2009年12月31日

2009年を終えて

 こんばんは。みなさまいつも医学処をご覧いただき、ありがとうございます。

 今年は多忙ゆえになかなか更新ができず、不本意な形となってしまいました。大変申し訳ありません。

 実は来年から更に多忙になりそうで、更新も途絶えてしまうかもしれませんが、できるだけ頑張って紹介していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

 来年も医学が進歩して、より多くの人が恩恵を受けられますように。良いお年を!

 医学処管理人さじ 2009.12.31


posted by さじ at 22:00 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日記

南京虫は共生している細菌からビタミンBを貰っていた。

南京虫、共生の細菌からビタミンもらってた

 人の血を吸う昆虫のトコジラミ(別名、南京虫)が、共生している細菌から栄養素として必要なビタミンB類の供給を受けていることを、産業技術総合研究所が確かめた。トコジラミ対策に応用できる可能性もある。近く米科学アカデミー紀要で発表される。

 トコジラミは殺虫剤の普及で一時激減したが、近年、被害が再び増えている。体内に細菌のボルバキアがいることは知られていたが、なぜかは不明だった。

 産総研の深津武馬・生物共生進化機構研究グループ長らは、日本と豪州のトコジラミ105匹からDNAを抽出、すべてでボルバキアの遺伝子を検出した。トコジラミに抗生物質入りの血液を与えてボルバキアを除くと、卵の孵化率が激減し、幼虫はほとんど成虫に育たなかった。ボルバキアがトコジラミの成長や繁殖に重要とわかった。

 トコジラミのえさである血液にはビタミンB類が少ない。血液にビタミンB類を補充すると、ボルバキアを除いたトコジラミも普通に成長したため、ボルバキアがその供給役だと考えられた。

 ボルバキアは昆虫の6〜7割に寄生しているとされるが、「トコジラミでは必要な栄養素を供給する相利共生関係にあることを初めて実証できた」と深津さん。共生するボルバキアを標的とすれば、他の昆虫や哺乳類に影響の少ない薬剤を開発できる可能性があるという。



 共生する生き物は結構面白いですね。人間も細菌から恩恵を受けているところもありまっしね。

 南京虫退治のために、本体そのものを攻撃するのではなく、本体の細菌を攻撃してやれば根絶できるという殺虫剤も出来るかもしれませんね。
posted by さじ at 01:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

イヌも新型インフルエンザに感染していた。

イヌが新型インフル感染 米で初、飼い主も罹患歴

 米獣医学協会のスポークスマンは22日、米ニューヨーク州で病気にかかった飼い犬から、H1N1型の新型インフルエンザウイルスが検出されたことを明らかにした。AP通信が伝えた。

 同通信によると、米国内でイヌから同ウイルスが検出されたのは初めてで、飼い主も以前、新型インフルエンザにかかったことがあるという。飼い主から感染したかどうかは不明。

 11月末には中国農業省が、病気のイヌから同ウイルスの陽性反応が出たと発表している。

 同通信によると、同州東南部ウエストチェスター郡の飼い犬は13歳の雄で雑種。呼吸障害があったが、現在は快方に向かっているという。

 新型ウイルスはこれまで人以外にブタや鳥、フェレット、ネコから検出されている。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米国内における新型インフルエンザの人への感染は下火の傾向にある。



 何でもありなウイルスになってきましたね…。これで毒性の強い株が生まれてしまったら、過去何度か起こったパンデミックと同様、防げない大量の死者が出てしまうのではないでしょうか。
posted by さじ at 00:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

2009年12月30日

季節性ワクチンを打つと新型インフルワクチンの効果も高まる

従来ワクチンが効果増強=新型インフル、小児も1回でOK−海外研究

 新型インフルエンザのワクチンの効果が、従来の季節性のワクチンによって高められることを、オランダ研究機関などのチームが動物実験で示し、23日付の米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。新型のワクチンは、健康な成人なら1回で十分な免疫がつくとされ、その根拠の一つともいえる

 研究チームは、ワクチンへの反応が人に近いフェレットを用いて、新型ワクチンの4週間前に季節性ワクチンを接種した場合と、新型のみ1回接種、季節性のみ2回接種の効果を比較。新型ウイルスに感染させたところ、新型のみよりも、季節性を先に打った群で予防効果が高かった

