2011年07月29日

手足口病、大流行。りんご病や麻疹は減少傾向。

手足口病、過去最多を更新−感染研

 手足口病の小児科定点医療機関当たりの患者報告数が、7月11-17日の週は10.97で、1982年の感染症発生動向調査の開始以来最多となった前週の9.72をさらに上回った。26日、国立感染症研究所感染症情報センターのまとめ(速報値)で分かった。

 手足口病の定点当たり報告数は、5月9-15日の週から10週連続で増加していて、前週からは1.25ポイント増えた。

 手足口病は、乳幼児を中心に夏季に流行する疾患で、同センターは「例年7月中旬から下旬に掛けてピークになることが多い」と、引き続き注意を呼び掛けている。

 一方、この週の伝染性紅斑(リンゴ病)の小児科定点当たりの患者報告数は0.84で、前週(0.94)から0.1ポイント減少した。過去10年の同時期と比べると最も多いが、6月20-26日の週の1.47をピークに3週連続で減少している。都道府県別に見ると、福島の2.08が最も多く、以下は宮崎(1.86)、長野(1.76)、群馬(1.69)、静岡(1.45)などと続いた。

 この週のはしかの全医療機関からの患者報告数は7人で、前週(14人)から半減した。都道府県別では、埼玉、愛知が各2人、大阪、広島、愛媛が各1人だった。はしかの患者報告数は、4月中旬から急増。4月25日-5月1日の週には38人となり、同センターでは「2009年の週平均報告数13.8人、10年の8.8人と比べて、大幅な増加」と注意を呼び掛けていた。



 ちらほら話題に上り始めましたが、過去最高を記録している手足口病。

 麻疹が減っているのは喜ばしいことではありますけれども。予防接種が効いて来たのかな

医学処:中国で手足口病が大流行し、死者も出る。
医学処:プール熱、手足口病、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎などの夏の感染症
posted by さじ at 01:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | 感染

宇宙酔いのメカニズムを信州大学医学部が解明するかも

「宇宙酔い」の仕組み解明へ…信州大

 無重力でめまいなどを感じる「宇宙酔い」の仕組み解明を目指す信州大医学部の宇佐美真一教授(耳鼻咽喉科)らのグループが27日、米国最後のスペースシャトル「アトランティス」で無重力状態で飼育した実験用ラットの耳の奥の内耳を分析、本格的な研究を始めると発表した。宇宙酔いに関する内耳の基礎的なデータは世界で唯一という。

 宇宙酔いは、内耳の中で重力を感じる器官の前庭が無重力でバランスを保てず、吐き気やめまいなどを起こすとされるが、発症の詳しい仕組みは分かっていない。

 宇佐美教授らは宇宙航空研究開発機構と共同で2001年に研究を始めた。09年から今年までの3回、スペースシャトル内の無重力空間で約2週間から3か月間飼育されたラット計23匹の内耳を入手。09、10年の前庭の細胞では、遺伝子のたんぱく質が活発に増減していることが分かった。増減について分析を進め、宇宙酔いに関係する遺伝子を解明する。

 仕組みが分かれば、めまいや宇宙酔いに効く新薬の開発にもつながる可能性があるという。宇佐美教授は「宇宙に長期滞在する時代を前に、宇宙酔いの改善方法や、長期滞在が可能かどうかが分かり、通常のめまいの治療にも役立つのではないか」と期待している。



 ロマンあふれる研究。かっこいいわぁ。
posted by さじ at 01:18 | Comment(4) | TrackBack(0) | 耳鼻

2011年07月25日

術後、酸素と間違えて二酸化炭素を投与し心肺停止に。

酸素と間違え二酸化炭素、患者重篤…神戸の病院

 神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市中央区)は20日、手術を終えた80歳代男性に酸素ではなく二酸化炭素を吸引させるミスがあったと発表した。

 男性は一時心肺停止に陥り、重篤という。

 同病院によると、男性は腹部大動脈瘤切迫破裂で13日夜から14日未明にかけて緊急手術を受けたが、術後、集中治療室(ICU)に運ぶ際、麻酔科医と看護師が二酸化炭素ボンベを酸素ボンベと取り違え、人工呼吸器に数分間接続した

 酸素ボンベと二酸化炭素ボンベはほぼ同じ大きさで、酸素は黒、二酸化炭素は緑で色分けされている

 北徹院長は「ご家族には大変申し訳ない。医療事故調査委員会を設け、原因究明や再発防止に努める」と謝罪した。



 起こるとしても何年も前のニュースみたいな、今となっては平凡なミス・・・。。何故起こったのか。

 酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの色は共通で、国家試験にも出題されるほどです。酸素ボンベは黒、黒ですよ。

