2011年09月30日

「抗うつ薬が自殺を増やしている論」に強く反論申し上げたい。

1998年以降抗うつ薬の売り上げ増加と自殺者激増が一致

 自殺者が一向に減らない。問題として取り上げられると、その都度、「不景気」や「ストレスの多い社会」がその原因とされてきた。そして早い段階で医師に診察してもらうことが自殺を未然に防ぐことにつながると言われている。だが、今、そこに大きな疑問符がついている。むしろ、真面目に医者に通えば通うほど、死へ近づいていくのではないかと疑念を抱かせる状況があるのだ。医療ジャーナリストの伊藤隼也氏が追及する。

 自殺予防のための内閣府による早期受診キャンペーンを目にしたことはないだろうか。
 
「お父さん、眠れてる? 眠れないときは、お医者さんにご相談を」

 人口にこそ膾炙しているが、その成果は見る影もない。今年も9月10日から自殺予防週間が始まったが、日本の自殺者は一向に減っていないからだ。1998年以降、自殺者は常に3万人を超えており、先進国のなかで最悪の道を突っ走っている

 相次ぐ自殺に国は2000年に初めて自殺予防対策を施策として取り上げ、2002年に自殺予防に向けて提言を行なった。その軸となったのが「精神科の早期受診」キャンペーンである。その根幹には、「多くの自殺者は精神疾患がありながら精神科や心療内科を受診していなかった。生前に医師が診察していたら自殺は防げたはずだ」という考えがあった。

 しかし、その論理は現在、根底から覆っている。

 自殺者の家族などが集まる全国自死遺族連絡会が2006年7月から2010年3月に自殺で亡くなった方1016人の遺族に聞き取り調査したところ、約7割にあたる701人が精神科の治療を継続中だった

 また、東京都福祉保健局が自殺遺族から聞き取り調査をして2008年に発表した自殺実態調査報告書でも、自殺者のうち54%が「精神科・心療内科の医療機関」に相談していたことがわかっている。

 実は国の調査でも自殺事例43事例のうち、20事例(46.5%)において死亡前1年以内に精神科受診歴が認められていた。平成21年度版の自殺対策白書はその事実を記し、こう指摘する。

<これは、従来から指摘されている、「自殺既遂者の9割以上がその直前には何らかの精神障害に罹患した状態にありながら、精神科治療につながっているのは少数である」という知見と、矛盾する結果である>

 つまり、こうしたデータは、精神科・心療内科の受診が自殺防止につながっていないことを意味する。むしろ後述するように、受診が自殺を後押ししている可能性があるのだ。

 そもそも1997年まで年間自殺者は約2万〜2万5000人で推移していた。しかし、97年に2万4391人だった自殺者は翌98年に、3万2863人まで一気に跳ね上がり、現在まで毎年3万人超が続いている。

 なぜ、自殺は減らないのだろうか。これまで自殺が多発する理由は「不景気」「ストレス社会」などにあるといわれた。しかし、ここには見落とされている観点がある。同じく98年頃から抗うつ薬の売り上げが急伸しているという事実だ。実際、98年に173億円だった抗うつ薬の売り上げは翌年以降増え続け、06年には875億円に達している。

 同時期にうつ病患者も急増した。厚生労働省の調査ではうつ病が大半を占める気分障害患者数は1999年に44万1000人だったが02年には71万1000人、2005年に92万4000人に達し、08年には100万人を突破した。

 98年頃を境に自殺者数、抗うつ薬の売り上げ、うつ病患者数が増加する。これは何を意味するのだろうか。

 精神医療の現場における「薬」の役割が相関を解くカギになる。

 全国自死遺族連絡会会長の田中幸子さんの長男・健一さんは警察官だった。仕事ぶりは真面目で責任感が強かった。05年5月、勤務していた交通課管内で高校生3人が死亡する大きな事故が発生し、不眠不休で処理にあたった。

 やがて健一さんは心労と過労が募って吐き気を催すようになり、めまいや耳鳴りがひどく勤務できない日もたびたび生じた。耳鼻科や眼科では治らず田中さんの勧めもあり、休職して近所の心療内科を受診した。すぐにうつ病と診断され、薬を処方された。田中さんはこう証言する。

「息子は薬を手放せなくなっているようでした。私は病院を受診して、お医者さんの言うとおりに薬を飲めばうつは治ると思っていたのですが……」

 しかし、初診からわずか1か月後、05年11月に健一さんは妻と娘と住む官舎で突然首を吊った。遺書はなかった。田中さんは続ける。

「携帯電話を見ると、妻から“なぜ働かないのか”といった類のメールが何十通もきていました。息子の置かれている状況がよく理解してもらえず、サボっているように見えたのかもしれません」

 本来、休息が必要なはずだが、休むよりもむしろ働かなくてはという想いもあったのかもしれない。

 息子の死後、担当医に電話すると「診察に来ないと話は聞けない」と言われた。死の報告をするためだけに初診料を払って「受診」した。不誠実さに腹が立つと同時に、それまで信用していた医師に対して不信感を抱くようになった。田中さんは言う。

「その後遺族の会を作って、多くの人が息子と同じように精神科を受診し、投薬を受けた上で亡くなっていることを知り衝撃を受けました」

 前出の同会の調査では、1016人中、自宅マンションから飛び降り自殺した人は72名。その全員が精神科の診療を受け、抗うつ薬などを1日3回、5〜7錠服用する薬漬けの状態だったことも判明した。ここからは、飛び降りという衝動的な行為を処方薬が引き起こした可能性さえ疑われる。



 半分合ってるけど、もう半分はどうか、と。

 単刀直入に言うと、今の日本の精神医療も最大の問題点は「精神科・心療内科を掲げている開業医のレベルの低さ」だと思います。

 「掲げている」ってのがポイントですよ、言うまでもなく。

 まず今の日本において、心療内科クリニックをやっているところ、そのどれだけが、「十分に訓練を積んだ精神科医」がやっているのでしょうか。

 いや、そもそも精神科と心療内科の違いを理解せぬあたりが悩ましい。心療内科のほうが入りやすいかもしれませんけど、うつ病を診るのは精神科ですよ。

 で、町中で、駅前心療内科クリニックみたいにやってるところ。そこの医者は本当に精神科医ですか

 よくあるのが、例えばどっかで外科やら内科やらやってきて、開業するときに、患者を集めたいから心療内科を掲げるところ。

 コレ、めちゃくちゃ腹立つんですよねぇ。

 知識もないのに、「うつ状態だからうつ病、だからSSRIやらの抗うつ剤出しとこう」っていう安易な処方をする人の多いこと。

 この、「精神科医でもないのに精神科や心療内科を掲げる開業医」または「精神科でやってきても知識も経験もないのに心療内科や精神科を掲げる開業医」の間違った処方で、うつが酷くなっているのではないでしょうか。

 ひとくちに「うつ」といっても、それが「うつ状態」なのか「うつ病」なのか「双極性障害」なのか「統合失調症」なのか「発達障害」なのか。その心療内科の医者はちゃんと鑑別できてますかね?うつ病と診断されている人が実は双極性障害だった、とか、ないですか?

