2009年03月08日

鹿児島大学病院で人工心肺中に空気が混入する医療ミス。

手術中ミス、患者意識不明=人工心肺で血管に空気−鹿児島

 鹿児島大学医学部・歯学部付属病院(鹿児島市、高松英夫院長)は5日、70代の男性患者が手術中のミスで脳梗塞を起こし、意識不明になったと発表した。人工心肺装置の操作を誤り血管に空気が送られたことが原因で、同病院は家族に謝罪した。

 同病院によると、男性は心臓から血液が十分に送り出せなくなる大動脈弁狭窄症で、2月23日に手術を受けた。この際、臨床工学技士が人工心肺装置の操作を誤り、装置内で血液に空気が混入した。男性の意識は戻らず、同病院は集中治療室で治療を続けている。 



 大動脈の弁が狭くなって、血液を押し出しづらくなる病気、大動脈弁狭窄症です。大動脈弁の置換術を行っている最中にミスが起こり、血液に空気が混入してしまったのでしょう。

 空気が入ると死ぬ、というのははだしのゲンなどで一般的にも有名です。少量の空気が入っただけならば全く問題はなく、自然に吸収されていくレベルなのですが、大量の空気が血管内に入ると、毛細血管のところに詰まってしまうんですよね、空気が。そうすると、例えば脳の毛細血管に詰まれば、その毛細血管で栄養されている部位が壊死してしまいます。確か100〜300ccほどの空気が入らないと死なないような気がします。ですが不運にも脳に詰まってしまうと、詰まった箇所によっては意識や麻痺などにもつながるのでしょう。

関連
医学処:東京女子医大の「特定機能病院」が5年ぶりに再承認される。
医学処:獨協医大越谷病院の心臓手術ミスで教授が書類送検される


posted by さじ at 15:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環

2009年03月04日

聖マリアンナ医科大学で研究費補助金の不正使用が発覚。

聖マリアンナ医大:補助金不正で学長解任 約4700万円

 国の研究費補助金を不適正に使用したとして、聖マリアンナ医科大(川崎市宮前区)が、吉田勝美学長を解任していたことが3日分かった。同大によると、他にも教授2人の不適正使用が判明し、総額は約4700万円に上るという。明石勝也理事長らが同日午後、記者会見して発表する。

 同大などによると、吉田前学長は03〜07年度の研究費の一部を使い、納入業者から商品券を購入したという吉田前学長は「研究費は年度末までに使い切ることとされているが、年度内に終了できない状況が多々発生し、緊急避難的に購入した。私的流用は一切ない」と説明している。

 昨年11月、会計検査院による公的研究費の使用実地検査で発覚し、同大は内部調査を行っていた。吉田前学長は2月25日の教授会で解任されたという。

聖マリアンナ医大、補助金不正5年間に4千万円…学長は解任

 川崎市宮前区の聖マリアンナ医科大学(明石勝也理事長)で、2003年度から5年間にわたり、国の補助金約4000万円を不正に使っていたことが3日、わかった

 昨年11月に会計検査院から指摘を受けて一部が発覚し、同大の調査委員会が調査を進めていた。吉田勝美学長ら3人の教授が関与していたといい、同大は2月25日付で吉田学長を解任した。

 この補助金は、厚生労働省の所管で、学術振興の目的で大学の研究者・研究グループなどに助成される。

 同大によると、不適正使用が確認された約4000万円は、03年度から07年度にかけて同大に助成された17件の補助金で、単年度で使用すべきなのに、翌年度にも使われたり、事務用品やパソコン用品などの研究用消耗品を購入した際に、名目と実際の品目が違ったりしていたという。

科学研究費不正使用で学長解任 聖マリアンナ医大

 川崎市の聖マリアンナ医科大は3日、2003年度から07年度にかけ、吉田勝美学長ら3人の教授が、科学研究費補助金(科研費)など国からの助成金計約4700万円を不正に使用していたことを明らかにした。

 同大によると、吉田学長は昨年4月から学長を務めていたが、科研費の不正使用問題の発覚を受け、今年2月25日の教授会で解任された。同大は3日夕に記者会見して説明する。「私的流用はない」としている。

 同大によると、科研費などの助成金は年度内に使い切ると定められ、余った場合は国に返還する必要があるが、3人は費用を業者に預けて物品購入などに充てていた。吉田学長だけは、業者に架空の発注をして商品券を受領し、物品を購入していたという

 文部科学省によると、04年度に同大に助成されたリウマチ治療研究の私学助成金約1億円のうち、約2200万円を業者にプールさせていた。

 昨年11月の会計検査院の検査で不適切な会計処理が指摘され、同大が調査委員会を設置して調べていた。

 吉田学長は「調査の進行中に解任された。内部調査は公平性を欠いている。商品券の購入は業者から提案された」などと反論している。



 だいたい国からお金が出ているものというのは繰り越せないものです。そうと分かっていながらもあのテこのテで繰り越そうとする、ひどい状況です。いくら業者がどうのと反論しても、自分が不正をしたことに変わりはないわけで、ただ反省すべきです。

