日、同大大学院の片桐秀樹教授(代謝学)らのグループが、遺伝子操作により平均寿命が通常より約3割長いマウスを作ることに成功したと発表した。

 人間の長寿化の研究に役立つと期待される。6日発行の米医学誌「サーキュレーション」に発表した。

 高血圧などで血管が傷つくと炎症を起こし、動脈硬化の要因となるため、研究チームは、血管の最も内側にある血管内皮細胞で炎症反応が出ないような遺伝子操作を行った。また、食事制限で活動を低下させることで寿命が延びることは知られているが、食事制限はしなかった。

 通常は寿命が約1年9か月のマウスに対し、遺伝子操作で作ったマウス約20匹を比較したところ、平均寿命が約2年3か月と3割程度延び、最長で約2年8か月生きたものもいた。筋肉内の血流と活動量が上昇したという。

 片桐教授は「血管内皮細胞の炎症だけを抑える新薬を作れば、直接人間の長寿につながる可能性がある」としている。



 やったのは血管の動脈硬化を防ぐだけでコレ?

 すごいねぇ。

 人間も同じですよね、今からでも、動脈硬化になりそうなことは止めた方が良さそう。寿命に直結してくるんでしょうね。
posted by さじ at 04:55 | Comment(0) | 循環

心臓手術後の生存率は、配偶者がいるほうが3倍高いらしい。

心臓手術後の3か月生存率、既婚者は単身者の3倍以上 米研究

 心臓手術から3か月後の生存率は、配偶者がいる人は単身者の3倍以上に上るという論文が、米社会学会の専門誌「Journal of Health and Social Behavior」に7日発表された。

 今回の調査を率いた米エモリー大の社会学者、エレン・アイドラー教授は「手術後の最も重要な回復期間の生存率に劇的な差が表れている。男女を問わず、結婚していれば生存率が大幅に高くなることが分かった」と述べた。

 結婚している人の方が長生きするという説は、古くは19世紀半ばのフランスでも提唱された記録がある。だが今回アイドラー教授の研究チームは、重篤な病気のケースに焦点を当てて調査を行った。
 
 今回の研究には、米疾病対策センターの死亡統計と、心臓バイパス手術経験者500人以上の聞き取り調査が使用された。

 同教授は、結婚している人は手術室に「より楽観的な気持ちで」入ると指摘し、「痛みや苦痛、手術への不安に耐えられるかどうかという質問に、配偶者がいる人のほうがイエスと答える傾向が強かった」と語った。



 へー、これもオキシトシンパワーなんでしょうかね

 確かに心臓手術を受けるぐらいの年だったら配偶者がいたほうが、精神的に楽になるんでしょうけれど、その「精神的に」ってところでどんなホルモンが作用しているのか探るのも面白いテーマだと思います。
posted by さじ at 04:44 | Comment(0) | 循環

線虫から切れた神経細胞を再生させるたんぱく質を発見する

神経が切断されたときに再生するたんぱく質

 切れた神経細胞を再生させる働きのあるタンパク質を、名古屋大大学院理学研究科の松本邦弘教授(生体調節論)や久本直毅准教授(同)らのグループが、体長1、2ミリの線虫を使った実験で発見した。英科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」の電子版に4日、発表した。

 ヒトでは、切断された神経細胞が再生する例は少ない。研究がさらに進めば、半身まひを引き起こす脊椎損傷で傷ついた神経細胞を再生させられる可能性がある。

 発見したタンパク質は神経細胞の外にあるタンパク質「SVH1」と内部にある「SVH2」の2種類。グループは遺伝子操作で線虫の体内で両タンパク質が多く合成されるように遺伝子操作して線虫の神経細胞を切断。その結果、通常の線虫の神経細胞は切断されたときに5%程度しか再生しないのに対し、遺伝子操作した線虫の神経細胞は40〜60%が再生した。