 本題です。

 よく抗うつ剤で攻撃性が高まるとか、自殺を促進するとか言われてますけど、それは「うつ病でない、うつ状態を呈する疾患に抗うつ剤を使っている」から、そういうことが起こるわけで。本来うつ病への抗うつ剤投与は慎重に行うべきなんですよ。だから、抗うつ剤が悪い、というのははっきり言って大きく間違っていますね。単に医者(それも精神科医が悪いというより、精神科の知識がないのに手を出す医者)が能力がないだけで。

 もし私の周囲でうつっぽくなって、死にたいと言っている人がいたら、どうするか。

 まちがいなく、総合病院のちゃんとした精神科の入院施設のあるところに連れていきますね。

 駅前心療内科には行きません。もし軽そうならそこでもいいかもしれませんけど、最初にちゃんと話聞いてくれないところはアウトですね。行くとしたら、そのちゃんとした精神科で「ここなら問題ないでしょう」と言われたところにすると思います。そうやって紹介されたところならば、外来のフォローも適切でしょうし、もし具合が悪くなったら入院施設のあるところで面倒みてもらえるわけですから。

 とまぁ、心療内科の悪口言ってるように聞こえるかもしれませんけど、それが現状です。もちろんちゃんとスキル積んだ心療内科クリニックもありますよ。それは信用できますし、ちゃんと患者をみて判断して投薬行っているところも結構あると思うんですけど、はずれが多いのがネックすぎる。多分心療内科クリニックを掲げているベテラン精神科医の皆さんも歯がゆく思っているのではないでしょうか。だいたい心療内科ってのはストレスによって「体に症状が出てくる」から内科なわけで、精神科とは全く別モノですからねぇ。

 記事の最後に「衝動性」とありますけれど、衝動性が高いうつ病ならば入院すべきですし、もしその衝動性が双極性障害などからきているのであれば安易に抗うつ剤を処方すべきでないですしね。薬が悪いというより、薬を使う医者側が悪いと思う理由、お分かりいただけたでしょうか。

(注:そうはいっても、うつ病の難しいところは、薬が当たれば状態は良くなりますが、それでも元来自殺に繋がってしまう病なために、どんなベテランが担当して薬の調整を行っても、自殺してしまうことはあります。そうならないために必要なのは、周囲の協力、それしかないんです)
posted by さじ at 02:07 | Comment(16) | TrackBack(0) | 精神

牛乳の取り過ぎと前立腺がんの発生率に相関関係がある?

牛乳の飲みすぎは体に悪い?

 1日にコップ2杯以上の牛乳は健康によくないという研究結果を、米国の栄養学者であるウォルター・ウィレット氏が発表した。同氏は金曜日にオランダのエラスムス大学病院にて講演を行う。

 ハーバード公衆衛生大学院の研究者であるウィレット博士は、食品業界が乳製品の大量摂取を勧めるのには注意が必要だと警鐘をならしている。たとえばオランダの食品健康センターでは1日に3杯から4杯のミルクを飲むことを推奨している。オランダ人は牛乳や乳製品の摂取量が多い。

 今回の調査では骨折率も牛乳の摂取量とほとんど関係ないことがわかった。さらに、牛乳の取りすぎと前立腺がんの発生率に相関性があることも見つかった。また身長もある種のがん(乳がん、卵巣がんなど)の発生率に影響をあたえるという結果も出ている。これらのがん発生は背の高い人に多い。 「牛乳を大量に摂取する人は身長が伸びやすい。とくに成長期に大量に牛乳を摂取するとがんの発生リスクが上がるのでは」と同氏は仮説を述べている。

 しかしながら、乳製品が必ずしも悪者であるわけではない。同氏は、牛乳の摂取の多い人は大腸がんの発生の可能性が減るという相関性も認めている。一日にいったいどのくらいの量の牛乳摂取が適切なのかについて、さらに研究を進める必要があるとしている。しかし1日に2杯は多すぎのようである。



 二杯分ぐらい、かるくとれますけれどもね。牛乳大好きなんで。

 前立腺がんの発生に相関、本当にあるんですかねぇ。牛乳の一体どこらへんが前立腺に影響してくるのか…。悩ましいことばかりですので今はまだあまり気にしなくていいのかもしれませんが。
posted by さじ at 01:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

サメの肝臓のスクワラミンが肝炎ウイルスの抑制に効果あり

サメの肝臓の「スクワラミン」、肝炎などのウイルス抑制に効果

 サメの原始的な体は、肝炎から黄熱病まで、人類をさまざまなウイルスから守ってくれる可能性のある高度な化合物を生産しているとする論文が、19日の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された。

 化合物の名前はスクアラミン。現在はジョージタウン大学メディカルセンター教授(外科・小児科)のマイケル・ザスロフ(Michael Zasloff)氏が1993年に発見した。今回のプロジェクトでは、ヒトのウイルスに対するスクアラミンの効果が初めて検証された。

 プロジェクトは、ザスロフ氏自身が小型サメの肝臓から抽出したスクアラミンのサンプルを米国中の研究所に送り、テストを依頼したことがきっかけで始まった。

 シャーレで培養、もしくは動物に投与されたスクアラミンは、黄熱病ウイルスのほか、東部ウマ脳炎ウイルスやマウスサイトメガロウイルスを抑制した。病気が完治したと見られるケースもいくつかあった。

 人間においても、デング熱ウイルスの血管細胞への感染や、肝臓細胞を侵すB型およびD型肝炎ウイルスへの感染を抑制する可能性が明らかになった。

 スクアラミンは人体に害はなく、がんや眼病の治療薬として有望視されており、臨床試験も行われている。ザスロフ氏によると、いくつかの初期臨床試験で、スクアラミンは一定のがんと糖尿病性網膜症の両方に対し、有意で期待できる振る舞いを見せているという。



 これは期待。

 わけのわからん健康食品がはびこる前に、研究結果でB肝に効くことを証明していただきたいところ。
posted by さじ at 01:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

