2008年12月29日

妊娠初期に葉酸サプリを使うと乳児の呼吸器疾患リスクが上がる

妊娠初期の葉酸摂取が乳児の呼吸器疾患を増大

 母親が妊娠初期に葉酸を摂取すると、出生した乳児の呼吸器疾患リスクが増大する可能性がノルウェーの研究により示された。葉酸は、先天性欠損(birth defect)リスクの軽減のために摂取が推奨されており、葉酸強化小麦粉が利用されている国も多い。

 今回の研究では、ノルウェー母子コホート研究(Norwegian Mother and Child Cohort Study)の参加者の一部で2000年から2005年の間に出生した小児3万2,000人強のデータを検討。母親は、出産前および出産後のいくつかの時点で食習慣およびサプリメントの利用(葉酸を含む)について調査を受けた。

 その結果、他の因子について調整してもなお、母親が妊娠初期の3カ月間に葉酸サプリメントを使用していた乳児は、生後18カ月までに喘鳴や呼吸器感染症にかかる比率がほかの乳児に比べてやや高かったほか、呼吸器感染症の治療のため入院する比率が24%高いこともわかった。この研究は、米医学誌「Archives of Disease in Childhood(幼年期疾患)」オンライン版に12月3日掲載された。

 研究グループによると、葉酸をはじめとするビタミン類はメチル化と呼ばれる生化学的プロセスに影響を及ぼし、遺伝的活性を変化させる。メチル化が免疫系や呼吸器疾患へ及ぼす影響に関する総合的な研究は実施されていないが、最近、メチル化が特定の免疫T細胞の発達に重要な役割を演じており、幼年期の気道炎症に影響をもたらす可能性があることを示す証拠が増えているという。マウスの研究では、妊娠初期に高濃度の葉酸や類似する物質を投与すると、仔のアレルギー性喘息リスクが増大することが示されている



 へぇー。これは・・・。

 あ、でも妊娠初期か。葉酸が必要なのは、妊娠前から、ですからね。若い女性はサプリとかではなく、毎日定期的に葉酸を摂取するよう心がけないといけないわけです。

 妊娠して、初期に葉酸のサプリなどで摂取すると案外よろしくない、のかもしれません。可能性があるだけですし、確定的なこととしては葉酸がないと胎児に重大なリスクを負う可能性があるということですので。

 毎日食事で葉酸をとるよう心がけること、ですかね。

医学処:脳血管障害や二分脊椎を予防する、葉酸を積極的に摂ろう。
医学処:若い女性と中高年は葉酸を積極的に摂取しよう。
医学処:「妊娠の心得11か条」から、妊娠や出産について学ぼう


posted by さじ at 03:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

小児の便秘に要注意。

小児の便秘は莫大な医療コストをもたらしている

 米国では、小児の便秘の治療にかかる年間の医療コストが、喘息および注意欠陥多動性障害(ADHD)に匹敵するほどの高額に上ることが、米ネイションワイドNationwide小児病院(オハイオ州コロンバス)の研究により明らかにされた。

 今回の研究では、2003〜2004年に便秘の診断または下剤の処方を受けた18歳未満の小児のデータを分析。その結果、小児の便秘により、年間の医療コストが39億ドル(約3,450億円)増加していることが判明した。この知見は、米医学誌「Journal of Pediatrics(小児科学)」に2009年初頭、掲載される予定。

 小児の便秘の罹病率およびコストがこれほど高いにもかかわらず、公衆衛生活動において便秘はあまり注目されていないと研究グループは指摘している。「便秘はさほど危険な疾患ではないと考える人が多いが、小児の便秘は生活の質(QOL)を大きく低下させることがわかっている。便秘による毎日の苦痛が情緒面に大きな影響を及ぼすことも多く、小児とその家族の全般的な健康および快適な生活に影響することもある」と、研究を行ったCarlo Di Lorenzo博士は述べている。研究グループは、今回の知見により小児の便秘に対する認識が高まり、早期治療につながることを期待している。

 同病院のHayat Mousa博士によると、多くの場合、小児の便秘は食生活や行動の改善によって予防ないし改善できるという。「親が子どもにトイレの習慣について教え、少なくとも2日に1回は排便があるようにする必要がある。軽度の便秘にはプルーン果汁やリンゴ果汁、繊維質の豊富なシリアル、市販の小児用便軟化剤や下剤が有用だが、症状が続く場合は医師に相談する必要がある」と同氏は述べている。



 そんなに深刻なんでしょうか。小児での便秘ねぇ。

 これって日本ではどうなんでしょうね。なんというか、食生活の違いもあるかもしれませんね。ああでもアメリカの子供のほうが食物繊維摂ってるんですかね。コーンフレークとかシリアルとか。

 でも完全なる日本食のほうが圧倒的に体によさそうですからねぇ。

医学処:腹膜炎を便秘症と誤診し、賠償2000万円
医学処:便秘薬の酸化マグネシウムは高マグネシウム血症の副作用がある
posted by さじ at 02:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