 さらに、両タンパク質が再生にどう作用しているか分析。細胞外にあるSVH1が細胞膜上にあるSVH2に結合して信号を送り、再生が進むことが分かった。2つに似たタンパク質はヒトの体内にも存在するが、ヒトでは量が少ないため、再生能力が低いと考えられている。

 久本准教授は「外部からタンパク質を投与すれば、神経の再生を進められる可能性がある。人への応用も可能になるかもしれない」と話している。



 このたんぱく質うまいこと増やしてさ、iPS細胞か何かで応用してさ、脊髄損傷のある人にすぐ使ってさ。どうだい、神経が復活したら。多分神経内科領域の病気の多くが治っちゃうぜ。

 どうだい夢が広がるだろう。みんな神経内科医になって研究してみたらどうだい。これからの人生めちゃくちゃ面白いと思うんだけどな。
posted by さじ at 04:24 | Comment(1) | 脳神

統合失調症の男性がネカフェ利用を断られ地裁に提訴する。

精神障害理由の入店拒否で提訴 「憲法違反」と都内の男性

 精神障害を理由に入店を拒否したのは違憲、違法として、東京都国分寺市に住む統合失調症の男性(42)が9日、同市内でインターネットカフェを運営する会社と代表者に計200万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。男性の弁護士は、精神障害が理由の入店拒否で提訴するのは初めてのケースと説明している。

 訴状によると、男性は2010年1月に近所の店で会員登録。15回程度利用していたが、同年3月23日に店を出て帰宅後、精神障害者保健福祉手帳がないことに気付き、店に電話で問い合わせた。手帳はその後、自分のかばんから見つかったが、翌日以降、入店を拒まれた。店側は「過去に別の障害者による無銭飲食があり、それ以来、障害者の利用は断っている」と説明したという。



 これはアカン。

 店側全面敗訴のお知らせだわ。

 無銭飲食するのはむしろ障害者より健常者のほうが多いんじゃないのかね?基本的に社会に適応している統合失調症の人ってのはまじめな人ですよ。よくもまぁ「それ以来障害者の利用は断っている」だよ。とんでもない店ですわ。久々に本腰の差別をみた。
posted by さじ at 03:57 | Comment(0) | 精神

卵円孔開存をカテーテルで治療する先進医療を岡山大が承認する

脳梗塞再発予防へ 心臓の穴に閉鎖栓 岡山大倫理委が研究を承認

 岡山大倫理委員会(佐々木順造委員長)は28日、血栓が脳に運ばれて脳梗塞を起こすのを防ぐため、心臓内部の壁に開いた「卵円孔」という穴を、特殊栓でふさいで治療する臨床研究を承認した。岡山大病院によると、欧州では脳梗塞の再発防止へ臨床応用されている。近く研究に着手して安全性や効果などを確認、治療費の一部が保険適用となる「先進医療」に申請する。

 同大病院によると、卵円孔は右心房と左心房間にあるトンネル状の直径数ミリの穴で、成人4人に1人が持つという。普段は閉じており、日常生活に影響はないが、力んだ時などに一時的に開くことがある。静脈にできた血栓がこの穴を通り抜けて左心房に入り、動脈を通って脳の血管を詰まらせ、脳梗塞を起こすことがあるという。

 今回の研究は、赤木禎治准教授(循環器疾患集中治療部)が申請。対象は卵円孔が原因で脳梗塞を発症した患者5人。太ももからカテーテルを挿入して心臓に送り、先端に付けた閉鎖栓(米国製)を直径2センチの二重の傘状に開き、両側から穴をふさぐ。治療時間は約1時間で身体への負担も少ない。

 赤木准教授によると、卵円孔による脳梗塞患者は30〜50代と若く、従来は血液を固まりにくくする薬物治療が中心だったが、副作用や毎月の検査などが負担だったという。

 同大病院では、卵円孔より重篤な「心房中隔欠損症」向けの閉鎖栓を使い、2010年から5例を治療。自由診療で保険適用されないため、治療費120万〜130万円が患者負担となっていた。