2011年09月27日

JVCケンウッド、日本ビクターと合併し画像分野で医療業界に参入

JVCケンウッド、医療分野に進出−診断システムの開発着手

 JVCケンウッドは医療分野に進出する。強みの画像圧縮や通信技術を組み合わせた診断支援システムなどの開発に着手。人員削減などの構造改革が一段落し、これまで主力だったテレビや民生用ビデオカメラも事業縮小の方向にある。新たな成長エンジンを模索する中で、新規事業の有力候補として過度の価格競争がなく成長性の高い医療分野に着目した。2012年度に医療関連で50億円の売り上げを目指す。

 JVCケンウッドは10月1日に傘下の日本ビクターやケンウッドと合併する予定で、これにより技術融合を促して新規事業を育成しやすくなる。「ケンウッドの無線通信技術や、日本ビクターが音響・映像(AV)で培った映像・音声圧縮技術を融合することが大きな統合効果」(不破久温社長)とし、その応用先が医療分野になる。

 専門医と患者の遠隔診断現場で、高精細の医療画像などを円滑に送受信できる支援システムを開発中。ほかに、医療関係者の教育向けに高精細な3D(立体映像)をプロジェクターで映し、画像を拡大縮小、反転させたりできる実習システムも実用化を目指す。

 「新規事業育成のキーポイントは事業領域を明確にし、特定のセグメントに注力すること」(同)と投資案件を厳選する。現在、事業化の中核組織「新事業インキュベーションセンター」ではグループ内から集まった約20件の新規事業分野から絞り込んでいるところ。JVCケンウッドは年初に公募増資で139億円を調達しており、車載機器など既存事業だけでなく、新規事業へも重点配分する計画だ。



 これからは手術分野などでも、映像機器は活躍しそうですからね。大御所ビクターなどを合併することで、より鮮明な手術画像を表示したりすることができればかなり有用かと。
posted by さじ at 01:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

2011年09月26日

果たしてにんにく注射は医学的に効果のある治療行為なのか。

にんにく注射がいいと思う医師は2割
 
 疲労回復などに効くと言われるにんにく注射だが、医師に行ったアンケートでは、これを勧めたい、とする意見は2割にとどまった。

 医療健康ニュースのアスクドクターズが医師100人を対象に「先生のご家族や親しいご友人がにんにく注射を望んだ場合、賛成しますか?」と問いかけたもの。

 「強く賛成」が3%、「賛成」が17%となっており、賛成意見は20%の少数派だった。賛成が20%にとどまったのに対し、反対は59%とほぼ3倍に上った。

 賛成意見には、「あまり害はないと思う」という声や「きちんとした製剤で水溶性ビタミン複合材なら可」とする声がある。

 これに対して反対意見を代表するのが「不必要な処置」とするもの。にんにくの効果が欲しければ食べればいい、という意見が多く見られた。

 回答した医師の中には、注射への精神的な依存が生じる危険性を指摘する人も見られており、行きすぎた健康志向に対する医師の警戒感がうかがえる結果となった。



 賛成側の医師も、「にんにく注射が効く」というより「にんにく注射を行っても害はない」程度のもので、効果の程は微妙なところでしょうかね。

 まあ、確かに、食えばいいんじゃないですかね。

 注射という医療行為を行ったから、風邪などが治った気がするだけになっている可能性も結構濃厚か。
posted by さじ at 01:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 生理

改正臓器移植法から1年。肺、肝臓、膵臓は1年前の8倍に増加している。

<臓器移植>改正法全面施行1年 ドナー不足は変わらず

 日本移植学会などでつくる臓器移植関連学会協議会は10日、改正臓器移植法の全面施行(10年7月)から1年が経過したことを受け、成果や課題を話し合う会合を開いた。移植件数は増加したものの、臓器ごとに異なる課題が浮かんだ。

 改正法はドナー(臓器提供者)不足解消を狙ったもの。臓器提供に関して本人の意思が不明でも、家族の承諾で提供が可能になったほか、15歳未満からの脳死後の提供が解禁された。

 肺や膵臓、肝臓は施行後1年間の移植実施件数が8倍程度に増加。心臓も数倍に増え「海外より国内で心臓移植を受ける人が増えた」という。半面、臓器提供や移植を実施する医療施設の負担が増え、労働過重になっている実態も報告された。

 腎臓は、心停止後の提供を含む移植実施件数が1.5倍の約200件となったが、移植を希望する人は約1万2000人と、圧倒的なドナー不足の現状は変わっていない。小腸移植については4件と低迷。保険適用の対象外となっていることが増加を阻んでいるとの指摘もあった。



 まぁ、ねー。難しいですけども。

 例えば肝臓移植を行うとすると、手術だけで十数時間かかります。深夜に臓器が到着すればそのまま夕方ぐらいまでかかる計算です。それをこなしながら、通常業務を行わなければならないというアクティブさ。外科の先生には脱帽です。

 数は増えてますからねぇ。このまま順調にいきたいところ。

 ちなみに小腸移植が少ないのは、小腸っていうのは、人間の臓器の中でも一番腐っていきやすい場所なので、すぐさま取り出さないと使える小腸にならんからです。小腸移植は子供にとってとても大事なので、数を多くする必要があるのですが、そのためには脳死臓器移植で小腸移植に同意している人を増やすしかないですかね。
posted by さじ at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

マリファナでマウスのPTSDの症状が消滅したらしい

マリフアナ投与でマウスのPTSD症状が消滅、イスラエル研究

 マウスに強いストレスを与えてから24時間以内にマリフアナを投与したところ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が消滅したという研究結果が、米科学誌「Neuropsychopharmacology(神経精神薬理学)」に発表された。

 イスラエルのハイファ大(Haifa University)心理学部の研究チームは、極端なストレスにさらされたマウスは人間のPTSDに似た症状を呈することを実験で確認した後、マウスを4つのグループに分け、1つ目のグループにはマリファナを与えず、残り3つのグループにはマリファナをそれぞれ2時間後、24時間後、48時間後に注射した。

 1週間後に検査したところ、マリフアナを与えられなかったグループとマリフアナを48時間後に注射されたグループではPTSDの症状と高いレベルの不安感が見られた。ほかの2グループのマウスも高いレベルの不安感を示していたが、PTSDの症状は完全になくなっていた。

 実験では、カンナビノイドの効果を脳のへんとう体の受容体が仲立ちしていたことも分かった。へんとう体はストレスや恐怖、トラウマに関係があるとされている。

 研究を率いたイリット・アキラブ(Irit Akirav)博士は、マウスの実験結果が人間にそのまま当てはまるわけではないとしながらも、この研究結果について、人への応用を目指した精神医学的な研究が進められることに自信を示した



 要するにぼーっとするというか、いわゆる煙草吸い慣れていない人がくらくらするような「ヤニ眩」の一種を感じることで、不安とかがなくなるのでしょうか。

 一時しのぎにはなるのでしょうけれど、その効果が永続するんですかねぇ。まあ症状を少しずつ和らげていくことができれば、案外有用なのかな
posted by さじ at 00:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

