2008年06月26日

コーヒーに含まれるクロロゲン酸が糖尿病を予防する。

コーヒー、脳にもおいしい 名市大教授ら解明

 コーヒーに含まれるポリフェノールの一種が認知能力の低下を防ぎ、糖尿病の発症を抑えるメカニズムを名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授、原田直明准教授らと飲料メーカー「伊藤園」(東京都渋谷区)の共同研究グループが解明した。

 コーヒーを多く飲む人ほど糖尿病になりにくく高齢者では認知能力の低下が抑えられる傾向があることが分かっていたが、その仕組みは謎だった。

 岡嶋教授らは、健康効果で知られるポリフェノールの1つである「クロロゲン酸」が知覚神経を通じて脳に作用し、糖尿病の抑制などの効果があるタンパク質「インスリン様成長因子−1」(IGF−1)の生成を促しているとみて実験を始めた。

 クロロゲン酸は、植物が紫外線から身を守る際に働く物質で、特にコーヒー豆に大量に含まれる。独特の香りや渋味をつくる成分とされている。

 クロロゲン酸を多く含むコーヒーと普通のコーヒーを14日間、別々のマウス群に飲ませ続けたところ、多く含むコーヒーを摂取したマウス群で、各臓器のIGF−1濃度が最大で2倍になった。

 2種類のコーヒーを、21−51歳の男性14人ずつにそれぞれ2週間、毎食後飲んでもらったところ、クロロゲン酸の多いコーヒーを飲んだ14人の空腹時の血糖値が低下するなどの効果があった。

 岡嶋教授は「クロロゲン酸は熱に弱く、深いり豆ではこのような効果は期待できない。焙煎し過ぎないアメリカンを適度に飲むのが効果的」と話している。



 日本では深焙り豆が多いんでしょうか。あまり詳しくないのですが結構焙煎しているような気がします。

 まぁでもコーヒー豆専門店に行って、焙煎具合を尋ねればお目当ての「クロロゲン酸含有量の多いコーヒー」も買えると思いますので、糖尿病や認知症が気になる方は是非どうぞ。嗜好品といえど身体にも優しいコーヒーの情報でした。

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飛行機内で救命措置を行った女性が、乗客の撮影でPTSDに

飛行機内で救命中、傍観乗客の視線と写真撮影でPTSDに

 航空機内で心肺停止した男性に蘇生措置をして助けた女性が、やじ馬状態のほかの乗客に写真を撮影され、恐怖心などから心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった。

 女性を診察した国保旭中央病院(千葉県)の大塚祐司医師によると、女性は会社員。救急法の指導員資格があり、機内で倒れた男性に独りで人工呼吸や心臓マッサージをした。男性は呼吸が戻り、規則的な心拍も回復して命を取り留めた。

 この間、多くの中高年の日本人男性乗客らが「テレビと同じ」「やめたら死ぬんでしょ」と携帯やビデオで撮影。女性は中年男性が集まる場所で過呼吸症状が出るように。カメラのシャッター音が怖く携帯のカメラも使えなくなった。「やじ馬の罵声と圧力の怖さは忘れないと思う」と話しているという。

 客室乗務員は手伝わず、AEDを頼んだが、持ってこなかったという



 何が起こったんだ・・・。

 一番腹立つのは携帯で撮影よりも「やめたら死ぬんでしょ」と救護者にプレッシャーをかけている点です。そんなこと言うぐらいなら手伝えと。心臓マッサージがどれだけ重労働か分かっているんでしょうか。

 幸いにも呼吸も戻り、心拍も正常ということですので、命が救われたわけです。飛行機に乗っていた何百人という乗客の力ではなく、たった1人の女性のおかげで。

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posted by さじ at 00:52 | Comment(9) | TrackBack(0) | 救急