 ほう、これはいい手法。

 これはアメリカとかでは確かやられていたやつでしたっけね。卵円孔を塞ぐ手術をしなくてもカテーテルでやれちゃうっていう、循環器内科医の最新治療。今はもう弁形成とかもカテーテルでやる時代らしいですよ、ヨーロッパとかでは。

 記事にもありますけれど、卵円孔があいてると足とかで出来た血栓が心臓に飛んで、そこで卵円孔から左心のほうにいっちゃうと、動脈でギューンって押されて脳の動脈までいっちゃうのが恐いんですよねえ。
posted by さじ at 03:27 | Comment(0) | 循環

正直な人は中脳のセロトニン濃度が高い。

「正直者は損」裏付け=脳内物質セロトニンが影響−精神疾患治療に応用期待・放医研

 正直で他人を信頼しやすく、普段は温厚な人ほど、不公平に憤って結果的に損をしやすいことが、放射線医学総合研究所の高橋英彦客員研究員(京都大准教授)らが27日までに行った実験で確認された。正直な性格傾向が強い人ほど、脳の中脳と呼ばれる部分で情動や記憶などの機能調節を担う神経伝達物質「セロトニン」が消えにくいとみられることも初めて分かった。

 研究成果は米科学アカデミー紀要電子版に発表される。経済的な意思決定の個人差の解明や、意思決定に障害がある精神・神経疾患の診断や治療に役立つという。



 へー。不思議、というかこの記事みるだけだと「正直」ってのは何なのかってことになっちゃうね。

 正直なのはいいこと、ですけど、裏をかえせば愚直、とか、そういうネガティブな傾向になってしまう言葉です。そういう意味では損しやすいですかね。でも正直でいるほうが、逆に相手からの信頼も得やすいわけですからねぇ。医学的にセロトニン濃度が高くあり続けると、なぜ損なのか、というところなんでしょうけれど、そこらへんは微妙か。
posted by さじ at 03:07 | Comment(0) | 精神

口臭の主成分の硫化水素で肝細胞を効率よく作成することに成功

ライフワークの口臭研究…肝細胞できた

 口臭の主な成分である硫化水素を使って、人間の歯の組織から肝臓の細胞を効率よく作ることに、日本歯科大の八重垣健教授(口腔衛生学)らの研究チームが成功した。

 虫歯の治療で抜いた歯を使って、肝細胞を作製することにつながる成果で、英医学誌に27日発表した。

 硫化水素は、卵の腐ったような臭いがする有害物質。研究チームは、歯の細胞に対する硫化水素の有害性を調べるなかで、細胞の変化を促す働きを発見した。

 研究チームは、歯髄と呼ばれる歯の内部組織から、様々な細胞に変化できる幹細胞を取り出し、化学物質などを添加することで肝細胞の作製に成功。さらに微量の硫化水素を加えたところ、2〜4倍効率よく肝細胞に変化した。硫化水素を加えた方が、細胞の形や肝機能も良かった。

 硫化水素が肝細胞に効率よく変化させるメカニズムは、詳しく分かっておらず、今後調べるとしている。

 八重垣教授は「ライフワークの口臭研究が、今回の成果に結びついた」と話している。



 すごいなー、研究って、無駄にならんのですね。硫化水素なんて研究してないと思いつかないもんなぁ。
posted by さじ at 02:41 | Comment(0) | 歯科

iPS細胞研究資金集めのために山中教授自らがフルマラソンを完走

山中教授、資金集め奔走…京都マラソン完走宣言

 「3月の京都マラソンを完走するので、研究資金の寄付を」。iPS細胞(新型万能細胞)を開発した山中伸弥・京都大学教授が、趣味のランニングを生かして、研究に必要な寄付金の募集をインターネット上で始めた。

