2009年02月08日

セロトニンの分泌刺激でバッタは変貌する。

バッタが群れとなる原因は脳内物質セロトニン、英研究

 英国の専門家チームは、バッタが孤独相から群生相に相転換するのは、脳内の神経伝達物質セロトニンが原因であることを突き止めた。29日の米科学誌「サイエンス(Science)」で発表された。

 バッタの後ろ脚をくすぐると、2時間後、そのバッタは、作物を食い尽くす巨大な群れを構成する一員となる準備が整う。これは、脚をくすぐって刺激するのは、通常1匹で行動するバッタが、食糧不足のために集団にならざるを得ない状況でぶつかり合うのと同じ状況を作り出すことになるためだが、研究者らは群れを作る理由は分かってはいたものの、急激な生物学的変化が起こる仕組みについては90年間も頭を悩ませていた。

 研究論文の共同執筆者、ケンブリッジ大学(Cambridge University)のSwidbert Ott氏は、「セロトニンは脳内の化学物質で、人間の行動や他者とのかかわりに大きく影響を及ぼすものだが、これと同じ化学物質が、内気で孤独を好む昆虫を大集団に団結させるのを知るのは驚きだ」と語った。

 研究結果によると、セロトニンが、個々のバッタを敵対関係から引きつけ合うように変えるという。また、群生相のバッタのセロトニン水準は孤独相のバッタより3倍高いことも判明した。

 いったん群生相に相転換すると、緑色だったバッタは鮮やかな黄色に変わり、筋肉も増強して長時間の飛行や仲間の活動的な捜索が可能となる。数十億匹規模の大集団となって、餌を探して約100キロメートルの距離を5-8時間飛ぶこともできるという。

 だが、孤独相のバッタにセロトニンの生成を抑制する物質を注入すると、そのバッタは落ち着いたままで、後ろ脚を刺激したり群れが現れても群生相には転換しなかった。一方、セロトニンの分泌を刺激する物質を注入されたバッタは、きっかけとなる刺激がなくても群生相へと変形したという。

 もう1人の共同執筆者のオクスフォード大学(University of Oxford)のMichael Anstey氏は、「これまで、刺激を与えるとバッタが『ジキルとハイド』のような驚くべき変形を引き起こすことは分かっていたが、孤独相のバッタを巨大な群れへと変える神経系の変化を特定することはできずにいた」と述べた。



 バッタこわい・・・。

 バッタの大群は食物を即座に食い荒らすために天敵とされているようですけれど、セロトニンをうまいこと使うことが出来たら群れることもなくなるかも?

 人間も似たような作用あるんですかね。セロトニンの感受性の違いで。

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posted by さじ at 19:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

抗うつ剤ごとの効果に大きな開きがあることが判明する

抗うつ剤、効果に3割の差 日英伊研究
  
 「薬の種類による差はない」とされてきた抗うつ剤が、効果に30%以上の開きがあることが日英伊の大規模な国際研究でわかった。効果と副作用のバランスをもとに薬の順位づけもした。世界各国の抗うつ剤に関するガイドラインを書き換える可能性がある。29日付の英医学誌ランセットで発表した。

 抗うつ剤は、20年ほど前に「新世代」と呼ばれる副作用が比較的軽い薬が登場し、12商品(日本では4商品)が主に流通している。しかし「効果には大差がない」というのが通説。世界の精神医療を先導している米精神医学会の治療指針も効果に差はないとしたうえで、患者の意向や費用などをもとに選ぶよう求めている。日本でも医師の考えで薬が決められていた。

 今回の研究で、うつ病治療でどの薬を第一選択肢とすべきかが初めて明らかとなり、薬の選択がしやすくなる

 研究には、名古屋市立大の古川壽亮教授(精神医学)のほか、英オックスフォード大やケンブリッジ大、伊ベローナ大の医師12人が参加。12の薬を対象に、91〜07年に世界各国で行われた効き目に関する比較臨床試験のうち、科学的信頼度の高い117試験を選んで解析。8週間後の効き方と、副作用のため薬をやめた率を比べた

 効き目だけでみるとミルタザピンが最も高くレボキセチンに比べて患者に効く率が34%高かった。日本で承認販売されている薬を比べると、セルトラリンはフルボキサミンに比べ、11%高かった。

 一方、副作用などもあるため、その要素を加味。その結果、効き目と副作用のバランスがよく、患者にとって使いやすい薬の順番がわかった

 日本では現在、ミルタザピンとデュロキセチンが販売承認申請中のほか、エスシタロプラムなどが臨床試験中。厚生労働省調査では、うつ病や躁うつ病など気分障害により通院している人は90万人以上いる。



 抗うつ薬の使い方ってホント難しいと思います。効果に個人差はありますし、副作用の考慮もしなければなりませんし。

 でも今後、抗うつ剤の向き不向きや、遺伝子検索などで誰に合うかといったことも明らかになってくるような気はしますね。うつ病の適切な治療のためにも、こういった大規模のデータ収集を適時行ってもらえれば、有効な治療法の確立につながるかなと思います。

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posted by さじ at 17:52 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

タミフルと風邪薬を同時に飲んだネズミに異常行動がでる

タミフルと風邪薬併用でネズミに異常行動

 インフルエンザ治療薬「タミフル」とカフェインなどの風邪薬成分を同時に飲むと異常行動が起きる可能性が高まることを、米ワシントン大学(ミズーリ州)の和泉幸俊教授(精神医学)らが明らかにした。ネズミを使った実験だが、和泉教授は「タミフル類と他の風邪薬の併用は避けたほうがいい」と呼びかける。論文は近く米国の専門誌に掲載される。