熊本市開新高校で脳振盪直後に強制練習させ急性硬膜下血腫に

脳しんとう直後、走り込みさせ重体 熊本の高校空手道部

 熊本市の私立開新高校で昨年7月、空手道部の練習中に脳振盪で倒れた当時1年の男子生徒(17)が直後に走り込みをさせられ、翌日に急性硬膜下血腫で倒れ意識不明の重体になった問題で、熊本北署は24日、空手道部長(顧問)の男性教諭(40)を業務上過失傷害と暴行の疑いで熊本地検に書類送検した。

 調べでは、教諭は07年7月10日夕、生徒が練習中にあご付近に突きを受け脳振盪を起こして倒れた際、救護措置をとらず練習を続けさせた疑い。また、翌11日の練習前、職員室を訪ねて体調不良を訴えた生徒を突き飛ばすなどした疑い。教諭は容疑を認めているという。

 県警や同校によると、生徒は7月10日、突きを受けて倒れた後、グラウンドでタイヤを引いて30メートルの距離を数回全力疾走した。11日は、職員室で頭痛と吐き気を訴え「病院に行きたい」と話したが、教諭は認めず、道場へ行くよう促したところ倒れた。学校からの119番通報はその約40分後だったという。

 生徒は重い障害が残ったため、3月に自主退学し、4月から佐賀市内の養護学校に入学したという。両親が業務上過失傷害などの疑いで教諭を県警に告訴していた。父親(46)は「地検には、なぜこのようなことが起きたか調べ、二度と起きないようにしてほしい」と話している。

 空手道部は熊本県高校総体で優勝するなどの強豪。田中満生校長は「厳粛に受け止め、地検の判断を仰ぐ。事故当時から生徒と保護者には申し訳ないと思っていた」と話している。生徒の入院費や介護のための自宅改装費などは学校側が全額負担したという。



 信じられない。

 これはもう殺人と同じくらい酷い事件ですよ。教師がこういうことをしては絶対にいけない。顧問の男性教師は裁かれて然るべきです。

 脳振盪を起こして、安静が必要なのにもかかわらず、無理に練習させ、最終的には急性硬膜下血腫。硬膜の下の、脳の血管が破れてしまい血腫が出来て脳を圧迫してしまう状態です。

 入院費や自宅改装費は学校が負担したということですが、この男性教師が全額支払うべきです。一生をかけて。

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2008年06月25日

寄生虫治療薬ニタゾキサニドがC型肝炎にも効く。

寄生虫の治療薬、C型肝炎にも効果 エジプトで臨床試験

 寄生虫病の一種である住血吸虫症の治療薬が、C型肝炎にも効くことが、エジプトでの臨床試験でわかった。エジプトでは住血吸虫とC型肝炎ウイルス両方に感染する患者が多く、住血吸虫症の治療薬がC型肝炎にも効くと言われてきたが、米バイオテクノロジー企業「ロマーク研究所」の試験で裏づけられた。同社がイタリアで開かれた欧州肝臓学会で発表した。

 治療薬はニタゾキサニド(商品名アリニア)。住血吸虫やクリプトスポリジウムなどの寄生虫病の治療に使われている。

 同社のジャン・フランソア・ロシニョール博士らが、エジプトのC型肝炎患者で試験した。標準治療を受けた40人のうち、C型肝炎ウイルスが消えたのは半数の20人だったが、標準治療にニタゾキサニドを加えた28人では約8割の22人になった。ニタゾキサニドがC型肝炎ウイルスに効く理由ははっきりしていない。

 C型肝炎ウイルスは、日本国内でも200万人以上の感染者がいるとされ、肝臓がんの大きな原因になっている。

 大阪大学の林紀夫教授(消化器内科)は「数年前からC型肝炎に効くとの報告があったが、信用されていなかった。明らかなデータが出たことで、治療法の研究が進むのではないか」と話している。



 凄い。なんか不思議です。

 こういう寄生虫って、身体に寄生してから、肝臓に入る「門脈」などの静脈系に寄生することが多いんですけれど、それとの関係もあるんですかね。

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posted by さじ at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