 民間の寄付金が当初目標を下回っており、寄付の受け皿となる基金をアピールするのが狙いだ。

 iPS細胞は再生医療の切り札とされ、国は山中教授らに多額の研究資金を出している。しかし、2014年度以降の資金確保のめどはついていないという。京大は09年度に、個人や団体から寄付を受ける基金を設立。寄付金の目標は年間5億円だが、約3年で集まったのは3億円余りにとどまっている。

 山中教授は昨年10月の大阪マラソンに出場、4時間29分53秒で完走した。



 こういうことやっているのは京大っぽいなぁ。

 しかし日本人はあまり寄付という文化が根付いていないからか、あまり集まらないようですね。

 今はこちらでやっているみたいですし、これ以外にも寄付などの助太刀はできると思いますので、もしご興味のある方は是非。
posted by さじ at 02:14 | Comment(0) | 大学

卵巣の中から生殖幹細胞を発見する。抗がん剤治療後でも生殖可能に

生殖幹細胞:卵子の元、ヒトで確認…日米チーム

 ヒトの卵巣の中から、成長すると卵子になるとみられる細胞を、米ハーバード大マサチューセッツ総合病院と埼玉医大のチームが見つけた。従来、卵巣にある卵子の数は有限で、加齢とともに減少する一方と考えられている。今回発見した細胞は卵子の元になっている「生殖幹細胞」とみられ、ヒトで確認されたのは初めて。抗がん剤治療などで生殖能力を失った人などの不妊治療に役立つ可能性があるという。米科学誌ネイチャー・メディシン(電子版)に27日、論文が掲載された。

 埼玉医大のチームは、性同一性障害の治療のため同大で卵巣を摘出した20〜30代の女性6人から、研究目的で用いる同意を得た。提供された卵巣を米国へ持って行き、ハーバード大チームが生殖幹細胞とみられる細胞を採取。目印を付け、卵巣組織に注入してマウスの卵巣へ移植した。約1週間後には、卵巣内で目印を付けた細胞が卵子のように成長していた。

 高井泰・埼玉医大准教授(産婦人科)は「やむを得ない理由で不妊になる人から事前にこの細胞を採取しておけば、治療後に出産が可能になるかもしれない」と話す。一方で「不妊治療に使うには、倫理的な問題を議論する必要がある」と指摘している。



 さすが埼玉医大。性同一性障害の手術のトッププロだからこそできた研究か。
posted by さじ at 02:07 | Comment(0) | 生殖

FPSゲームが先天性白内障など視覚障害の改善に効果あり。

FPSゲーム、視覚障害の改善に効果 米研究

 先天性白内障を発症した成人の視力が、戦場で敵を撃つタイプのFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)と呼ばれるジャンルのビデオゲームを遊ぶことで回復したとの研究が17日、カナダのバンクーバー(Vancouver)で開かれた米国科学振興協会のカンファレンスで発表された。

 研究を率いたカナダ・マクマスター大のダフネ・マウラー氏は、永続的な障害があるようにみえる知覚能力の一部は、成人になってから改善が可能であることが示されたと述べた。

 マウラー氏率いる研究チームは、まれな先天性白内障を両目に発症した子どもたちの追跡調査を実施していた。先天性白内障は手術と矯正コンタクトレンズを必要とする疾患で、被験者らは全員、生後3か月から10か月の間に通常の視力が損なわれた。

 被験者たちは大人になるに連れて視力が回復したものの、視力が20/20(日本の1.0に相当)に達することはなく、顔の認識や視覚の鮮明さ、運動の方向、周辺視野、両眼視などに問題が残った。

 過去の研究で、特定の視覚疾患を発症した人々の視力が、FPSを遊ぶことで回復することが分かっていたので、マウラー氏はこの方法を自らの研究テーマに選んだ。

 研究では19〜31歳の被験者6人を1か月間追跡調査した。被験者はゲームソフト大手エレクトロニック・アーツ(Electronic Arts、EA)のFPSゲーム「メダル・オブ・オナー」を、1日2時間以内、週5日間までの制限下で、累計40時間プレイした。