 和泉教授らは、タミフルをネズミに注射し、2時間後にカフェインとエフェドリンを追加注射した。その直後に行動の冷静さを調べる「Y字迷路」というテストをすると、ネズミは落ち着かず、同じ通路に何度も入り込み、行き当たりばったりに動いた。何も注射していないネズミと、タミフルだけを注射したネズミは正常な行動をした。

 タミフル後にカフェインとエフェドリンを注射した若い雄ネズミ12匹を観察すると、全匹とも体中にぐっしょり汗をかき、30分以上にわたって跳び上がったりそわそわしたりする過剰な活動をした。うち2匹は、仲間の上に乗るという異常行動を繰り返した。

 神経細胞の働きを直接調べる実験では、タミフルが体内で変化した状態の化合物にカフェインやエフェドリンをそれぞれ単独で加えた場合には異常はなかったが、双方を同時に組み合わせると神経伝達に異常応答があった

 カフェインは眠気防止のため市販の風邪薬やドリンク剤の多くに入る。エフェドリンは生薬「麻黄」の主成分で、生薬系の風邪薬に入っている。気付かぬうちに併用してしまう落とし穴に陥る可能性がある

 国立感染症研究所の岡部信彦感染症情報センター長は「大変興味深い。ただ、動物実験の結果はストレートに人間に結びつけられないので、人間での疫学調査も必要だろう。インフルエンザは、病気自体が異常行動を起こすことがある。薬を飲む、飲まないにかかわらず、看病する人は患者の様子を注意して見守ってほしい」と話している.



 タミフルがいけないというか、まぁ薬を複数同時に飲む際には注意が必要なのはどの薬でも言えることですけども。

 風邪薬とタミフルを同時に飲む人なんているのかなぁ。治りそうな気がする、という気持ちは分からんでもないんですけどね。絶対にやめて下さいね。

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posted by さじ at 17:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

2009年02月07日

脳腫瘍に対する効果を判定しやすくする新抗がん剤SLENU

効果が見える新抗がん剤開発、治療効果の予測も容易に

 脳腫瘍の抗がん剤が、脳内に運搬される様子を画像で示すことに、放射線医学総合研究所(千葉市)の青木伊知男チームリーダーらが世界で初めて成功した。

 薬の効果の判定が予測しやすくなるため、患者の特性に応じて抗がん剤の投与量を調整する手法の開発につながりそうだ。近く、米専門誌に掲載される。

 脳には「脳血液関門」という構造があり、薬剤が入りにくい。これまでは投与した抗がん剤が脳にどの程度運ばれるか、直接確かめることができないため、がんの縮小率などを指標に、薬の効果を判定している。

 研究チームは、国内未承認の脳腫瘍の抗がん剤に、造影剤を結合した薬剤「SLENU(スレニュー)」を開発。この薬剤をマウスの静脈に注射したところ、20秒後に脳内に薬剤が運ばれている様子が、MRI(磁気共鳴画像)で観察することができた。

 また、スレニューは、がん細胞が死ぬときに出る活性酸素で性質が変化するため、この薬剤でがん細胞がどれくらい死んだか、治療効果を判定することもできるという。



 腫瘍に対する抗がん剤治療も進化しつつあります。今までは画像診断で、腫瘍がどれだけ縮小したか、または腫瘍マーカーを測定したりしていましたが、これは細かいレベルで、どれほど効果があるのかを判定することが出来るようです。
posted by さじ at 17:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

福島医大で先天性心疾患の無輸血手術のシステムを開発。

輸血なしで子どもの心臓手術 福島医大 若松医師らチーム

 福島医大心臓血管外科の若松大樹医師らのチームが、子どもの心臓病(先天性心疾患)手術を可能な限り輸血なしで行うシステムの開発に取り組んでいる

 患者の体重が軽いほど無輸血手術に伴う危険性が高まるが、若松医師らは昨年11月、体重4000グラムの低体重児の無輸血手術に県内で初めて成功した。輸血に起因する感染症などを心配し、無輸血手術を望む家族は多いといい、若松医師は「需要の高い無輸血手術の安全性向上に向け、さらに工夫を重ねたい」としている。

 小児心臓病の手術では術中、心臓からチューブでつないだ人工心肺で血液を循環させる。チューブは空気が入り込まないようにするため回路充填液で満たすが、これにより人工心肺を通る血液は回路充填液の分だけ薄まることになり、貧血が進み輸血の必要性が生じる。

 無輸血で手術するには、ある程度薄められても安全性を保てる血液の濃度と量が必要。血液量は体重に比例するため、体重が軽い赤ちゃんほど無輸血手術は難しいとされてきた。

 若松医師らが昨年11月、無輸血手術を実施した患者は、重症の心室中隔欠損症を患っていた相双地方の女児(4カ月、体重4000グラム)。人工心肺のチューブを短くするなどして回路充填液の量を減らしたほか、手術の時間を約1時間短縮、過剰な出血の原因となるヘパリン(抗凝固剤)の使用量を少なくするなどして血液量の少なさを補った。



 技術がなければできませんし、更に手術全体について詳しく把握しているからこそできる若松医師らの無輸血手術。手術を受ける子供にとっては、輸血なしで成功するならそうしたほうが安全でしょうしねぇ。福島医大の名物となる気がします。