 免疫を示す「抗体価」は季節性のみでは全く上がらなかったが、季節性の後に新型を接種した群では十分に上昇した。



 違う型のウイルスであっても、免疫能力は向上する、らしいですね。ブースター効果とは違いますけれど、イメージとしては似たような感じか。それとも広範囲に効くようになったというだけですかね。

 まあいずれにせよ、季節性ワクチンは打っといたほうがいいということですね。今はもう遅い気もしますが、みなさん、打ちました?
posted by さじ at 02:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

2009年12月29日

ビタミンCを入れるとiPS細胞の作成効率が上昇する

ビタミンCでiPS細胞の作製効率が上がることを発見

 中国科学院広州生物医薬・健康研究院の科学者らはこのほど、幹細胞の研究で重大な成果をあげた。同院の裴端卿・院長は実験室での研究において、これまでは、1万―10万個の細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製していたのが、培養液にビタミンCを入れたところ、作製効率を大幅に上げられることを発見した。この重大発見は、すでに米国の関連研究機構からも高度な注目を集めている。中国新聞社が24日に伝えた。

 この成果は、米国時間12月24日に世界の幹細胞分野における権威ある雑誌「Cell Stem Cell」でトップ項目としてオンラインで発表される予定。

 このことは、中国の関連研究において初の栄誉となる。同研究成果は幹細胞研究に新たな方向を指し示し、多くの革新的成果を生み出すことが予想される。また、基礎理論研究だけでなく、人口問題、家畜繁殖、動物保護などの応用研究においても重要な役割を果たすと見られる。



 年末までも、iPS細胞ニュース。
posted by さじ at 02:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生理

2009年12月28日

ビール大瓶1本以上で乳がん発生率が上昇する。

ビール大ビン毎日1本以上、乳がん1・75倍に

 毎日ビールを大ビン1本以上飲む女性は、まったく飲まない女性に比べて、乳がんを1・75倍も発症しやすいことが25日、厚生労働省研究班の調査で分かった。

 岩崎基・国立がんセンター予防研究部室長らは、岩手県や大阪府、沖縄県など10地域で40歳〜69歳の女性約5万人を13年間追跡調査。飲酒などの生活習慣と乳がん発症の関連を調べた。

 お酒をビールに換算して週に大ビン7本(アルコール150グラム)以上飲む人は、年齢や体重、喫煙歴、妊娠回数などを考慮しても、まったく飲まない人に比べて、乳がん発症の危険性が1・75倍高かった。週に1回以上飲む人では、1日に缶ビール1本弱(同10グラム)飲むごとに、危険性が6%ずつ増えた。

 アルコールが分解してできる発がん性物質のアセトアルデヒドなどが、乳がんを促進するらしい。岩崎室長は「飲酒によって大腸や肝臓がんの発症リスクが高まることが知られている。女性も飲み過ぎには気をつけて」と話している。



 適切なアルコール量は確か1日あたりでいうと缶ビール1本だった気がします。大瓶1本以上というとかなりのオーバー気味。乳がんだけでなく他の疾患のリスクも上がりそうです。
posted by さじ at 18:17 | Comment(2) | TrackBack(0) | がん

梅にはピロリ菌抑制と血糖値上昇抑制の2つの作用がある。

梅の効能「胃がん予防と血糖値上昇抑制」 和歌山で研究

 梅には、胃がんの原因となる細菌ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の活動を抑える物質と血糖値が急激に上がるのを防ぐ別の物質が含まれていることがわかったと、日本一の梅産地・和歌山県みなべ町などが、16日発表した。同町は二つの物質について特許を取得した。和歌山県立医科大、近畿大、和歌山高専などと共同で2001年から研究を進めていた。

 県立医科大の宇都宮洋才講師らによると、梅に含まれているポリフェノールの一種「シリンガレシノール」に、ピロリ菌の活動を抑制する働きのあることが実験で確認された。

 もう一つの物質は、糖を分解する酵素の働きを抑え、腸からの吸収を遅らせ、食後に血糖値が急に上がるのを防ぐ効果があるという。「α―グルコシダーゼ阻害剤」と名付けた。

 商品化の見通しは今のところ立っていないが、町は特産の梅干しの消費拡大につながると期待している。



 久々のご当地モノ。

 和歌山県って日本一の梅の産地なんですね。

 梅は健康にいいといわれていますが、血糖値にまで影響してくると、納豆みたいな万能食品にもなりそうですね。梅干ではなく色んな調理に使える梅ペーストみたいなのでどうでしょうか。
posted by さじ at 04:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

