2009年01月13日

重度の心身障害者の通院費に自己負担を求める方針へ

「通院自粛の恐れ」自己負担に親反発 乳幼児・重度心身障害者医療費7月から県方針 市町村は困惑

 現在は無料の重度心身障害者と二歳までの乳幼児の通院費の一部について、県が今年七月から自己負担を求める方針を決めたことで、福祉関係者から反発の声が上がっている。助成の実施主体で、県と医療費を折半する各市町村の担当者らは「負担は求めたくないが、県の補助が減ると財政的に厳しい」と戸惑っている。

 県は「県単医療費助成制度」を改正し、通院費について、一医療機関ごとに月千円の自己負担を求める。県健康増進課は、医療費の増加に対応し、制度を継続させるため適正な受益者負担を求める、としている。

 実際に負担金を課すかどうかは各市町村の判断にゆだねられる。那覇市や名護市、北谷町などは検討中。浦添市は「まだ確定はしていないが、(県が減額する補助金を)市だけで負担するのは厳しい」という。

 通院費の助成範囲を独自に三歳児まで拡大、自治体の予算で補っている沖縄市は「市の負担がさらに増えるのは大変困る」。同じく恩納村は「少子化対策が叫ばれている中、村が子育て支援をしましょう、とやってきた中でのさらなる負担増は厳しい」と語った。

 「全国重症心身障害児(者)を守る会」県支部在宅部会の親富祖久子さん(58)は、「月千円といっても専門外来が分かれていたり、リハビリに入ったりと、三カ所に通っていれば月三千円。生活が苦しければ、リハビリをやめてしまうこともありうる」と指摘する。

 障害がある息子(31)を在宅で介護しており、「思っていることを言えない親も多い。所得が低い沖縄で、さらに母子家庭の場合、どうやって生活しているのかを考えると、身が震える思い」と懸念。「一律ではなく、せめて各家庭の生活レベルを見ながら運用してほしい」と求めた。

 NPO「沖縄子育て情報うぃず」の田仲由紀子代表は「乳幼児は病気になりやすい。負担が増えることで、病院に行く前に『ちょっと様子を見よう』という人も出てくるかもしれない。子育て支援に逆行するのではないか」と困惑する。



 うーむ。確かにって感じはしますけどね。役所としては公平さを重視したら、一律の負担、になってしまうのかもしれませんけれども、月千円の差が厳しい家庭も存在しますから、、、

 最近いろいろある医師不足だとかたらいまわしだとかいった問題も、こういった障害も問題も、要するにお金ですよね。国民皆保険制度が国民にとって「当たり前」のものとなってしまった結果、医療費は増えに増え、更にそれを補うための努力も本気なのかどうか分からないような状況です。

 何度も申し上げているように、医療費なんてものは増えて当たり前なんですよね。これだけ医療が発達して、更には高齢化社会にもなって、増えないわけがない。世界最高峰の医療を安価で提供し続けてきた日本ですが、この先の選択を迫られる事態になっています。

 自分の利益だけを考えて行動していけば、いつかは破綻してしまうでしょう。そうならず、今から生まれてくる新しい世代のために医療を保ち続けるには、結局のところ公共事業費を減らすとか、そういった努力が政治家、役人に求められるのではないでしょうかね。

 障害者を支えられないような国がこの先長く持つとは到底思えません。

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posted by さじ at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護

ダイエット薬、塩酸フェンフルラミンに有害作用。

ダイエット薬「塩酸フェンフルラミン」の生産・販売・使用を差し止め

 ダイエット薬品の塩酸フェンフルラミンを飲むと、心臓弁膜障害などの有害作用が起こるという監視結果があったため、国家食品・薬品監督管理局は1月8日、緊急に塩酸フェンフルラミン原薬と調合剤の生産、販売と使用を差し止め、塩酸フェンフルラミンを購入した患者に対し、残りの薬を購入価格で購入先の病院や薬店に返品できると表明した。

 ダイエット化学薬として、塩酸フェンフルラミンは主に、単純性肥満患者や糖尿病、高血圧、心臓血管疾患、不安障害にかかる症候性肥満患者に用いられる食欲抑制剤だ。中国では現在、塩酸フェンフルラミン錠というただ1つの品目だけがあり、30社以上がこの薬の許認可番号をもっている。

 国家食品・薬品監督管理局の顔江瑛報道官は8日の定例記者会見で、「国家薬品不良反応監視センターの監視結果によれば、塩酸フェンフルラミンを飲むと、心臓弁膜障害、肺臓動脈高圧、心不全、心拍急速、動悸、胸部不快感、めまい、血尿、皮疹、吐き気などの薬害が起こる」と指摘した。

 顔江瑛報道官は、「国家食品・薬品監督管理局は、専門家を組織してこの品目を全体的に評価しているところだが、国内外の監視資料によれば、ダイエットに使用すると、この薬は危険性が効果を超える」と示した。

 大衆が薬を飲む際の安全を確保するため、国家食品・薬品監督管理局は、「薬品管理法」と「薬品管理法実施条例」により、塩酸フェンフルラミン原薬と調合剤の中国での生産、販売と使用を差し止め、その許認可証明書を撤廃することにした。市場で出回った薬品は生産企業にリコール責任を持たせ、所在地の薬品規制当局監督の下で廃棄あるいは処分するという。



 うまい話はないものですねぇ。

 フェンフルラミンは、食欲抑制剤としてイギリスやフランスでは承認されている医薬品ですが、日本では承認されていません。アメリカでは過去に承認されていましたが、1997年に使用禁止となりました。

 フェンフルラミンの構造は、フェネチルアミンの骨格を有しています。この構造は覚せい剤であるアンフェタミンと類似しており、鎮咳薬としてまた覚せい剤原料として用いられているエフェドリンの構造とも類似しています。フェンフルラミンの作用は、中枢神経を興奮させ、満腹中枢を刺激することによって食欲が抑制されるといわれています

 日本で承認されている食欲抑制剤でマジンドールという医薬品がありますが、フェンフルラミンと同様に中枢神経興奮作用を持っており、向精神薬に指定されています。向精神薬は薬局で手軽に購入できる薬ではなく、医師の監視のもとで使用される薬です。フェンフルラミンもこれと同様の取扱いの注意が必要な薬ですが、日本では販売できません。

 このような薬が1996年に痩身を目的とした健康茶の中に混入されていることが明らかとなり、全国的に自主回収や販売中止などの措置が執られました。しかし最近になって、また健康茶中にフェンフルラミンが検出されたという事例がでてきました。フェンフルラミンが検出された健康茶のほとんどは、茶葉中にフェンフルラミンが白い顆粒や粉として混ざっており、肉眼でも明らかにわかります。フェンフルラミンの検査は、これらの白い顆粒や粉を分取し、赤外吸収スペクトル分析計やその他の分析機器で確認・同定を行います。そして最後に健康茶中のフェンフルラミンの含量を高速液体クロマトグラフ等を用いて定量します。2002年には、健康茶以外に数種の中国製健康食品の中にもフェンフルラミンが含有されていることが報道されました。当所においても、健康食品として売られていた錠剤の中にフェンフルラミンが検出されました。