関連:心アミロイドーシスの治療法を世界で始めて福島医大が発見
posted by さじ at 17:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環

鳥取大学医学部付属病院の救急専門医が全員退職する。

救急科専門医、全員退職へ 鳥大病院救急センター

 鳥取大学医学部付属病院(鳥取県米子市西町、豊島良太院長)は四日、救命救急センターの八木啓一センター長(54)ら救急科専門医四人全員が三月末で退職すると発表した。八木センター長は人員体制や設備の不備などを挙げて「救急に夢が持てなくなった」と理由を説明。同病院は四月以降のセンターの運営に支障が出ないよう後任の医師の確保を急いでいる。

 退職するのは、センター開設時からセンター長を務める八木教授と准教授ら四人。センターは現在、他診療科の常勤医師三人の応援を得て運営している。

 八木教授は退職理由について「魅力ある救急ができていない現状では、若い医師を引き止められない。夢が持てなくなった」と語り、「スタッフと設備の充実度は二、三十点。理想を言えば二十人くらいほしい」と指摘した。

 さらに「救急医を時間外の番人としか思っていない人がたくさんいる。プライドを踏みにじられるような状況が続いてきた」と悔しさをにじませた。

 後任教授は通常は立候補形式で選ばれるが、緊急事態に配慮し、病院側が指定した候補者を学内の選考委員会で審査して選ぶ。ほかのスタッフは公募するという。豊島院長は「既に二人の目星はついており、確保できる見通しはある」としている。また、三、四年以内にセンターを拡大する計画も明らかにした。

 センターは二〇〇四年十月、心肺停止など重篤患者を受け入れる三次救急医療機関として、県と県西部の市町村の支援を受けて設置。年間約九百人の患者を受け入れている。



 うーむ、気持ちは分かるが無責任な気も?いやでも行動にうつさなければ何も変わらないわけですからね。おそらく救急医は今まで病院側に改善を要求してきたのでしょう。しかし実際聞き入れられず、思わずカッとなって行動してしまったのか。

 鳥取の人たちはどうするんでしょうね。三次救急が出来なくなるというか、大学病院の救急専門医が全員退職というのは大学側としても致命的。

 逆に大きすぎる病院だと、救急がやりづらいというのはありますけどね。たとえ救急車で来ても、その疾患に準じた当直医がいるわけですから、確かに時間外の番人のようになってしまっているケースも多いのではないかと思います。市中病院などですと全部やってしまうので救急医としてのやりがいを感じるのかもしれません。

 あとはスタッフか。そこまで救急に割けられないというのもあるのかもしれませんが…。大学病院は「万が一」に備えて万全の体制をとっているからこそ、最後の砦としての存在価値があると思うのですが・・・。

 苦しい状況でもあえて現在の職を全うし救命をやっている先生方は、尊敬できると思います。さじは大学病院の救命医を応援しております。
posted by さじ at 16:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

低迷する歯学部教育。入学定員の見直しも考慮か。

歯学教育の入学定員の「見直し」も

 大学における歯学教育の今後のあり方などを検討する文部科学省の「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」(座長=江藤一洋・東京医科歯科大名誉教授)は1月30日、歯学教育改善の方策を提言する「第1次報告書」をまとめ、同省側に提出した。報告書では、歯科医師が過剰な地域がある現状などを踏まえ、学生の臨床実習に必要な患者数の確保が困難な大学や、歯科医師国家試験の合格率が低迷する大学などに対し、入学定員の「見直し」の検討を提言している。

 報告書は、(1)歯科医師として必要な臨床能力の確保(2)優れた歯科医師を養成する体系的な歯学教育の実施(3)歯科医師の社会的需要を見据えた優れた入学者の確保(4)未来の歯科医療を拓く研究者の養成―の4項目。

 (1)では、大学側に対し、臨床実習の到達目標を明確にした上で、各科目の成績評価基準の明示を徹底すると同時に、臨床実習終了時の「OSCE(客観的臨床能力試験)」の実施などで、歯科医師として必要な臨床能力を評価するよう求めた

 また、その評価の際、国は全国的な標準評価項目を提示するとともに、国家試験での臨床能力評価についての検討に努めるよう提言した。さらに、診療参加型の臨床実習を行う学生の能力や適性を担保する観点から、国と「共用試験実施評価機構」は各大学の協力の下で、共用試験の統一的な合格基準の設定や、合格者に対する証明書発行を検討する必要があるとした。

 (2)では、基礎と臨床、座学と実習が有機的に結び付いた体系的な教育課程の編成を徹底させ、成績評価や進級判定を厳格化することを大学側に求めた。さらに、その実現のため、講座や専門分野の枠を超えた、歯学教育全体にかかわる体系的な教育課程を編成する専門の教員の配置を進めるとともに、教員の意識改革や相互の共通理解などを図るべきだとした。

 体系的な教育課程の全学的な実施を促すため、国は歯学教育の「モデル・コア・カリキュラム」を見直す必要があるとした。また、優れた歯科医師を養成する歯学教育の質を保証するため、第三者評価の仕組みの導入を検討するよう提言した。