子供の110人に1人が自閉症スペクトラム障害を持つ

「自閉症」が増加?子供の1%近くに…米推計

 米疾病対策センター(CDC)は18日、米国の子供の110人に1人が、社会性や意思疎通の能力の発達が遅れる「自閉症スペクトラム障害」(ASD)を持つとの推定を発表した

 2007年発表の推定値「150人に1人」(0・66%)から大幅に増加した。診断が広まったことで発見される件数が増えた効果も考えられるが、CDCのキャスリーン・ライス博士は記者会見で「自閉症などが実際に増加している可能性も排除できない。公衆衛生上の緊急の問題だ」と話した。

 CDCは全米11州で、30万人以上の8歳児について病院や学校の2006年の記録を調査した。その結果、0・9%に当たる2700人以上が自閉症やアスペルガー症候群などASDに該当すると判断した。

 自閉症などの人は、先天的な脳機能の障害で他人とうまくコミュニケーションがとれない。詳しい原因は不明で、日本でも増加が懸念されている。



 増えているというより、スクリーニングできるようになったんだと思いたいですねぇ。それとも何らかの因子が働いて、先天的に障害を負わせるアレがあるんでしょうか。大気汚染とか・・・。
posted by さじ at 03:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

二日酔いは色の濃いお酒のほうがなりやすい。

二日酔いの研究:「色が濃い酒は危険」

 被験者は、健康で若い成人95人で、バーボン、ウォッカ、またはトニックウォーターが入った、カフェイン抜きのコーヒーを与えられた。アルコールの摂取は、被験者の呼気中アルコール濃度が平均0.11に到達するまで続けられた。この数値は、法律の定める酩酊の基準をはるかに上回っている。

 被験者はその後、脳の活動を記録する睡眠モニターにつながれ、酔いを覚ます睡眠を取った。翌日の午前7時、被験者はベッドを出て(コーヒーやアスピリンはなし)、二日酔いの症状を評価する質問を受けた。

 当然のことだが、アルコール(ウォッカ、バーボン)を摂取した被験者の方が、トニックウォーターを摂取した被験者よりも気分の悪さを訴えた。アルコール同士では、全般的に、バーボンを摂取した被験者の方が、ウォッカを摂取した被験者よりも気分の悪さを報告した。また、頭痛、吐き気、食欲不振、喉の渇きといった二日酔い症状の重症度を測定する尺度でスコアが高くなった。

 バーボンとウォッカで二日酔いの症状が違った理由の候補として、毒性化合物(アセトン、アセトアルデヒド、タンニン、フルフラールといった有機分子)が、バーボンにはウォッカの約37倍含まれていることをRohsenow教授は指摘する。教授によると、蒸留酒を判別する便利な目安として、液体が透明なほど、これら毒性化合物の含有量が少なくなるという。

 この研究では、睡眠の質などについても比較が行なわれた。バーボンの摂取もウォッカの摂取も、アルコールを取らなかった場合と比較すると、睡眠の質を悪くした。翌朝に、注意力と素早い反応が求められる認識力テストを行なうと、アルコールを取った被験者は、取らなかった被験者と比べて成績が悪かったが、酒の種類による成績の違いはみられなかった。バーボン組もウォッカ組も、同じくらい認識力が落ちていた。



 私はお酒の味は好きでもめちゃくちゃ弱いんですが、

 焼酎と日本酒だったら、日本酒のほうが頭痛くならないんですよね。日本酒のほうが不純物が少ないっていうことなんでしょうか。

 日本人だと最近はハイボールの売り上げがなかなか多いようです。黒ビールとのハーフにしたハイボールが結構おいしい。オススメです。
posted by さじ at 02:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

