2009年01月19日

ホルモン療法で思考力や記憶力が減退するかもしれない。

ホルモン療法で記憶や思考力が減退か、米研究が警告

 更年期障害の治療で一般的に行われているホルモン療法が、脳の萎縮を加速し、記憶や思考力を減退させるらしいと、12日に発表された米大学の2種類の研究結果が警告した。

 65歳以上の女性を対象にした1番目の研究では、ホルモン療法を受けた人の場合、平均よりも脳組織の喪失が大きかった

 過去の研究で、プロゲステロン(黄体ホルモン)の合成化合物であるプロゲスチンを使用した製剤が、思考能力や記憶力を衰弱させ、認知症の罹患率を高め、脳機能に障害を生じやすくすることは知られていた。

 その原因について医師らは長年、ホルモン療法により脳が萎縮し、脳内に微小な血管病変を発生させ、血管障害が起こるためと考えていた。

 しかし今回、磁気共鳴映像(MRI)スキャナーでホルモン療法を受けた女性たちの脳を検査したところ、脳内の記憶をつかさどる領域で脳組織の減少がみられた。

 1番目の論文の主執筆者である同大のローラ・コーカー(Laura Coker)氏は「更年期障害の治療でホルモン療法を受けたことのある高齢の女性で、認知症のリスクが高くなることの説明の一つになりうる」と語っている。

 もう一つの研究では、ホルモン療法経験者の脳では、前頭葉および海馬の体積が通常よりもやや小さいことが明らかになった。前頭葉と海馬はどちらも思考力や記憶力をつかさどる領域だ。

 論文は「この発見から、ホルモン療法は通常の記憶機能の維持に重要とされる脳構造に、悪影響を与えていることが示唆される」と指摘した。しかし、「こうした悪影響は、ホルモン療法を受ける以前に、記憶に一定の障害を持っていたとみられる女性において最も顕著だった」と但し書きを付けた。

 2番目の研究は、過去に4〜6年間にわたりホルモン療法を経験したことのある71歳から89歳の女性1400人を対象とした。

 これらの結果から、更年期障害に対するホルモン療法は、絶対不可欠を考えられる場合にのみ使用されるべきで、その際には投与するホルモン量を最低限に抑え、治療期間はできる限り最短にすべきだという提言が導き出される。



 体にホルモンを入れるということは、体自身がもっているバランスを崩すことに他なりません。副作用も当然出てきます。

 どうしてもやらなければつらい、というような場合でしたら、やったほうがいいとは思います。ですが安易にやってはいけないものかもしれませんね。強力な作用を持つ反面、デメリットも大きい。うまく使えば記憶力などに影響しないのかもしれませんけれども。

医学処:癌の化学療法を受けた患者に起こるケモブレインとは
医学処:性犯罪者に、ホルモン療法による去勢措置をすべきである。
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posted by さじ at 22:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 内分

着床前診断で乳がん遺伝子を持たないことが確認された赤ん坊

乳がん遺伝子を持たない赤ちゃん、着床前診断で誕生 英国

 英国で1月初旬、着床前診断で「乳がん」遺伝子を持たないことが確認された赤ちゃんが誕生した。着床前の受精卵の段階でがんの遺伝子がないことが確認されて生まれた赤ちゃんは、英国で初めてとなる。

 ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジによると、女の赤ちゃんが生まれたのは1月9日。乳がんや子宮がんの発症リスクが50─80%高くなる「BRCA─1」遺伝子を持っていないという

 英国では「BRCA─1」遺伝子の有無を調べる着床前診断について、2008年に認可されている。

 この赤ちゃんの誕生で、着床前診断に対する議論が噴出している。ある専門家は、「これは乳がんの治療ではない。病気を持っている子供を排除するものだ」と、倫理的に大きな問題を持っていると指摘。「病気の遺伝子を持っている受精卵は廃棄されてしまう。本質的には殺人だ」と述べている。

 一方、ユニバーシティ・カレッジ病院側によると、赤ちゃんの両親一家は乳がんの発症率が高く、「両親は、娘に乳がんが発症するリスクを残したくないと願っていた」と話している



 まあ殺人とは違うと思いますけども。

 遺伝的な疾患の可能性を減らすことが、そんなに罪なことなんでしょうか。正直なところ。親のどちらかが、常染色体優性遺伝の疾患を抱えていて、ものすごく苦労したとする。子にはそんな苦労は味わってほしくないし健常な子を欲していたとする。しかし高確率で遺伝してしまう。そういう時に着床前診断を行いたいと思い、できるだけ遺伝しないようにしてもらいたい、と思うのは第三者として受け入れるべき感情ではないでしょうか。

 科学が発達してそういうことが可能になっただけでして。もちろん倫理的な面というんですかね、要するに自分の掲げている宗教と社会との折り合いやら何やらの面に関しては、そういう議論が好きな人に任せます。

 癌の発症しやすい家系で、自分の子には癌になってほしくないと思って着床前診断をする、そういう気持ちと技術を宗教的な意味だけで無下に否定できますまい。

医学処:幼少期に多量の大豆を摂取した女性は、乳癌の発症が少ない
医学処:乳がんの再発予防にハーセプチンが認可される。
医学処:乳腺超音波画像コンピューター支援診断(CAD)システム
posted by さじ at 21:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

テトラスパニンが関節リウマチの発症に起因していた。

関節リウマチ治療に朗報 メカニズム解明に手がかりの物質特定

 関節が炎症を起こして痛む関節リウマチの研究を進めている就実大学薬学部(岡山市)の中西徹教授ら研究チームは、細胞膜上に存在するタンパク質「テトラスパニン」の一種が発症の一因となっていることを突き止めた。このタンパク質は発症メカニズムの全容を解明する上で、重要な手がかりになるとみられる。

 関節リウマチの発症メカニズムについては最近の研究で、関節などを覆っている滑膜内のタンパク質「シノビオリン」(酵素)が過剰に働いて症状が悪化することが分かったが、なぜ併せて滑膜細胞が増大するのか、など因果関係はまだ解明されていない。