2008年12月28日

iPS細胞で得られた情報をデータベースにする。

iPS細胞 データベース化…変化の特性蓄積

 さまざまな細胞に変化できる人間の「新型万能細胞(iPS細胞)」について、文部科学省は2009年度、データベースの構築に着手する。

 目的の細胞への変化のしやすさなど個々のiPS細胞の特性に関する情報を一元化することで、研究者が医薬品開発や病気のメカニズム解明などの研究に取り組みやすい環境を作り、iPS細胞の迅速な実用化を促す狙いがある。

 文科省は25日午後に開く作業部会に報告し、iPS細胞研究の総合戦略に盛り込む方針だ。データベースには、iPS細胞を採取した人の性別、病気の症状のほか、遺伝子などの情報を明示する。当面は国内で作製された細胞を対象にするが、将来は海外で作られた細胞の情報も閲覧できるようにする考えだ。

 人間のiPS細胞は、山中伸弥・京都大教授が07年に作製を発表し、08年には日本人十数人からの作製にも成功した。慶応大は人間の胎盤などから約200種の細胞を作る計画を進めている。



 こういうデータベースが、後々効いてくるんですよねぇ。

 本格的に始動したら、かなり有意義な情報源になるのでは。いつの時代でも、情報を制するものが世界を制するんですよねぇ。CIA然り。

医学処:国際幹細胞研究学会でiPS細胞研究が白熱する。
医学処:iPS細胞研究に、国は来年度も予算を確保する構え。
医学処:iPS細胞研究は、日本がアメリカに遅れをとっている。
posted by さじ at 18:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

大塚製薬、栄養食品関連で欧州に市場展開する。

大塚製薬、欧州で本格展開 仏栄養食品大手の全株取得へ

 大塚製薬は24日、欧州市場で栄養食品などの販売事業を本格展開する方針を発表した。フランスの機能性食品・栄養食品大手、ヌトリシヨン・エ・サンテー(N&S)社の持ち株会社「ナルドベル社」の全株式を取得し、欧州で製品販売を積極的に進める計画だ。

 第1弾として、日本のほかに中国や米国市場などでも販売している栄養食品「SOYJOY(ソイジョイ)」を年明け以降、欧州で発売する。今後、投入する製品の拡大を検討する。

 N&S社は、世界40か国以上で事業を展開している欧州大手。



 新薬開発には遅れていても、食品のおいしさや健康に追求したジャンルでは日本は進んでいるのかもしれませんね。

 SOY JOYも、忙しいビジネスマンやキャリアウーマンなんかには愛されるかも。「朝バナナ」とかも結構売れそうですけどねー。

 欧米の給食ってホントひどいらしくて、栄養もクソもないような感じらしいんですよ。やはり家庭で栄養を考えなきゃいけない点はどこの国でも一緒ですからねぇ。大塚製薬の殴りこみ、成功してほしいです。

医学処:日本の大手メーカー、中外製薬がインドネシアに輸液工場を建設
医学処:武田が米医薬ミレニアム社を88億ドルで買収する。
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posted by さじ at 17:38 | Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS

腎細胞がんの抗がん剤ネクサバールで急性肺障害が生じる

ネクサバール服用2人死亡、急性肺障害起こす

 抗がん剤のネクサバール(一般名ソラフェニブトシル酸塩)を服用した患者4人が間質性肺炎などの急性肺障害を起こし、うち2人が死亡していたことがわかり、厚生労働省はこのほど、薬品の添付文書に「重大な副作用」として追記するよう、販売元のバイエル薬品に指導した。

 同剤は、進行した腎細胞がんに対する初の抗がん剤として、今年4月に発売。11月までに約2000人に使用されている。



 うーむ、どうしても肺に障害が起こってしまうものなのか。腎臓と肺ってのも密接に関与していまして、肺胞の基底膜と腎臓の糸球体の基底膜の構造ってのは似てるんですよね。

 糸球体の基底膜に対する自己抗体が形成される、U型アレルギーとしてGood pasture症候群があります。これは腎臓を攻撃するのですが、肺の基底膜は、糸球体の基底膜と同様の構造なため、この自己抗体は肺も攻撃します。

 基底膜が似ているために起こったとは限りませんし、抗がん剤ですから、ただ肺に影響を及ぼしやすいだけなのかもしれません。副作用が強烈だと、どうしても使用をためらってしまいます。難しいところですね。あとは患者の意思か。

医学処:肺がん治療薬「イレッサ」、副作用による死亡者が643人に
医学処:肺癌治療薬イレッサの副作用発症率は他の薬の3倍
posted by さじ at 16:19 | Comment(1) | TrackBack(0) | がん

