腸の中に腸が潜り込む「腸重積症」が原因で次男(当時12歳)が亡くなったのは、佐賀市休日夜間こども診療所などが誤診したためとして、同市内の夫婦が市など3者を相手取り、約7600万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こした。
ほかに訴えられたのは、小城市の医療法人「ロコメディカル」と佐賀市の社会福祉法人「佐賀整肢学園」。
訴状によると、次男は2006年3月25日から翌26日にかけ、腹痛や下痢を訴えて市休日夜間こども診療所など三つの医療機関を受診。嘔吐下痢症と診断されるなどし、27日未明に症状が悪化、同日死亡した。解剖の結果、腸重積症による腸管梗塞と分かった。
次男は腸重積症になりやすいとされるポイツ・イェーガー症候群という遺伝性疾患があり、こども診療所の医師は母親に、この疾患があることを確認していた。口唇の色素沈着斑などから同症候群と疑うことができたとして、「超音波検査で腸重積の発症を確認すべきだった」などと主張している。
佐賀市健康づくり課は「訴状を読んで今後のことを検討したい」としている。
おお。。。
焦点となるのはPeutz-Jeghers症候群を知ってかどうか、というところと、どの程度痛がっていたかどうか、というところでしょうか。
Peutz-Jeghers症候群は国家試験にも出るぐらいの疾患で、特に「口唇や足底の色素沈着」や「腸重積」がキーワードです。いちおう母親もPeutz-Jeghers症候群があることは伝えているでしょうから、腸重積も鑑別に上がってきます。
でも12歳で、そこまで痛みを訴えていなかったとすると。うーん。でもエコーはやるかなぁ。本当に嘔吐下痢症もあったかもしれませんし。難しいところです。