毎年この3月という季節になると、1年の集大成、いや、6年間の集大成ともいえる最大のイベントがあります。
医師国家試験合格発表です。
昨年を思い起こせば、震災の影響もありほぼ10ヶ月近く、日本という国が不安や危機感を抱いていました。
しかしそんな中、新たに医師となるべく数千人の医学部生が、1年間努力を重ねて参りました。
津波の影響もあり勉学に集中することのできなかった人もいるでしょう。中には6年生ながらボランティア活動をしたりしていた人もいるようです。しかし彼らの根底にあるモチベーションは何か。
そう、医者になって、世の中に貢献することです。
彼らの努力の結晶を、今回も今までと同様、学校別で表したいと思います。
毎年のことですが、なぜ学校別なのか。それは、医師というのは受験の時の偏差値で決まるものではないという思いからです。偏差値の高い大学に入ることがゴールなのではありません。大学という学問を学ぶ場に入って初めて立つ「スタート」なのです。良医となるべく努力しているのは何も本人たちだけではありません。その学年を取り巻く「全員で合格する」という仲間意識、そしてその学年を支える先生方のご尽力、ひいては学校を挙げてのバックアップ体制。どれが欠けても、医師国家試験の大学合格率を上げることはできません。
みなさんに知ってもらいたい、努力して、最低限の知識を有する医師をつくることの重要性を。彼らは医者になり、患者を受け持ち、その人の命を与るのです。そのためには目の前の課題に集中する姿勢を、今後も抱いていかなければなりません。そんな想いで、このランキングをつくりました。毎年批判が多いのは重々承知ですが、偏差値重視ではなく合格率重視とすることで、少しでも多くの大学に努力する姿勢を作ってほしい。それが患者への貢献に繋がると思いますし、そして頑張った大学を賞賛したい、そういう心境を、ご理解していただけたらと思います。
長くなりましたが、それでは早速いってみましょう!第106回医師国家試験を見事乗り切った、彼らの情熱と努力の結晶をご覧頂きます。
第100回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編第100回医師国家試験 学校別ランキング 総計編第101回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編第101回医師国家試験 学校別ランキング 総計編第102回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編第102回医師国家試験 学校別ランキング 総計編第103回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編第103回医師国家試験 学校別ランキング 総計編第104回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編第104回医師国家試験 学校別ランキング 総計編第105回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編第105回医師国家試験 学校別ランキング 総計編第106回医師国家試験 学校別ランキング 総計編 今年も例年同様、新卒編からご紹介。
総計編はこちらから。
新卒編、すなわち「現役の医学部6年生のみを対象としたランキング」です。如何にして学年単位で乗り越えたのか、そこには「今の大学の実力」がリアルタイムで反映されています。
いつものように、
BEST13を重点的に紹介させていただきます。
なお、票の見方として、「出願数 受験数 合格数」となっております。出願数ー受験数は留年した人の値としてみていただければ幸い。これも考慮してやらせていただきます。
第1位 慶應義塾大学医学部 98 98 98
100.0% とうとうこの年が来ました。私学の雄
慶應義塾大学医学部。見事すぎる栄えある第一位です。
慶應大学の素晴らしいところを振り返ってみましょう。
第100回新卒編:28位
第101回新卒編:9位
第102回新卒編:6位
第103回新卒編:48位
第104回新卒編:25位
第105回新卒編:5位
まず過去を振り返ってみても、全てが全国平均以上のパーセンテージを有し、しかも徐々に合格率も上がってきております。昨年に至っては99%(1人落ち)という快挙だったんです。
そして今回、とうとうやりました。誰一人として留年させることなく、そして全員が国家試験に挑み、全員で合格を勝ち取るという、まさに学年を挙げて優秀であることが証明されています。
慶應大学の各学年の試験対策のプリント集を拝見したことがありますが、凄いんですよね。出版できるんじゃないかってぐらいしっかり製本されていて、そこらへんの大学の試験対策とは出来が違いました。モチベーションの高い学生が、学年全体をボトムアップしている姿勢、大変素晴らしいと思います。
優秀な医師となるスタートダッシュは完璧です。
おめでとうございます!!768 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 16:57:33.27 ID: ???
慶應は文句なしに凄いな!