参考:横浜市衛生研究所

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posted by さじ at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

小児科医不足を補うため医師不足の病院に研修医を派遣する

医師不足の病院に研修医派遣 県立こども病院

 県立こども病院(安曇野市)は、小児科医が不足している県内の病院に専門研修(後期研修)の研修医を派遣する事業を本格的に始める。各病院と協力しながら、小児科医不足の緩和につなげるとともに、高度医療を専門とするこども病院では研修しにくい軽症患者の診察などを学ぶ狙いだ

 後期研修は、医師免許取得後に義務付けられた2年間の臨床研修を終えた後、さらに専門性を高めるために任意で3年ほど各病院で学ぶ制度。同病院は集中治療など小児の高度専門医療が学べることなどから研修先として人気が高く、県内外から希望があるという。後期研修医は現在6人いるが、来年度はこれに加え、定員いっぱいの8人を新規に受け入れる。

 同病院は昨年11月から、小児科の常勤医が1人しかいない県立須坂病院(須坂市)に、複数の後期研修医を週2回派遣している。さらに今月上旬以降、諏訪中央病院(茅野市)と県厚生連佐久総合病院(佐久市)にも複数を派遣する。県医師確保対策室から情報提供を受け、今後も派遣先を増やしていく予定だ。

 研修医は、こども病院で研修を続けながら週1、2回ほど派遣先の病院へ通い、指導医のもとで外来患者の診察などに当たる。同病院は、研修医が地域医療の現状を知り、将来は県内の病院に勤務してくれることを期待。田中哲郎副院長は「県内の医療機関が手を取り合い、長野県で働く医師を育てていきたい」と話している。

 厚生労働省の調査によると、県内病院の勤務医は2007年度、人口10万人当たり134・9人で、全国平均を9・0人下回り、都道府県では31番目。小児科医は産科、麻酔科などとともに不足が目立っている。



 研修医といっても、後期研修という名称なだけで、立派な一人前の医者ですので、技術的には安心かと思います。後期研修という名称も、なんか国の策略のような気がしないでもないんですけど。

 よく大病院で研修をする「デメリット」としてあげられるのが、軽症患者がいない、ということです。ほとんどが他病院で紹介された患者ばかりですので、外来で処方するだけで治るような疾患にはあまりお目にかかれず、医師として修行を積む過程で当たり前のように診なければならない病気をなかなか診れないということになったりします。

 そこでこういった派遣制度です。大病院で大きな病気を診つつ、外の病院で軽症患者をみることで、専門の科でありながらも全般を診れるようになる。医師としてもお得、派遣先の病院としても人材を確保できるという、今流行りの「WIN&WIN」という関係です。

医学処:皇太子さまご夫妻が、県立こども病院を視察される。
医学処:小児科医の新人大幅減少。秋田と富山では0人。
医学処:産科不足の煽りを受けた小児高度専門医療
posted by さじ at 23:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

現状をみて、短期的な医師不足の応急処置は「集約化」すること。

「集約化」で医療資源の有効活用と過重労働の軽減を

江原朗さん(北大大学院医学研究科客員研究員)

 「医師不足を根本的、長期的に解決するには医師の絶対数を増やすしかないが、短期・中期的な応急措置としては“集約化”が有効だ」―。

 こう話すのは、北大大学院医学研究科客員研究員で小児科医の江原朗さん。医師は「不足」しているのではなく「偏在」しているだけと言い続けてきた厚生労働省も、昨年2月の政府答弁書で「医師不足」を認めた。さらに昨年は多くのメディアで、医師不足による救急患者の受け入れ不能、診療科や病院の閉鎖、医師の過重労働などの問題も取り上げられた。集約化が実現することによって、医師不足はどの程度解消できるのか。そして、地域医療はどう変わるのか―。江原さんに聞いた。

― 江原先生が考えていらっしゃる“集約化”について、具体的に聞かせてください。

 救急患者の受け入れ不能が各地で発生し、医療提供体制の不備が社会問題になっていますが、これは「中途半端な規模の病院がたくさんあるのが原因だ」と指摘する声も少なくありません。医療資源を地域の拠点病院一か所に集めれば、これらの問題も解消できます。一般的に、病院は集約化が進んでいる方が、スケールメリットによる資材調達費用の軽減など、経営環境においても改善が見られるといわれています。英国やカナダなど海外でも集約化と機能分担が進んでおり、医療資源が効率的に使われています。

 厚生科学研究費補助金(医療技術評価総合研究事業)の2001年度総括研究報告書(主任研究者=田中哲郎・国立公衛生院母子保健学部長)によると、夜間の救急患者の5割は小児です。ところが、それを診察する小児科医の数は全く足りていません。06年の時点で、全国の医師数約25万人のうち小児科医はたったの1.4万人(5.6%)。勤務医数で見ると、16万8327人のうち8228人(4.9%)しかいないのです。また、産科領域でも、産婦人科勤務医5361人、産科勤務医322人と少ない状況です。

 しかも、体力的に元気な20代後半の医師が増えていないのです。20代後半の小児科医の数は、1996年は1522人、2004年は1519人と、ほとんど変わっていません。産科と産婦人科の勤務医は、1070人から837人と減少しています。

 若い医師が増えないので、小児科医の高齢化が進んでいます。小児科医の平均年齢は、1982年は42.4歳、92年は44.5歳、2006年は49.0歳と上がる一方です。また、団塊世代の勤務医の定年退職もさらに続くので、小児科医不足はさらに深刻なものになります。医師数を大幅に増やす政策と集約化を同時に、しかも早急に進めなければ、各地で「無専門医地区」が発生してしまいます。

 05年12月、厚生労働省、文部科学省、総務省が「小児科・産科における医療資源の重点化・集約化について」というタイトルの通達を各都道府県に出し、多くの都道府県は集約化に向けて医療対策協議会を立ち上げています。また、日本小児科学会も、二次医療圏を基本的な単位として地域小児科センターを整備し、集約化・重点化した上で、24時間365日体制の小児科医療を提供しようと提言しています。この提言では、「入院機能の集約化と外来機能の継続」をうたっており、「時間外・休日の救急外来や入院機能は集約化された施設が行うが、日中の外来診療は各地の病院小児科がこれまで通り実施する」としています。