 中西教授ら研究チームは、特殊な分析装置(DNAチップ)で関節リウマチ患者と正常な人の滑膜を比較。その結果、患者の滑膜細胞にシノビリオンとは別に、細胞膜表面で絡みつくように存在している正常値の倍以上もあるタンパク質を発見した

 これがテトラスパニンの一種で、データ分析により、シノビオリン増加を引き起こす原因物質の1つと特定された。そこで、このテトラスパニンの機能を低下させる物質を、関節に炎症のもつ実験ラットに注射したところ、腫れが解消し、同時にシノビオリンが大幅に減少したという

 これについて中西教授らは、テトラスパニンとシノビオリンとの間で、何らかの情報伝達があって、互いに関係しあっていると結論づけた。

 現在、薬学界ではシノビオリンを抑える治療薬の開発が精力的に進められているが、中西教授らは「特定したテトラスパニンについても、その機能を抑制する抗体など新薬を開発し、関節リウマチの根本治療につなげたい」としている。



 膠原病はなかなか難しいところがありますからねぇ。しかしそれも原因究明が進み、このように治療法の兆しまで見えてくるようになってきました。

医学処:膠原病に悩む患者同士のネットワーク
医学処:関節リウマチの原因遺伝子CD244を発見する。
医学処:肺癌、膵臓癌、リウマチを早期発見できる糖鎖について
posted by さじ at 21:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護

胃癌検診に酢を用いることで癌の部位を浮かび上がらせる技術

胃がん:酢で染色、部位把握 岡山大・河原助教らが発見

 色素に酢(酢酸)を混ぜ、胃がん部位を浮き上がらせる検診技術を岡山大学病院光学医療診療部の河原祥朗助教らが発見、日本消化器内視鏡学会の英文誌「Digestive Endoscopy(消化器内視鏡)」に発表した。胃がんの正確な診断や早期発見につながる手法として期待されている。

 胃がんの治療は近年、患者の負担が少ない内視鏡手術が発達。患部の根元に薬剤を注入し、がんを持ち上げて切り取る「内視鏡的粘膜下層剥離術」が普及し、内視鏡で切除可能な胃がんは直径約2センチから10センチ以上になった

 一方、通常胃がんの診断には、インジゴカルミンという青色の着色料で胃内部を染め、凸状になった患部を浮き上がらせる手法が用いられる。しかし、胃壁は元々起伏があるためがんと見分けがつきにくく、正診率は約70%という。取り残しは再発につながるため、がん部位を正確に把握するための検出技術が求められていた。

 河原助教らは胃の細胞は粘液で胃酸から身を守り、がん細胞は粘液をつくる力を失う点に着目。内視鏡検診時は胃の中が空で胃酸、胃粘液とも分泌されないため、検診時にインジゴカルミン溶液に0・6〜0・8%の酢酸を混ぜることで胃を刺激、粘液を分泌させた。結果、着色料は正常組織の粘液と結合して青く染まって胃がん部分だけが浮き上がり、正診率は90%以上に向上したという

 河原助教らは既に日本の特許を取得し、科学技術振興機構の支援を受けて海外でも特許を出願する予定。河原助教は「特殊な機器が不要で、低コストで正確な診断ができるようになった」と話している。



 おお、見事。

 からっぽで何も分泌されない胃の状態で検診するのが当たり前のようになっていましたが、酢を用いてわざと分泌させてやることで違いをはっきり際立たせる技術。この手法を導入するのとしないとでは成績も大きく異なりそうです。

 ちょっとした違いが大きな前進に。

医学処:胃癌検診の裏側〜異常を拾い上げる能力〜
医学処:がん検診の質は、市によって格差が生じている可能性も
医学処:がんの発見の遅れを医療ミスとして1000万円を払う。
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低めの血圧でもリスクがあれば脳卒中や心筋梗塞を起こす

正常値でも要注意 学会が新指針

 日本高血圧学会(島本和明理事長)は16日、標準的な治療方法を示す「高血圧治療ガイドライン(指針)」を5年ぶりに改定した。やや高めだが高血圧の基準に達しない「正常高値」の人でも、糖尿病など他の危険因子があれば、高血圧患者と同様の生活習慣の改善や治療が必要だと指摘。治療対象を事実上広げる判断を示した。

 現在、正常高値は最高血圧130〜139、最低血圧85〜89と定めている。しかし、最近の研究で、低めの血圧でも脳卒中や心筋梗塞を起こす危険性が高いことが分かり、学会は見直しに着手した

 新指針によると、若年・中年者(15〜64歳)の目標血圧は最高130、最低85未満とし、高齢者(65歳以上)は最高140、最低90未満と設定した。糖尿病や心筋梗塞後の患者では最低血圧が80未満と厳しい目標にした

 また、正常高値の人でもメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)や喫煙など血圧以外の危険因子が1〜2個ある人は「中等リスク」と位置付けた。危険因子が3個以上か糖尿病や慢性腎臓病など他の病気がある人は「高リスク」として、すぐに降圧薬による治療が必要だとした。

 一方、医師が測ると高めになる「白衣高血圧」やストレスによる「職場高血圧」などを指摘。家庭で血圧を規則的に測ることが重要だと強調した。家庭血圧計は診察室より低くなるため、目標値は最高、最低血圧とも5mmHgずつ低く設定した。朝食前と就寝前の1日2回測り、1週間の平均値で判断する。



 新指針のほうが厳しい基準になってはいますが、これぐらいしないと防げるものも防げないんでしょうねぇ。

 血圧の管理は毎日のルーチンワークです。毎朝計る必要があります。特に糖尿病の方は念入りに。

医学処:手術で治せる高血圧「原発性アルドステロン症」
医学処:塩分過剰は腎臓の細胞膜のコレクトリンを活性化させ血圧を上げる
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79例目の脳死臓器移植、国内初の心肺同時移植へ。

初の心肺同時移植へ=80例目の脳死判定−兵庫

 兵庫県災害医療センターに頭部外傷で入院中の30代男性が臓器移植法に基づく脳死と判定され、日本臓器移植ネットワーク(東京都港区)は17日、移植に向けた準備に入った。