アトピー性皮膚炎の新治療薬は免疫抑制剤ネオーラル

アトピー性皮膚炎に新治療薬、免疫抑制剤シクロスポリン

 免疫抑制剤のネオーラル(一般名シクロスポリン)の飲み薬が、重症のアトピー性皮膚炎の治療薬として10月、承認された。

 シクロスポリンは、臓器移植の際の拒絶反応を抑えるのに使われる。アトピー性皮膚炎は、免疫の異常で起きるアレルギーの一つと考えられており、シクロスポリンは、免疫を抑制して、かゆみを抑える効果がある。対象は、従来のステロイドや免疫抑制剤の塗り薬では十分な効果がない、大人の重症患者に限られる。



 免疫抑制というと、これまでは副腎皮質ステロイドが用いられていましたが、拒絶反応にも用いられる強力なシクロスポリンを、アトピー性皮膚炎にも用いることができるということで、アトピー患者さんにとってはかなりの朗報か。

 確か痒みを抑えるのにもかなりの効果が期待できるため、掻破によって状態を悪化させることなく肌を良い状態にもっていくことができるとか。アトピーの悪循環を断つことができるというのもシクロスポリンの有用なところなのでしょう。
posted by さじ at 16:07 | Comment(1) | TrackBack(0) | 皮膚

iPS細胞研究は、日本がアメリカに遅れをとっている。

iPS細胞研究「日本1勝10敗」

 さまざまな細胞に変化できる「新型万能細胞(iPS細胞)」を作った京都大学の山中伸弥教授は25日、文部科学省の会合で、今年のiPS細胞研究の国内外の進み具合を振り返り、「1勝10敗くらいで負けた」と語った。

 その上で「日本の研究者ネットワークの推進が必要」と強調した。

 山中教授が世界に先駆けて作製を発表したiPS細胞について、文科省は今年45億円の研究費を投入したが、今年主な科学誌に載った国別のiPS細胞関連の論文数は日本が1本、米国が8本、ドイツが1本だった

 山中教授は、米科学誌サイエンスが今年の研究成果の1位にiPS細胞関係を選んだことに触れ、「評価されたのは、アメリカのハーバード大が病気の患者の皮膚などからiPS細胞を作製した成果。国から大きな研究費の支援を受けている日本の研究者はふがいない」と述べた。



 発見したイニシアチブよりも、応用で先を越されてしまいましたね。

 しかも今回は資金も豊富だったというのに。山中教授がふがいないとおっしゃる気持ちもわかります。

 なんか、いつもと逆のパターンですね。アメリカが開発して、日本がそれを応用してより質の良いものを作っていく、というのとは。

 しかしまだまだ遅れているわけではありません。臨床応用のためにもお互いライバル意識を刺激して、頑張ってもらいたいところ。
posted by さじ at 04:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

2008年12月26日

研修医の後半1年は専門科で修行できるよう特化させる

臨床研修、後半1年は専門科で…医師不足対策

 医師不足を加速させたとされる臨床研修制度について、厚生労働省と文部科学省は17日、現在2年間の研修期間のうち後半の1年間を、将来専門とする診療科に特化させることで、医師不足に対応するとした見直し案を、両省が設置した合同の専門家検討会に提示した。

 また、研修先の選択に国が一定の制限を設ける内容も盛り込んでいる。検討会は今年度内にも結論を出す見通しで、両省はそれをもとに、早ければ2010年度からの制度見直しを目指したい考え。

 見直し案では、臨床研修の必修科目を、内科や救急などの基本となる診療科としたうえで、期間を1年間に短縮するとした。その後の1年間を、将来専門とする診療科で研修させることにし、事実上、働き手を増やすことにした

 また、医師の地域偏在については、研修医の募集定員に地域別の上限を設けたり、地域医療の臨床研修を一定期間必修化したりすることで対応することにしている。医師不足の診療科を選択する研修医を確保する仕組みも設ける。

 2004年度から導入された臨床研修制度は、新人医師に広い視野や総合的な診療能力を身につけさせるのが狙いで、大学卒業直後の新人医師が2年間、内科や小児科など7診療科で臨床経験することが必修化された。

 しかし、研修先が自由に選べるようになったため、出身大学ではなく都市部の有力病院を選ぶ新人医師が増え、大学医局が人手不足に陥った。



 成功するんでしょうか。

 いやそりゃ学生の頃からどこどこに行きたい!と強く思っているような人ならば絶対にそうしたほうがいいでしょう。多く学べるわけですし。

 ただどこに行きたいと決まっている人はかなりレアなケースで、実際には研修で2年間回ってみて、その後に決めることが多いような。

 まあ難しいですけど、研修で色々みてまわって、損はないですからね、どの科も。それを短期間化して、1年だけで色々見て回るというのもアリといえばアリですけれど。

 1年間まるまるその科にいてくれるのなら、医局も楽でしょうね。雑用係のようなものがずっと成長したままでいてくれるわけですから。それに、その研修医がその医局にほぼ確実に入ってくれるという保障もあるわけで。教え甲斐もかなりあるのでは。