2009年12月26日

不公平なことをされた時に活発になる脳の部位を特定する

脳の“不公平を嫌う”部位を特定 性格検査に応用も

 不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると働きが活発化する脳の部位を、玉川大脳科学研究所の春野雅彦研究員(計算神経科学)らが特定した。21日付の米科学誌ネイチャーニューロサイエンス電子版に発表した。

 反応の強さには個人差があり、春野さんは「脳の活動を調べることで、その人が公平性を好む性格かどうかを予測できるかも」と話している。

 この部位は、感情に深くかかわっているとされる「扁桃体」。脳の下側にあり、アーモンドのような形をしている。

 春野さんらは、大学生64人を対象に実験。他人との報酬の分け方として(1)自分も相手も100円(2)自分が110円で相手は60円―など、さまざまなパターンを提示して、好みの組み合わせを選んでもらった。

 その結果を基に、相手と同額を好む傾向が強い人25人と、相手より多い金額を好む傾向が強い人14人を選抜。相手との報酬の差をどのくらい不快に感じるかを答えてもらいながら、血流の変化から脳の活動を画像化する機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で、脳のどの部位が活発に働いているかを調べた。

 すると、公平な金額を好む人は不公平な金額を提示されると扁桃体が活発化し、その度合いは公平性を求める傾向が強い人ほど大きかった。



 凄い研究だなぁ。

 100円とかそういう金銭感覚における不公平さを演出するところが絶妙。
posted by さじ at 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脳神

帯状疱疹の痛みを和らげる新たな治療法に向けて

帯状疱疹、感染の仕組み解明 大阪大、神戸大などのチーム

 水痘や帯状疱疹を引き起こすウイルスが神経組織に感染する仕組みを、大阪大や神戸大などの研究チームが解明し、米科学アカデミー紀要電子版に22日付で発表した。

 神経細胞の表面にある突起に、ウイルス表面の突起がくっつくことで感染が起きていた。これを邪魔する抗体を加えると感染が起きにくくなることを培養細胞の実験で確認。荒瀬尚大阪大教授は「感染を防いで痛みを和らげる新たな治療法につながる可能性がある」と話している。

 チームは、水痘・帯状疱疹ウイルスや単純ヘルペスウイルスを人の培養細胞に感染させて実験。いずれのウイルスも、軸索が伸びるのを制御するMAGという神経突起に取り付き、細胞内に遺伝子を送り込んで増殖していた。

 荒瀬教授は「抗体を薬として使うことができるか今後確かめたい」としている。



 神経節に潜むから、痛いんですよねえ、帯状疱疹は。

 抗体を使って感染そのものをおきにくくすれば、確かに予防というか治療になりますが、どうなるんでしょうかね。痛みの多い疾患なだけに、根治できればかなりのもの。
posted by さじ at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 皮膚

乳酸菌を接種することで乳がんのリスクを減らすことが出来る

乳酸菌摂取で乳がん抑止効果 京大教授ら発表 米シンポで

 10代のころから乳酸菌シロタ株を含む飲料を日常的に摂取している女性は乳がんリスクを減らせる可能性があるとする調査結果を、京都大学医学部附属病院の戸井雅和教授(乳腺外科)と東京大学大学院医学系研究科の大橋靖雄教授(生物統計学)がまとめ、11日(現地時間10日)、米テキサス州で開かれているサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表した。

 これまでの研究で大豆に含まれるイソフラボンという成分が乳がん発症抑制に効果があることがわかっているが、乳酸菌にも同様の効果があることを示したのは世界で初めて。

 平成19年10月から21年3月にかけ、40〜55歳の女性で、乳がんの手術を受けてから1年以内の患者355人と、同じ地域に住む年齢の近い健康な710人の計1065人に、10代の時期や成人後の食生活、運動習慣などについて調査。その結果、乳酸菌飲料を週4日以上摂取していた女性は、3日以下に比べ、乳がんになるリスクが3割以上少なかった

 また、大豆製品を「あまり食べない女性」では、乳酸菌飲料を週4日以上飲んでいる人は3日以下に比べ、乳がん発症のリスクは4割も減っていた。

 大橋教授は「乳酸菌が腸内細菌に働き、イソフラボンの代謝をよくすることが、乳がん抑制につながっているのではないか」と推測。戸井教授は「日本女性の乳がんは1970年代の3倍に増えており、子供のころからの食生活の重要性を認識してほしい」と話している。



 乳酸菌シロタ株というと、あのヤクルトの乳酸菌でしょうかね。

 イソフラボンはそのまま内分泌作用ですが、それを吸収する際に、腸内細菌が安定していたほうが吸収されやすい、ということで、乳酸菌も関与してくるのでしょうか?