 脳死判定は80例目、移植は79例目。心臓と両方の肺は大阪大医学部付属病院の患者に移植される見通しで、国内では初の心肺同時移植となる

 男性は2008年4月、健康保険証の意思表示欄に脳死下で臓器を提供する意思を記していた

 心臓と両肺の移植が予定されているのは、肺高血圧症を伴う先天性心疾患の男性患者。肺移植の待機順位1位で、かつ同時移植の待機者だった。 



 国内初。成功なるか。技術的には大丈夫だと思いますけれども、是非とも成功してほしいです。

医学処:75例目の脳死判定。心肺肝腎膵を移植へ。
医学処:76例目の脳死臓器移植。10代女児から60代男性に提供。
医学処:栃木県で初の脳死臓器移植、獨協医大で行われる。
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グルココルチコイドの濃度が高すぎると、神経伝達物質が減る

脳神経伝達物質の減少、一因解明=うつ病新薬に応用期待−国立精神センター

 ストレスに対抗するために副腎皮質から分泌されるホルモン「グルココルチコイド」の血中濃度が慢性的に高くなり過ぎると、脳神経細胞からの神経伝達物質の放出量が減るメカニズムが見つかった。

 国立精神・神経センター神経研究所の沼川忠広室長らが17日までに米科学アカデミー紀要に発表した。うつ病の新たな薬や治療法の開発に役立つと期待される。 



 ホルモンの微妙なバランス加減について、またひとつ新たに厄介なまでに細かい機序が。

 まぁでもこれの発見のおかげで、新たな治療法が出来るかもしれませんし。副腎皮質ホルモンが出すぎるためにうつ病になりやすくなっていたりするかもしれませんしね。

関連:リチウム、バルプロ酸、カルバマゼピンは脳神経の再生を促す
posted by さじ at 00:05 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

2009年01月18日

町田の病院でインフルエンザの集団感染101人。

町田の病院でインフル101人集団感染、高齢患者3人死亡

 東京都は17日、町田市内の「鶴川サナトリウム病院」(日野研一郎院長)で、入院患者と職員の計101人がインフルエンザに集団感染し、77〜100歳の女性患者3人が死亡した、と発表した。

 都では「これだけの規模の集団感染は異例」としており、感染経路を調べている。

 発表などによると、同病院には高齢の認知症患者を中心に448人(17日現在)が入院、職員335人が勤務しており、今月3日、女性職員(24)が最初に発症。6日に患者4人が発症した。その後、感染者が増え続け、肺炎を併発した85歳と100歳の女性患者2人が11日夜に死亡。16日にも77歳の女性患者が亡くなった。

 これまでの感染者は患者77人、職員24人で、このうち患者32人と職員2人は発熱が続いている。死亡した3人はいずれもA型インフルエンザだった。

 同病院の入院患者の平均年齢は83歳。インフルエンザワクチンの接種率は入院患者が約89%、職員が約92%で、都は「接種率は比較的高い」としている。こうした状況での集団感染について、厚生労働省では「ワクチンはウイルスの感染ではなく増殖を防ぐもの。抵抗力が弱いお年寄りはウイルスの侵入を許しやすく、ワクチンを接種しても若い人に比べ重症化しやすい」としている。また、治療薬「タミフル」の投与で回復した患者が多く、都はタミフルが効くタイプのウイルスとみている。

 病院側は7日に町田保健所に報告。都と同保健所は13、14日に立ち入り検査を行い、感染経路のほか、発症者の隔離など病院の対応が十分だったか調査している。都によると、病院側は病棟内の湿度について15%と報告しており、湿度の低さが感染拡大の一因になったと都はみている。病棟内には、加湿器を使わず、ぬれタオルを掛けて対応していた場所もあったという。

 同病院では読売新聞の取材に「発症者が出た3日から、職員のマスク着用や、手洗い、うがいの徹底、発症者の隔離など院内のマニュアルに沿った対応は取った」と説明。17日夜に記者会見した日野院長は、集団感染について「患者やご家族におわびを申し上げたい」と謝罪した。また、自身も一時インフルエンザにかかっていたことを明かした。

 厚労省によると、今冬のインフルエンザの流行は先月初めから始まっており、ピークは今月末から来月初め頃とみられる。都も今月15日にインフルエンザの流行注意報を発令していた。



 感染対策マニュアルに則った対策を行っていたのであれば責めようがないですけどね。インフルエンザという猛威をふるう感染症と、高齢者という免疫能力の低下した患者さんがいれば、どうしてもこのような事態が起こってしまう。

 湿度がやはり重要なのか。最近じゃご家庭でも加湿器があるのが当たり前みたいになってますからね。保湿と手洗いうがいでインフルエンザ流行を予防しましょう。
posted by さじ at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

テトリスをプレイするとPTSDの治療として効果がある。

テトリスはPTSD治療に効果あり、オックスフォード大学

 英オックスフォード大学の研究者による実験によりテトリスはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療に効果があることが学術専門誌「PLoS ONE」に掲載された論文により明らかとなった。

 この論文発表を行ったのはオックスフォード大学精神神経学科のエミリー・ホームズ(Emily Holmes)博士を中心とする研究グループ。

 研究グループはボランティアの被験者に対して精神的動揺を与えるような飲酒運転事故によって怪我を負った人の映像を30分間に渡って見せた後で、今度は10分間、TVゲームをプレーさせるという実験を実施。その結果、テトリスが一番、事故映像によるトラウマ軽減に役立ったとしている

 ホームズ博士はテトリスの単純な映像と音の繰り返しが、脳内の記憶域にあるトラウマ映像の崩壊につながったのではないかと述べている。

 ホームズ博士によると同等な実験からオンライン・ロール・プレイング・ゲーム「World of Warcraft(ワールド オブ ウォークラフト)」はコミュニケーション能力の向上に効果があるとも述べている。



 テトリスというゲームはかなり奥が深いらしく、もう軌跡が見えないほどの早いスピードでもプレイすることが出来るとか。

 あと、「テトリスハイ」という心理状態も存在するようです。もしかするとPTSDに効果があるという点も、テトリスハイが関係している?(プレイ時間10分程度では起きないと思いますから、やはり単調な作業が利いているのかも)