―勤務医の過重労働問題も「集約化」である程度改善できますか。

 過重労働に苦しむ医師たちと比較的ゆとりのある医師たちが、地域の拠点病院で一緒に診療を行えば、労働時間も平均化され、より効率的な医療サービスが提供できます。

 医師の勤務時間を法定労働時間(週40時間)に収めた上で、24時間診療体制をつくるとなると、交代制にして医師を1人常駐させるだけでも、4.2人以上必要ということになります(168時間/40時間=4.2)。実際には最低7、8人の医師が勤務していなければ、各診療科の専門医による24時間365日体制の医療は提供できないということになります。現在、病院当たりの小児科医数は2人強。従って、3つ以上の病院の小児科を1つにするくらいの思い切った重点化が必要になります。

 逆に言えば、現在の医療機関ごとの小児科医数では、24時間体制の診療は不可能です。すべての二次医療圏で小児科医の数が10人以上(勤務医・開業医の合計)いるのは、04年の時点で、栃木、茨城、岐阜、大阪、兵庫、鳥取、愛媛の7府県だけなのです。

―NICU(新生児集中治療管理室)はどこも満床だといわれていますが、この問題も集約化で解決できますか。

 周産期の領域では、拠点病院への重点化と機能分担がある程度進んでいます。NICUを増やすためには、新しいポストと予算を用意して、周産期に携わる医師・看護師を増やす必要があります。

―「集約化を進めると、近所の病院がなくなって通院が不便になる」という声も出てくると思いますが。

 小児救急医療の受診者は軽症患者が多く、時間外・休日の受診数は小児1人当たり年間1回程度です。また、入院のために二次搬送となる患者は受診者の5%前後にすぎません。従って、拠点病院から遠く離れた地域では、小児科医以外の医師がまず応急措置を行い、必要があれば拠点病院に搬送することで、対処は十分可能だと思われます。

 地域医療の衰退を懸念する声もありますが、高速道路など交通網の整備により、地方から中核病院へのアクセスは以前と比べるとかなり改善されています。受け入れてくれるかどうか分からない病院が近所に何か所もあるより、ちょっと遠くても「24時間365日、確実に受け入れてくれる病院」が一つある方が、患者にとっても医師にとってもメリットが大きいでしょう

 北海道の「小児科医療の重点化計画」で提示された小児科の重点化施設から、15歳未満の住民の居住市町村までの距離を測定すると、約9割の人が50キロ以内。車を使えば1時間以内に到着できる範囲に住んでいるのです。一番大事なことは、「いつでも必ず受け入れてくれること」だと思います。

 もちろん、過疎地域の医療をなくしてはいけません。こうした地域にはプライマリーケアに強い医師を招聘したり、交通網を整備したりする必要があるでしょう。クマしか歩かないといわれている高速道路でも、地域医療においては重要なインフラなのです。



 うーむ、そのとおりですねぇ。

 今の現状、つまり医療費もそこまで変わらずに、小児救急医療の質を日本全体で保つためには、結局中途半端な病院を変えなきゃならんですな。現実的に考えて。

 大病院の医師はどれだけ働かされるんだってくらい働いてますからねぇ。開業医や中堅クラスの病院が果たしてどこまで受け入れるのか、ということが不明瞭なため、結局大病院に送られて負担が増えている、という悪循環が一番困ります。

 そのためにいっそのこと大病院に集約したらどうか、ということなのでしょう。

 別の考えとしては、大病院はそのままに、中堅クラスの病院をグレードアップ、例えば地域の夜間診療を行っていない開業医が今以上に中堅クラスの病院を支えるとか。実際、余裕のある医師ってのはいますからね(小児科に限って言えば、少ないでしょうけれど)

 あと10年、20年すれば多少なりとも医師不足も解消されるかもしれませんが、その10年の間にどれだけ医師の負担が増えるかと思うと、ゾッとします。応急処置的にパワーバランスを偏らせるのは、まぁ正しいかなと。
posted by さじ at 19:11 | Comment(1) | TrackBack(0) | 救急

2009年01月12日

低体温は、免疫力が低下し病気になりやすい

体冷やさぬ生活で改善 女性に多い『低体温』

 手足が冷えたり、むくみやすい。慢性的な体の不調を感じたら、平熱が低い「低体温」が原因かもしれない。女性に多いといわれる低体温は、免疫力が低下し病気になりやすい。改善には体を冷やさないことが大切だ。

 東京都内の二十代の女性は毎回、生理痛に悩まされていた。鎮痛剤を飲んでも痛みが治まらず病院を訪れた。検査した結果、貧血でもなく、特に悪いところは見つからなかった。ただ女性の平熱は三四度台と一般の人より低かった。顔色が悪く、肌も乾燥して荒れていた。目黒西口クリニック(東京都品川区)院長で漢方医の南雲久美子医師は「低体温が原因」とみる。

 低体温は平熱が三六度以下の人をいう。人は体内で作られる熱が血液循環によって体中に運ばれ、体温が維持される。筋肉は熱を作る働きがあるが、それが弱かったり、ストレスで血管が収縮すると血液の循環が滞りがちの状態になって起こる。

 冷え症も同様の状態でなるが、体の末端に血液が巡りにくくなるだけで、手足の先が冷えるため自覚しやすい。一方、低体温は体の内部や全体が冷えきるため、自覚しにくいのが特徴。「自分では冷えていないと思っていても、低体温になっているかもしれない」と南雲医師。「低体温は女性に多い。中高年だけでなく二十代も『疲れやすい』と症状を訴えてくる」と言う。日ごろ自分の平熱を知っておくことも大切だ。

 食べ物を消化したり、栄養として体中に行き渡らせる酵素が活性化するのは体温が三六・五−三六・七度ぐらいといわれている。体温が下がるとこうした働きが弱まり、基礎代謝や免疫力も弱くなる

 そうなると疲れやすくなったり、胃腸が弱まって下痢をしやすくなったりする。生理痛、肌荒れ吹き出物などの皮膚トラブルも起きやすい。

 またがん細胞は体温が三五度以下になると、活性化し増殖するといわれており低体温には注意が必要だ。

 最近は夏でもエアコンの効いた室内にいる時間が長く、仕事などのストレスで血管が収縮するなど体を冷やす環境になりやすい。

 「低体温は生まれついての人が多いが、現代生活で体を冷やしやすいため、ダメージが大きくなる」と南雲医師は指摘する。

 対策は体を冷やさないことだ。身体の外から冷やさないために、冬は肌を露出する服装を避ける。冷えやすい首や腹、足首はマフラーを巻くなどして温める。

 体を温める食材も有効だ。例えば、野菜や肉・魚類に加え、茶や酒類にも温める効果のある食品がある。逆にコーヒー、ビールは体を冷やす

 身体が冷えたら温めることも大切。南雲医師は、週に一−二度ほどは風呂で三八−四〇度のお湯に二十分ぐらい、ゆっくりつかることを勧める。風呂から上がると湯冷めしないように、靴下をはいて足を冷やさない。「低体温は体質なので、食事や生活を見直し、上手につきあっていくのが大切」と話す。