 そもそも二酸化炭素のボンベなんて(全科的にみたら)ほとんど使う機会ないわけですし、二酸化炭素を繋ぐバルブ部分をありえない形にするとかいった工夫が必要か。まぁ普通の手術なら二酸化炭素のボンベを積んでいることすら珍しいですが・・・。
posted by さじ at 19:49 | Comment(3) | TrackBack(0) | 脳神

2011年07月14日

7月に入って既に4500人の熱中症患者が病院に運ばれている。

7月4日からの7日間で4,520人を熱中症で病院搬送 前年同期比で約5倍

 7月4日から10日までの7日間に、全国で4,520人が熱中症で病院に搬送された。

 2011年は梅雨明けが記録的に早く、すでに真夏の暑さの中で、節電という影響もあり、2010年の同じ時期に比べて、およそ5倍の多さとなっている。また、東京都心では、12日夜も熱帯夜の予報だが、電力に余裕のある夜間にも冷房を使わず、熱中症になる高齢者なども増えているという。

 専門家は、無理は禁物と呼びかけている。

 猛烈な暑さが続き、全国21カ所で猛暑日となった日本列島。東京・新宿区にある戸山団地は、2,300戸のうち、65歳以上の高齢者世帯が半数を占めるという。午後8時すぎ、気温はまだ30度と蒸し暑い。団地では、多くの部屋ですだれがかけられていて、窓をよく見ると、開いてる部屋が多く見られた。

 さらに、ある部屋では、節電のためか、部屋の電気を暗くして、テレビだけがつけられていた。節電ムードが高まる中、エアコンをつけずに窓を開けて暑さを我慢する高齢者たち。団地に住む76歳の男性の部屋では、節電対策としてエアコンは使わず、窓を開け、扇風機を回すだけだった。

 76歳の男性は「大体10時ごろまでは開けて。だから、風通しはいいですから」と話した。手元の温度計では、部屋の温度が31度となっていた。76歳の男性は「そんなに温度高いと思わなかった」と話した。

 部屋の温度は、外の気温よりも高い31度。男性は熱帯夜にもかかわらず、寝るときにもエアコンはつけないという。76歳の男性は「(暑さで体調崩されたこととかないですか?)今まで。ないねぇ。きょう午前中、庭の花壇の草取り1時間ぐらいやったけど、別に」と話した。

 節電のためと、エアコンの使用を我慢してしまう人が増えると、懸念されるのが、いわゆる「節電熱中症」の増加。2日、総務省消防庁が発表したデータによると、熱中症による救急搬送は、2010年より大幅に増加している。6月の搬送人数は、およそ3倍となっている。先週の搬送は2010年の同じ時期のおよそ5倍となる4,520人となり、そのうち8人が死亡したという。

 熱中症にくわしい、昭和大学病院・救命救急センターの三宅康史准教授は「電力需給がやっぱりひっ迫した状態が続いてですね、運悪く暑い夏が長くなれば、あの暑かった去年以上の患者数に達する危険性はあります」と話した。電力不足で2010年とは熱中症をめぐる環境が違うと指摘する三宅准教授。特に高齢者は節電のための過度の我慢は禁物と指摘している。

 昭和大学病院・救命救急センターの三宅准教授は「夜はですね、電力需給がひっ迫してませんので、エアコンを十分効かせて、涼しい環境にして、ぐっすり眠る、十分休む。そういうことで体力を温存できて、猛暑日の熱中症予防を心がけるということができると」と話した。電気の使用量は夜になると下降し、比較的余裕ができる。熱中症を防ぐためには、夜は我慢せずにエアコンなどを使用した方がよいという。



 いやぁ、とにかく暑い。例年になく暑いのに、節電ということで冷房をつけることをためらうようになってしまい、熱中症も増加中です。

 特に高齢者の人は、汗をかきにくいということもあり、また、喉の乾きを感じにくいということもあり、熱中症になりやすいのでしょう。

 ある程度の温度でいいので、しっかり涼しい環境を作るようにして下さい。

 そして定期的に飲み物を飲むようにしてください。

 毎日3回ご飯を食べるように、毎日5回前後、「水分補給する時間」をもうけてください。
posted by さじ at 19:57 | Comment(7) | TrackBack(0) | 循環