 (3)では、「成績が不振な者」に対し、大学側は、きめ細かな履修指導や学習支援を行った上で、歯科医師としての適性などに欠ける学生には、比較的早い時期に進路変更を勧めるなどの適切な指導を行う必要があるとした。さらに、▽入学試験の選抜機能が低下し、優れた入学者の確保が困難▽国家試験の合格率が低迷▽臨床実習に必要な患者数の確保が困難▽留年する学生が多数―などの大学は、「安易な入学者数の確保を優先するのではなく、歯科医師の社会的需要を見据え、学生が将来歯科医師として活躍し得るかなどの将来性を考え、入学定員の見直しを検討する」ことを求めた。

 (4)では、歯学系大学院について、基礎や臨床を問わず、「未来の歯科医療を拓く研究者の養成と、臨床の発展を目指す研究能力を備えた歯科医師の養成」という目的のため、ビジョンと教育内容を明確化し、組織的で体系的な魅力ある教育を提供すべきだとした。

 文科省は、近く全国の国公私立大学に報告書の内容を通知し、改善計画の策定などを求めていく方針だ。



 歯科学生にとっては厳しい現状ですもんね。

 まあ一般の人としては、歯学部で落第するようなレベルの人に診てもらいたくないというのはあるでしょう。もちろん歯学部時代の成績がそのまま良医に反映されるわけではありませんが、歯学部時代に怠けていた人より、常に頑張り続ける人のほうが優秀であることに違いありません。

 歯科医になっても腕がなければ夜逃げ同然になってしまう現状では、歯科医の適性がない人には早めの進路変更の考慮も必要だと思います。酷ではありますが。

 その根本的な策として、入学定員数の見直しも考えなければならないでしょうねぇ。今のまま毎年何千人も送り出していても。。。

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医学処:良い歯科医を患者の立場から紹介する相談所。
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posted by さじ at 04:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科

チェックリストを用いて外科手術の合併症を減らそう。

チェックリストで外科手術後の合併症が減少、生存率が向上

 手術室で簡単なチェックリストを用いることにより、外科手術による合併症が減少し、生存率が上がることが報告された。世界では年間2億3,000万件(米国内では6,000万件)もの大きな手術が実施されており、米国人は生涯に平均9回の外科的処置を受けていることからも、「外科手術の安全性はいまや大きな公衆衛生問題となっている」と、研究を率いた米ハーバード大学(ボストン)公衆衛生学部准教授のAtul Gawande博士は述べている。

 Gawande氏らは、手術の安全性を高めるため、航空機のパイロットが離着陸時に用いるのと同様な、声に出して読み上げる1ページのチェックリストを開発した。このリストは、「タイムアウト(timeouts)」と呼ばれる時間帯(麻酔開始前、最初の切開の前、患者を手術室から搬出する前)に、手術室の全スタッフに患者の重要な情報を確実に伝えるように作られたもの。最初の切開の前に必ず抗生物質を投与すること、手術室の全スタッフが互いの名前を知っていること、予想される失血量や手術の所要時間についてチームが簡単な説明を受けていることなどを確認する項目がある。

 チェックリストの有効性を検証するため、Gawande氏らは患者7,688人(チェックリスト使用前3,733人、使用開始後3,955人)のデータを集めた。1年間の研究の結果、チェックリストの使用により、手術による主な合併症の発生率は11%から7%へと3分の1以上減少。さらに、死亡率は1.5%から0.8%へと40%以上減少することがわかったという。

 このチェックリストはシアトル、トロント(カナダ)、ロンドン(英国)、オークランド(ニュージーランド)、アンマン(ヨルダン)、ニューデリー(インド)、マニラ(フィリピン)およびイファカラ(タンザニア)で使用され、ほぼ同程度の死亡および合併症の減少が認められた。現在、米国ではワシントン、ノースカロライナ、南カリフォルニア、インディアナおよびニューヨークの5州の病院協会でこのリストが採用されており、英国、フィリピン、アイルランドおよびヨルダンでも全国的に採用される予定だという。

 手術部位の左右の間違いなどの手術ミスについて、メディケア(米国の高齢者医療保険)が払い戻しの対象外とするとの見解を示したことから、米国では外科手術に「タイムアウト」の導入が義務付けられたという。「当初は少し子どもじみているように思われたが、今では広く受け入れられるようになった。航空機のパイロットにもチェックリストがあるように、このリストが避けられるミスを減らすのに有用であることに疑問はない」と同氏は述べている。この報告は、米医学誌「New England Journal of Medicine」オンライン版に1月14日掲載された。



 これは日本でも行うべき内容ですね。

 部位の確認などは確実にしているでしょうけれど、手術にかかわるスタッフ全員で術前に患者情報などについて確認しあうことは大事です。

 こういう地道な作業を行うことで、事故も減るんですよねぇ。やはり最後は手間を惜しまず確認することが重要と。

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posted by さじ at 04:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2009年02月03日

ヘリコバクターピロリ菌のいる人は全員除菌すべきである。

「ピロリ菌いれば全員除菌を」学会が新指針

 胃がん予防のため、胃の粘膜に細菌ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)がいる人は全員、薬で除菌することを勧める――。こんな新指針を日本ヘリコバクター学会が23日、発表した。公的医療保険では除菌治療を受けられる病気が限られているため、同学会は保険適用の拡大を厚生労働省に要望していた。

 新指針では、ピロリ菌が胃粘膜にいる状態を「ヘリコバクター・ピロリ感染症」と位置づけ。除菌は胃潰瘍の治療や胃がん予防に役立つなど、「強い科学的根拠があり、強く勧められる」とした。