 結構あれですよね、女性は便秘ですとか、腸内の環境がよろしくないことも多いです。1日1本のヤクルトで体中が健康になるかもしれませんよ。
posted by さじ at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

読書を行うことで自閉症の治療に繋がるかもしれない。

読書治療でコミュニケーション能力も向上、自閉症治療に期待

 集中的な読書治療を受けた子どもは、読書力が向上するだけではなく、脳内回路が活性化されコミュニケーション能力も向上するとの研究結果が、9日の医学誌「ニューロン(Neuron)」電子版に発表された。

 米カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)の研究者らは、8〜10歳の子ども72人の脳のスキャンを、6か月間100時間の読書治療の前と後に行った。

 その結果、脳の白質(情報処理を担当する灰白質に信号を伝達する脳組織)の機能が、治療後には大幅に向上していた。信号伝達効率が上がったことがスキャン画像から示唆されたほか、子どもたちへのテストでも読書力の向上が認められたという。 

 研究者は、「脳の白質の活性化が可能だと分かったことは、読書障害や自閉症などの発達障害の治療に新たな可能性が開けたことを意味している」と話している。



 一人で本を読むだけでもコミュニケーション能力って上がるんですね。まぁ確かに、本っていうのは、人と人とのつながりのお手本のようなものか。

 結構、本を読まない人って、ホントに読まないんですよね。ちょっと信じられないんですが、年1冊も読まないという人がいるらしい。そういう人よりは、本を沢山読んでいる人のほうが、なんというか深いですよね。手軽に世界を広げられる可能性もありますし、何より考え方を支える知識も増えるし。

 脳を使っていきましょう。もっともっと。
posted by さじ at 22:20 | Comment(1) | TrackBack(0) | 脳神

男性は長い脚の女性にさほど魅力を感じないかもしれない

男性はスラリと長い脚の女性に魅力を感じない? 米英研究者が調査

 スラリと伸びる脚は、女性のスタイルの良さを際立たせるポイントの1つ。特にスタイルが良いとされるモデルや芸能人を紹介する場合などは、脚の長さを示して「抜群のプロポーション」と表現することも多い。

 確かにメディアに流通する現代社会の美の基準からすれば、「脚が長い=スタイルが良い」「脚が長い女性は素敵」と考えがちだが、そうした女性に男性は魅力を感じているのか、との疑問に答えるべく、米英の研究者ら4人が共同で脚の長さと女性の魅力についての調査を実施した。 

 調査方法は1,261人の男女に“脚の長さが違う女性の写真”を見せ、その魅力を評価してもらうというもの。使用したのは、画像処理を施して、身長を変えずに脚の長さだけを変えた8種類の女性の写真で、男性には写真の女性に感じる魅力を、女性には写真を見た男性がどう評価するかを推測してもらった。

 すると、男性の評価が最も高かったのは、脚が長すぎず、短すぎずの平均的な写真。これを受け、豪紙ヘラルド・サンは「調査を受けたほとんどの女性が『男性はより長い脚を求める』と思っていたのに対し、実際に男性が好むのは平均的な脚の長さの女性」「ファッションモデルよりも普通の女性を好む」と伝えている。また、英紙デイリー・メールは「平均的な女性に期待を持たせる研究」とした上で、脚の長いモデルの写真を添えて「(研究によれば)彼女らは魅力が足りない」と手厳しい。

 しかし、これには疑問を感じる人の声が続出。同紙のコメント欄には「何を言ってるんだ? 男は長い脚か、素晴らしくシャープな脚がとっても好きじゃないか」「誰がこの質問に答えたんだ。『長い脚が魅力じゃない』などと言う男がこの世にいるとは思えない」と、厳しい批判も飛び出している。