 『テトリス』に慣れ、瞬間的な判断・操作を数多くこなすようになると、次第に思考が自動化されてくる。ゲームが進むにつれ、テトリミノは次第に高速で落下し、もはや目にも留まらぬ速度で落下してくるのであるが、数十分から数時間もゲームが続けられるようになるのである。

 人間の脳はこのような状態に置かれると、一種の催眠状態となり快感が引き起こされる。この快感は「テトリス・ハイ」と呼ばれ、ときには中毒的にもなる。

 ちなみに、日本大学教授の森昭雄はこの中毒的な状況を元に、『テトリス』などのコンピュータゲームを行なっているプレイヤーの脳波の特徴が痴呆(認知症)患者のそれに似ているとして「ゲーム脳」仮説を提唱した。

 しかし、これは科学的根拠に乏しい点が多いことや、コンピュータゲーム以外の作業も、慣れればゲーム脳と同様の状態になるといったゲームに限定された現象ではないとする指摘もあることから、専門家の多くはこの仮説を支持していない。

 さらに、森は各地の講演で「『テトリス』はソ連の軍隊で人を殺すための教育の一つとして開発されたもの」と発言しているが、これは事実ではない。逆に、このゲームを用いて資本主義国家の生産能力を落とすというデマが流れたこともあった。

 テトリスを長時間やりこむことで、周りの箱状のものがテトリスに見えてきたり、テトリスのような図形が落ちて行く夢や幻覚を見ることもある。これはテトリス効果と呼ばれる。


参考:wikipedia テトリス
posted by さじ at 14:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

問診5分ルールで、開業医750億円の減収に。

診療報酬:問診5分ルールで開業医750億円減収 5割に影響

 医師が問診などに「おおむね5分超」を費やさないと外来管理加算(520円)を請求できないという08年度診療報酬改定で導入された「5分ルール」について、日本医師会は14日、医療機関への影響に関するアンケート結果を発表した。加算の算定回数は07年度より24・3%減り、約10万医院の開業医全体の収入減は年間748億円と推計している。1医院当たり75万円程度の減収となる計算。厚労省は開業医全体の減収を、年間240億円と見込んでいた。

 外来管理加算は、開業医が問診やアドバイスだけをした患者の再診料に上乗せして請求する。厚労省は08年度から、病院勤務医の負担軽減策の財源を捻出するため、5分超の「丁寧な診察」でないと申請を受け付けない仕組みに変えた。

 調査によると、「5分超」を満たせず加算対象患者が減った開業医は42・1%。要件を満たせず加算請求自体をやめた開業医は4・5%だった。加算は200床未満の中小病院も請求できるが、こちらも全体で57億円の収入減と試算された。日医は「5割近くの医療機関に影響が出ている」として、5分ルールの廃止を求めていく。

 調査は08年11月、日医会員の中から診療所と病院の4342医療機関を抽出して実施。1972医療機関が応じ、回答率は45・4%だった。



 医療費抑制という意味では大きく成功したようではありますが・・・。

 大病院などと違って、例えばもう重症ではないような高齢の患者さんの経過観察だった場合、どうですかその後は、といった形で経過を見ていくだけなので、5分未満ということは十分考えられますし、向こう側もそれは承知していると思うのですが。

 患者の状態に則って医療を進めるのが本来のスタイルなのに、なぜ5分以上という制約を設け、更にはそれで診療報酬をどうのとしなければならないのか。

 医療費削減とはいっても、単に今までと同じように、医者側からお金を搾取しただけですからね、これって。いつまで医者に制約を科すつもりなのでしょうか。

医学処:5分未満の問診の場合、診療報酬を無料にします。
医学処:「外来5分ルール」が医療従事者に不評な理由
posted by さじ at 13:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

2009年01月17日

精神科医に人格を否定されPTSDを再発したとして賠償命令

人格否定でPTSD再発 精神科医発言に賠償命令

 関東中央病院(東京)の精神科で人格を否定されるなどして、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、東京都の女性が病院を開設する「公立学校共済組合」に約700万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は14日、請求棄却の1審判決を変更し、約200万円の賠償を命じた。

 富越和厚裁判長は「女性はストーカー被害に遭ったことがあり、PTSD再発の可能性があった。医師は人格障害と短絡的に診断し、人格を否定する発言で再外傷体験を与えた」と判断した。

 判決によると、同病院精神科の男性医師は2004年1月、女性の診察で一方的に「あなたは普通じゃない」などと拒絶的に激しい発言をして「境界性人格障害」と病名を告知。女性は診察後、PTSDを発症した

 5月の1審東京地裁判決は「医師の人格障害という判断に誤りはなく、発言が違法と言えるほど威圧的で人格を否定するものだったか明らかではない」としていた。



 人格障害という判断そのものは適切なものだったのかもしれませんけれど、それを告げるときに攻撃的になってしまったり、患者自身に受け入れられないようなときに、こういう訴訟になってしまうのですね。

 まー、精神科医療の難しいところですね。しかし精神科というのはケアをするところなので、患者を見極めて適切なアプローチをする必要があるわけで。PTSDを再度発症してしまったのなら、医師のやりかたに問題があったと言われても仕方ないといえば仕方ない。

 人格障害の人に「あなたの人格は通常とは異なる」といっても受け入れることは無理なのでしょう。そこらへんが人格障害の難治性ともいえるところではありますが…。人格障害という診断そのものが人格を否定することになるのなら、精神科的にはどうすればいいのか、と。

医学処:社会不安障害と行為障害、人格障害の名称を変更する
医学処:自己愛性人格障害の特徴と診断について
医学処:PTSDの治療と称して女性を殴った医師に賠償命令
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医療功労賞に川崎病院の小児科医、梶谷喬医師。

医療功労賞 川崎病院の梶谷医師受賞

 長年、献身的に地域医療にかかわり、功績をあげた医療従事者をたたえる「第37回医療功労賞」(読売新聞社主催、厚生労働省など後援、エーザイ協賛)に、県内から川崎医科大付属川崎病院(岡山市中山下)顧問の小児科医、梶谷喬さん(74)が選ばれた。休日や夜間に子どもが病気やけがをした時、保護者が電話で医師らの助言を受けられる「小児救急医療電話相談」の導入などへの尽力が評価された