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posted by さじ at 06:23 | Comment(2) | TrackBack(0) | 大学

激増する119番対策として、どんな時に119番するのか意識調査を

こんな時119番する?「緊急」の目安、具体例で意識調査

 緊急性の低い119番が激増する中、東京消防庁は近く、一般市民がどんな場合に救急車を呼ぶと考えているのか、初の意識調査に乗り出す。

 来年2月末をめどに結果をまとめ、救急車の不適切な利用を減らす指針を来年中に策定する。

 調査は都民3000人を対象に実施する。「指を切って血がとまらない」「酔って転んでけがをした」「骨折の疑いがある」といった具体的な場面や症状を40項目ほど示し、〈1〉119番する〈2〉自力で病院に行く〈3〉病院に行かない――などの選択肢から回答を求める。

 同庁が管轄する東京都内(一部地域を除く)の救急出動件数は年々増加し、昨年1年間の69万1549件は20年前の約2倍。この間、救急車両の数は1・4倍増にとどまり、要請の増加に体制整備が追いついていないのが現状だ。これは全国的な傾向で、昨年1年間の救急車の平均現場到着時間(7分)、現場到着から病院収容までの時間(26分24秒)はともに過去最悪だった。

 中でも増加が目立つのが、「カッターで指を切った」「風邪気味で頭が痛い」など緊急性が低い通報。結果的に軽症と診断された要請者の割合は、救急業務が消防法で定められた45年前の3割から、昨年は6割にまで増えた

 しかし、消防法が「緊急に搬送する必要がある」とする「緊急」の定義が明確でないため、症状が軽くても搬送せざるを得ないのが実情。同庁は昨年から、明らかな軽症者には搬送辞退を求める取り組みを始めているが、実際に辞退したケースは全体の0・1%未満で、今回の調査で、市民が緊急性の“目安”をどのように考えているのかを把握し、救急車の適正利用を促す仕組み作りを進めたい考えだ。

 同庁救急管理課は「調査結果を生かし、必ずしも救急車が必要ではないケースについて119番以外の搬送形態が可能かどうかを模索したい」としている。



 軽症で呼ぶのは論外ですけれど、あとはもう、夜間まで我慢した挙句、夜間に救急車を呼ぶというパターンですね。

 何故昼間のうちに来なかったのか、というような例は後を絶ちません。日本人特有の「遠慮」やら「我慢」といった風潮が、そうさせるんでしょうけれど、医者にしてみれば昼間に来てもらったほうがどれだけ助かることか。

 まず我慢をしないこと。我慢しても病気は良くなりませんし、かえって状態を悪化させてしまいます。そして、我慢できるなら翌日まで待つこと。全然たいしたことのない症例であっても夜間に来るぐらいなら、翌日受診して下さい。医者が当直でいるとはいえ暇ではありませんし、日中も働いているわけですから、寝たいのは当然のことです。
posted by さじ at 06:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急

2008年12月25日

ワサビを1日に12.5g食べると脳細胞の再生促進に。

ワサビが脳細胞の再生促進 名市大・岡嶋教授ら解明

 ワサビの辛み成分が脳の神経細胞の再生を促し、記憶力や学習能力を改善させる。こんな効果を名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授と原田直明准教授が、マウスを使った実験で突き止めた。人の認知症予防につながると期待される。

 岡嶋教授らはこれまで、人の胃や腸の知覚神経がトウガラシの辛みや熱さ、痛みの刺激を受けると、全身の細胞の増殖を促進するタンパク質「インスリン様成長因子−1(IGF−1)」が多く作られ、認知機能が改善されることを解明していた。

 今回は、ワサビでも同じメカニズムが働くかどうかを調べた。

 実験は、ワサビの辛み成分「6MSからし油」をマウスのえさに混ぜ、4週間食べさせた。記憶や学習機能にかかわる脳の海馬でIGF−1の濃度を調べたところ、濃度が2−2・5倍に増加。増殖した海馬の細胞数も、通常の2−3倍に増えていた。

 水を張ったプールでマウスを泳がせて浅瀬を見つけるまでの時間を比べ、ワサビを与えたマウスは初日の80秒が、5日目で30秒に短縮。

 与えていないマウスは5日目でも60秒かかり、浅瀬の場所を覚える能力の向上が見られた。

 一度に大量のワサビを食べると体調を崩すこともあるが、岡嶋教授は「計算では、人間も1日にワサビ12・5グラム(刺し身に添える時の5人分)を食べれば、同程度の効果が出るはず。脳だけでなく全身で細胞の再生が促進され、認知症予防以外にも、血管拡張や骨密度強化など多彩な効能がある」と話している。



 単純に刺激になるんですかね。全身の細胞の再生が促進って、すごいこと言ってるような気がする・・・。

 まあ、唐辛子のような辛さに比べるとワサビの辛さは独特な感じですよね。あの清涼感をもった辛さは世界ひろしといえどなかなか。

 でもワサビ12.5Gか・・・。罰ゲームシュークリーム1個ぶん?でも効果はあるようなので受験生など、いかがですか?