 うーん

 私自身と、私の周りの意見ではありますが、

 実際、モデルを好きな男性って、あんまいませんよね。

 シャープな脚が好き、というのは華奢な体型の人が好きなのであって、身長が高いほうがいいかというと、そういうわけではないと思います。

 恋と愛の違い、彼女と女房の違い、ですかねー。
posted by さじ at 21:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生理

男性不妊の治療に繋がる、ゲノムの守護神を発見する。

「ゲノムの守護神」発見

 雄の生殖細胞で「ゲノムの守護神」として働いているタンパク質を、京都大の中辻憲夫・物質―細胞統合システム拠点教授と中馬新一郎・再生医科学研究所助教らが発見した。男性不妊症の診断や治療への応用が期待できるという。米科学誌「デベロップメンタルセル」に15日発表する。

 中辻教授らは、マウスのゲノムを網羅的に解析し、生殖細胞だけで働いている遺伝子が作るタンパク質Tdrd9の機能を調べた。Tdrd9を作れない雄のマウスの生殖細胞では、遺伝情報を壊すレトロトランスポゾンが異常に増加し、細胞死を引き起こして精子が全くできなかった

 Tdrd9には、レトロトランスポゾンのRNAを選択的に細かく切断する機能があった。レトロトランスポゾンのRNAを切断して飛び回れなくするとともに、切断されたRNAがレトロトランスポソン本体に作用し、発現が抑えられていることが分かった。

 Tdrd9の機能異常が無精子症の原因の一つになっている可能性があり、Tdrd9を標的とした男性不妊症の遺伝子診断や治療が期待できる。また、レトロトランスポゾンと機能が似ているレトロウイルスが原因の白血病やがんの治療にも応用できる可能性があるという。



 ゲノムの守護神…カッコいいです。

 レトロトランスポゾン

 ゲノムを飛び回る遺伝子「トランスポゾン」の一つ。本体のDNAからいったんRNAにコピーされて増幅し、再びDNAの中に組み込まれる。動物の進化にかかわるとされるが、無秩序な増幅は遺伝情報を壊し、生殖にも影響する。
posted by さじ at 18:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生殖

ダウン症の合併症は、酵素の過剰分泌が原因だった。

ダウン症、酵素の過剰発現が原因 メカニズム解明へ

 先天性疾患のダウン症は、染色体の異常で過剰に作られる酵素によって、細胞の生死や増殖をコントロールする別の酵素が分解されるのが原因との研究結果を北海道大遺伝子病制御研究所の野口昌幸教授(分子生物学)らのグループがまとめ、15日付の米専門誌「デベロップメンタルセル」に発表した。

 ダウン症では、若年性アルツハイマー病や白血病などの合併症が高い確率で発生することが知られており、発症メカニズムの解明で、合併症治療に役立つことが期待できるという。

 野口教授によると、蛍光顕微鏡などを使った解析で、ダウン症の原因とされる21番染色体の異常により「TTC3」と呼ばれる酵素が通常より約20%多く放出されていることが判明。TTC3が、細胞の生死や増殖を制御している別の酵素「AKT」と結合、分解することでAKTの量が極端に減り、細胞増殖の異常などダウン症の症状が現れることが分かった。

 野口教授は「二つの酵素の結合バランスの乱れが合併症の発症原因の一つになっている可能性がある。結合を阻害する新薬の開発などが進めば、今後治療の可能性が広がるだろう」と話している。



 酵素1つの量が20%多いだけでこんなに大きな違いに。

 この酵素を減らすような薬や治療法が出来れば、染色体異常であってもダウン症の症状を軽減したり、合併症を減らしたりできるかもしれませんが、細胞の酵素を減らすというのはなかなかに難しそうですねぇ。
posted by さじ at 18:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

セロトニンが不足すると、懲りない性格になる。

懲りない原因は脳内物質?=セロトニン不足、学習効果低く

 何度痛い目に遭っても同じ失敗を繰り返す原因の一つは、脳内の神経伝達物質セロトニンの不足だった−。大阪大の田中沙織特任准教授らのグループが、こんな研究結果を16日付の米科学誌ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスに発表した。

 田中准教授らは、セロトニンの基になるアミノ酸トリプトファンを混ぜた飲み物を、濃度別に3種類用意。男性21人に飲ませた上で、二つの図形のどちらかを選ぶたびに賞金や罰金が表示されるコンピューターゲームをさせた。