 梶谷さんは「人の命を救う手助けができ、ほかの職業とは違う生きがいがあった」と振り返る。子ども時代、小児科の開業医だった父は、往診に走り回っていた。はしかや水ぼうそうでも、一歩間違えば命を落とす時代。父と一緒に晩ご飯を食べることはほとんどなかった。いつの間にか、父と同じ道を選択していた。

 どんな病気でも必ず、体に直接触れて診る。てんかんの少女を診療していた時だった。腹部に固い物を感じた。卵巣内に液体がたまる卵巣嚢腫だった。「小児科医でも最近は検査データに頼り、電子カルテばかり見ている医師がいる。しかし、子どもや保護者の顔を見ながらコミュニケーションを取ることは大切。パソコン画面からは、人が無意識に示そうとしているメッセージをくみ取れない」と話す。

 小児救急医療電話相談は2004年に始まり、昨年までに延べ約7000人が利用した。開設のきっかけは、軽症でもコンビニエンスストアを利用するような感覚で救急外来に駆け込む<コンビニ受診>が増えたこと。実現すれば、医師の負担も減るため、県小児科医会の会合などで協力を呼びかけた。今は軌道に乗り「電話の向こうでほっとする保護者の顔が見えるよう」と話す。

 県内どの市町村でも、住んでいる市町村と同じ負担で予防接種を受けられる「相互乗り入れ制度」の導入にも力を入れた。わが子の先天性疾患などを診てもらっている主治医が住民票のある市町村におらず、困惑する保護者たちから多くの要望が出ていた。手続きの煩雑さに難色を示す関係者もいたが、根強く交渉して実現させた。

 今は県北部に常駐する医師が少ないことが課題。「できるだけ質の高い小児医療が確保できるよう、今後もシステム作りに貢献したい」と話し、受賞後も、子どもの健やかな成長を思う強い気持ちに変わりはない。



 素晴らしい。おめでとうございます。

 小児科の特徴としては、子供の問題もさることながら、お母さんたちの心配というのはあります。子供のことなんで仕方ないことなんですけど、それで外来がパンクしてしまって本当に重症の患者を診れなくなるという問題もありますしね。

 電話で相談し、親御さんが安心するというのは最良に近い解決策だと思います。この電話相談もうまく医療の形として全国で導入することができれば。そのための費用や人材確保など必要なことはかなり多いですけどね。

医学処:スポーツ医科学賞に東大名誉教授の宮下充正氏
医学処:第37回医療功労賞に酒井病院の精神科医、酒井保之さん
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2009年01月16日

レセプト請求のオンライン化は営業侵害として医師らが提訴する

レセプト請求電子化は違憲 「営業侵害」医師ら提訴へ

 診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求を義務化するのは「営業の自由の侵害で違憲だ」として、神奈川県を中心とした医師と歯科医ら約1000人が、国に対しオンライン請求の義務がないことの確認と1人当たり100万円の慰謝料を求め、横浜地裁に提訴することが15日、分かった。原告側の弁護士が明らかにした。

 弁護士によると、提訴は21日で、オンライン請求義務化の適否を争う訴訟は全国で初めてという。

 全国保険医団体連合会によると、厚生労働省は2006年に省令を改正。現在は経過措置で一部の医療機関を除いてレセプトの郵送など4種類の方法が認められているが、11年度からオンライン請求が原則義務化される。

 弁護団の小賀坂徹弁護士は「オンライン請求には高額の設備投資が必要で、対応できない医療機関は廃業するしかない。国会の立法によらない省令で一律に義務化するのは、憲法の保障する営業の自由の侵害だ」と訴えている。

 埼玉県医師会は、医療機関の設備投資に最高で300万円以上かかるとの試算を公表。同連合会のアンケートでは、医師の約12%、歯科医の約7%が「義務化すれば廃業する」などと回答している



 うーむ。確かに無駄な支出のような気はしますが・・・。

医学処:東京医科大学病院で不適正な診療報酬請求が発覚。
医学処:歯科の4割で、患者が減少している現状。
posted by さじ at 20:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

島根大学医学部の地域枠に志の高い医学生が集まる

「地域枠」医学生 高い意欲

 「将来は医師になってこの島に戻ってきます」

 島根大医学部3年の高梨俊洋さん(20)が力強く語ると、拍手が巻き起こった。島根県隠岐の島町で昨年10月に開かれた「地域医療教育シンポジウム」。パネリストの一人、高梨さんは地元出身だ。町で授産施設を運営する斎藤矗一さん(67)は「島に帰ってきてくれれば本当にうれしい。崩壊寸前の離島の医療を支えてほしい」と期待する。

 人口約1万6300人の町では、昨年4月から四つの診療所のうち一つが医師不在になった。町のテコ入れで半年後に確保したものの、今春には別の診療所の医師がいなくなる。中核病院・隠岐病院の産科医は一人で、危険を伴うお産はできない。

 高梨さんは、そんな大変さをよく知るだけに、「一日でも早く貢献したい」と意欲を見せる。県内唯一の医師養成機関である同大医学部が、2006年度から導入した「地域枠」入試の1期生。受験には、へき地の医療機関などでの研修と、出身地の首長の推薦が必要だ。受験できるのは、松江市と出雲市の都市部などを除く県内出身者。導入から3年がたち、学士入学を含めて32人が学んでいる。

 地域枠の学生に将来、へき地の医療機関に勤務する義務はない。だが「思いは伝わっている。受験段階で地域医療の実情の厳しさを見ており、地元からの期待も感じている。地域に貢献したいという意欲はとても高い」と木下芳一医学部長(53)。

 授業内容は一般学生と変わらないが、春夏の長期休暇中に、県内の医療機関で行う医療体験実習への参加を強く勧めている。数日間、来院患者の案内や補助、診察の様子を観察し、勤務医から話を聞く内容で、実際に地域枠の学生の参加率は高い。

 県中央部、大田市出身の岡田祐介さん(20)(2年)は昨夏、隠岐諸島・西ノ島の病院で実習した。「古里が好きだし、古里に貢献したいと改めて思った。実習を通して、勉強の意欲も高まった」