医学処:注射液の起こす痛みはワサビの刺激と同じ仕組み。
posted by さじ at 12:52 | Comment(1) | TrackBack(0) | 脳神

飛ばないてんとう虫をつくり、アブラムシ駆除にあてる

飛ばないテントウムシを“開発”

 近畿中国四国農業研究センター(福山市)総合的害虫管理研究チームの世古智一特命チーム員らが、飛行能力を持たないテントウムシを安定的に繁殖させる技術を開発した。飛べないことで個体の行動範囲が狭まり害虫のアブラムシを効率的に食べるため、農作物被害の軽減に向けた実用化が期待される。

 世古特命チーム員らは、福山市で採集したナミテントウの成虫80匹を交配。飛行能力の低い個体を選んで交配を繰り返した結果、約25世代でほぼすべての個体が飛ぶ力を失った

 このテントウムシを露地ナスの栽培地に60匹放して定着率を見たところ、通常のナミテントウは翌日にはほとんどいなくなったのに対し、飛ばない個体は2週間後も2割以上がとどまった。

 通常のナミテントウを放った栽培地では1カ月後、アブラムシの数がナス1葉当たり30匹ほどに達していたが、飛ばない個体のケースではほぼゼロ。キュウリのハウス栽培でも同様の結果だった。



 そういえば最近、天道虫って見てないですね。昔は、いえ私が小学生のころは、知らぬ間に腕や肩に止まっていたものですが・・・。

 これは遺伝子操作などを行っているわけではなく、単純に交配を繰り返した結果、ということですね。なかなかいいアイディアだと思いますし、実際にそれでアブラムシが取れたというのはすばらしい。
posted by さじ at 12:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

セロトニンが視覚に与える役割を解明する

セロトニンの視覚に果たす役割を解明

 セロトニンは、神経細胞間で情報伝達を行う化学物質である神経伝達物質の1つです。脳内のセロトニン濃度の低下と鬱病等との関係が示唆されていますが、セロトニンの脳における機能はよくわかっていません。

 基礎生物学研究所 脳生物学研究部門の山森哲雄教授らの研究グループは大阪大学の佐藤宏道教授のグループと共同で、セロトニンが脳内における視覚の情報処理において、雑音(ノイズ)を減少させる役割と、視覚刺激のコントラストを適当な強さに調節する役割を持つことを明らかにしました。

 今回の研究は、セロトニンの高次脳機能における役割の一端を初めて明確に示したものであり、今後、その脳における役割の全容解明に貢献するものと期待されます。この研究成果は脳科学専門誌Cerebral Cortex オンライン版に12月5日に掲載されました。

 研究グループは、霊長類大脳皮質の代表的4領野について、各領野間での遺伝子発現を比較検討しました。その結果、神経間の情報伝達を担うセロトニンを受け取りその情報を他の神経細胞に伝えるセロトニン1B受容体とセロトニン2A受容体の遺伝子発現が一次視覚野の神経細胞において非常に強く発現していることを発見しました。

 そこで研究グループは、セロトニン受容体の視覚機能に果たす役割の解析を行いました。様々なコントラストの縞模様状視覚刺激をニホンザルに見せて、一次視覚野の神経細胞の応答を調べる実験を行いました。この時にセロトニン受容体を活性化する薬剤を投与することで、視覚応答に対するセロトニン受容体の効果が分かります。

 その結果、セロトニン1B受容体には、視覚刺激とは関係のない神経細胞の応答(ノイズ)を減らし、視覚刺激に応答する神経細胞の応答を強める働きがあることが明らかになりました。またセロトニン2A受容体には、コントラストが弱い視覚情報に対して、コントラストをより強く調節し、コントラストが強い時には、逆に抑える役割があることが判りました。

 以上の結果より、神経伝達物質セロトニンには、脳内における視覚の画像情報処理において、ノイズを減少させる役割と、コントラストを適正なレベルに調節する役割を持つことが明らかになりました。この2つの機能が相まって、鮮明な視覚像が脳内で再生されることが可能になると考えられます。



 細かい脳の分泌ホルモンは、いまだに作用などが解明されておりません。ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどは、こういう作用があるんじゃないかなぁという結果論的な発見はされてきており、精神科領域で活躍してはいますが、まだどんなメカニズムなのか明確になったわけではないのです。

医学処:セロトニンを分解する遺伝子が欠損すると心配性で疲れやすくなる
医学処:乳幼児突然死症候群は脳内のセロトニンと関係ある?
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2008年12月24日

骨髄移植に用いる医療器具が在庫不足で実行困難になるかも

骨髄移植、2月以降困難に 医療器具が在庫不足

 国内の骨髄移植の9割以上で利用されている米バクスター社製の医療器具が在庫不足となり、来年2月以降の移植が一時的に難しくなる可能性が出ていることが19日、わかった。