物理の入試問題見て入る奴人間じゃねーわと思ってたからやっぱりて感じ
第2位 兵庫医科大学 97 83 83
100.0% うーんんんん。
同じ100%合格なんですけど、慶應との圧倒的違いは「14人留年させていること」でしょうか。
いや学校側が「こいつは今の学力じゃ医者にしちゃいけない」と判断して絞っているのは分かりますし、それは正しい判断なんでしょう。某国立大のように「別にこいつバカだけど留年させるのアレだから国家試験受けさせとけ」というのは正直微妙ですよね。自分が患者だったら、医師国家試験程度のことで、受かるか受からないか微妙っていうような知識量の医者には、診てもらいたくないですし。
そういう意味では潔いんですが、14人って。私立ならではなんでしょうけど、さすがに卒業のボーダーが高すぎるんじゃないでしょうか。できることなら留年させない、というところが一番大きいと思いますね。
兵庫医大は、昨年の第105回試験において58位、14人留年、10人不合格の90.4%ですが、まぁ毎年留年者をめっちゃくちゃ出してるわけですよ。ということはやっぱり最も重要と言われる大学1−3年の教育に力を入れた方がいいんじゃないですかね。慶應と違って受験時の偏差値も低いんで、学生の質といっても微妙なのかもしれませんが、それを克服して偏差値が低いながらも躍進している大学もあるわけですし、今回のように不合格者が出ないこともありますし、あと少し、ほんの少しだけ頑張っていただきたい。
それでも全員合格は快挙です。第2位にもかかわらず辛辣なことを書きましたが、現役6年生には賞賛の拍手を送りたい。
おめでとうございます!! 10 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 19:15:21.65 ID: ???
>>901
受験者数的に、埼玉や兵庫は六年間に何人も留年させてるんだろうが(元の偏差値考えると充分凄いが)、110人の北里は結構凄いかもな
第3位 筑波大学医学専門学群 96 94 93
98.9% 前回22位からの大躍進、多分全国の医学生が「頭のいい大学の代名詞」と思っているであろう、筑波大学、堂々の3位です。
毎年20位前後をうろうろしていましたけれど、今回はキましたね。1人不合格というだけ。素晴らしいです。個人的な心境で申し訳ないんですけれど、筑波の人はほんっとうにいい医師ばかりで、それは教育だけでなく、何だろうか、受験システムがいいのか、ちゃんと面接で絞っているのかは分かりませんけれど、ホントに努力するし患者のことも考える医師が多いような気がします。人間味があるっていうんですかね、あくまで私だけの感想なので恐縮なんですけど、ようやく言えるんで。第100回以降初めて、BEST13に入ってくれたおかげで、ようやく言えるんで。
本当に、おめでとうございます!!612 名前: 68/77@合格 投稿日: 2012/03/19(月) 15:48:24.35 ID: ???
国立トップは筑波か?
第4位 埼玉医科大学 90 90 89
98.9% いやー、本気で、謝らなければいけない。うん、
絶対ここには入らないと思ってました。だって去年、67位の埼玉医科大学ですよ。8人留年させたのに12人も不合格になった、って、とても実力があると思えないでしょう。
で、重ねてお詫びしなければならないのが、パーセンテージ的には「1人不合格」で第3位の筑波と同じなんですよね。しかも筑波と違って、私大なのに、留年0人なんですよ、どっちを3位にするか悩みましたけど、学年が90人ってことは、まぁ目立たないように、その下の学年で留年させてきたってことなんで、そういう意味ではある意味埼玉エリートの学年なんですけど、まぁご理解ください。
でも、今回の成績は本物ですし、下の学年で留年させるのは別に悪いことではないと思うので、とても評価してます。
次回に繋げて最高にいい教育を提供して下さい!それが続けば、おそらく新設私大といえど、受験偏差値も上がるはずです。
おめでとうございます!901 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 19:09:30.86 ID: ???
埼玉北里の新卒すげえな
他のランキング校に比べて入学者の質はあまりいい方じゃないのに
906 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 19:12:43.80 ID: ???
埼玉はそういえば模試の成績もよかったな
第5位 北里大学医学部 117 111 109
98.2% 第104回で74位、6人留年を出したにもかかわらず16人不合格という大爆死をしてから2年。何とまぁ、ここまで上がってくるとは。受験者数が他と比べて多いのは、大学1−6年までの間に留年を繰り返していたからでしょう。去年も13人留年させてますしね。
この負の遺産さえなくなれば見栄えがするというのに。何ででしょうね、大学としては私大にしては歴史もありますし生徒の質もそんなに悪くないような気はするんですが。と、いってしまうと「教育もっと頑張れ」ということに繋がってしまうんですが。それでも、2人不合格で98%というのは、かなり喜ばしい事態で、109人もの医師が誕生したわけですしね。次回も続けてほしい、そうすればもっと上位を狙えると思います。
おめでとうございます!