 実験の結果、6人中5人で20/32〜20/100だった視力が20/20近くまで向上した。また顔の認識能力が高まり、小さな文字を認識することができるようになり、点の移動する方向を判断できるようになった。

「視神経系が成人になってからも神経のつながりを作ったり再結合させたりするに十分なほど可塑的であることを示唆しているように思える。これはあらゆる視覚障害にあてはまるかもしれない」と、マウラー氏は記者団に語った。

 マウラー氏自身は「ゲーマー」ではなく、自分の研究のために人々に暴力的なゲームをプレイさせることに抵抗があったという。「われわれの介入のせいで被験者がこれらゲームの中毒になる恐れも多少はあった。だからゲームをする時間を制限した」。だが、研究から得られた結果は有意義だった。

 FPSはテンポが速く、自分の正面にいる相手と、周辺にいる相手を監視し続ける必要がある。そのためドーパミンやアドレナリンの量が増え、視力を向上させる上で脳を柔軟にする効果がある。



 何でなんでしょうかね?ゲームでなくても、日常で生活していればあれぐらいの「注意」や「集中」は得られそうなもんですけど。

 不思議ですけど、効果があるならやらない手はないですね。もっとこう、暴力的でない手段でもいいのかもしれませんけど、暴力的内容でないFPSってのも味気ない気はしますけどもね。治療だからいいのか。
posted by さじ at 02:06 | Comment(1) | 眼科

乾癬の患者は勃起障害になりやすいかもしれない。

乾癬患者は勃起障害になりやすい?―台湾研究

 勃起障害(ED)患者では乾癬の既往が約4倍に上るという研究結果が、1月発行の米医学誌「Journal of Sexual Medicine」(2012; 9: 130-135)に掲載された。台湾・亜東記念医院のShiu-Dong Chung氏らが国民健康保険のデータを基に実施した研究で、同氏らは「医療者は乾癬患者のEDに注意を払わなければならない」と指摘している。

 Chung氏らは、国民健康保険のデータから40歳超で2002〜09年に新たにEDと診断された4,606人(平均年齢57.4歳)を特定し、1人につき年齢層が一致した3人を対照(1万3,818人、平均年齢57.3歳)としてランダムに抽出。EDと乾癬の診断歴の関連について分析を行った。

 ED群は対照群と比べ、脂質異常症(28.7%対19.9%)、糖尿病(25.1%対17.8%)、高血圧(39.8%対36.9%)、心筋梗塞などの冠動脈疾患(21.7%対17.2%)、肥満(0.9%対0.3%)の割合が高く、収入が多く、都市部に居住している傾向があった。

 乾癬の診断歴があるのは全体の0.7%(136人)で、ED群は1.7%、対照群は0.4%。対照群と比べたED群の乾癬の診断歴は、3.85倍に上った。

 乾癬は全身性の代謝異常や心血管障害と関連があることが分かっており、それはEDの危険因子でもある。活性酸素による一酸化窒素の不活化などを通して、メタボリックシンドローム、内皮障害、血管不全などが起こり、これらはEDや乾癬をも引き起こすと推測される。



 へぇー。面白い合併症ですね。面白いとかいっちゃ失礼か。

 乾癬のこと、ちょっと知っておきましょうか。

 乾癬は、表皮細胞の増殖亢進と、それに伴うターンオーバー時間の短縮、Munro微小膿瘍に代表される炎症所見が病態の基盤である。

 →要するに、表皮細胞が異常に増殖するけれど、ターンオーバー時間が短くなるために不完全な角化となって、なんかかさかさしたような紅斑に覆われる疾患です。ステロイド外用(内服はだめ)やビタミンD軟膏、PUVA療法とよばれる紫外線照射療法が適応となります。

 ひっかいたり刺激をしたところに病変ができる「Kobner現象」(ケブネル現象)が特徴的です。

 そして勃起障害や高血圧など色々なものを合併しやすいのは、↓の説明が関係しているかも?