 除菌の効果については、浅香正博・北海道大教授(消化器内科)らが昨年、国内患者を対象とした臨床研究をもとに「除菌すれば胃がんの発生が3分の1になる」と英医学誌で発表。これを受け同学会で指針改定を検討していた。

 現在、除菌が保険適用されるのは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者。00年に同学会が科学的根拠があるとする指針を公表したのを受け、適用対象になった経緯がある。

 日本では約5千万人がピロリ菌の感染者といわれる。除菌には通常、抗菌剤など3種類の薬を1週間のむ。



 多分、いまこうして健常で、パソコンをやっておられる方の大半の胃の中に、ピロリ菌がいるのでしょう。

 私自身、いるのかもしれませんしね。今のところ胃潰瘍などの症状はありませんけれど。

 いるとわかったら、私も除菌したいなぁ。発ガン率はやっぱり高くなるみたいですから。

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posted by さじ at 00:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

点滴バーの効果に疑問視する声が多数寄せられる。

風邪や疲れに「点滴バー」 都心に増加、効果に疑問も
  
 東京都心で滋養強壮や美白を売り文句にした「点滴外来」が増えている。おしゃれな内装で「点滴バー」と名乗るところも。サプリメント(栄養補助食品)と比べて体内に直接取り入れるため吸収率が高く、抜群の効果があるというのだが――。

 金曜の夕方。恵比寿ガーデンプレイス(東京都渋谷区)のTENTEKI10にはひっきりなしに利用者が訪れていた。

 「今日はブルーパックで」
 「イエローにビタミンCを足して」

 予約不要、10分で終了の手軽さが売りだ。08年1月に開店してから約3500人が訪れた。男女比は半々という。

 渋谷区に住む婚礼用生花店員の女性(23)はビタミンCを点滴した。「疲れ切ってます」。結婚式が立て込む春と秋には、朝4時の出勤や午前2時までの仕込みがざらだ。「点滴はやってる最中から元気になる。値段は張るけど、即効性には代えられない

 会社員の男性は、女性看護師につぶやいた。「週末も仕事なんで。いま元気つけておかないと」

 同じビルには外資系証券会社が入る。点滴を打つ間も惜しんで、持ち込んだ資料を読み込む社員もいるという。

 年末年始には「風邪対策」や「宴会準備」と銘打ったメニューが好評だった。

 担当医によると、以前から疲労や風邪を理由に点滴を望む患者は多かった。だが医学的には、点滴をするほどでない場合も多い。「現代医療では疲れは置き去りにされている。でも睡眠不足やストレスは万病のもと。何とか要望に応えたかった」。点滴スペースを設けてからは「こういうのを待っていた」という声が多いという。広報担当の矢ノ倉利幸さんは「医者は『ゆっくり寝て栄養をとって』というが、寝られないほど忙しいからみんな困ってここに来る。これが社会の実情です」。

 六本木で美容外科や形成外科を開くサフォクリニックは、08年6月から点滴外来クリニカルバーを開いた。ここでは点滴を「ドリップ」、注射を「ショット」と呼ぶ。

 医師の問診で薬剤を決めると、カウンターで女性看護師が薬剤を「カクテル」。落ち着いた音楽が流れる中、骨盤矯正ソファに座り、「活性酸素を取り除く」という空気を吸いながら点滴を受ける。

 ここでは、美白効果をうたった高濃度ビタミンCが一番人気。劉輝美・副院長は「点滴とサプリメントや運動を組み合わせて解毒や浄化をすることが老化防止には有効です」と話す。

 インターネットで「美容点滴」と検索すると、無数の医院が出てくる。特に官庁への届け出は不要なので、厚生労働省も「実態は把握していない」という。

 こうしたブームについて、ベストセラー「がんばらない」の著者、鎌田実・諏訪中央病院名誉院長は「点滴は脱水症状などへの一時的な効果しかなく、成分の多くが排出されてしまう」と疑問視する。「日本には昔から『注射や点滴をすれば元気になる』という幻想がある。それがストレス社会の中で商売に利用されている」

 ファッションエッセイストのフランソワーズ・モレシャンさんによると、フランスでも老化を防ぐためのアンチエイジングへの関心が高まる中で、栄養分を点滴などで取り入れる療法などが現れている。だが施術前に血液検査などをした上で、足りない成分を補うという

 「手軽さを売り物にバーと呼ぶなんて。日本のものは、お医者さんも使う人も、ちょっと安易ではないですか」



 まーねー。点滴したいと思っている人が、点滴をするのは別に構わないっちゃ構わないんですけど。自費ですし。

 でも実際はまぁ、効果はないでしょうね。高いお金払うなら、栄養のあるものを食べたほうがよほど良いのでは。

 まるで何十年か前の病院みたいです。今もそうですけど、どうも点滴をしてほしい、という人が多い。小児科で、子供を診察して、ぜんぜん大丈夫だとしても、親がどうしても点滴をしてくれと訴えてきたりという話はずいぶん昔からあります。

 医療的な処置をすることで安心を得る、体内に液を注入することで「元気になった気がする」のでしょう。でも病院で点滴するのとは違って、本来点滴で入れる必要のない人に点滴をしても、どうなのかなって感じです。ビタミンCを入れたところで、ビタミンCは水溶性ですから、普通に尿から出ていくんじゃないですかね。