 コーヒーだめなんですねぇ。逆に日本酒などは、温まっていることを実感できるでしょう。熱燗は体にもよさそうです(もちろん飲みすぎはいけませんよ)

 低体温は体質の問題もあるでしょうけれど、できるだけ外界から熱を確保してやることで、少しでも負担を軽減してやれればいいんですけどね。疲れやすいといった症状を感じ続けるのはつらい。

医学処:朝食を食べないと、低体温や疲労感など体調低下の原因になる。
医学処:慢性疲労症候群の特徴について
医学処:4歳児が親に置き去りにされ、一ヶ月間生ゴミや生の米で生き延びる
posted by さじ at 15:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生理

札幌の無料歯科医を指導。NPOと業務の区別を厳格に。

札幌の無料歯科医を指導=NPO業務と区別求める−北海道厚生局

 札幌市の歯科医院が特定非営利活動法人(NPO法人)と協力して無料診療している問題で、厚生労働省北海道厚生局は8日、同歯科医院に対しNPO法人と業務を厳格に区別するよう文書で指導した。さらに23日までに改善計画書を提出するよう求めている。



 まあねえ・・・。

 足並みそろえないとってところはあるんでしょうね。確かに業務なのかNPOなのか分かりかねるところはありますけど。

医学処:熊本県山江村では、小学生の虫歯治療費が全額無料。
医学処:無料でホワイトニングすると偽り胸を触った東京医科歯科大歯学生
posted by さじ at 15:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科

北村山公立病院で院内に24時間対応の保育所を開設する

北村山公立病院:福利厚生で勤務医呼び込もう院内に24時間保育所

 北村山公立病院(東根市)が24時間対応の院内保育所を5日開設した。勤務する医師や看護師らが対象で、職員の福利厚生の充実を図ることで医師や看護師を呼び込む狙いもある。県内の公的病院での24時間対応の保育所開設は6番目。

 院内保育所は、敷地内のリハビリ訓練場の一角に設けられた木造平屋建て約145平方メートル。定員30人。5日時点の利用者は4人、一時保育は12人。保育士は7人だが、利用者が増えれば拡充する。

 保育時間の基本は午前7時半〜午後6時半で、前後1時間の延長保育をする。翌朝までの終夜保育は水木金曜の週3日実施し、保育所を利用する病院職員の宿直などの勤務は、終夜保育のあるこの曜日に限定し、保育所の運営費を抑える。



 医師だけでなく、看護師が空前の人手不足ですからね、今は。どこもかしこも看護師が足りない。

 看護師が育児をしながら復職してくれれば、どれほど病院が助かり、国民が助かるでしょうか。

 子供が生まれたことで仕事ができなくなるのなら、できるだけサポートしていけるような社会にはなりつつあります。必要としている場所があることを再度思い出してもらいたいという気持ちはありますね。いつでも貴女を待っている場所があるんだと。

医学処:女医の育児支援と復職に理解を
医学処:兵庫県立淡路病院の院内保育所で保育士を処分
医学処:産婦人科の女性医師が40代で激減する理由。
posted by さじ at 14:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

東北大学病院、ただでさえ安い医師の残業代を不払い。

東北大病院で残業代不払い 医師260人に5500万円

 東北大病院(仙台市)が二〇〇四年度以降、医師への残業代を月三十時間分で打ち切り、〇六―〇七年度の二年間の不払い額が計約五千五百万円に上っていることが七日、分かった。対象の医師は延べ二百六十人で、一人百五十万円を超えるケースもあった。病院は一月中に全額を支払う。

 病院によると、国立大学法人化された〇四年以降、手術など勤務記録が確認できる医師については月六十時間までの超過勤務を認めたが、ほかの医師は労使間で確認した月三十時間を目安に打ち切っていた。

 勤務時間は医師の自己申告で外来診療や診療にかかわる研究など病院業務と個人的な研究の区別があいまいで実態把握が困難だったという。

 〇七年に国から指摘を受け、病院が内部調査をしていた。



 ただでさえ安い大学病院の給料。更に残業代まで途中で打ち切られていてはなんともね。

 国が変えるとしたら、大学病院への援助が先なんじゃないですかねぇ。日本ではどうしても、開業すればボロ儲けみたいなイメージありますし、実際に給料の面での格差は大きい。でも大学病院の医師は給料を無視して頑張っているわけで。そこらへんの格差がなくなってくれれば、先進医療も崩壊せずにすむんじゃないかなって思いますけどね。

医学処:広島県立病院が研修医への残業代を払っていなかった。
医学処:医者の現実 -医療者の立場から-
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栃木県で初の脳死臓器移植、獨協医大で行われる。

県内初脳死臓器移植 「いのち」万全リレー

 脳死下の臓器提供を受けた県内初の移植手術が九日、獨協医大病院で始まった。提供者の尊い「いのち」は関係者の万全な連携によって無事にレシピエント(移植患者)にたどり着き、同病院関係者らは手術の成功を祈った。

 九日午前、日本臓器移植ネットワークから連絡を受けた獨協医大病院は急きょ、移植チームを招集。間もなく胸部外科の男性医師二人を、臓器提供者のいる関東地方の病院に派遣した。

 摘出手術に立ち会った医師チームは午後八時二十分、新幹線でJR宇都宮駅に降り立った。臓器の入った水色の専用ケースを二人で運び、改札を通過。県臓器移植コーディネーターの先導で、待機していた宇都宮市消防本部の救急車に素早く乗り込んだ。サイレンを鳴らして出発する救急車。コーディネーターは深々と頭を下げ見送った。

 午後八時四十三分、壬生町北小林の同病院に到着。救急車は白衣の医師、看護師らが待ち構えた救命救急センター入り口に横付けされ、救急隊員が後部ドアを開けると、医師団はレシピエントの待つ手術室へ直行した。

 同病院事務部によると、脳死肺移植などの経験を持つ三好新一郎教授を中心に心臓血管外科医、麻酔科医ら十数人のチームが編成され、これまでに何度もシミュレーションを重ねこの日に備えてきたという

 対応に追われていた同事務部職員の一人は「手術が何とか成功してほしい」と願っていた。




脳死移植:無事終了、執刀医「うまくいった」

 壬生町の独協医科大学病院で9日から10日にかけ、県内では初めてとなる脳死臓器移植が行われた。関東地方の医療機関に入院し、9日に脳死と判定された30代の男性から摘出された肺の一つが、30代の男性じん肺患者に移植され、手術は無事終了した。会見した執刀医の三好新一郎教授(57)は、「うまくいったケース」と笑顔を見せた。患者の容体は、比較的良好に推移しているという。