 乾癬は、発症や経過に心理社会的要因が関与する。質問紙法による調査でも、乾癬患者群では高率に心理的ストレスの介在が認められるという。そのメカニズムの1つに神経ペプチドの関与が重要視されており、局所におけるサブスタンスPの放出が乾癬の病態と密接に関連すると言われている。
posted by さじ at 00:26 | Comment(0) | 皮膚

2012年03月10日

オキシトシンを皮下注射すると肥満症状が改善できる。

母乳放出ホルモン注射、肥満改善に効果−自治医大が発見

 自治医科大学の矢田俊彦教授らはマウスを使い、女性の分娩や母乳の放出などに関わるホルモン「オキシトシン」を皮下注射することで、肥満の症状が改善することを明らかにした。

 高脂肪食で太らせたマウスにオキシトシンを投与すると、体重や内臓脂肪量などが減少することを突きとめた。肥満やメタボリック症候群の治療法の開発が期待できる。成果は米科学誌エイジングに掲載された。

 マウスの腹腔内にオキシトシンを投与すると、体重や内臓脂肪量が減少。オキシトシンの投与が、体内での脂肪の消費を増やし、エネルギー消費量が増加することがわかった。さらに、17日間オキシトシンをマウスに投与した後に投与をやめても、その後1週間以上体重が減り続け、肥満抑制効果が続くことを確認した。



 当ブログでもオキシトシンの良いところを多くの記事で紹介してきましたが、肥満にも効くということになると、ますます人気は出てきますね。まさに人類の万能アイテムになりそうな予感が。
posted by さじ at 15:40 | Comment(0) | 内分

網膜色素変性症の原因遺伝子を特定する。

日本人患者に高頻度で異常 目の難病、原因遺伝子特定

 視野や視力が悪化していく難病「網膜色素変性症」の日本人の患者では、7人に1人に相当する高頻度で特定の遺伝子に異常があることを、国立成育医療研究センター(東京都)と浜松医科大の研究チームが発見し、2日付の米科学誌プロスワン電子版に発表した。

 欧米人の患者ではほとんど異常がないことが分かっており、チームの東範行・同研究センター細胞医療研究室長(眼科学)は「早期発見のための検査や新しい治療法につながる」と話している。

 チームによると、網膜色素変性症は早ければ幼児期に発症。通常はゆっくりと症状が進行し、数十年で失明に至る。国内では4千〜8千人に1人が発症するとされているが、根本的な治療法は見つかっていない。



 網膜色素変性症の話題は出ていますけれども、治療法の確立には至っていない代表的疾患の1つです。遺伝子が特定されたのは大きい進歩で、これで検査・治療がある程度見通しつくかもしれません。
posted by さじ at 14:28 | Comment(0) | 眼科

性同一性障害対象の性別適合手術が大人気すぎるらしいけれども。

最短でも2年待ち?「男→女」性別適合手術に予約が殺到しているワケ

 性別適合手術を希望する人が急増している。男性器を切断したり、女性器や男性器を形成したりして、性を変えるために行なう性別適合手術。いわゆる“性転換手術”のことだ。

 この手術を行なう岡山大学病院形成外科の担当者が言う。「現在、当院での性別適合手術は1年以上の待ちが出ています」

 性別適合手術はGID(性同一性障害)患者を対象にするため、手術を受けるには事前に精神科の診断を受け、GIDであることを証明する精神科医2名の診断書が必要。生殖器にメスを入れる手術だけに間違いは許されず、精神科医の診断は半年ほどかけて慎重に行なわれるのだが……。岡山大学病院での手術を待ち続ける大阪府在住のK氏(43歳・男)がこう話す。