2011年09月25日

早稲田大学医学部新設に奮闘する茨城県と医師会の対立

早大に医学部新設打診 茨城県、医師不足解消狙う

 県が早稲田大(東京都、鎌田薫総長)に対し、医学部の新設誘致に乗り出すことが関係者の話で分かった。既に県関係者が笠間市の県畜産試験場跡地を候補地として提案しており、今後、誘致活動が具体化するとみられる。県は医師確保を最重要課題としており、医学部誘致が医師不足解消につながることが期待されるが、国は約30年間、医学部新設を認可しておらず実現に向けて課題は大きい。

 関係者によると、早大医学部の新設誘致は、早大と縁があるベテラン県議がパイプ役を務め、協議を進めている。既に笠間市平町の県畜産試験場跡地を候補地とする具体的な案も示している。

 厚生労働省の調査によると、平成20年の県の医師数は人口10万人当たり153・7人と全国ワースト2位で、県内には医療過疎地域も多い。

 県は昨年、ドクターヘリを導入して救急医療体制の充実を図ったが、根本的な医師不足は解消されていないのが現状だ。

 橋本昌知事は21年の知事選で、マニフェストに大学医学部誘致を掲げた。早大医学部誘致にも積極的な姿勢を示しているとされる。

 ただ、文部科学省などは医学部新設に慎重姿勢。昭和54年以降、新設は認められていない。今後、橋本知事をはじめ県幹部が早大への働きかけを強めていくとみられる。



茨城県の医学部誘致に反対する県医師会幹部

 医学部誘致を公約とする茨城県の橋本知事が早稲田大学(鎌田薫総長)に新設医学部の誘致を打診したことについて、県医師会(斎藤浩会長)は21日、水戸市の県メディカルセンターで記者会見を開き、教員確保で全国の医師不足に拍車をかけるなどとして、医学部の新設・誘致は不適当と批判した

 斎藤会長は18日に知事に会い、「おやめなさい」と進言したことも明らかにした。

 医学部の新設・誘致に反対する理由として、県医師会は「教員確保のために医師を集めれば全国の医師不足に拍車をかける」「既存医学部で入学定員の増加を図っている」「中小医療施設や有床診療所などの経営に影響する」「医学生は卒業後に出身地へ戻る可能性もあり県の医師不足解消にならない」の四つを挙げた。

 県医師会によると、医学部の入学定員は、1981〜84年度に年8280人だったが、その後の抑制政策で2003〜07年度は年7625人に減少した。04年度に始まった臨床研修制度で大学に医師が残らず、都市部の医療機関などに流れたことで地方の医療機関への医師配置システムが崩壊し、各地で医師不足が顕在化した。

 県内の医師数(2008年)は人口10万人当たり162・1人で、埼玉県に次いでワースト2位。二次医療圏別では、筑波大のあるつくば医療圏の同342・3人に対し、県北の常陸太田・ひたちなか医療圏は同90・9人と3分の1にも満たず、偏在も問題になっている。医師確保を県の喫緊の課題とする橋本知事は、09年8月の知事選で医学部誘致を公約とした。

 一方、国は08年度から医学部の入学定員の増員や、地域枠などを設ける医師確保策を講じており、県医師会の小松満副会長は「ハコモノを造れば壊すことはできない。融通性のある既存のシステムを維持すべき」と述べた。また、少子高齢化や人口減少の影響にも触れ、斎藤会長は医学部を新設すれば医師過剰になる恐れもあるとし、「大きな禍根を残す」と批判した。

 早大誘致を巡っては、橋本知事が6月下旬、鎌田総長に宛てて、医学部新設の際の県内立地を求める文書を提出。中央病院、こころの医療センター、リハビリテーションセンターなど県立の医療施設が近接する笠間市の県畜産試験場跡地(約35ヘクタール)をキャンパス候補地に挙げ、教育、研究に各施設を活用してほしいとの協力姿勢を示している。



 難しいところなんですけどね、こういうの。

 簡単に考えれば、医学部をたくさんつくればそれだけ医者が増えるじゃないか、というのは、まぁ分からんでもない話です。

 ですが大学病院の運営というのはとてつもない労力(=医者)がかかるわけでして。大学の生徒数以上の教員が必要となるのです。

 そして医学部というのは知識の蓄積ですんで、例えば今早稲田大学医学部を作ったとしても、最初の20年ぐらいは教育レベルも十分でない気がします。

 早稲田大としては、そりゃ己のブランド力を高めるために医学部は喉から手が出るほど欲しいでしょう。ですが、早稲田に医学部を作っても、良い医者がすぐに出来るかというと微妙ですね。個人的には国際医療福祉大学と聖路加国際病院の提携しての教育ぐらいのインパクトがないと難しいのではないかと。

 あと言われているように、早稲田ブランドだと、茨城に作ったところで医師不足は解消できないんじゃないかと思いますねぇ。それならば茨城にいまある病院を使って、育てられる医師の数を増やした方がいいと思いますけれどね。

 と、いうマイナスの面と、早稲田大学医学部というありそうでなかったものが誕生するかもしれないワクワク感。いいですね。
posted by さじ at 04:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学

2011年09月19日

法テラス静岡と精神科医が連携して自殺を防ぐ取り組みを始める。

法律家と精神科医 自殺予防取り組み

 県、日本司法支援センター静岡地方事務所(法テラス静岡)などは、法律家と精神科医らが連携して自殺を防ぐ取り組みを始める。全国初の試みという。世界保健機関(WHO)は10日を「世界自殺予防デー」に定めており、国は同日からの1週間を「自殺予防週間」としている。

 法テラス静岡所長の中村光央弁護士によると、多重債務などの法律問題を抱えて弁護士などに相談する依頼者の中には、思い詰めて、うつ病などにかかった人もいるが、従来は精神科などの専門機関を紹介するなどの対応ができておらず、依頼者が自殺したケースもあったという

 今月から10月29日までに県内で計4回、法律家や精神保健福祉関係者らを対象に「心の病と法律問題」と題した研修会を開催。両分野についての理解を深める。

 また11月26日午後1時半から静岡市葵区鷹匠3丁目のもくせい会館富士ホールでシンポジウムを開き、両専門家の連携のあり方などを模索するパネルディスカッションなどを行う。問い合わせは法テラス静岡へ。



 これは凄く面白い試みですね。

 実際、精神科医療は社会と密接に関わっている領域で、社会ってのはすなわち法律で成り立っているわけで。

 思い悩む人がうつ状態なのか鬱病なのかを判断するだけでも大きな意味があります。大事なのは漏れがないようにうまく精神科専門医に誘導する術ですね。
posted by さじ at 00:44 | Comment(2) | TrackBack(0) | 精神