16 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 21:00:34.90 ID: ???
>>15
今年の埼玉医科と北里は異常
第6位 自治医科大学 111 106 104
98.1% 数年前まで「常勝将軍」だった自治医大が、最近やたらに低迷しています。
今年は、まさかの5人留年。106人受験して2人不合格は普通の学校なら快挙なんでしょうけれど、なんかこの大学に関していえば「もっと出来るだろう」という気がしてならない。
なぜなんでしょうか?最近の低迷は。もしかして、もしかしてなんですけど、ここ数年、過疎とかそういう話が相次いで、自治医大システムである「卒後数年は地域で働かなければならない」というのに難色を示して、受験生の質が落ちつつあった?とか?
いやそれでも自治医の教育は良いはずなんですがね。合格した方、おめでとうございます。在学中の方は、自治医の理念を再度確認して下さい。ホント、世間の評価的に辛くなって申し訳ありません。
第7位 浜松医科大学 103 102 100
98.0% ここから98.0%ラッシュが続きます。
留年1人、不合格2人で、102人中100人が合格した浜松医大が7位にランクイン。浜松医大は、国立なんですが、毎年良いんですよね、ブレないというか。去年も18位でしたし。中堅どころの国立って感じですけど、まさに受験と大学での勉強が反映しない典型例とでもいいましょうかね、他の国立より優秀な医師を育ててくれそうな、期待があります。
おめでとうございます!
第8位 藤田保健衛生大学医学部 108 101 99
98.0% おや!藤田保健がここに!第104回まで、下位大学の常連校でしたが、第105回で第6位とまさかの大躍進を遂げ、そして今年もBEST13をkeepすることに成功しました。昨年より留年者がちょっと増えたところは気になりますが、満を持して卒業させた101人のうち99人が合格するという素晴らしさ。大変おめでとうございます。来年も、この位置をKEEPして下さい。今年落とされた7名の方、藤田保健衛生大はランキング的にものびていますよ。教育を信じて、頑張って下さい。
おめでとうございます!
815 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 17:22:12.65 ID: ojYTB4cb
藤田すげえw
第9位 広島大学医学部 99 99 97
98.0% 国立ですね。広島大は記念すべき第100回において、75位と大暴落し、その翌年の第101回では突然第11位に躍進、そして102-104回では「まあ中堅どころ」の成績をとっており、昨年の第105回で9位に再上昇しました。そして今回も9位。しかし留年を出さず、97名が合格するってのは凄いですね。盤石な教育体制がないとここまで維持できないものですが。快挙ですね。おめでとうございます!
第10位 東北大学医学部 98 98 96
98.0% 申し訳なさの固まりなんですが、同じく98.0%かつ留年0という快挙ながら、受験者が98人だったので、第10位にさせていただきました。しかし実力的には1桁台と全く遜色はないでしょう。国立勢が増えてきましたね。昨年は107全員で特攻して97人しか合格しなかったことに対して、「国立らしい丸投げか」とも思いましたが、いやいや、すみませんでした、実力は流石ですね。
しかも冒頭にも書きましたけれど、震災の影響をモロに食らった上でのこの成績っていうのは、まさに地頭の良さを証明しているような気もします。本当におめでとうございます。色々大変だったでしょうけれど、努力は報われましたね。
996 名前: 名無しさん@おだいじに 投稿日: 2012/03/19(月) 20:19:26.27 ID: ???
福島県立とか東北の医大生はすげぇよ
俺は九州だったけども、東北住みだったら動揺して試験勉強に集中できなかったと思うわ
第11位 北海道大学医学部 99 98 96
98.0% 毎年めちゃくちゃ優秀な北海道大学、今回はBEST13入り。安定してますね。ここらへんは、さすが、北方を司っているだけありますね。広い大地の中で優秀な人材を確立し続けているのでしょう。それに学生のモチベーションも高いまま維持されているのは流石としかいいようがありませんね。おめでとうございます!