 独協医大病院の説明によると、日本臓器移植ネットワークから最初に連絡が入ったのは9日午前1時50分ごろ、三好教授らの移植チームは直ちに準備を開始した。

 チームは、肺移植を受けるために2年10カ月間待機していた患者本人と家族に連絡。手術を受ける意思を再確認した後、午前7時ごろから本人への事前説明(インフォームド・コンセント)や、麻酔の適性検査などを行ったという。

 患者は同日午後、まず自分の傷んだ肺を摘出する手術を受けた。そして、脳死の臓器提供者(ドナー)から提供された肺が到着した午後9時過ぎ、移植手術が始まった。手術は日付をまたいだ10日午前2時前に終了した。

 ドナーの肺は、移植を受ける患者(レシピエント)の肺よりも大きかったため、技術的に難しい手術だったという。だが、三好教授は「ほぼ予定通りに進められた」と胸を張った。

 三好教授は、前任地の大阪大で生体肺移植1例と、脳死肺移植4例の手術を行った実績があり、今回が6ケース目という。

 同病院ではこれまで脳死移植の実施を想定し、他大学で研修を受けるなどして訓練を重ねてきた。移植チームには各科から医師が集まり、ドナー、レシピエント側でそれぞれ担当を分け、連係を密にすることを心がけてきたという。三好教授は「シミュレーションの成果が生きた」と笑顔を見せた。同病院は今後も、肺移植を手掛けていく方針。

 移植手術を受けた患者は現在、移植肺の血管から水が漏れ出す症状がみられるという。だが、「肺移植では一時的によく経験すること。徐々に改善しており、おおむね良好」と三好教授。

 患者は順調にいけば、人工呼吸器が1週間ほどで外され、リハビリなどを経て、早ければ約2カ月で退院できる見込みという。

 ただ、三好教授は「退院まで結果は分からない。拒絶反応や感染症の恐れはこれからで、注意深く術後管理をしていく」と、気を引き締めていた。



 おお、大きな一歩。

 脳死臓器移植も全国で行われるようになってきてますからねぇ。あとは脳死臓器移植に関してもっと広い認知と、国民の意思表明が必要ですね。今の医学じゃ絶対に治せない疾患を、移植によって治すことができれば。

 この日のために着実に準備し、シミュレーションを積んできた獨協医大の胸部外科に拍手をおくりたいです。

医学処:75例目の脳死判定。心肺肝腎膵を移植へ。
医学処:76例目の脳死臓器移植。10代女児から60代男性に提供。
posted by さじ at 13:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

研修医が腹水を抜く治療中に血管を傷つけて死亡。

研修医、治療中に血管傷つけ患者死亡

 兵庫県尼崎市の尼崎医療生協病院は、20代の男性研修医が入院中の女性患者(当時35)の腹水を抜く際に針で血管を傷つけ、患者を死亡させたと8日発表した。同病院は「結果的に力が及ばずに極めて残念」とコメントし、遺族にも謝罪したという。

 同病院によると、患者は昨年11月27日に重度の肝硬変で入院。12月4日に主治医が立ち会って、腹部にたまった水を抜くために医療用針(外径1.7ミリ、長さ55ミリ)を腹部に刺した。1度目では水が抜けず、2度刺したという。ところがその日夜に腹部の皮下出血が確認された。その後、貧血が進み、6日から輸血したが、16日に出血性ショックで亡くなった。

 島田真院長は「腹水を抜く方法、態勢に問題はなかった。肝硬変の症状が悪化しており、出血後、患者の体に負担をかけないよう外科的処置は見合わせたが、対応が正しかったかどうか今後検証したい」と話している。



 研修医でなくても起こりうる事故ではありますので。むしろ焦点となるのは重度の肝硬変患者に対して、早急に外科的治療を行うべきか否かというところでしょう。

関連:研修医の採血が未熟で、2歳児が号泣→呼吸困難で死亡。
posted by さじ at 12:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

2009年01月11日

パーキンソン病の患者からiPS細胞を作ることに成功する。

パーキンソン病患者から万能細胞作製…治療法開発などに期待

 様々な細胞に変化できる新型万能細胞(iPS細胞)を、日本人の家族性パーキンソン病の患者から作ることに、慶応大の岡野栄之教授らが成功し、9日、大阪・千里で開かれた講演会で発表した。

 発症メカニズムの解明や治療法の開発につながると期待される。

 パーキンソン病の原因遺伝子の一つ「PARK(パーク)2」に異常がある60歳代の患者から皮膚細胞の提供を受けた。

 PARK2は、脳の神経細胞が信号を伝えるシナプスという部位の働きにかかわっている。iPS細胞を神経細胞に変化させ、正常な細胞と比較しながら発症のしくみを調べる



 慶應の岡野栄之教授ニュース!

 神経難病、パーキンソン病のiPS細胞を作ることに成功。実験室でiPS細胞からパーキンソン病の神経細胞を作れば、それに対するメカニズム、新たな治療法も生まれるかもしれません。

 大きな一歩です。

医学処:国際幹細胞研究学会でiPS細胞研究が白熱する。
医学処:岡野栄之教授がiPS細胞を用いマウスの神経難病治療に成功
医学処:心臓の神経密度を調べることでパーキンソン病の早期発見へ。
posted by さじ at 08:18 | Comment(1) | TrackBack(0) | 脳神

長野県立須坂病院に常勤の産婦人科医師が2名配属。

南郷、前医師を採用〜産婦人科は4人常勤に

 県立須坂病院(斉藤博院長)に昨年11月から非常勤で勤務する産婦人科医師2人が1月1日付で常勤採用され、5日、県庁で辞令が交付された。南郷周児医師(46)と前和幸医師(36)は6日、取材に対し抱負を語った。5日、仕事始めの式で斉藤院長は「対話を忘れず、介護・福祉と連携を密に一人ひとりを大事にする医療を」と職員に訓示した。今年の標語はパートナーシップ。病院機能評価の更新や地方独立行政法人への移行準備が予定される。

 南郷医師は東京出身。慶応大学医学部を昭和62年卒業。旧豊科日赤に4カ月赴任し栃木や都内に勤務した。「スタッフが好意的で仕事がしやすい環境。普通にお産ができる施設と医師が必要とされるこの地域の期待に応えたい」。徒歩7分の市内在住。

 前医師は大阪府豊中市出身。東京大学医学部を平成10年卒業。長野県立こども病院に1年赴任し、静岡や都内、東大医局に勤務した。「よりよい医療を提供しようと同じ方向を向く姿勢が見える。受けられるべき医療を力の範囲内で提供したい。住民として地域に溶け込みたい」。徒歩5分の市内在住。