横浜市立大学、精子幹細胞から培養して体外移植することにマウスで成功

横浜市大など、体外移植培養法によるマウス精子幹細胞から精子の産生に成功

 横浜市立大学などで構成される研究グループは、2011年3月に開発した培養条件下でマウスの精子幹細胞から精子産生できる技術を発展させた「体外移植培養法」を開発したことを明らかにした。同技術は単離された精子幹細胞や細胞株からでも培養下で精子を造ることができるほか、不妊マウスの精子幹細胞からの精子形成にも成功したという。

 マウス精子幹細胞の培養法は、京都大学・篠原隆司教授らのグループによって2003年に開発された。その培養精子幹細胞(Germline Stem Cells:GS細胞)は、幹細胞能を保ったまま長期間増殖可能で、その遺伝子改変も可能な細胞であることから、精子幹細胞を研究する上で優れたシステムとなっている。しかし、GS細胞をin vitroで精子へと分化させる方法はこれまで確立されておらず、GS細胞を分化誘導して精子形成させるためには、精巣内へ移植するなど、生体内に戻さなければならないという手間が生じていた。

 同研究グループでは2011年3月に古典的な器官培養法を改良し、新生仔マウスの精巣中の前精原細胞から精子形成を進行させ、in vitroで妊孕能のある精子を得ることに成功したことを「Nature」にて報告しており、同器官培養法を応用すれば、GS細胞をin vitroで精子に分化させられるのではないかと考え、これまで研究を進めてきた。

 具体的には、まず精子形成の進行を簡便にモニタするために、生殖細胞で減数分裂特異的にGFPを発現するトランスジェニックマウスからGS細胞を樹立した。次に、仔マウスから取り出した精巣の精細管内にGS細胞を注入移植し(体外移植)、その精巣組織片をアガロースゲル上で培養した。

 その結果、生体内とほぼ同様のタイミングでGFPの発現が観察されたほか、それらの精巣内には、半数体である精子細胞および精子の形成が確認された。



 無精子症でも朗報な話。幹細胞さえあれば受精までもっていくことができるようです。

 不妊治療を進めることは、少子化対策になりますからね。100年後の日本のために最も役立つ医療といっても過言ではないでしょう。国はもっと不妊医療に予算を割いてほしいもんですけどね。最終的に人口増えて税金増やすにはコレしか無いですわ。
posted by さじ at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生殖

児童の精神疾患を専門的に治療する診療所を浜松市に開設

児童精神疾患専門医が連携 浜松方式の診療所オープン

 発達障害や情緒障害など児童の精神疾患を専門的に治療する「子どものこころの診療所」が17日、浜松市中区鴨江の市保健所横にオープンした。診療所の児童精神科医とともに浜松医科大や国立天竜病院など複数の医師が連携して子どもを治療する全国初の試みで、不足している専門医の育成も目指す。

 診療所は中学3年までの子どもが対象で、保護者の指導やサポートも行う。診療所所長で精神科の山崎知克医師が常駐し、浜松医大児童青年期精神医学講座の杉山登志郎特任教授ら同大の医師らも交代で診察に当たる。浜松市が開設し、同市発達医療総合福祉センターを運営する市社会福祉事業団が運営を担う。

 同日、開所式が行われ、鈴木康友市長や浜松医大精神神経科の森則夫教授らが出席した。開設に尽力した杉山教授は「外来窓口や病床を持つ病院、専門家のいる大学が診療所と連携する仕組みは「浜松方式」として全国のモデルとなるはず。保護者のペアレントトレーニングも行い、普及させていきたい」と抱負を述べた。

 市内には同様の施設として市発達医療総合福祉センターがあるが、患者の増加に伴い、初診は2〜3カ月待ちの状態で、専門医や診療施設の少なさが課題となっていた。山崎所長は「発達障害や情緒障害の子ども、保護者がともに元気に生活を送れるように支援していきたい」と話した。診療所は予約制で地域の病院や保健所などからの紹介状が必要となる。



 比較的良さそう。保護者のトレーニングも前提として入っているというのがいいですね。

 子供の問題は少しずつこなしていくしかないですけど、子供そのもの以上に、保護者側のトレーニングが必要になってきますからねぇ。柔軟な思考で臨んでほしいと思います。
posted by さじ at 00:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

初期臨床研修医の被災地離れが深刻。前年の半分程度。

焦点/研修医被災地離れ/医師確保募る危機感

 東日本大震災の影響で、若手研修医の「被災地離れ」が懸念されている。震災の混乱で沿岸部の病院は来年度の研修医の募集活動が十分できず、被災地のマイナスイメージで応募が減ったケースもある。研修医の確保は医師が地域に定着するための大きな要因になっており、将来の医師不足につながりかねない深刻な事態。自治体や各病院は復旧状況や研修内容をアピールし、人材確保に躍起になっている。

 「来年度の研修医の応募は昨年同時期の半分。震災の影響は懸念していたが、これほど少なくなるとは」。宮城県内の総合病院の担当者は危機感を募らせる。

 「病院は復旧し、研修体制も通常通り整っている。しかし情報が十分に伝わらず、被災地として敬遠されてしまった面がある」とみる。

 大きな被害を受けた被災地の病院では震災から1カ月以上、災害対応や交通の寸断などで医学生の病院見学を受け入れられなかった。予定していた説明会も開けなかった。

 「正確な情報の発信や復興に向けた人材の必要性のアピールに力を入れないと、地域の医師不足を加速させかねない」とある病院の担当者は危惧する。

 2004年度に導入された「新臨床研修制度」により、新人医師らは指定された全国の研修病院の中から研修先を自由に選択できるようになり、医師が都市部の病院に集中する傾向が加速した。

 岩手、宮城、福島の被災3県をはじめ東北各県では、震災前から研修医が募集定員を大幅に下回る状況が目立ち、医師不足に拍車を掛ける大きな問題となってきた。

 中でも福島県は福島第1原発事故の影響で、人材流出が深刻。福島県立医大病院は「放射線への懸念もあり、来年度の研修医の応募は低迷している。本人が希望しても、家族が反対するケースも少なくないようだ」と悩む。

 8月には県内外の医学生を対象に、浜通りの病院で現地の医師の体験談を聞くなどの「災害・放射線被ばく医療研修」を実施するなど、福島の医療を支える人材の確保に懸命だ。しかし原発事故がいつ収束するか見通しが立たず、対策は長期に及びかねない。

 厚生労働省の調査で、必要な数に対する実際の医師数が全国で最も少ない岩手県も危機感は強い。県は本年度、県内の研修病院を見学に訪れる医学生に対し、交通費を全額支給するなどの対策を打ち出した