「私の場合、GIDの診断書をもらった上で手術まで“2年待ち”と言われました。単純に、手術室の前に性転換希望者の大行列ができているということ」(K氏)

 その理由について「クリニック日比谷」の形成外科医、百澤明氏が説明してくれた。

「私の知るかぎり、現在、日本で手術が可能な公的な病院は3つ、執刀できる形成外科医も4、5人。受け入れ可能な病院と医師が圧倒的に不足しているのです」

 では、なぜ手術希望者が増えているのか。前出のK氏がこう話す。

「現在、性別適合手術は健康保険の適用外。でも、近々、法改正されて保険適用となる可能性があります。病院の先生には『今年中には実現するかもしれないから早めに予約を』と言われました」

「病院によって多少の差はあるが、国内での性別適合手術(男→女)は患者の全額負担で費用は約170万円。今までは高額な費用負担を嫌って手術を断念する人や、手術費が安いタイなどに渡航する人が後を絶たない状況でした。でも、保険適用となれば3割負担の約50万円で済む。実現したら手術の待ち期間はさらに延びることになる」

 昨年12月には日本精神神経学会など4学会が保険適用を求める要望書を厚生労働大臣に提出。性別適合手術の“3割負担”は現実味を帯びてきているというわけだ。特に「最近は男から女へ、その“一線”を越えようとする人が増加傾向にある」とは前出のK氏。

 「テレビなどの影響で今や“オカマブーム”。『自分は女だ』とカミングアウトしやすい社会になり、オカマイベントでも新規の参加者が増えてきた。20歳以降にデビュー≠キる人もかなりいる」

「この世界には女装グセがある正常な男やゲイなどいろんなタイプがいるけど、『頂点はGID』という認識を持っている人が多いんです。そのブランドを得るためだけに精神科通いしたり、手術を受けようとしたり……。GIDはあくまで病気。これをファッション感覚でとらえる風潮は危険です」

だが、危うい兆候はすでに出ていた。都内・精神科クリニックの精神科医A氏がこう囁く。

GIDをテーマにするテレビドラマがよくありますが、放映後は必ず患者が増える。そこで過去の体験などを聞くカウンセリングを行ない、思い込みか、GIDかを診断するのがわれわれの仕事ですが……。最近はネット上でGIDと診断されるための模範回答が流出しており、おそらくカウンセリングの手法がバレてしまっている。GIDを見抜くのが非常に難しくなっているのが現状です」

「性転換に寛容な海外では、患者が生殖器を切除した術後に『こんなはずじゃなかった!』と病院を訴えたり、自殺するといったことが現実に起きています。今後、手術の症例が増加していくこの日本で、こうした最悪の事態が起きないとは限りません」



 本当に必要な人に手術をするのは良いことですが、確かにファッション感覚になっているのは否めない。でもやっぱり、一番苦しんでいる人にやってもらいたいですけどねぇ。精神科医のスキル向上も求められるんでしょうね。
posted by さじ at 14:20 | Comment(0) | 精神

パーキンソン病を太極拳で治す。

パーキンソン病の症状改善に太極拳が有効、米研究

 オレゴン研究所のチームは、米オレゴン(Oregon)州の4都市でパーキンソン病患者195人を対象とした無作為研究を行った。被験者は太極拳、筋トレ、ストレッチを行う3つのグループに分けられ、それぞれ該当する運動を週2回60分、6か月間行った。

 その結果、バランステストと歩行時の歩幅において、太極拳のグループは他の運動グループを上回った。転倒の回数についても、太極拳グループはストレッチのグループより少なかった。筋トレのグループと太極拳グループの転倒回数は、ほぼ同じだった。

「この結果は臨床的に極めて重要だ。現在の理学療法に太極拳を加えることで、パーキンソン病の主要な症状のいくつかに対処できる可能性が示されたからだ」と、論文主筆者の李甫中氏は指摘する。特にバランスや歩幅で向上がみられたことは、こうした身体機能の衰えを伴う患者のリハビリに、太極拳を基本とした動作を取り入れることの有効性を示していると、李氏は言う。