 回答者は繰り返し選ぶうちに、図形と金額の関係を学習。すぐに結果が表示される場合は濃度ごとの違いはなかったが、約10秒後に結果を出す実験では、セロトニン不足の回答者は学習が遅く、大きな罰金を避けることができなかった。賞金がもらえる場合は濃度による差がなかった。

 田中准教授は「セロトニンが不足すると、過去の行動を振り返って、現在の結果と関連付けることが難しくなる。多重債務などの社会問題対策の手掛かりになるのでは」と話している。



 へぇー。鬱などとの関連もあるかもしれませんね。

 私は結構すぐに懲りる性格ではあるのでセロトニンの量はどうやら足りているようです。

 でもこう、脳内の分泌物の増減で、こういうことまで変わってきてしまうんですねぇ。結構大事。
posted by さじ at 18:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 内分

産婦人科医、10年ぶりに増加の傾向に。

産婦人科医10年ぶり増…研修制度見直し効果

 全国の産科・産婦人科の医師数が昨年、10年ぶりに増加に転じたことが17日、厚生労働省の2年に1度の調査でわかった。訴訟リスクや過酷な勤務条件による医師の産科離れが指摘されているが、厚労省は「臨床研修制度の見直しなどで、新人医師が産科・産婦人科を選ぶ割合が増えている」としている。

 調査によると、2008年末の産科・産婦人科の医師数は1万389人で、前回調査(06年末)の1万74人から315人(約3%)増えた。しかし10年前の1万1269人からは約8%減。医師総数が27万1897人で10年前から約15%増えたことに比べると、落ち込みが目立つ。また、15〜49歳の女性10万人あたりの産科・産婦人科の医師数は39・8人。都道府県別では徳島が56・3人と最も多く、最も少ない奈良の28・3人と倍近い開きがあった。



 もともと、産婦人科というのは人気の科の条件を備えていますからね。

 まず、やりがいがある。生命の誕生を垣間見れる職であるし、骨盤外科医として、女性の生殖器関連の癌の治療など、全てを産婦人科の手で行うことが出来る。生殖補助医療など、幅広いお産ジャンルは数あれど、行えるのはプロの産婦人科医だけ。

 ただ、訴訟訴訟で馬鹿みたいに訴えまくった結果、産婦人科医は危険な仕事という認識が生まれてしまい、減少していましたが。今後はもっと増えてもおかしくないんじゃないですかね。産婦人科というジャンルが幅広いために、自分のやりたいことを選んで出来る上、どこへ進んでも絶対に需要はあるわけですから、食いっぱぐれもない。

 研修制度がどうのというより、訴訟沙汰が続いたために、無過失補償制度などが導入され、産婦人科医を保護する風潮ができはじめてきたから、ではないでしょうかね?
posted by さじ at 03:29 | Comment(1) | TrackBack(0) | 生殖

人工呼吸器着脱事件に関して、医療と法律に齟齬が生じる。

「延命」時代 すれ違う医と法

 交通事故で、7歳の子どもが心肺停止となって運ばれてきた。救命のため人工呼吸器を装着した。徹夜の治療で心臓は再び動き始めたが、意識は戻らない。両親と連日、治療方法を話し合った。

 7日目の朝。ベッドわきで両親が、言葉を絞り出した。「先生、もう結構です」

 日ごとに血色を失う、わが子の指先。1週間かけた決断。その間、人工呼吸器の役割は、当初の「救命」から「延命」に変わっていた。治療を最小限にとどめ、家族とともに小さな命を見送った。「ずっと生きてほしい。そう思い、医師は救命の努力をする。家族と気持ちは重なるんです。なのに延命をやめ、みとるというのは……」。20年近い年月が過ぎても、子どもと両親の顔や名前は、鮮明に覚えている。

 延命治療の中止に臨む救急医は、どう考えているだろう。会田薫子特任研究員ら東大研究チームは08〜09年、全国の勤務医にアンケートし、意識を調べて分析した。

 約930人の回答のうち、臓器提供と関係なく患者の状態を把握するために脳死診断をしている医師は、47%。そのうち人工呼吸器の「中止を選択肢にしている」のは、わずか4%だった。