第12位 熊本大学医学部 106 98 96
98.0% 98%ラッシュの最後を飾るのは、熊本大学です。第10位、第11位と同じく96人合格での98%なんですが、10位、11位と違って8人留年させているので、第12位とさせていただきました。
しかし熊本大は国立にしては波が激しい大学でして、第102回では3位をとったかと思うとその後60位前後に低落してしまったりしました。今の入試はどうなっているのか分かりませんが、熊本大学の特徴として「面接が非常にショボい」というものが挙げられます。これはまぁある程度メリットもあって、例えば再受験生にやさしいとか、能力重視とか、そういう意味ではとても良いと思います。まぁ良い医者になってくれればいいと思うので、ランキング的には讃えたいところ。この8人の留年者が来年どう影響するのか分かりませんが、2人不合格は目出たいことです、おめでとうございます!
第13位 大阪市立大学医学部 92 92 90
97.8% BEST13最後を飾るのは、大阪市立大学。市立です。全員卒業させ、更に2人不合格で済むという素晴らしさ。大阪という名前がつく大学は大阪大学、大阪市立大学、大阪医科大学がありますが、毎年ランキングをみていると、大阪市立大学が一番優秀なんですよね。市立なので入学者が他より少なく、そのため不合格者が出るとパーセンテージに強く影響してしまうので、ランキングの限界なんですが、この大学は優秀ですよ。過去上位を維持しているところからもそれは伺えます。
おめでとうございます!
というわけで、
新卒BEST13でした。
以下、それ以降のランキングです。
14 滋賀医科大学 87 85 83 97.6%
15 鳥取大学医学部 73 73 71 97.3%
16 東京慈恵会医科大学 101 101 98 97.0%
17 三重大学医学部 100 100 97 97.0%
18 日本大学医学部 105 100 97 97.0%
19 岡山大学医学部 99 98 95 96.9%
20 大阪医科大学 102 98 95 96.9%
21 奈良県立医科大学 95 95 92 96.8%
22 大阪大学医学部 96 95 92 96.8%
23 山梨大学医学部 97 95 92 96.8%
24 千葉大学医学部 95 94 91 96.8%
25 東京医科大学 91 91 88 96.7%
26 順天堂大学医学部 89 89 86 96.6%
27 徳島大学医学部 88 88 85 96.6%
28 名古屋市立大学医学部 85 85 82 96.5%
29 神戸大学医学部 113 112 108 96.4%
30 東京医科歯科大学医学部 84 84 81 96.4%
31 和歌山県立医科大学 58 56 54 96.4%
32 昭和大学医学部 113 107 103 96.3%
33 岐阜大学医学部 79 77 74 96.1%
34 産業医科大学 99 96 92 95.8%
35 鹿児島大学医学部 96 92 88 95.7%
36 愛媛大学医学部 91 91 87 95.6%
37 富山大学医学部 94 91 87 95.6%
38 新潟大学医学部 88 88 84 95.5%
39 福井大学医学部 100 98 93 94.9%
40 横浜市立大学医学部 59 59 56 94.9%
41 弘前大学医学部 97 97 92 94.8%
41 京都府立医科大学 97 97 92 94.8%
43 秋田大学医学部 95 95 90 94.7%
44 高知大学医学部 93 92 87 94.6%
45 大分大学医学部 93 90 85 94.4%
---国立大学平均の壁--- 計 4137 4087 3854
94.3% 46 久留米大学医学部 108 103 97 94.2%
47 東京大学医学部 102 102 96 94.1%
48 日本医科大学 100 100 94 94.0%
49 信州大学医学部 98 98 92 93.9%
---全国平均の壁--- 7806 7590 7129
93.9% ---私立大学平均の壁--- 計 2977 2813 2630
93.5% 50 名古屋大学医学部 108 106 99 93.4%
51 獨協医科大学 106 105 98 93.3%
52 山口大学医学部 88 88 82 93.2%
53 杏林大学医学部 92 88 82 93.2%
54 山形大学医学部 106 101 94 93.1%
55 金沢医科大学 128 115 107 93.0%
56 東京女子医科大学 97 97 90 92.8%
57 島根大学医学部 97 96 89 92.7%
58 帝京大学医学部 101 94 87 92.6%
59 九州大学医学部 105 103 95 92.2%
60 近畿大学医学部 107 102 94 92.2%
61 金沢大学医学部 103 101 93 92.1%