 ただ、地域にとどまらず、高度な医療を学んで能力を高めたいという声があるのも事実だ。「島根で働きたい気持ちは変わらないが、理想の医師像はまだ見えない。他県の先進地域にも行って、様々なことを身につけたい」と3年の山口祐貴さん(21)。

 地域枠の学生を担当する地域医療教育学講座の熊倉俊一教授(48)は「医師が高度な医療技術を身につけることは、地域住民にも大切なことだ」と見る。島根県では、県内のへき地に一定期間勤務した後、大学病院や都市部の基幹病院に一時的に移り、大学での研究に従事できる仕組み作りも始まっている。

 全国的な問題になっている都市部とへき地の医療格差。「医師不足の地域で働く医師を育てるモデルを作るには、10年、20年先を見越す必要がある」(木下医学部長)。息の長い取り組みが続く。



 実際に地域枠で入った学生たちは、入学の段階で地域医療を意識しているという貴重な存在です。

 そんな若い卵たちが、この街で医療を行いたい!と思ってくれるような地域にしていくことも、住人の務めだと思います。双方の協力で、はじめて成り立つものもあるのです。

医学処:医学部全体に、僻地などへの地域勤務枠を設け、授業料を免除する
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posted by さじ at 19:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学

国民健康保険、1人当たりの医療費最高は広島、最低は沖縄

国民保険1人当たりの医療費 最高は広島、最低は沖縄

 国民健康保険中央会は13日、08年度上半期(4〜9月分)の国民健康保険(国保)の医療費速報値を発表した。医療費総額は5兆2796億円で、市町村国保の1人当たり医療費は13万7515円だった。都道府県別では広島が最も高く16万8940円、最も低かったのは沖縄の11万5612円となり、両県には1.46倍の差が出た

 同時に発表した75歳以上の後期高齢者医療制度(後期医療)の医療費総額は5兆5697億円。1人当たりの医療費は42万4090円で、福岡が最高額で53万6003円、最低額は長野の34万9459円だった。



 沖縄って何でこんなに健康的なんでしょう。太陽?良すぎる環境?ゴーヤ?何にせよ素晴らしいことです。沖縄と静岡のいいところをとった環境を作れれば、日本人は健康的に長生きすることができるんでしょうね。今の社会じゃ難しいかー。

 逆に広島はどうして医療費が1人あたり17万近いのか。大変申し訳ないんですけど広島は怖いイメージがあります。私が幼少の頃、家族で広島に旅行していた時の話なんですけど、宿泊先のホテルにタクシーで行ったとき、タクシーの運転手さんが「夜は怖いからなるべくなら出歩かないほうが良い」と忠告してきました。海外かよと幼心に思った記憶があります。いやぜんぜん医療費とは関係ないんでしょうけれど、なんだかなぁと。

 アウトローワールド広島も、今は安全な場所になったんですかね。

医学処:良質な慢性期医療がなければ日本の医療は成り立たない
医学処:東大の吉川洋教授が医療費抑制には限界があると主張。
医学処:医療崩壊を食い止めるために医学生が話し合う。
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臨床試験の抗がん剤マツズマブ投与後に死亡した件で訴訟に

臨床試験薬を投与後死亡 遺族が病院・製薬会社を提訴へ

 臨床試験(治験)中の抗がん薬「マツズマブ」(EMD72000)を投与された後に死亡した大阪市の男性(当時71)の遺族が、近畿大医学部付属病院(大阪府大阪狭山市)側とドイツの製薬会社「メルクセローノ」の日本法人(東京)に慰謝料など4950万円の賠償を求める訴訟を14日、大阪地裁に起こす。

 遺族は、日本癌治療学会のガイドラインでは治験薬の投与は「従来の標準的治療法ではもはや無効か、確立された治療がない場合」に限られており、投与はこれに反するものだったと主張。近大病院には「国が承認済みの抗がん剤を施す余地もあったのに治験を優先した過失がある」、メルク社については「不適切な治験を監督する義務を怠った」としている。病院側は朝日新聞記者の取材に「男性側とは示談交渉中のため取材には応じられない」と回答。メルク社は「個別の事情は承知していない」としている。

 EMDは05年9月、メルク社が武田薬品工業(大阪市)と共同開発を始め、昨年2月、「効果が得られない」として開発を打ち切った。非公表の関係資料によると、投与例は少なくとも海外で265件、国内で26件。このうち頭痛や発熱、発疹などの副作用の症例が海外で214件、国内で8件報告されている。死亡例は海外で34件あり、国内では男性の死亡まで報告がなかったとされる。

 遺族側によると、男性は03年に肺がんと診断され、05年から近大病院で治療を受けた。06年4月、担当医は男性にEMD投与を勧め、副作用情報も示したうえで「あなたにはEMDが効く」などと告知。男性は同意のうえ、EMDの点滴を2度受けた。まもなく肺炎を発症し、翌月、転院先で死亡した。

 一連の経過をめぐって遺族側は、近大病院側が肺炎の発症がEMDの副作用によるものと認める一方、その責任は否定したとしている。

 厚生労働省は薬事法に基づき、メルク社からEMDの治験データや副作用情報の報告を受けてきた。医薬食品局審査管理課はEMDにかかわる報告について「治験段階では企業秘密の面もあり、副作用など安全にかかわる情報であっても企業が公表していない内容は答えられない」としている。



 治験ってのはその名のとおり臨床実験ではあるわけですけど、患者にとって不利益なものであってはなりません。それはもう人体実験ですからね。

 実際こういう訴訟が起こってしまうようなのはもう治験と呼べるのかどうかといったところでしょう。インフォームドコンセントをしっかり行うことの大切さを再度認識させられます。今回の場合は副作用などのことを伝えてはいたようですけれど、治験を優先するような説明が果たして適切なことかどうか、といったところが焦点にあてられるでしょう。

医学処:脳梗塞治療薬tPA、副作用の脳出血で48人が死亡していた
医学処:日本人は新薬の国際共同臨床試験の対象とされていない
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2009年01月15日