 病院からは東京へのアクセスがよく、景観や自然環境、温泉、そば、スキーの信州の魅力に加え、迎える職場の環境や、院長、副院長、県の姿勢が好印象を与えたようだ。

 産科は3月15日からお産を再開する。担当医師は内藤威副院長と、信大病院で研修中の永井友子医師が4月に戻ると新年度は4人体制となる。

 同院は5日現在、医師37人、看護師208人、医療技術者42人、事務13人の合計300人。定数は310人で医師2人、看護師8人の減。なお臨床研修医は6人。



 熱意のある産婦人科医が2人も。

 医者側が地域に根ざした産科医療を頑張ろうとしているので、地域の方々も出来るだけ出来立ての土台を崩さないように、協力してほしいと思います。
posted by さじ at 08:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生殖

世界の医療団、日本人医療スタッフが解放される。

エチオピア・医療スタッフ2人誘拐:赤羽医師ら解放確認 3カ月半ぶり−−大使が面会

 国際医療支援団体「世界の医療団」(本部・パリ)は7日、アフリカ東部エチオピアで08年9月に誘拐された同団体の日本人医師、赤羽桂子さん(32)が無事に解放されたと発表した。外務省も在ケニア大使館を通じて赤羽さんの解放を確認した。

 解放の詳しい経緯は不明だが、医療団がパリで8日午前11時(日本時間午後7時)に会見して明らかにするという。

 同医療団の声明によると、赤羽さんは現地時間の7日昼、一緒に拘束されたオランダ人男性看護師ビレム・ソールズさんとともに解放された。2人は08年9月22日、エチオピア東部ソマリ州で医療活動を終えて帰る途中、武装集団に誘拐されたあと、ソマリアに連れ去られ、10月5日から首都モガディシオ市内で軟禁されていた。

 外務省によると、赤羽さん解放の一報は日本時間の7日午後9時ごろ、同医療団からソマリアの隣国ケニアの日本大使館に入った。同日午後11時半ごろ、岩谷滋雄・駐ケニア大使が首都ナイロビの空港で赤羽さんを出迎え、無事を確認した。

 外務省の説明では、赤羽さんは足取りもしっかりしており、大使が「赤羽さんですか」と声を掛けると、「はい」と答えたという。赤羽さんは現在、ナイロビ市内で健康状態について検査を受けている。解放交渉で身代金が支払われたかどうかについて同省は「答えられない」としている

 赤羽さんは長崎大大学院医歯薬学総合研究科に在籍し、医師歴7年。08年4月から同医療団で、治療や薬品配給に当たっていた。

 赤羽さんを誘拐したグループは当初、エチオピア政府に対し、拘束中のソマリア人350人の釈放を要求。後に囚人釈放を断念し、身代金要求に切り替えていた



 この事件は当blogでは取り上げてきませんでしたが、解放されたので一応。

 日本でも僻地医療の問題などありますが、世界に視野を広げてみて、医師や薬剤が圧倒的に足りないような国に行って治療を行いたい、と考える医療従事者は案外多いです。学生のころに熱意を持っていて、医療従事者として修行を積んで、実際に発展途上国に赴く人はガッツあるなと思います。現実をみてヒヨって行かなくなる人も多いですからね。

世界の医療団の第一の使命は「治療する」こと

世界の医療団は、国籍、民族、宗教、思想、人種などのあらゆる壁を乗り越えて世界中の最も弱い立場にある人々を救う目的で活動を続けている。 その援助対象は、自然災害・武力紛争・政治的抑圧などの犠牲者、疾病(風土病、伝染病、エイズ)に苦しむ人々、難民、避難民、少数民族、ストリートチルドレン、医療から除外された全ての人々など多岐にわたる。

世界の医療団の二つ目の使命は「証言する」こと

正義のない治療はなく、社会の掟のない持続的援助はあり得ない。効果的にその支援活動を実施するべく、世界の医療団は医療を超えた「証言」という手段に訴えている。いかなる政治的・イデオロギーにも拠らない独立した立場において、医療へのアクセスの妨げとなっているもの、人権や尊厳を侵害するものを、医療を通じて証言している。 さらに、単に医療に留まらず、医療アクセスの障害となっているもの、人権ならびに人間としての尊厳の侵害を証言し、世論に訴えるアドボカシー活動も世界の医療団の重要な使命のひとつである。


参考:wikipedia 世界の医療団
posted by さじ at 07:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

健康食品と医薬品の関連をまとめた健康食品ポケットマニュアル

健康食品と薬関係を1冊に

 健康食品の有効性、医薬品との飲み合わせによる副作用などの情報をまとめた「健康食品ポケットマニュアル」が出版された。

 臨床検査技師や看護師らでつくる「健康食品管理士認定協会」が2年がかりで国内外の研究論文などをもとにまとめた。

 マニュアルは、ウコンや黒酢など144食品、コエンザイムQ10やイソフラボンなど食品成分78品目について、〈1〉一般的な使用例〈2〉有効成分〈3〉相互作用がある医薬品一覧〈4〉検査値への影響――を紹介。例えば、抗血液凝固剤「ワーファリン」を服用している人が、滋養強壮に有効とされるクロレラを摂取すると、クロレラに含まれるビタミンKが薬の作用を著しく低下させるので注意が必要だヨーグルトも免疫抑制剤と併用すると感染症を引き起こす可能性があるという

 同協会理事長の長村洋一・鈴鹿医療科学大学教授は「健康食品に関しては誤解が多く、正しい情報知識を身につけることが大切。薬を処方する医師、看護師にも参考になる」と語る。

 1冊4000円。416ページで文庫本並みのサイズ。問い合わせは同協会((電)059・381・1510)へ。



 お、これ便利かも。検査値に与える影響が書かれているのはいいですねー。

 健康食品って薬とは違うんですけど、見逃すとエライことになることもありますからね。医療者としてはワーファリンとクロレラが拮抗することなどは知っていると思いますが、他のマイナーな成分に関しては知られていないことも多そうです。

 まあ、病院で薬を処方されるレベルなら、できるだけ健康食品は飲まないにこしたことはないかもしれません。もし何か飲んでるようでしたら主治医に「こういうのを飲んでいいですか」と聞いてみるといいでしょう。

医学処:漢方薬と漢方医学についての知識を身につけよう
posted by さじ at 07:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理

計画力を鍛える知的な趣味と運動で認知症を改善する。

楽しい趣味、長く続けると認知症予防に効果

 自宅で日常生活を送れるものの、軽い認知機能の衰えがある「認知症予備群」の高齢者でも、計画力を鍛える知的な趣味と運動を定期的に長く続けると、記憶力や注意力などが改善することが、東京都老人総合研究所(都老研)と世田谷区の研究でわかった。