 07年に公表された日本救急医学会のガイドラインでは、一定の条件を満たせば人工呼吸器の取り外しを認めている。だが医師がちゅうちょするのは、なぜか。

 その理由は、調査結果によると、刑事責任の追及といった「法的問題」(83%)と同時に、心理的な抵抗感を挙げる意見が目立った

 「自分の手で行うことへの嫌悪感」(60%)、「手を下した感じの回避」(56%)、「短時間で心停止に至るのを見ることに苦痛を感じる」(48%)と続いた。

 アンケートと別に、会田さんが救急医35人に行ったインタビュー調査では、医師が苦しい胸の内を明かした。

 「自分で死に追いやったんだと思う」「右の手で助けようとしていたのを、左の手でやめるのはすごく苦痛。医師としての本能に反する」

 射水市民病院事件を捜査した富山地検の幹部は、罪かどうかの線引きに悩んだ。「そもそも殺人なのか」「罪に問うべきものか」

 結局、呼吸器の装着も取り外しも、延命治療のための行為と考え、殺人罪に問わないという結論を出した

 問題発覚から4年弱。この間、延命治療中止に関するガイドラインが医療者側から相次いで発表された。それは、延命治療を中止するための手続きの理想像は示す。だが刑事責任の免責まで法律的に保障するものではない

 検察幹部も「ガイドラインに沿った医療行為でも、刑事責任を完全に免れるというわけではない」とくぎを刺す。 法律を根拠に判断する警察官や検察官にとって、延命治療中止を捜査する「宿命」から逃れられない現実は、変わっていない。



 法律で曖昧な部分を、早急に煮詰めないで、医師にだけ責任を置くというのはなんか違う気がしますけれどね。

 医師を裁く前にやるべきことがある、にもかかわらず、ただ棚に上げているだけではないでしょうか。

 それで医師の人生が変わってしまうわけでもありますし。尊厳死・安楽死に関しても、いざ何か起こってどうこう論議する前に、今から、法律として整備すべきでは?
posted by さじ at 03:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 呼吸

筑波メディカルセンター病院が、乗用車型のドクターカーを導入

筑波メディカルセンター病院:乗用車型ドクターカー導入

 筑波メディカルセンター病院(つくば市天久保)は、救急医らが重症患者のもとに駆けつける「乗用車型ドクターカー」を導入した。医師と看護師が乗り込み、患者を搬送中の救急車と路上で合流。移植用臓器を運んでいた車を改装し、費用は約10万円で済んだ。乗用車型は県内初という。

 大量出血などの重症患者は分単位で死亡率が上がり、約30分で5割を超える。発症直後に容体悪化を抑え、本格治療までの時間を稼ぐのが大事だ。しかし、救急隊員が点滴などの措置をとれるのは、患者が心肺停止の場合に限られ、治療を早く始めるには医師が現場に出る必要がある

 このため、同病院はつくば市消防本部の救急車に医師が同乗してきた。ただ、市外には対応できず、出動は年間20件程度。そこで今月7日から、病院が独自にドクターカーを確保、点滴などに必要な救急診療機器を積み込んだ。また、病院周辺20キロ圏内に位置する10市町の消防とも協定を結んだ。

 平日午前8時半〜午後5時、当番の医師と看護師、運転手が1人ずつ待機し、消防から要請があれば数分で出発。病院で待つより15分程早く治療を始められる見通しだ

 大量出血や、重いぜんそく、けいれんなどの患者が対象で、年間100件程度の出動を見込む。すでに心肺停止した高校生や、6メートルの高さから落ちた30歳代男性を運んだ。

 同病院の河野元嗣・救命救急センター長は「人員の問題があり、平日の昼間だけで始めるが、本来、365日24時間運用が望ましい。軌道に乗れば時間枠を広げたい」と話している。



 これはいいですね。たしかにこう、ドクターカーって、馬鹿でかいイメージがあります。

 ですが、医師をまず現場にかけつけるためなら、普通の車でいいはずですもんね。より迅速、よりローコスト。

 あとはこの乗用車型のドクターカーを、一般に認知してもらうこと、でしょうか。これは素晴らしい試みだと思うので、誤解のないように運営していってほしいです。
posted by さじ at 02:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急