 というか多分、こういう点滴バーって、医療行為とはちょっと異なるんで、点滴の成分自体も身体に影響しない、いい変えれば効果のないものがほとんどな気がするんですけど。

 まあでも人それぞれですからね。ゲルマニウムのブレスレットをつけて血液がサラサラになったと思う人もいるくらいなんで、元気になった気がするというのでしたらどうぞどうぞって感じです。ダチョウ倶楽部みたいなノリで。

関連:点滴した外来患者13人が入院、1人が死亡する。
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やきとりじいさん体操、高齢者向けの座って踊れる版を開発

お年寄りもOK 座ってできる「やきとりじいさん体操」

 「やきとり やきとり やきとりじいさん♪」の歌に合わせ、ダイエットを目指す「やきとりじいさん体操」。動画投稿サイト「ユーチューブ」で人気に火がついたが、「動きが激しい」との声が上がったため、座ってできる新版を発案者がつくった

 体操は、福島市のやきとりPRソングに、市内にある桜の聖母短大講師の岡田麻紀さん(32)が振りを付けた。自ら体を動かす映像をユーチューブに投稿したところ、08年の「ハウツー/科学と技術」部門で入賞。県内外の病院や小学校からも「体操してます」と連絡が相次ぐ。

 ただ、何度もダイエットに失敗した岡田さんが「楽しくやせるには」をテーマに考案しただけに腕や腰を激しく振る必要がある。昨年末、県外の老人ホームや障害者の施設からメールが届いたのをきっかけに、座ってできるよう改変した。

 リズムはゆっくり。腰をひねらなくてもでき、腕を振る回数を抑えるなど負荷を減らした。この正月、祖母(92)と一緒に取り組むと、みるみる笑顔になったという。

 岡田さんは新版の映像も近く投稿するほか、2月には健康雑誌「壮快」(マキノ出版)にDVD付きで紹介される。



 元の「やきとりじいさん」しか見つけられませんでしたが、これは激しい。笑

 もともとメタボ対策ということですので、高齢者向けではないかもしれません。

 でも中高年ならこれぐらいの激しさでいい。1.3倍速ぐらいにしたら若者でもいい運動になるのでは。座って踊れる版も楽しみです。

 やきとりじいさん、大ブレイクなるか。

元祖やきとりじいさん(youtube)

関連
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2009年02月02日

クラゲから抽出したムチンで変形性関節症を治療する。

エチゼンクラゲが関節炎に効果/ウサギ実験で判明

 大量発生し漁業被害をもたらすエチゼンクラゲなどから抽出した糖タンパク質「ムチン」の新物質を、肌の潤い成分として知られるヒアルロン酸とともにウサギの関節に注入したところ、変形性関節症の治療に効果があったと、理化学研究所と東海大の研究グループが30日、発表した。

 変形性関節症は、関節の軟骨がすり減って痛みや変形を引き起こす病気。加齢やけがが原因で、国内には約700万人の患者がいるとされる。ヒアルロン酸を関節に注入する治療は普及し始めているが、ムチンは人工的につくることが難しく、研究が進んでいなかった。

 今後、実用化に向けさらに実験を進めるほか、“厄介者”のクラゲを有効活用するための会社を立ち上げる予定という。

 研究グループは、人や家畜のムチンより構造が単純で高い純度を維持できる「クニウムチン」をエチゼンクラゲやミズクラゲから抽出

 変形性関節症にしたウサギの関節に、ヒアルロン酸と一緒に注入したところ、ヒアルロン酸だけを使うより軟骨部分の厚みが増すなど、1・6−2・6倍の改善効果があり病気の進行が抑えられた。



 クラゲをどうにかして商用化できないか、というのは各地で行われているみたいですね。クラゲアイスとか。

 でもこのクラゲ抽出ムチンは、もし実用化できればWIN&WINなのでは。クラゲの大量発生で困っているところは、商品化できる価値のあるものになるわけですし、医療者としても変形性関節症で苦しんでいる患者さんに治療として使うことが出来、患者さんは日常生活が楽になる、という。

関連:ナノテク素材「フラーレン」には関節の変形を抑える効果がある
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2009年02月01日

経済が壊滅的なジンバブエでコレラが大流行中。

コレラ死者3000人突破 収束の気配なし ジンバブエ

 アフリカ南部ジンバブエで感染拡大しているコレラで、世界保健機関(WHO)は27日、昨年8月からの死者が3028人に達したと発表した。感染者5万7702人となった

 ジンバブエで長期独裁政権を敷くムガベ大統領は昨年12月、コレラ流行を受けて非常事態宣言を発令。WHOや国境なき医師団、国連各機関が援助活動を続けているが、状況は改善しておらず、被害地域が拡大している

 ジンバブエの雨期は1月から2月かけてピークを迎え、3月下旬に終わる。降雨量の増加から、コレラ菌がまん延する状況になり、さらに感染被害が拡大すると見られている。

 コレラの治療には水分の補給が不可欠だが、首都ハラレですら上下水道が整備されておらず、地方では井戸の6─7割が機能していない。さらに、経済は崩壊状態、独裁政権のムガベ大統領には批判の声が高まっており、国際社会からは経済制裁を受けている。



 バブエ・・・

 経済は壊滅的なまでに追い込まれているジンバブエですけれど、経済が破綻するとやはりこういった病気も蔓延するのでしょうねぇ。公衆衛生の大事さを改めて認識させられます。