 都老研と同区は02〜08年、同区内の高齢者388人(平均年齢72歳)を対象に研究を実施。事前テストで、23%にあたる91人に軽い認知機能の低下があった。

 この91人のうち38人に、趣味の活動と運動を組み合わせた3年間のプログラムに参加してもらった。旅行、パソコン、園芸など、計画を立てたり、考えたりすることが必要な趣味の活動に独自の手順書を用意し、サークル単位で続けてもらった。

 3年後に再テストをしたところ、38人は、プログラムに参加しなかった53人に比べて記憶、注意、思考、言語のいずれの認知機能でも成績が明らかに良かった。特に、30分前の話を思い出す記憶力、ランダムに散らばった文字を目で順に追う注意力などの項目が良くなっていた。

 都老研の矢冨直美・主任研究員は「計画力を刺激する知的な活動を長く楽しく続けたことが、脳を活性化し、認知機能の低下を遅らせた可能性がある」とみている。

 地域ぐるみの認知症予防を研究している国立長寿医療センター(愛知県大府市)の遠藤英俊・包括診療部長は「予防効果の評価は精査が必要だが、これだけの規模で元気な高齢者を3年という長期間見守った認知症の予防研究は国内外でも珍しい」と話す。



 脳というのは使わないとどうしても衰えていくものです。それは肉体と同じですね。

 老化によって衰えてしまうのは仕方のないこと。しかしそれを出来るだけ使ってやることで、衰えるスピードは遅くなります。

 脳も同じですね。日常的に頭を使って何かをすることを心がければ、認知機能は低下しにくくなる。趣味といっても何でもいいんじゃないですかね。パソコンでもスポーツでも。できるだけ一人で何かをする趣味よりも、外でいろいろな人と交流することも重要かもしれません。刺激にもなりますし、予定も増えますし。

医学処:認知症の予防に、30分以内の昼寝や緑黄色野菜中心の食事が有効
posted by さじ at 07:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護

2009年01月09日

心臓の神経密度を調べることでパーキンソン病の早期発見へ。

パーキンソン病、早期診断に光 心臓の検査法を活用

 手が震えたり、体の動きが不自由になったりする難病、パーキンソン病の診断に、心臓の神経密度の低下を調べる検査が使える可能性がある。国立病院機構宇多野病院(京都市)と京都大学の研究グループが明らかにした。早期診断や新しい治療法の研究に結びつきそうだ。

 パーキンソン病患者は、国内で約10万人以上。脳の特定部分で神経細胞が減り、神経伝達物質が作れなくなって、体の動きが不自由になる。脳の画像検査や血液検査には異常が出ず、症状が進むまで診断が難しい。薬などで症状を抑えることはできるが、客観的な検査方法の確立や、発症前の診断、治療法の研究が課題となっていた。

 グループは、パーキンソン病の疑いがある400人に特殊な放射線同位元素を静脈注射し、心臓の神経密度を画像化した。その結果、心臓の神経が減っていた患者の9割以上がパーキンソン病だった。この検査方法と、症状などによるこれまでの基準による診断結果を比べると、86%の患者で診断が一致したという。

 グループの澤田秀幸・宇多野病院臨床研究部長は「発症前の早期診断ができるようになれば、神経細胞の減少を抑え、病気の発症を未然に防ぐ治療法開発の研究にもつながる」としている。



 パーキンソン病の症状などについては下記リンクで。

 症状として特徴的なものが出現してから、診断されることが今までは多かったと思いますが、早期の診断をすることも可能であると。しかし心臓の神経密度を調べることで分かるとは。目の付け所のシャープさが際立ってます。

 早期診断で症状が悪化するまえに抑えることができれば、パーキンソン病と診断されても日常生活に負担なく行動できるようになるかもしれません。

医学処:ビタミンB6を摂ることで、パーキンソン病になりにくくなる。
医学処:パーキンソン病の遺伝子治療、1年たっても効果が持続していることが判明
医学処:パーキンソン病治療薬の副作用で交通事故が多発。
posted by さじ at 06:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脳神

若ハゲの原因遺伝子「U2HR」を同定する。

若はげの原因遺伝子を同定、将来は予防も可能に 北京の病院

 いわゆる「若はげ」の原因となるDNAメカニズムが同定されたとの研究結果が、4日の科学誌「ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)」電子版に発表された。

 先天性貧毛症(MUHH)は、生まれつき毛髪が全くないか非常に少なく、その後うっすらと生えていくものの、思春期になると再び毛髪が抜けていく病気だ。

 中国・北京協和医院(Peking Union Medical College)の研究チームは、先祖にMUHH患者がいる国内の19家族のゲノムを分析。ペプチドを制御して、毛包の再生に不可欠なタンパク質「HR」を活性化する第8染色体内の「U2HR」に突然変異があると、「HR」が増え過ぎて毛包の死を招き、結果的に「若はげ」になりやすい状況を生み出していることが分かった。

 研究は、こうしたメカニズムを阻止する医薬品を開発すれば、若はげを予防することができると示唆している。



 これって一般的な、日本でいうところの若ハゲとどれくらい関連があるんでしょうかね。まぁ毛包の再生に関与しているということは、この遺伝子に有効な薬でも開発されれば、ハゲ防止にはなるのかもしれませんけれども。

医学処:フサフサでも髪が薄いと悩んでいる人が多い。
医学処:ハゲた部分に移植するだけで自然に毛が生えてくる人工頭皮
医学処:薄毛になる確率が7倍に跳ね上がる遺伝子とは。
posted by さじ at 06:22 | Comment(1) | TrackBack(0) | 皮膚

チタン製の人工骨で腰椎すべり症を治療する。

腰椎手術にチタンの人工骨 京大チームが開発

 腰椎がずれて激しい痛みを伴う腰椎すべり症などの治療に使うチタン製人工骨を、京都大病院整形外科と中部大生命健康科学部の研究チームが開発し、臨床試験を始めたと5日、発表した。生体と親和性が高く、患者の負担を大幅に軽減できるという。

 人工骨はチタンの粉末を溶かして作製。ミクロン単位の小さな穴がいくつもあいている。チタンはもともと生体との親和性が高く、人工関節の材料としても使われるが、特殊な表面処理を施すことで、さらに親和性を高めた。

 京大では昨年11月、この人工骨を腰椎すべり症の患者に使う手術を実施。椎間板(軟骨)を取り除いて人工骨を埋め込んだところ、患者は術後2週間で退院し、経過も良好という。