62 関西医科大学 105 101 93 92.1%
63 札幌医科大学 100 100 92 92.0%
64 福島県立医科大学 74 74 68 91.9%
65 京都大学医学部 104 103 93 90.3%
66 佐賀大学医学部 93 93 84 90.3%
67 香川大学医学部 91 91 82 90.1%
68 長崎大学医学部 112 112 100 89.3%
69 群馬大学医学部 104 103 92 89.3%
70 防衛医科大学校 65 65 58 89.2%
71 愛知医科大学 111 101 90 89.1%
72 旭川医科大学 93 92 82 89.1%
73 東海大学医学部 101 92 82 89.1%
74 岩手医科大学 81 73 65 89.0%
75 宮崎大学医学部 105 105 93 88.6%
76 東邦大学医学部 106 96 84 87.5%
77 聖マリアンナ医科大学 104 95 83 87.4%
78 琉球大学医学部 104 104 90 86.5%
79 福岡大学医学部 106 98 78 79.6%
そして今年のワーストの発表ですが…。
80 川崎医科大学出願者:103 受験者:82
合格者:65合格率:
79.3% もはや何も言うまい…いや、言うか。このブログで言わずに誰が非難するというのだろう、という気持ちで、あえて言いますが。
21人という恐るべき大量留年を果たしたあげく、更に17人不合格。
そして昨年ワーストから
全く改善の余地なく、再度ワースト。
医師国家試験はだいたい90%合格と言われています。すなわち、全医学生の下位1割に入らなければ、合格する試験なんです。正直下位数校以外は、どっこいどっこいじゃないですか。1人落ちて何パーセントだの、2人落ちて何パーセントだの、そんな僅差でランキングにしているのに。
はっきり言えば、
医者にしちゃいけないよ。こんなん。医師国家試験で問われているレベルは、決して難しいものではありません。普通に学問を学べば、普通に解ける問題です。そりゃ中には難問、奇問もありますけれど、あくまで誤差の範疇。最低限をクリアーすれば、全然問題ありません。
川崎医大はどうしようもなくドツボにはまってますね。ここ卒業の先生方、本当に大丈夫ですか?と患者さん、または患者さんの家族に言われても、仕方ないですよ。大学1年の時点からやる気だして下さい。受験なんかよりよっぽど点の取りやすい試験なんですから。
ということで、第106回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編 BEST13を御届けしました。
今回の感想を言うならば、「易問が多かった」という受験者の感想はありましたが、合格率は90.2%に留まりました。つまり、やはり厚生労働省は、「研修医に割り当てる予算に応じて、合格者数を決定している」ということです。問題が簡単ならば、それだけ一般・臨床のボーダーラインは上がります。今回の場合、「
(3)必修問題を除いた臨床実地問題 427点以上/600点」、つまり臨床問題で70%オーバーを取らなければ合格しない試験となりました。
これは、来年の受験生にとって大きなプレッシャーとなるのではないでしょうか。
そんな中、上位の学校は本当によくやったと思います。特に今回BEST13には惜しくも漏れましたが、滋賀医大の14位は結構な快挙です。滋賀医大も毎年かなりの上位を取る、実力的には素晴らしい大学なのですが、アレっと思ってしまったのがこの出願数ですかね。毎年100オーバーだったのに、なぜ今年に限って87人?あまり出来のヨクナイ学年で、どんどん留年されて目減りしていったんでしょうか。その負の遺産が来年度、再来年度で影響しないといいんですが。希有な心配であることを祈ります。しかし国立も、滋賀医大ぐらい安定して上位を取り続けてくれると、安心なんですがねー。国立のモデルケースとしては最適な大学だと思います。来年に期待したい。
逆に、新設私大の不安定っぷりは健在ですね。いくら新設といっても創立してから既に30年以上経過してるんで、そろそろ本気をみたいところなんですが…ここらへんは「やる気のない学生が大勢入学する」からなのか「教育がうまく成り立っていない」からなのか、定かではありませんが。
あと、凄く興味深いのが、とうとう、金沢医科大学が、金沢大学を追い抜かしたところでしょうか。下位争いながら、金沢医大、頑張りましたね。数年前は、金沢大学が金沢医大に教育するような立場だったのに。
来年度はどうなるのか。できれば全大学で僅差、となることを望みます。少なくとも大学で格差が出るような現状では、日本の医療を全国平等で支えるということは難しいのではないかと危惧してしまいます。
以上、新卒編でした!次は総計編で!
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