 来年度分の研修医の人数は最終的に、病院側の選考と学生側の希望順位を合致させる「マッチング」を経て10月末に確定する。厚労省は「被災地の研修医確保は重要な課題。マッチング結果を見た上で、対策を検討したい」(医師臨床研修推進室)と説明している。

 研修医の「被災地離れ」を防ごうと、東北の病院は医学生らを対象とした実習などを企画し、復興に向けた人材の必要性を訴えている。東北大病院は8月、全国の医学生らを招いて沿岸部の研修病院を見学したり、宮城県南三陸町で訪問診療を体験したりする「被災地医療実習」を開催。計32人の参加者が被災地の医療現場の最前線を経験した。

 「体温を測りますよ」。8月29日、南三陸町の仮設住宅。被災地医療実習に参加した医学生ら5人が南三陸診療所の訪問診療に同行し、90歳の女性の健康状態をチェックした。

 「高齢者が多く、被災地の医療ニーズの高さを痛感する」。終了後、関西地方から参加した医学部4年の女子学生はこう感想を話した。

 東北大病院は被災した東北地方で働く医師の確保につなげようと、8月1日から計4回、全国の医学生を対象とした3日間の実習を企画した。被災地の医療現場を自分の目で見てもらい、医療の必要性を感じてもらうことが狙いだ。往復の交通費は全額、東北大病院が負担した。参加者らは南三陸診療所のほか石巻赤十字病院、東北大病院を訪問し、実習を通じて一線で働く医師らと交流した。

 参加者の大半は首都圏などの出身者だったが、終了後のアンケートで回答者31人中5人が「被災地で働いてもよい」と回答。25人が「条件が合えば働きたい」と答えた。

 企画を担当した東北大病院卒後研修センター助教の田畑雅央医師は「被災地にまず来てもらい、被災しながら頑張っている医師や患者に直接接することで何ができるか考えるようになる。何もしなければ医師は減っていくだけだ」と強調。「参加者には東北の情報を発信し続け、宮城や東北で働くことを意識してもらいたい」としている。



 まぁ分からんでもないですけどねぇ。安易に考えちゃったら、まともな研修は出来ない、と思ってしまいがち。

 ですけど、医療の普及は最優先で行われてきたはずですし、相当回復していると思うんですよね。というのが一点と

 初期研修の2年間を、被災地の医療として、医者的経験値にしてしまう絶好の機会なのでは。というのがあるんですよねぇ。総合診療医を目指す人だったら普通以上に経験になるのでは。そこらへんを分かっていて首都圏から行く人は結構いそうですね。
posted by さじ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学

電子カルテの医療情報をクラウド化して一元化することのメリットは

カルテの「クラウド化」推進…総務省、宮城県事業を支援

 総務省は、病院のカルテや調剤などの医療情報をデータセンターで一元管理する「クラウド化」を推進する宮城県の事業を支援する方針を固めた。かかりつけ病院が被災しても、避難先で継続した治療や投薬を受けられる仕組みを整えるのが狙いだ。

 今回の震災では、沿岸部の多くの病院でカルテが津波で流されたり水につかったりした。沿岸部の病院から患者を受け入れた病院では、病歴や処方された薬が分からないまま診療を余儀なくされるケースもあった。

 宮城県は、策定中の震災復興計画にICT(情報通信技術)を活用した医療連携の構築を盛り込む方針だ。県内の中核病院を基本単位とした七つの医療圏ごとに、カルテや調剤、介護といった医療情報を電子化し、耐震対策が施されたデータセンターに一元的に蓄積する「クラウド」と呼ばれる仕組みで保管する。情報を見る許可を得た病院や薬局、介護施設などは、インターネットや専用回線を経由してデータを閲覧できるようになる。

 総務省は、こうしたシステム構築に補助金を出すことを検討している。クラウド化が進めば、災害時以外にも、病院と介護施設が連携して医療に当たるなどの取り組みが容易になる。在宅医療でも、医師らが持参したタブレット端末やパソコンを使い、携帯電話回線などを通じて、カルテなどを見られるようになり、より正確な診察が可能になると期待されている。



 これは素晴らしい医療。懸念されるのはやっぱりプライバシーの問題ですかね。各病院で情報を共有できれば事故を防げます。飲んでる薬が何かとか、どういう採血データだったのかとか、かなり有益な情報満載です。

 災害時だけでなくても共有できるといいんですけどねぇ。。。患者の同意があったときのみ情報を引き出せるようにするとか。
posted by さじ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

2011年09月18日

日大医学部付属練馬光が丘病院撤退問題、練馬区側と日大に翻弄される住民

病院撤退 溝深く

 来年3月末に撤退する日大医学部付属練馬光が丘病院を巡って、誘致した練馬区と同病院を運営する日本大学(本部・千代田区)との間で、不信感が広がっている。区は16日にも後継の医療機関を公表する予定で、土地建物の無償貸与や、開院にあたっての工事費負担などを好条件を提示して選定作業を進めているが、現段階で応募しているのは2団体だけ。地元住民からは「撤退する日大並みの医療水準が確保できるのか」と不安の声も上がっている。

 「撤退理由が分からない」。区がそう不快感を表明するのは、区側への説明が不十分と感じているからだ。

 区によると、日大側が区に撤退を初めて持ち込んだのは昨年2月。「弁護士同席で『赤字なので来年3月で撤退する』と言われ、非常に驚いた」。区地域医療課の新山博己課長はそう振り返る。

 同病院の土地と建物は区が所有しており、賃貸契約は30年。開業は1991年で、「契約通り30年間は運営すべきだ」とする区側に対し、日大側は「民法上の契約期間は20年で終了した」と通告したという。

 日大側は09年9月、病院経営が悪化しているとして、区に支援を要請。区は09、10年度の建物賃料、計1億3200万円の免除などを決定しており、新山課長は「年4〜5億円の赤字と言うが、昨年度は1億円に圧縮された。今年度は黒字化が見込まれている」と語る。

 日大側は、区が行った病院への支援格差に不満を表明した過去がある。

 同病院は91年、医師会立病院が経営悪化で撤退後に設立。区は日大側に対し、当初5年間の賃料免除のほか、工事費用33億円を支出する支援を行っている。

 しかし、慢性的に区内の病床数が不足している練馬区では、同病院の開業後も事態が改善しなかった。都が設定する、区西北部保健医療圏(練馬、豊島、板橋、北区)の病床数は人口10万人あたり789床だが、練馬区内はその約3分の1で、23区内では最低水準。