 椎間板の除去手術では、患者自身の腰の骨を切り取って、取り除いた椎間板の代わりに使うのが一般的だが、患者の負担が大きいことが課題となっていた。

 京大では、人工骨を使った腰椎手術をさらに4例計画している。それぞれについて約1年間経過を観察し、結果がよければ、一般の治療に使えるよう国に申請したいとしている。



 高齢者になってくるとどうしても腰や大腿部の骨の具合が悪くなってくるものです。かなりハードな手術をしなければならないときもありますが、優れた人工骨で代用してやれば、負担は軽減することができるようで。

 命にかかわる病気ではないかもしれませんが、歩くときに負担がかからない、というのは高齢者にとって大事なことです。できるだけ生活の質を上げるためにも、整形外科領域の技術亢進には期待したいところ。

医学処:移植するための骨を供給する「骨バンク」を知ろう
医学処:科学技術振興機構が自然の骨と一体になる人工骨を開発
posted by さじ at 06:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護

膠芽腫のモデルマウスを開発。治療法の確立なるか。

膠芽腫の新モデルマウス開発=悪性脳腫瘍、特徴をよく再現

 脳腫瘍の中でも非常に悪性の膠芽腫のモデルマウスを、脳細胞にがん関連遺伝子を導入する方法で開発したと、米ソーク研究所の丸本朋稔研究員(現国立病院機構神戸医療センター脳神経外科医師)らが6日までに米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表した。

 ヒトの膠芽腫切片を免疫不全マウスの脳に移植する従来のモデルマウスに比べ、病理がヒトの膠芽腫により近い状態を再現した。主に大人で発症する膠芽腫は、有効な化学療法や放射線療法ができず、手術で摘出しても再発するなどして、患者が1年程度で死亡することが多い。発症原因を解明し、新しい薬や治療法を開発するのに役立つと期待される。



 星状細胞腫の中でも分化度が低く悪性の膠芽腫は、成人では大脳半球、小児では脳幹部が好発部位になります。腫瘍細胞は隣接した脳組織に浸潤するため、腫瘍の全摘出は難しいとされています。

 進展が速いため悪性度が極めて高く、予後はよくありません。放射線療法などでQOLをあげることはできるようですが、その効果は短く、なかなか難しいのが現状です。

 まずモデルとなるマウスを作り出し、それに対して新たな治療法の開発や、なぜ発症するのかといった機序を解明することができれば、次の道が開けることでしょう。

医学処:小児がん「神経芽腫」の原因遺伝子を東大が発見する。
医学処:小児脳腫瘍に自分の幹細胞を注入すると劇的に改善した
posted by さじ at 03:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脳神

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンなので妊婦もOK

インフルエンザワクチン「妊婦さんもOK」

 妊婦がインフルエンザワクチンの接種を希望する場合は接種してよいという日本では初の公式見解が、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会が作った「産婦人科診療ガイドライン産科編2008」(日本産科婦人科学会発行)に明記されている。インフルエンザは妊婦がかかると重症化しやすいとされており、予防の選択肢の一つとして期待が高まりそう。

 3人目の子供を妊娠中の三重県に住む育子さん(36)=仮名=は12月、インフルエンザの予防接種を受けた。これまでは「妊娠中は予防接種なんて受けてはいけないと思っていた」。でも今回は、妊婦健診の時に医師に相談したところ、「打ったほうがいいですよ」と言われ、その場で接種した。「インフルエンザにかかったことがあり、とてもしんどかった。今年は予防接種できたので安心です」と話す。

 予防接種するワクチンには、病原性を弱めたウイルスや細菌などをワクチンにした「生ワクチン」と、培養したウイルスや細菌などを精製してホルマリン処理などをして病原体を無毒化した「不活性化ワクチン」がある。妊婦には、「生ワクチン」は原則として禁忌だが、「不活性化ワクチン」は接種可能だ。インフルエンザワクチンは「不活性化ワクチン」のため、禁忌ではない。

 厚生労働省は、インフルエンザワクチンの接種は、65歳以上の人に対しては推奨しているが、他の人は任意接種。「妊婦が接種することによる胎児への影響の有無など、安全性、危険性について治験が行われておらず、エビデンス(科学的根拠)がないため、勧めることはしていないが、妊婦も任意なので、個人の判断に任せている」と説明する。

 これに対し、「日本産婦人科診療ガイドライン」には、「インフルエンザワクチンの母体および胎児への危険性は妊娠全期間を通じて極めて低いと説明し、ワクチン接種を希望する妊婦には接種してよい」と明記されている。その理由として、妊婦は心肺機能や免疫機能に変化を起こすため、インフルエンザにかかると重篤な合併症を起こしやすいとされていることや、妊娠初期も含めた全期間においてワクチンを接種しても特別な副反応の報告はなく、胎児に異常の出る確率が高くなったとするデータもないことなどを挙げている。

 また昨年、世界で最も権威があるとされる医学専門雑誌「The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE」に「母体のインフルエンザワクチン接種が母親と乳児に与える有効性」(K・Zamanら)という論文が掲載された。それによると、ワクチンを接種した母親とその母親から生まれた子供は、接種していない母親とその子供と比べて、インフルエンザにかかった数は少なく、発熱を伴う呼吸器疾患の発症率も少なかったことが分かった

 元大阪府立母子保健総合医療センター母性内科部長で、ふじたクリニックの藤田富雄院長は「妊娠中に高熱が出る病気にかかることは、胎内での循環も変化し、胎児にとっても良いことではない」と指摘。この論文が要約された資料を院内に掲示し、妊娠初期を除き、接種を希望する妊婦に積極的に接種を勧めている。

 ただ、産婦人科以外の医師は、妊婦の全身状態、胎児の状況は把握できないため、接種を敬遠することもある。日本医師会は「接種によるリスクと、インフルエンザにかかったときのリスクを考えて、妊婦と話し合って、それぞれの医師が判断している。ただ、データがないため、現場の医師も判断には迷っているだろう」(事務局)としている。

 妊婦がインフルエンザにかかると、思いがけない合併症を引き起こす可能性もある。接種する際は、医師に相談してリスクをよく判断したうえで、受けるかどうか決めることが必要だ。



 根拠を念頭に考えて今の医療は行われていますが、それでもすべて分かっていることばかりではありません。今回のように、打ったほうがいいのか、よくないのか、というのも今のところ曖昧です。

 まぁ確かにインフルエンザにかかって40度近い発熱を出すことが母体にとっても胎児にとってもあまりよろしくないような気はしますね。できるだけ感染しないように気をつけているとはいっても。気になる方は医者に相談してみては。ガイドラインが決まっていない以上、本人の意思次第ですかね。

医学処:新型インフルエンザの大流行を未然に防ぐ方法。
医学処:新型インフルエンザ対策で注目を集める「ダチョウ抗体」
医学処:アメリカのインフルエンザはタミフル耐性のものが多い
posted by さじ at 02:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染
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