m3.com会員が選んだ、2008年10大ニュース 2008年も残すところあとわずか。医師不足問題や救急医療、後期高齢者医療制度など、何らかの問題が起きるたびに、医療の話題が新聞やテレビで取り上げられた1年でした。
では、医療者はこの1年をどう見ていたのでしょうか。
m3.comは、医師会員を対象に「2008年の10大ニュース」についてアンケートを実施しました。
勤務医・開業医ともに、第1位は「福島県立大野病院事件で担当医に無罪判決」。また、京都大学・山中伸弥氏らによるiPS細胞の研究、後期高齢者医療制度の創設なども共通して上位に入りました。
10位までの結果は以下の通り。勤務医、開業医別に見た上位ランキングの傾向としては、勤務医では病院における医師不足、診療科縮小・休止問題や、「当直明け勤務」など勤務実態に関するもの、“コンビニ受診”対策として導入された「時間外特別徴収金」などが上位に。一方、開業医では外来管理加算の「5分ルール」導入や後期高齢者診療料の各地での届け出拒否など、診療報酬に関するものが注目を集めました。
【勤務医】1位 福島県立大野病院事件で担当医に無罪判決
2位 iPS細胞の研究進む、京都大・山中氏らのグループを中心に
3位 杏林大の「割りばし事件」で担当医に無罪判決(11月)
4位 75歳以上への後期高齢者医療制度の創設、混乱で見直し議論(4月〜)
5位 医師不足に悩む地方の公立病院、診療科の休止、縮小が続く
6位 クレームや院内暴力を振るう“モンスター患者”が問題に
7位 「メタボ健診」スタート(4月〜)
8位 麻生首相発言:「医師は社会常識欠ける」「医療費なぜ払う」(11月)
9位 診療報酬改定:外来管理加算に「5分ルール」導入(4月〜)
10位 産科医不足で、分娩を中止する医療機関が相次ぐ、対策が急務に
10位 勤務医の長時間勤務、「当直明け、翌日勤務」も
【開業医】1位 福島県立大野病院事件で担当医に無罪判決
2位 診療報酬改定:外来管理加算に「5分ルール」導入(4月〜)
3位 75歳以上への後期高齢者医療制度の創設、混乱で見直し議論(4月〜)
4位 iPS細胞の研究進む、京都大・山中氏らのグループを中心に
5位 「メタボ健診」スタート(4月〜)
6位 杏林大の「割りばし事件」で担当医に無罪判決(11月)
7位 麻生首相発言:「医師は社会常識欠ける」「医療費なぜ払う」(11月)
7位 医師不足に悩む地方の公立病院、診療科の休止、縮小が続く
9位 クレームや院内暴力を振るう“モンスター患者”が問題に
10位 産科医不足で、分娩を中止する医療機関が相次ぐ、対策が急務に
やはり、
福島大野病院事件が勤務医、開業医ともにトップ。それぐらい衝撃的な事件でしたし、憤慨せざるをえないような裁判でもありました。こうやって1人の医師の長い年月、キャリアを駄目にしてしまうような損失は、あってはならないことだと思います。
あとは政治家と医者との距離感、司法と医療の線引きなどが中心になってきている気がします。
医療関連ニュースのベスト10の中で、医学に関係するものが「iPS細胞」のみというのもすごい。それだけiPS細胞が注目されているということでもありますし、逆に、医学という学問外のことで悩まされるケースが増えてきているということでもあるのではないでしょうか。