 新工場の稼働開始の遅れが原因。毎月百数十件ずつ実施されている国内の骨髄移植手術に支障が出る恐れもあるため、厚生労働省は22日、器具を輸入・販売する日本法人「バクスター」(東京都中央区)の担当者を呼び、調査に乗り出す。

 問題になっているのは、骨髄液の採取、濾過に使う器具で、骨髄を移植された患者に血栓ができるのを防ぐのに欠かせない

 米バクスター社は、この器具の製造部門を昨年3月、投資グループに売却し、米国内の工場も閉鎖。日本法人は在庫が切れる来年1月末以降、器具の製造を引き継いだ別会社の中米ドミニカ工場から輸入する予定だったが、品質・安全確認の遅れで、工場の稼働開始が3月以降にずれ込み、供給が途切れる見通しになった。



 えーこれは・・・。米バクスター社も何でこんな大事な製造部門を売ってしまったのか。ドミニカ工場からの輸入って・・・。儲け主義かコノヤロー。

 どうなるんでしょうね。厚生労働省もバクスター社のヒト呼んで「どうすんだコノヤロー」って言うみたいですけど、どうにもならんのか。えー。骨髄移植がどれだけ大事な技術か分かってるのか、バクスター社コノヤロー。

 医療機器だけは、どれだけ高くなってもクオリティ落としてほしくないですし、ゲームやお菓子じゃないんだから生産ライン増築のために半年ほど出荷停止みたいなことも絶対にやるべきではないです。そこらへんを踏まえた上で経営努力に走ってもらいたいものですよ、コノヤロー。

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posted by さじ at 11:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植

広汎性発達障害児は療育法によって能力の伸びに差が出る。

広汎性発達障害児、療育法で伸びる能力に差…東大病院調査

 自閉症などの広汎性発達障害を抱える幼児に対する治療教育(療育)は、グループで行うとコミュニケーション能力の発達が大きく個別指導では着替えや片付けといった基本的な生活技能の向上が大きいことが、東大病院こころの発達診療部の調査で明らかになった。

 調査は、広汎性発達障害の幼児38人(3〜6歳)とその母親が対象。療育の指導は、同診療部の心理士や言語聴覚士が担当した。

 まず6か月間、年齢や発達水準が近い3〜5人がひと組になり、毎月2回、2時間程度、グループでの運動やカードを使った学習などに参加。その後6か月間、2か月に1度、子供の生活技能に応じた課題に取り組んだり、母親の相談に乗ったりする個別指導を1時間半行った。

 各6か月間の前後で、能力、技能の伸びを評価。コミュニケーション能力は、▽名前を呼ばれればわかる▽他人の動作をまねる▽誘われれば遊び仲間に入れる――などの項目を調べ、平均的な発達年齢に換算。生活技能は、▽手が汚れたら、きれいにしてほしがる▽着替えができる▽食事の後片付けができる――などの項目を調べ、同様に換算する。

 その結果、コミュニケーションに関係する集団参加(集団で遊べるなど)の能力は、グループ療育前後で約6か月分の伸びをみせた。個別指導前後での伸びは約2か月分。個別指導と比較してグループ療育の伸びが3倍だった。生活技能は、グループ療育前後でほとんど変わらなかったのに対し、個別指導後には約5か月分と大幅な伸びを示した。

 調査をまとめた同診療部の心理士、蓑和巌さんは「療育の方法により、伸びる能力が異なることがわかった」と分析する。

 発達障害の療育は、就学前は発達障害者支援センターなどの公的機関や民間の療育機関などで、学校教育は、知的水準などに応じ特別支援学校や特別支援学級などで行われている。

 しかし、年齢や発達水準が同じぐらいの子供をそろえるのは手間がかかって難しく、現状では、グループ療育の方が手薄になりがちだという。効果を検証したデータも乏しく、必ずしも重要性が十分に認識されていない面もある。蓑和さんは「一人ひとりの子供の課題や発達段階を踏まえて、療育の方法を考えるのが望ましい」と話す。



 結構差がでるものですねぇ。やりづらいグループ療育をうまく行うことがどうやら課題っぽいですね。

 子供のことを中心に考えるのなら、発達水準ごとにデータベース化して大規模な運営を行うのが手っ取り早いんでしょうけれど、それもなかなか難しそうですしねぇ。より向上するように療育していきたいものではありますが。

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posted by さじ at 11:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児