 しかし学長になって1年で辞めることになるとは・・・。大学のトップに立つ人物というのは不正を許さないタイプの人でなければなりませんね。いくら私的利用はないといっても…国のお金は国民のお金ですし。

 これが道路系の役人とかだったら、年末に無意味な工事をして無駄に税金を使いきるんでしょうけれど、それもまたおかしな話ですよね。返還すればいい。返還すると次の年から減らされたりするらしいんですけど、そのシステムを根底から変えることって出来ないもんですかね。

 そういう手法が使えない(使えない、という肯定的な言い方もおかしいですけど)大学で、こういった不正は許されません。ましてや大学の学長ともあろう人が。他に教授も2人不正していたようで・・・新設私立大学の膿はいつになったら無くなるんでしょうかね。

関連
医学処:横浜市立大学医学部、博士号に絡んだ金銭のやりとり。
医学処:防衛医科大学病院の眼科部長が汚職。
posted by さじ at 03:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学

2009年03月03日

日本脳炎の新ワクチン「ジェービック5」を承認する。

日本脳炎 新ワクチン承認

 厚生労働省は23日、阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)が開発した日本脳炎ワクチン「ジェービック5」を正式に承認した。

 原材料にマウスの脳を使用した旧ワクチンより、副作用が少ないとされる手法で製造されている。今夏の流行シーズンを前に、5月に発売を開始する見通し。

 日本脳炎ワクチンは定期接種の対象。しかし、重い副作用が出たとして同省は2005年、旧ワクチン接種の積極的勧奨を控えるよう各市町村に勧告。そのため、全国的に乳幼児の接種率が低下、現在年間10例にも満たない日本脳炎患者の増加が懸念されていた

 比較的副作用が少ない新ワクチンによる定期予防接種の勧奨を再開するか、厚労省は26日開かれる会合で検討する。しかし、積極的な定期接種を実施した場合、生産量が限られていることから供給量不足も予想されている。



 確かにワクチン接種による副作用は避けられないかもしれませんが、その疾患に感染することを考えれば予防接種はして然るべきではないか、と思います。

関連
医学処:日本脳炎の感染危険性が高いのは、広島、高知、長崎、香川
医学処:東大でも、入学前に麻疹予防接種を促す。
posted by さじ at 22:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

体重の減量は総カロリー次第で炭水化物が多くても構わない。

減量はカロリー次第、炭水化物や脂肪はOK…米研究所

 米国立衛生研究所(NIH)の研究チームが、「豊富な食物繊維など心臓に良い食事ならば、体重の減量は摂取カロリー次第で、炭水化物が多くても脂肪が多くても変わらない」という実験結果を、26日付の米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表した。

 研究チームは、30〜70歳の男女の肥満者811人に、4種類の減量法のいずれかを試してもらった。4種類は、脂肪、たんぱく質、炭水化物の3大栄養素の割合を変えたもの。どれも食物繊維が多く、心臓に悪い飽和脂肪酸とコレステロールが少ない。

 摂取カロリーや運動の目標を各自設けて取り組んだ結果、2年間にわたって平均4キロ・グラムの減量効果を持続できた。効果は3要素の割合には関係なく、カロリーの摂取量と消費量の差に左右された。



 炭水化物を食べないダイエットなど注目されていましたが、結局は総カロリー次第だ、と。

 ・・・研究成果としてみてみると当然といえば当然のような気もしてきますね、不思議です。

関連
医学処:噛む回数を増やすことでダイエット効果が生まれる。
医学処:砂糖に依存性があることを実験により証明する
医学処:女性のほうが空腹感を抑える能力が低い。
posted by さじ at 22:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

慢性骨髄性白血病治療薬タシグナカプセルとスプリセル錠を承認

慢性骨髄性白血病、新薬2種が承認

 慢性骨髄性白血病に第一に用いられる治療薬グリベック(一般名メシル酸イマチニブ)が効きにくい患者らに対する2種類の新薬が先月、承認された。

 タシグナカプセル(同ニロチニブ塩酸塩水和物)とスプリセル錠(同ダサチニブ水和物)の2薬。この病気の患者は約8000人と推定されているが、そのうち2割の患者にはグリベックの効果が不十分だったり、副作用が強くて服用継続が難しかったりする問題がある。今回承認された二つの薬は、そういった患者にも有効性が高いとされる。



 血液内科の疾患に使える薬というのも、日本では他の国に比べて承認されているものが少ないのが問題ですかねぇ。白血病の患者さんにとっては、命と直接かかわりのある「治療法」なだけに、もっともっと早く承認してもらいたい、という気持ちはあると思います。

 命を救う可能性を秘めた薬・・・もちろん副作用の面とか、問題はいろいろあると思います。何でもかんでもすぐに承認していてはとてつもない被害が出るかもしれません。過去そういう事例はありました。ですが、今は患者自身が決断できる時代です。選択肢が広がることは悪いことではない、少なくとも半年、1年の命と宣告されている人にとっては。

関連
医学処:がん治療のエキスパート、がん認定医の資格を創設する。
医学処:がん患者と家族に医療情報を提供する民間団体が発足。
医学処:ハーバード大学が慢性骨髄性白血病の根治療法を開発する。
posted by さじ at 21:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。