 ジンバブエがなぜこういうことになったのか、ということに関しては以下をご覧ください。

〜ジンバブエストーリー〜

今までずっと少数派の白人が政治の実権を握っていたが、民主的な選挙で、黒人政治家が増える

とうとう初の黒人大統領が誕生

何を思ったか「植民地時代に強奪された白人の土地資産を黒人へと無償かつ強制的に権限を委譲しなさい」法案を提出

大半の白人が安値で土地資産を売り払って外国へ。

今度は外資系企業に対して「保有株式の過半数を譲渡するように、逆らったら逮捕」法案を提出

外資系企業が国外逃亡する

別に国連もアメリカも、どこの国も経済制裁してないのに、経済制裁と同じ状態に陥る

何もかもの物資が国内で不足するので、「市場に出回っている物資が不足するなら、物資を持つ物は絶対に市場に売らないといけない」法案を提出

物資の強制売却で、さらに物資不足が深刻化。当然需要と供給バランスが崩れて高値になる。

物資が高値に成り過ぎて買えない人が続出

「物資を絶対に安値で売らないといけない」法案を提出

調達コストよりも遥かに安値で売らないといけなくなったので、当然のごとく利益が出ないから国内企業が次々と倒産する

安定していた経済が、脅威の失業率 & ハイパーインフレ になるのを一年も経たずして達成。

失業者があらゆる物資を強奪し、社会不安が増大、交通機関や警察機関も機能しなくなる。政治も収拾がつかず無茶苦茶に。

さすがに国民がブチキレ。独裁なのに、ムガベが大統領選挙に負けそうになってピンチ

相手がいなければいいやってことで野党候補弾圧しまくり

ムガベ「私を解任できるのは神だけだ。フハハハハハ」 野党「支持者死にすぎ!もう辞退する」 ムガベ続投へ

欧米が経済制裁発動。紙幣用の紙が届かなくなり、紙幣の発行ができなくなる。でもインフレが止まらない

遂に銀行システムがオーバーフロー(桁あふれ)。送金システムがパニックに

2008年8月。2度目のデノミ施行。100億ジンバブエドルが1ジンバブエドルに

外貨の使用が一部小売と卸売で試験的に公認される。

ジンバブエドルの存在価値がますますなくなる。

闇為替取引が蔓延るのは送金システムのせいだ!ということで、銀行間電子取引システム停止。

全企業が二回目の不渡り状態。山のような現金での取引を強いられることに

ムガベ、野党と連立を模索する。が、ポストを全部与党に割り当てたせいで野党がキレる

金鉱が電気代未納で閉鎖に。輸出の1/3を占める金産業がピンチでますますインフレに

インフレが激しすぎるので、遂に小売店がジンバブエドル受け取り拒否をはじめる。

公式インフレ率2億3100万%達成。民間推計だとインフレ率1京200兆%。

今度は「100兆ドル」札を発行へ、経済崩壊のジンバブエ

 経済が崩壊状態となっているアフリカ南部ジンバブエの中央銀行は15日、新たに100兆ジンバブエ・ドル札を発行すると発表した。発行理由として「国民の利便性を考慮」としているが、同国では12日に500億ドル札の流通が始まったばかり。

 100兆ドルは、米ドルに換算すると300ドル(約2万7000円)相当。100兆ドル札のほか、50兆ドル、20兆ドル、10兆ドル札も発行する。

 ジンバブエでは現在、パン1個の価格が3000億ジンバブエ・ドルとなっている。しかし、物価は日ごとに上昇している。

 ムガベ大統領が長期の独裁政権を敷くジンバブエでは経済失政のつけで、年間インフレ率は約2億3000万%に達している。昨年7月に1000億ドル札が発行され、同8月に通貨を「10けた」切り下げているが、まったく効果はなかった。


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脊髄損傷でもリハビリにより別の神経回路を働かせることができる

脊髄損傷でも機能回復の望み膨らむ

 脊髄を損傷してもリハビリにより、別の神経回路が働いて機能回復につながることを示す研究を続けている自然科学研究機構・生理学研究所の研究チームがまた新たな証拠を見つけた。

 同研究所の伊佐正教授と西村幸男研究員(現ワシントン大学)は、脊髄損傷で指を動かせなくなったサルが、リハビリテーションによって指が動かせるようになることをこれまでの研究で明らかにしている。今回、機能回復の仕組みをさらに調べた結果、運動の指令を出していた大脳皮質運動野からの信号が途切れてしまっているにもかかわらず、障害によって弱くなった筋肉が互いに協働して活動するようになり、器用な動きを取り戻すことが確かめられた。筋肉の動きは1秒間に30-46 回という小刻みなもので、正常ではみられない動きだった。

 機能回復が実現した理由について伊佐教授らは、本来、指の動きの指令を出していた大脳皮質運動野とは別の部位(反対側の運動野あるいは運動前野など)から、損傷で切れてしまった脊髄の回路とは別のバイパス回路を経由して、指の筋肉を協働して働かせる指令が出ているため、と説明している

 今回の成果は、交通事故などによる脊髄損傷で機能障害を負った患者にとって新たな朗報になると見られる。伊佐教授らは、「今後、いかにしてこの回復に重要な神経活動を外部から刺激し、効率のよいリハビリに結びつけるかが課題だ」と言っている。

この研究成果は、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業チーム型研究(CREST)の一環として得られた。