がん患者よりも医師のほうが死への恐怖感を強く抱く

死への恐怖、がん患者より医師の方が強い

 医師はがん患者よりも死への恐怖感を強く抱いていることなどが、東大医学部附属病院のアンケート調査で分かった。同病院緩和ケア診療部の中川恵一部長らが1月14日、記者会見して明らかにした。中川部長は「医師は死を哲学的ではなく、科学的にとらえる傾向があることなどが分かった。医療者はがん患者の生き方に学び、歩み寄る必要がある」と話している。

 同病院放射線科、緩和ケア診療部は昨年1月から1年間かけて、「死生観」と「望ましい死」についてアンケート調査を行った。対象は、同病院放射線科の受診歴がある患者312人と同病院の医師106人、看護師366人、無作為抽出した一般の東京都民353人の計1137人。患者は75%が治療済みで、治療中の人は20%だった。

 アンケートでは、各質問項目に対し「当てはまる」(「当てはまる」「かなり当てはまる」「やや当てはまる」)と回答した割合を集計した。

 「死への恐怖」の項目で、「死がこわい」が当てはまると回答したのは、がん患者51%、一般市民56%に対し、医師は64%。「死は恐ろしい」というよく似た設問もあったが、こちらでも、がん患者、一般市民とも37%に対し、医師は48%と、医師の方が多かった。

 「苦痛と死」の項目で、「死は苦しみからの解放」が当てはまると答えたのは、がん患者24%、一般市民18%に対し、医師は16%。「死は痛みからの解放」というよく似た設問もあったが、こちらでも、がん患者35%、一般市民26%に対し、医師は15%と、がん患者の方が多かった。

■「死後の世界」看護師は「ある」、医師は「ない」

 「死後の世界に対する見方」の項目では、がん患者と一般市民に比べ、看護師は死後の世界を肯定し、逆に医師は否定する傾向が見られた。「死後の世界はある」の質問では、がん患者28%、一般市民35%に対し、看護師は48%と高く、医師は19%と低かった。「霊やたたりはある」も同様に、がん患者26%、一般市民33%に対し、看護師は44%、医師は21%。「また生まれ変わる」も、がん患者21%、一般市民30%に対し、看護師は44%、医師は18%だった。

 中川部長は、がん患者の死生観について「『伝統的死生観』には頼らず、死を思い、死を恐れず、充実した今を生きている、と言えるのではないだろうか」と指摘。医師の死生観については「医師は科学的死生観を持っている。未来を希望する一方で、死を思うことは少なく、死への恐怖も強い」と語った。



 医師という職業上、宗教的なことを心の拠り所にするより、医学という学問に専念しているため、死後の世界を想像しにくく、ゆえに死という漠然としたものを怖いと感じるのではないでしょうか。

 まあでも医師に限っていえばそれでもいいんじゃないですかね。患者の宗教観を大事にして、患者とともに死を受け入れていくためには、自身が何かに傾倒していては見えてこないものもあるかと思います。

関連:アメリカ人の半数以上が、医者よりも神の奇跡を優先する。
posted by さじ at 23:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん

iPS細胞を肝臓に注入して血友病を治療する。

iPS細胞で血友病治療、マウス実験成功…米研究チーム

 新型万能細胞(iPS細胞)を成長させた細胞を肝臓に注入することによって血友病を治すことに、米ネバダがん研究所などがマウスを使った実験で成功した。

 血友病の根本治療につながる成果で、米科学アカデミー紀要電子版に13日掲載された。

 研究チームはマウスの尾の皮膚からiPS細胞を作製。内皮の元になる細胞まで成長させたところ、血を止める成分が分泌されていることを確認。この細胞を血友病のマウス6匹の肝臓に注入した。その結果、注入したマウスは尾を切って出血させても、人間なら20年間にあたる3か月間も生きた。一方、細胞を注入しなかった血友病のマウス6匹は2〜8時間で死んだ。



 血友病Aは、第VIII因子の欠損、血友病Bは第IX因子の欠損です。肝臓に注入することで、不足していた凝固成分を自身で作り出し補うことができるようになる、ということでしょうね。すごい技術です。

 性染色体であるX染色体上にある、血液凝固因子の第VIII因子、第IX因子をコードする遺伝子に変異が入ることによって引き起こされる。伴性遺伝。劣性遺伝子であるため、X染色体が二本ある女性の場合には、もう一方のX染色体に異常がなければ機能が補完されるため、発症する事がない。そのため血友病患者のほとんどが男性であり、女性は全血友病患者の1%以下である。かつては血友病遺伝子は致死遺伝子と考えられていたが、女性患者の存在が確認されているため、現在では致死遺伝子であるとは考えられていない。

 基本的には遺伝病であるが、突然変異により非保因者の女性から血友病の子供が生まれる場合もある。実際には血友病患者の25%前後が、家族歴が不明の突然変異と言われている。ただし母親の保因/非保因の検査、判断が難しく、最終的にはDNA検査を要する。


参考:wikipedia

関連:薬害エイズ事件の担当医の手記が出版される
posted by さじ at 23:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

人差し指より薬指が長い人は金融トレーダー向き。

薬指が人差し指よりも長い人は金融トレーダー向き、英大学研究

 薬指が人差し指よりも長い人には、トレーダーとしての資質があるとの研究結果が、12日の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)に発表された。

 これまでの研究で、薬指と人差し指の長さの割合(2D:4D比率)は、胎児期に、脳の発育に作用して自信と反射作用を高めるアンドロゲン(男性ホルモンの一種)にどれくらいさらされたかを測る指針となることがわかっていた。

 今回の研究を主導した英ケンブリッジ大学(University of Cambridge)のジョン・コーティーズ(John Coates)氏によると、アンドロゲンは巨額の金融取引に必要な集中力と反射作用を改善するという。

 研究チームは、ロンドン(London)の金融街シティの素早い決断力と迅速な反射行動を必要とする取引に従事している44人の男性トレーダーを対象に、指の長さを計測し、これらのトレーダーの過去20か月間の取引の利益と損失を比べた。