日本法医学会、全国に死因究明医療センターの設置を提言する

死因究明センター「全都道府県に」提言…法医学会

 日本法医学会は21日、死因不明の異状死を減らすため、行政解剖を国が運営する専門機関で行うなどとする提言をまとめた。

 「死因究明医療センター」を全都道府県に設置し、死因の初期診断からかかわる専門医の倍増を求めている。1月、厚生労働、法務省などに示す。

 提言では、犯罪が疑われる遺体の司法解剖はこれまで通りとし、日本独自の司法解剖と行政解剖の二本立てを維持し、改善を目指す。

 また、異状死を専門でない開業医らが診断している現状について、法医学や病理学の知識がある専門医が行うべきだとする。その上で、少なくとも120人の専門医と事務・検査職員720人が新たに必要になると試算している。

 行政解剖

 犯罪に巻き込まれた疑いは薄いが、死因不明や感染症、中毒などが疑われる遺体について、死体解剖保存法に基づいて行う。都道府県知事が置く監察医が担当する。



 そうかぁ。法医学だけでなく病理学の知識もないといけないわけですよねぇ。病理医とタッグ組んでセンターが運営されたら面白いかも。

 しかしこの空前の法医学者不足において全国的なセンター開設などできるのでしょうか・・・?

 いや逆にこのセンターによって解剖というものがより認知されてくれば、法医学の道へ進む人も増える?かも?

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肺癌、膵臓癌、リウマチを早期発見できる糖鎖について

北大、血液検査でがんなど診断 / 早期発見に期待

 北海道大は16日、塩野義製薬(大阪市)と共同研究で肺がんや膵臓がん、リウマチの早期発見につながる可能性がある物質を特定したと発表した。血液検査により、がんなどを早期発見できるようになるという。

 これは糖質が鎖のように結合して細胞表面から突き出した「糖鎖」と呼ばれるもので、がんなどの診断や経過観察に役立つと期待されている。

 北大は血液に含まれる糖鎖を解析する機器で、健康な人とがん患者などの糖鎖の量の差を解析。肺がんと膵臓がんでは、それぞれ特定の糖鎖が患者の方が健康な人より少なくなりリウマチでは逆に、別の糖鎖が患者の方が健康な人より多くなることを突き止めた

 一滴以下の血液での解析が可能で、肺がんでは約90%、膵臓がんでは約93%、リウマチでは約96%の確度で区別できるとのデータが得られたという。

 北大の西村紳一郎教授は「実用化されれば早期発見が極めて困難だった肺がんや膵臓がんを、健康診断で発見できるようになる」と話している。



 これは面白い。

 今年はたんぱく質やら糖鎖やら、細かい物質による診断法の確立が多かったように思います。大変良いことというか、患者にとっては非常に有益なことです。特にがんなどの場合、予後などと密接に関与してきますし。

 あとはこの技術が全国的に統一されるかどうか、というところでしょうね。今でも、とある物質(抗体など)を精査するために大学病院に血液を送ったりしていますし。そういう技術が全国に普及すれば、もっと迅速に患者の変化に対応できるでしょう。

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人工心臓エバハート装着後、2週間後に心肺停止状態に

治験の人工心臓装着後に死亡 / 大阪、国立循環器病センター

 国立循環器病センター(大阪府吹田市)で臨床試験(治験)中の補助人工心臓を装着した少年=当時(18)=が約2週間後に心肺停止となり、重い脳障害を負って死亡していたことが17日、分かった。

 同センターによると、少年は心筋の働きが落ちて心臓が肥大化する「拡張型心筋症」と診断され、昨年春にセンターに入院。未承認の補助人工心臓「エバハート」の治験に本人が同意した。

 装着手術の約2週間後に容体が急変。一時、心肺停止となり緊急手術が実施されたが、脳に重いダメージを受け、意識不明のまま約1年後の今年春に死亡した。

 センター側は、少年が意識不明となってからも家族に治験の継続を勧め、家族の代理承諾で少年が死亡するまで治験を続けていた。

 エバハートを開発したサンメディカル技術研究所(長野県諏訪市)によると、治験は2005年5月から今年8月までに東京女子医大病院や埼玉医科大など5施設で計18人に実施し、これまで5人が死亡。6カ月生存率は89%、1年生存率83%で、承認申請を近くする予定という。



 原因を究明して、弱点があればそれを改良してほしいですね。

 でも6ヶ月生存率が9割ということは、1割の方は亡くなってしまうということが分かっているわけですから・・・こういうこともある、ということになってしまう可能性も。元々が拡張型心筋症でしたし。装着手術によるものと考えられなくもありませんが。

 エバハートそのものは効果を上げているわけですから、患者自身の何らかの因子によるものなのかもしれませんし、装着によるものかもしれません。そこを究明することも、治験の意味の1つです。

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山形大学医学部でスチューデントドクター制度を導入する。

山形大、臨床実習で治療に参加 / 医学部が新制度

 山形大医学部(山形市)は19日、臨床実習で指導医の監督の下、学生が治療に参加する「スチューデントドクター制度」を来年1月から導入すると発表した。臨床実習をめぐり学生参加を明確に位置付けた制度の導入は全国的にも珍しいといい、嘉山孝正医学部長は「見学だけでは医学の質は向上しない。学生の自覚や責任感を高めたい」と話している。