 損傷した神経は元に戻らない。

 でも身体ってのは不思議なもので、別の箇所がそれを補うかのように発展することもあります。

 要するにリハビリですよねぇ。神経はだめになっても筋肉は健常なわけですから、それをうまく生かしたリハビリを行い続ければ動きを取り戻すことはできるかもしれません。
 
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どのタイプのインフルエンザにも効く万能ワクチンを開発

インフルエンザ、万能ワクチン開発…厚労省研究班

 いろいろなタイプのインフルエンザウイルスに効くワクチンを厚生労働省研究班が開発した。

 従来のワクチンと違い、ウイルスが変異しても効果が続くのが特徴で、動物実験で確かめた。実用化までには数年かかるとみられるが、新型インフルエンザの予防にも役立つと期待される。

 研究班は、国立感染症研究所、北海道大、埼玉医科大、化学メーカーの日油。

 通常のワクチンは、ウイルス表面をとげのように覆うたんぱく質をもとに作る。接種後、ウイルスが体内に侵入すると、抗体がとげを認識して増殖を阻止する。だが、インフルエンザは、とげの形が異なる複数のウイルスが流行することが多いうえに、頻繁にとげの形が変異するため、毎年のようにワクチンを作り直す必要があった。流行する型の予測がはずれると、ワクチン接種の効果が薄れた。

 研究班は、表面に比べて変異しにくいウイルス内部のたんぱく質を人工合成。それに特殊な脂質膜をくっつけてワクチンを作った。このワクチンを接種すると、免疫細胞が、ウイルスの感染した細胞を攻撃する。

 実験では、新型インフルエンザウイルスに変異する可能性が高い高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1、Aソ連型、A香港型の3種共通の内部たんぱく質を調べ、ワクチンを作製。免疫に関与する人間の遺伝子を組み入れたマウスに接種した後、ウイルス3種をマウスに感染させても症状が表れず、増殖も抑えた。

 ただ、これまでにないタイプのワクチンなので、人間に使って重い副作用が出ないか、慎重に確認する必要がある。同じ仕組みのワクチンを英オックスフォード大も研究中という。

 研究代表者の内田哲也・感染研主任研究官は「人間に有効で安全な量を調べ、一刻も早く実用化につなげたい」と話している。



 今年も猛威を振るう結果となったインフルエンザ。変異しやすいウイルスなので毎年予防接種をしても流行したりしてしまいます。

 そんなウイルスの、変わらない部分を攻撃する万能ワクチンを開発したとのこと。副作用もなく成功すれば大きく抑えることはできそうです。いつかはその変わらない部分も変わってしまうのかもしれませんが、かなり期待できそうな研究です。

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名前をつけてもらった牛のほうが牛乳生産量は多くなる

名前をつけてもらっている牛は乳の出が良い、英大学研究

 「デイジー」「ガートルード」「バターカップ」などの名前をつけてもらっている牛は、名前をつけてもらっていない牛よりも乳の出が良いとする研究結果が、28日の英学術誌「Anthrozoos」オンライン版に発表された。

 英ニューカッスル大学(Newcastle University)の研究チームは、酪農家516人への聞き取り調査の結果をまとめたところ、名前をつけてもらっている牛では年間で最大500パイント(約284リットル)も多く乳を出していることが分かった。

 研究を指揮したキャサリン・ダグラス(Catherine Douglas)氏は、「牛も人間同様、個人的な親しみを持って接してもらえればより幸せだし、リラックスもする。牛を名前で呼んだり、常にふれ合うなどして『個』を大切にすると、牛の幸福感は増し、人にもなれるばかりか、乳を良く出すようにもなる」と分析している。

 ところで、調査した酪農家のうち、牛に名前をつけていると答えた人はほぼ半数の46%だった。ニューキャッスル郊外の酪農家、デニス・ギブ(Dennis Gibb)さんは、「牛1頭1頭を大切にすべき。牛は単なる家畜ではなく、家族の一部なのだから」と話している。



 犬とか猫とかみてると不思議なんですけど、人間の言語を理解していないにもかかわらず、自分の名前は覚えてるわけですよね。すごいですよね。

 挙句の果てにはお手とかお座りとかも覚えるわけで。えさをもらうための反射能力とはいえ、なかなか面白いもんです。

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posted by さじ at 17:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 内分

週7分運動するだけで血糖値をコントロールし糖尿病予防に。

糖尿病予防、週に7分の運動で効果=英研究

 たった数分間でも激しい運動をすれば、血糖値をコントロールし糖尿病を予防するのに役立つ可能性があるとの研究結果を、英国の専門家らが28日、ジャーナル「BioMed Central Endocrine Disorders」で発表した。

 ヘリオット・ワット大のエクササイズ・バイオロジスト、ジェームス・ティモンズ氏の研究チームは、20代前半の男性ボランティア16人のグループを対象にした実験で、週当たりわずか7分間の運動がインスリンの管理に役立つことを確認した

 どちらかというと体調が良くない以外は健康という男性らに、エクササイズバイクで約30秒の全力疾走を含む運動をしてもらったところ、2週間後には体内の血糖値を下げるインスリンの働きが23%改善したという



 たった30秒の全力疾走でいいなら誰でも出来そうです。

 まあとにかく運動すりゃいいわけですよね、週数分なんて誰でもやってそうなイメージはあるものの、糖尿病の患者だとその数分の運動すらやってなさそうなイメージもあるにはあります。

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posted by さじ at 17:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 内分
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