 太極拳は、緩やかで柔らかな動作を連続して行う中国武術を基とした健康法で、深い呼吸とリラックスを伴う。儒教や仏教に由来する陰陽思想を根底とし、人間の健康も陰陽の調和によってもたらされると考える。陰陽の均衡が崩れると体調を崩すが、太極拳でこの不均衡を整えることで健康を保てるという。

 パーキンソン病は、運動機能に関連した脳内物質が減少する進行性の病気で、手足のふるえや筋肉のこわばり、バランス感覚の欠如などの症状を伴う。50歳以上で発症することが多いが、若いときに発症する例もある。



 東洋的なところは正直よくわかりませんけれど、ゆっくり動かすことで少しは良くなることもあるのかもしれませんね。脳内のドーパミン濃度とかをうまく調整すればいいので、何か良い効果がもたらされそうな気もしますね。
posted by さじ at 13:55 | Comment(0) | 介護

進行性骨化性繊維異形成症の治療薬開発にiPS細胞が活躍する

骨化に関する研究をiPS細胞で行う

 京都大の戸口田淳也教授らの研究グループが、筋肉などが骨になる希少難病の少年から皮膚細胞の提供を受け、様々な組織の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)をつくって、骨に変化させることに成功した。

 グループは、骨化を抑える初の治療薬の開発を進めており、臨床応用を目指す。これまで患者数の少なさで創薬の研究が進まなかった。iPS細胞の研究進展で、少年は「やっと光が見えた」と期待している。

 この難病は「進行性骨化性線維異形成症」(FOP)。傷ついた筋肉、腱けん、じん帯が再生する時に激痛を伴いながら骨になる。遺伝子の異常で起き、炎症や痛みを抑える以外の治療薬はない。製薬会社にとっては、国内で約50人という患者の少なさや、患者の筋肉や骨が大量に得られないことなどが治療薬開発の障壁だった。

 事態が好転しだしたのは、山中伸弥・京都大教授が開発したiPS細胞の登場がきっかけ。皮膚細胞を提供した少年は、8歳で発症した兵庫県明石市の中学2年生、山本育海君(14)。2008年3月、京大がiPS細胞を使った難病研究に乗り出すことを新聞記事で知り、09年に支援団体「FOP明石」とともに山中教授と戸口田教授らに会い、皮膚片の提供を申し出た。皮膚採取の刺激が骨化を進める恐れもあったが、「早く薬をつくってもらうため」と決意した。



 患者の協力あってこその医学の進歩ですね。大変ありがたいことだと思います。

 iPS細胞に関する日本でのバンク設立や研究等、これから先多くのことが進展していくのでしょうけれども、今を生きる医療従事者、そして患者に幸あらんことを。
posted by さじ at 13:35 | Comment(0) | 小児

2012年03月05日

日本精神神経学会が性同一性障害治療に新基準をもうける

性同一性障害治療に新基準 思春期の体の変化抑制

 心の性と体の性が一致しない性同一性障害について、日本精神神経学会は12日、思春期に訪れる「第2次性徴」で生じる体の変化を抗ホルモン剤で抑える治療を可能にするなどの新たなガイドラインをまとめた。

 これとは別に、体の性別と反対の性ホルモンを投与する治療では開始年齢を18歳から15歳に引き下げた。学会によると、こうした改定は男女の体の特徴が顕著になる前に治療を始め、心と体の違和感による苦痛を緩和するのが狙い。

 いずれも適用を見極めるため、患者は性同一性障害を専門的に治療するジェンダークリニックで2年以上診療を受けているのが条件となる。



 苦しんでいる10代は多いと思いますので、できるだけ体を、脳に近づけることが必要ですね。
posted by さじ at 02:46 | Comment(0) | 精神
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