 医学部によると、臨床実習前の4年生には現在、患者の治療に加わるのに必要な知識や技能の有無を評価する「共用試験」を実施しており、この試験に合格した学生を「スチューデントドクター」と認定する。

 認定された学生は臨床実習で指導医の監督を受けながら採血や皮膚の縫合など実際の診療を行う。患者には事前にインフォームドコンセント(十分な説明と同意)を徹底するほか、学生の名札にはスチューデントドクターと明記して一定のレベルに達していることを保証するという。



 技能の共用試験というのはOSCE(オスキー)のことでしょうね。今の医学生はこれをクリアーしないといけないわけですけれど、OSCEでやることって診察の仕方とか、異常の見方などで、あっても縫合レベルのこと。まぁそれだったら学生でもやっていいというか、やらせるべき内容ではあるのかもしれません。

 ただその、記事中にもありますけれど、インフォームドコンセントを徹底する、というのが絶対条件ですね。いくら大学病院とはいえ、患者さんは患者さん。患者さん優先なのになんで医師免許もない学生にやらせなきゃいけないんだという思いはあると思います。それにスチューデントドクターだからといって何でもかんでもやらせていいわけではありません。そのさじ加減を忘れて何でも学生にやらせることは教育とは言えません。そのためのインフォームドコンセントです。

 どうしても嫌だったら断ってもいいことですし、たとえ断っても医者は嫌な感じを持ったりしないので、安心して自分の本音を伝えて下さい。私でも嫌なものは嫌ですから、もし入院したら内容によっては断ると思います。

 医療というのは代々教育によって受け継がれてきたものです。未来ある医学生のため、やってもいいよという、お心があれば、いいですよ、とおっしゃってください。学生はありがたく全力で受け持つでしょうし、患者さんのことは一生忘れないでしょう。

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ジェイスを用いて、全身の9割のやけどを治療する

全身やけど9割の移植手術に成功 / 培養皮膚で5歳男児、愛知

 愛知医科大は22日、全身の9割超にやけどを負った男児(5)に対する自家培養表皮の移植手術に成功したと発表した。同大によると、厚生労働省が認可したヒト細胞・組織を利用した再生医療製品を使用。この製品を使った移植は国内初めてで男児は回復に向かっている。

 全身の9割以上をやけどした患者に自家培養表皮移植手術をし成功するのは珍しいという。

 同大が移植に使ったのは「ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング」(同県蒲郡市)の「ジェイス」という商品。

 患者の健常な皮膚組織約1平方センチから表皮細胞を分離。縦約10センチ、横約8センチの大きさのシートに培養し患部に移植。自分の皮膚を培養するため拒絶反応もない。

 男児は5月に愛知医科大救命救急センターに運び込まれ、8月と10月に計60枚のシートを移植する手術を実施した。

 厚労省は昨年10月、商品製造を認可し、中央社会保険医療協議会が今月17日、医療保険の適用を決定。来年1月から適用だが、男児に使われたシートは同社が全額負担した



 これですね。以前取り上げた時も「これは売れる」と言いましたけど、臨床でも実証された形に。

 しかし劇的に効果があるものですねぇ。ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングとしても良い宣伝になったのでは。自分の皮膚を迅速に培養して、移植することができれば、拒絶反応の心配はなくなりますし、命が助かる可能性も格段にあがるわけです。

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posted by さじ at 03:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 皮膚

アメリカのインフルエンザはタミフル耐性のものが多い

今冬の流行はタミフル耐性 / 米国のインフルエンザ

 米疾病対策センター(CDC)は19日、この冬に米国で流行が始まったインフルエンザの主流は、治療薬タミフルが極めて効きにくい耐性ウイルスであるとして、医師向けに注意喚起した。

 患者から分離されたウイルス50試料のうち、49(98%)で耐性が確認された。このウイルス型がどの程度広がるかは不明だが、タミフルを大量に使用している日本では特に警戒が必要になりそうだ。

 CDCによると、流行を始めたインフルエンザA型の「H1N1」と「H3N2」、同B型の計3種のウイルス型のうち、ハワイや米南部テキサス州などを中心に「H1N1」が最も多く、検査した試料中98%で耐性が確認された。

 リレンザなどほかの治療薬の効果はあることから、H1N1の感染が疑われたら、リレンザか、タミフルと旧来の薬の併用を勧めている。対策に最も効果的なのは予防注射だとしている。



 日本でも、おそらく、タミフル耐性のインフルエンザが流行中です。

 インフルエンザA型の場合はザナミビル(リレンザ)も有効ということは知られていますが、どうなんでしょう。

 インフルエンザは致死率はそれほど高くはないですし、薬を飲まなくても治療できるものですが、有効とされるタミフルがこれほど早く無効になるとはねぇ。ウイルスの脅威です。

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posted by さじ at 03:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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