 このため、区では新病院の誘致を決定、05年に同区高野台に順天堂大医学部付属練馬病院が開院した。この時に区が病院建設資金など行った補助は計約70億円に上った。日大側が09年に、区に経営支援を依頼した際、「近年開設された区内の他大学病院の取り扱いとは大きな差がある」と指摘し、不公平感をにじませた。

 7月15日の撤退公表を受け、区は8月に急きょ、後継運営主体の公募に踏み切った。公募条件は「日大と同水準の医療提供」で、日大病院が撤退した後の土地、建物の無償貸与や、開院のための刷新工事費用の区負担なども盛り込んだ。

 8月5日に行われた説明会には15団体が参加したが、応募したのは4団体。その後、「医療スタッフを確保できない」として2団体が応募を取り下げ、残るのは、都内の公益社団法人と、医療法人の2団体だけだ。

 医療関係者は、区側の公募条件について、「必ずしも好条件とはいえない」と指摘する。ネックとなるのが、「日大並み」の規模を求めている点で、関係者は「応募したのが2団体しかなくても、『引き受けたい』という病院があるだけでもありがたいのでは」と指摘している。

 日大医学部付属練馬光が丘病院について、7月15日に日大や区が行った撤退の公表が唐突だったとして、地元住民などの間では反対の声が高まっている。

 同病院の撤退を巡っては、地元住民のほか区医師会などから反対の声が上がり、同病院関係者や日大医学部の関係者も加わり、「病院の存続を求める区民の会」を結成。撤退に反対する約1万5000人の署名を集め、区長に提出した。

 同会事務局長の神津真久さんは「区長と理事長の話し合いさえされていない。区は撤退の意思を変えようと、本当に努力したのか」と語る。また、駿河台日大病院の小児科医局長を務める斎藤宏さんは、「撤退で地域の医療水準が下がってしまう」と懸念する。

 日大広報課は「撤退の方針に変更はない」としている。



 うーむ、これは日本の抱える問題を今まで無視してきた結果だと思う…。

 そもそもこれだけ必要とされていて、かつ、多くの患者をひっきりなしに対応している病院が、何故赤字なのか。色々免除された上で、年4、5億の赤字。これじゃヤバいと思って努力を重ねても年1億の赤字。

 それってつまり、医療費が安すぎるんじゃないの?

 赤字が日大の落ち度だったとは思えないんですよねぇ。一番解せないのは、練馬区側が住民に伝えたのが、撤退直前になってからというところ。そういう意味で住民は被害者だと思います。

 あのー、まぁ細かいところは、日大が悪いとか練馬区が悪いとか、色々あるでしょうけれど、今後こういうことのないようにするには、やっぱり医療費を増やさなきゃいけないと思うんですよね。正当な報酬を病院に与えるべきというか。

 そのためにどうすりゃいいかっていうと、増税はやむをえないかと。開業医へのメリットではなく、こういう総合病院を経営することのメリットとして。

 細かいことは、情報が少なすぎて何ともいえませんけれど、ここのコメントのところが結構面白かった
posted by さじ at 05:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学

名古屋大学病院の3年目救急部医師、腹膜炎を便秘と誤診し死亡。

腹膜炎を便秘と診断後に死亡…病院が遺族に謝罪

 名古屋大学医学部付属病院(名古屋市昭和区)は8日、2009年2月に救急外来を受診した名古屋市の70歳代女性の腹膜炎を発見できずに帰宅させ、翌日に死亡する医療事故があったと発表した。

 同病院によると、女性は同月10日、腹痛や吐き気を訴えて来院。医師になって3年目の40歳代の男性研修医がレントゲン撮影などをしたうえで「習慣性の便秘」と診断し、薬を処方して帰宅させたが、女性は翌11日朝に自宅で意識を失い、別の病院で死亡した

 女性は来院した時点ですでに大腸に直径1・5センチ程度の穴があいていた疑いが強く、レントゲンにも腹腔内に空気が漏れ出ている様子が写っていた

 外部識者らによる事故調査委員会は「研修医の知識・技量では発見できなかったのはやむを得ない」とする一方、「経験豊富な医師なら異常に気付いた可能性が高い」と指摘。国の指針を基にした当時の救急外来部門の取り決めでは、研修医でも3年目からは一人で診療を行い、患者の帰宅の可否を判断できることになっていたため、「救急専門医らが研修医の経験不足を補ったり、指導したりする体制を強化すべき」などと提言した。

 名大病院は体制の不備を認めて遺族に謝罪し、今年8月に示談が成立。救急部門の指導医や専従医師を事故当時の3倍の計21人に増やすなどして再発防止を図っているという。女性の長女は8日、弁護士を通じ、「同じことが起きないように委員会の提言を守ってほしい」とコメントした。



 研修医って、えぇー。これは、どうなのか。

 3年目を研修医と表記するのは、一般の人に誤解を与えるような気がします。医師2年目までは「初期臨床研修医」で、これが普通の研修医にあたります。3年目ということは救急部の後期研修医ということでしょうか。(初期研修を終了できず3年目に突入した可能性もなくはないですが)

 まぁ確かに、3年目ならば、レントゲンで見落としても不思議ではない。ですがfree air(要するにお腹の中に空気が漏れたことを示すレントゲン所見)は比較的簡単にみつかりますし、そもそもレントゲンで帰宅させるなら専門医の確認が必要だったのではないでしょうか。それを大学病院の研修でしていなかったというのが疑問。

 高齢者なら症状があまりなかったのかもしれませんが、腹痛に加えて吐き気を訴えているのなら、CTをとっても良かったのでは。

 さる高名な救急医は「救急において、腹部レントゲンは意味がない」と言われています。まぁ、こういう事例をみれば納得ですよね。お腹が痛い=便秘と安易に診断するのは何の意味もない。命を助けるという、救命を主体とする場所において、念のためCTを撮るのは何ら不思議なことではない、と思います。
posted by さじ at 05:30 | Comment(1) | TrackBack(0) | 救急

軟骨細胞を移植して整った形の鼻を作る臨床研究を東大が実施

鼻の変形:軟骨細胞で整形 東京大病院が世界初の臨床研究

 先天性異常により変形した鼻に、培養した患者自身の軟骨細胞を組み込んだ材料を移植し、整った形の組織を作る世界初の臨床研究を開始したと、東京大病院が9日、発表した。数年後には広く使われるよう目指す。

 高戸毅教授と星和人特任准教授によると、対象は生まれつき唇の一部や上あごが裂け、鼻の変形を伴うことが多い口唇口蓋裂の患者。日本では赤ちゃんの400〜500人に1人いる。