 その結果、薬指の長い人の方が長期にわたり高い利益を上げ、金融業界におけるキャリアも長い傾向にあることがわかった。



 こういう、胎児期の脳の発達の差も、「才能」の1つなんでしょうね。

 そういえば以前とりあげた薬指の長さはスポーツ能力との関連性があるによれば、女性の場合は一般的に薬指のほうが短く、男性の場合は薬指のほうが長い人が多いとか。

 アンドロゲンの量の問題なので、これは納得できますね、男性のほうが薬指が長いというのは。私自身今みてみると両指とも薬指のほうが4,5mmほど長いです。

 決断力と迅速な行動力の関係を指でみる、なかなか面白い指標ではあります。

医学処:人差し指より薬指が長い子どもは、数学能力が高い。
posted by さじ at 12:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生理

2009年01月14日

ぬるま湯の温泉「ぬる湯」の美容・健康的効能について

ぬる湯 じわり人気

 九州で、ぬるま湯の温泉が注目されている。長時間の入浴で温泉の効能を十分味わえる上、美容や健康にもいいとしてファンを増やしているという。ただ、温泉といえばやっぱり「熱いお湯」なのでは? 寒さが身にしみる日々が続くなか、湯船につかってみると……。

 お湯の温度は36度。予想通り、湯船の中は、なま暖かい。ただ、体への負担は少なく感じられ、かなりの時間、入浴できそうだ。

 佐賀市北部の嘉瀬川中流域の渓谷にある「古湯・熊の川温泉」。老舗旅館「鶴霊泉」で入浴してみた。「最初は寒いが、40分ほどつかってみんね。気持ちいいよ」。小池英俊社長(59)の助言を信じた。「ぬる湯」と称して、ぬるま湯の魅力をアピールしようと最初に提唱した一人だ。

 入浴してから40分。体がぽかぽかしてきた。体の緊張がほぐれ、心地よい湯上がり。宿の女将は「帰りの車で眠らないよう、運転には気を付けてくださいね」。

 山間部の同温泉は現在、20近い旅館やホテルがある。源泉の温度は32・9度〜40度。泉質は放射能泉で、特に糖尿病や痛風に効くとされる。

 ここでは2年ほど前から、ぬる湯を売り込み始めた。きっかけは、00年に35万人だった年間の観光客数が05年には22万人まで落ち込んだこと。以来、独自の魅力ある温泉地作りを模索してきた。

 ぬるま湯だと長時間の入浴が可能で、温泉の効能が十分味わえるほか、副交感神経が働き、リラックス効果もあるという。大正期の歌人・斎藤茂吉もスペイン風邪の療養のため、古湯に3週間滞在。ぬる湯を堪能している。

 ぬるま湯をうたえば、客が離れはしないか、との不安も当初はあったが、小池社長は「観光客にも魅力は伝わる。従来の温泉のイメージを覆す」と意気込む。

 ぬる湯の売り込みは08年に入り活発化。9月末には小池社長ら地元の温泉旅館経営者らが中心となって「ぬる湯サミット」なるものを開いた。山鹿温泉(熊本)や壁湯(大分)など、源泉温度の低い温泉地4カ所の旅館関係者や地元の温泉愛好家ら約300人が参加。湯船につかりながらぬる湯の魅力を語り合うイベントやシンポジウムがあった。

 「全国初の、ぬる湯をテーマにしたイベント」と小池社長。全国4500の温泉を巡り、温泉に詳しい札幌国際大学の松田忠徳教授がシンポの基調講演で次のように述べた。

 「温泉は、ひたすらつかることの贅沢さを堪能する場。その基本が、古湯・熊の川にある。イライラしがちな現代人に求められるのは、ゆったりとつかる余裕。時代はぬる湯に追い風です」

 環境省によると、国内の源泉数は07年3月末時点で2万8154カ所(未利用源泉数も含む)。うち、源泉の温度が25〜41度と低いところは6952カ所あり、全体の約25%を占める。統計の割には、ぬるま湯をうたう温泉地が少ない印象だが、それは大半が41〜42度まで加温されているためだという。

 一方、日本温泉総合研究所(東京)は「ぬるま湯の温泉は探せばある。ただ、それが宣伝材料になる認識がないため、表に出なかっただけ」。

 ただ、近年は半身浴ブームなどで温泉の楽しみ方にも幅が広がり、「各温泉がそれぞれの持ち味をアピールできる時代になった。ぬるま湯を前面にうたうところは今後増えるのでは」という。

 山鹿温泉観光協会の事務局長で老舗旅館「寿三」の松岡靖人社長は「昔は、ぬるいと『風邪をひく』などの苦情があったが、近年はぬる湯を求めて訪ねてくる人もいる。変化の波を感じる」と話す。

 温泉と美容を研究する温泉研究家の石井宏子さん=東京都=にぬるま湯の温泉の入浴方法を聞いた。

 泉質や温度の違いで入浴時間は異なるが、ポイントは汗ばみ始めたぐらいに湯船を出ること。汗が出るまで入っても疲れるだけだ

 そばに41〜42度の熱い浴槽があれば、「熱い→ぬるい」の順で交互に入るのも効果的だ。新陳代謝がよくなり、ダイエット効果が高まるという。ただ、入浴回数は1日3回まで。それ以上は体に負担だという

 石井さんは「ぬるま湯の温泉は源泉が加温されない場合が多く、温泉成分が揮発しにくい。温泉の恵そのままをいただけます」と話す。



 私も温泉大好きなんですけど、熱すぎるところだとずっと浸かってられないんでアレなんですよね。たまに適温の極上ともよべる温泉にめぐり合ったときはじっくり浸かるんですが、たまらんです。

 昔、といっても江戸時代ぐらい昔なんですけど、あの頃は今以上に熱い、死人が出るような温度のお湯に浸かることで、梅毒などの感染症を治療したりしたそうですね。効果があったのかどうかは定かではありませんが・・・。

 もともと温泉が医学的に有用とされているのは、温泉の成分がどうとかいうより、水圧による循環器的な効能が高いとされているからですから、熱いお湯に短時間浸かるよりも適温でじっくり入っているほうがいい気もしますしね。心臓にやさしいぬる湯、ブーム到来なるか。

医学処:医師お勧めの温泉宿を無料で紹介するサービスを実施
医学処:足湯を行うと心機能が改善するため移植の補助に有効
医学処:肩こりを解消するための入浴方法について知ろう
posted by さじ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環
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