 今回の研究では、傷痕が目立たない耳の後ろから5ミリ四方程度の軟骨を採取し、約4週間培養して増やす。これをポリ乳酸などでできた長さ5センチ前後の軟らかく細長い材料に入れ「再生軟骨」を作り、手術で鼻筋に挿入すると、入れた細胞により軟骨の組織が作られる。材料は5年以上かけて徐々に吸収され、なくなっていくという。

 既に成人患者1人に手術。大きな合併症もなく経過は順調という。計3人を治療し、治験や薬事承認の申請に進みたい考えだ。

 従来は軟骨そのものを移植する方法があったが、採取できる量が少なく微修正しかできなかった。骨を使う方法では、衝撃で折れることがあり、運動が制限されるなど不便だった。



 軟骨の再生は以前より行われていました。自身の軟骨細胞を移植して元通りにしてしまうという素晴らしい手術。

 唇や、口の中の口蓋生まれつき欠損しているというのは、結構多いですね、赤ん坊で。もともと胎児の段階で分かれているものが、本来ならくっつくのですが、それがくっつかなかった、と。

 見た目の問題なので、うまーく形成してあげることが必要です。この術式は、命を救うのではなく、人生を救うのです。東大!東大!
posted by さじ at 05:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 皮膚

骨髄異形成症候群を引き起こす遺伝子を東大が発見する

血液がんの原因遺伝子を確認 東大チーム「治療法につながる可能性」

 血液を作り出す細胞に異常が起きる難治性の血液がん「骨髄異形成症候群(MDS)」の原因となる遺伝子を、東京大医学部付属病院の小川誠司特任准教授らの研究チームが突き止め、11日付の英科学誌「ネイチャー」電子版に発表した。MDSは現在、骨髄移植しか有効な治療法がなく、小川特任准教授は「新しい治療法の発見につながる可能性がある」と話している。

 研究チームは、20〜80歳代のMDS患者29人の遺伝情報を詳細に分析。あわせて白血病など他の血液がん患者を含む約550人分の遺伝情報も調べ比較した。

 その結果、MDS患者は、遺伝情報によってタンパク質が作られる際に、必要な情報だけを選び出す「スプライシング」に関係する計8種類の遺伝子のいずれかが、高い確率で変異していることを突き止めた。変異した遺伝子1種類をマウスの造血幹細胞に導入すると、MDSの主な症状のひとつである、血液を作る能力の低下が確認されたという。

 MDSは白血病などと並ぶ代表的な血液のがん。発症すると正常な血液が作れなくなり、貧血や感染症にかかりやすくなったり、出血が止まらなくなったりし、急性骨髄性白血病に進行することもある。高齢者に多く、国内の患者は数万人にのぼるとみられる。



 骨髄異形成症候群は、要するに体が作る白血球、赤血球などがめちゃくちゃな形になってしまう病気。

 よくわかっていない血液疾患ですけれど、その遺伝子をみつけたという発見。東大!東大!
posted by さじ at 05:11 | Comment(2) | TrackBack(0) | がん

滲出性加齢黄斑変性症の原因遺伝子TNFRSF10Aを発見する。

失明疾患の原因遺伝子特定=患者の4割、配列異なる−九州大

 目の網膜にある黄斑に異常が起きて視力が低下し、失明に至る疾患「加齢黄斑変性(AMD)」のうち、アジア人に多いと言われる「滲出性AMD」の発症に関係する遺伝子の塩基配列を、九州大大学院医学研究院の石橋達朗教授(眼科学)らのグループが特定し、米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に12日発表した。

 AMDは国内に30万人以上の患者がいると言われ、成人の失明原因の中で4番目に多い。AMDには2種類あるが、日本人の大半は、網膜の下にできた血管から出血するなどの特徴がある「滲出性AMD」で、50代以上に多いという。

 研究グループによると、滲出性AMDの患者と健常者計約2万人の血液を採取し遺伝子を解析したところ、「TNFRSF10A」と呼ばれる遺伝子の塩基配列に異なる部分があった人の割合は、健常者が約34%だったのに対し、患者は約42%に上ったという。配列が異なる人は、普通の人に比べ滲出性AMDを発症する確率が約1.37倍高いことも判明した



 
posted by さじ at 04:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 眼科

子育てに関わる父親「イクメン」ほど、テストステロンが少ない。

イクメンほどホルモン減少 子供できると分泌抑制か

 子供を持って父親になると、主要な男性ホルモンである「テストステロン」が少なくなるとの研究結果を、米国とフィリピンの研究チームが12日、米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。子育てに関わる父親“イクメン”ほど、テストステロンが少ないことも判明。チームは「パートナーを得るまでは男性ホルモンが多いが、父親や子育てといった役割では分泌が抑制されるようだ」としている。

 チームは、フィリピンに住む約620人の20代男性を5年近く追跡、唾液に含まれるテストステロンの量を調べた。



 なぜか、いつのまにか、イクメン大ブームですけれども。

 男のもつ母性本能が、かわいく見えるんですかね。

 今回の実験のように、テストステロンが少なくなっているとしたら、かわいく見えるのも不思議ではない、かも。
posted by さじ at 04:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 内分

猫免疫不全ウイルスに耐性のある細胞を持った、緑色に光る猫。

世界の雑記帳:遺伝子操作で「緑色に光る猫」、エイズ治療に道=米研究

 米国の研究チームがこのほど、遺伝子操作により、猫のエイズを引き起こす猫免疫不全ウイルス(FIV)に耐性のある細胞を持った「緑色に光る」猫を生み出した。猫エイズの感染防止のほか、人間の後天性免疫不全症候群(エイズ)研究にも役立てたいとしている。

 科学誌「ネイチャー・メソッズ」に11日掲載された今回の研究では、FIVを抑える働きを持つサルの遺伝子を猫の卵母細胞に注入し、その後受精させた。加えて、遺伝子操作を行った部分を容易に判別できるよう、クラゲの遺伝子も組み入れた。これにより遺伝子操作された細胞は緑色を発色する。

 その結果、遺伝子操作された卵母細胞から生まれた猫の細胞を採取したところ、FIVへの耐性を示したという。また、これらの「耐性」を持つたんぱく質は、猫の体内で自力で作られていた。

 また、遺伝子操作した猫同士を交配させたところ、生まれた8匹の子猫にも操作された遺伝子が引き継がれていた。

 研究を率いたメイヨー・クリニック(米ミネソタ州ロチェスター)のエリック・ポエシュラ博士は、今後は遺伝子操作した猫を実際にFIVに接触させ、ウイルスへの耐性があるかを確かめたいとしている。



 緑に光るのはただクラゲがいただけで、凄いのはウイルスに耐性を持っていることですね。

 人間にも応用できれば、各種ウイルスに対抗することもできるかも。緑色に光らせたいわけではなく。
posted by さじ at 04:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染