【静岡】蜜柑の果汁が脳の老化を防止する。

ミカン果汁で脳の老化防止? 静岡県立大などマウス実験

 ミカン果汁が脳の老化防止に役立つ可能性があることが、静岡県立大や農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所によるマウス実験でわかった。日本基礎老化学会で発表した。県立大の海野けい子准教授(老化生化学)は「果汁の成分のどこに効果があるのかはこれからの研究課題になる。人で効果があるかも試したい」としている。

 老化が早い系統のマウス80匹を使った。20匹ずつ4グループに分け、3.8〜38%の3段階の濃度のミカン果汁で水分補給したものと、水で水分補給したものを1年間飼育。マウスが明るい箱から暗い箱に移動すると電気ショックを与える装置で実験し、移動を避けるようになるまでにかかる時間を計って学習能力を調べた。

 その結果、水で育てたマウスは、平均約千秒かかったが、ミカン果汁で育てたマウスは600〜700秒で、果汁濃度が高いほど学習時間が短かった。また、老化につながる大脳の酸化を示す値も3割ほど低かった



 果物シリーズにしてご当地名産シリーズ。

 前も書いたかもしれませんが、こういうのって、やはりご当地名産を活性化しようとどこかから依頼されるんですかね。静岡は緑茶とミカンで寿命も高いですから、実際効果はありそうですが。

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posted by さじ at 23:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護

黄砂にはカビや細菌も含まれている。

黄砂に乗ってカビや細菌、日本に飛来か 金沢大調査

 大気汚染の原因となる化学物質を中国大陸からもたらすと疑われている黄砂が、カビや細菌を運ぶ「微生物の箱船」にもなっている可能性が出てきた。金沢大の小林史尚准教授(環境生物工学)らが、黄砂に付着した微生物を確認、中国・ウルムチであった国際会議で発表した。人の健康や生態系への影響が心配されるという

 研究グループは、中国・敦煌や金沢市などで気球をあげ、上空の黄砂を採取。培養やDNA分析で含まれる微生物の種類を調べた。

 その結果、昨年8月に敦煌上空700メートルで黒カビやこうじ菌の一種を検出。06年には50〜100メートルの上空で、セレウス菌という食中毒菌の仲間なども見つけている。一方、金沢大学(金沢市)の上空約500メートルで07年4月、放線菌の仲間を検出した。黄砂が観測された日に採取されたことから、中国大陸から渡ってきたとみられるという。

 台湾や韓国では、黄砂が多い時に心臓や肺の病気などで入院患者や死者が増加するという報告がある。国内でも鳥取大学などが、黄砂がぜんそく患者の症状を悪化させるという研究を発表。黄砂の粒が細胞を刺激するほか、含まれる化学物質や微生物がアレルギー反応を誘発するのではないかと考えられている。

 研究グループの岩坂泰信・金沢大特任教授(大気物理学)は「微生物は紫外線や乾燥に弱いが、黄砂にくっついて守られ、大陸からたくさん運ばれて来ると考え直さなければならない。健康被害の調査も必要になるだろう」と話している。



 恐ろしい。しかし自然災害のようなものですから防ぎようもないですね…。

 黄砂って、単に日光をさえぎる程度のものかと思っていましたが、菌まで飛来してくるとなると、中国から日本へ渡ってくる新たな経路として確立されるかもしれません。新種の菌とかももしかすると来ているのかも。
posted by さじ at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染

2008年06月24日

恐怖の記憶にブレーキをかけるたんぱく質を発見する

過剰な恐怖の「ブレーキ役」解明 群馬大がマウス実験

 恐怖を感じるような体験をした際、脳内の特定のタンパク質が、過剰な恐怖記憶を作らないよう「ブレーキ役」として働いていることを、群馬大の児島伸彦講師(神経薬理学)らのグループがマウスの実験で突き止め、18日付の米専門誌に発表した。

 過剰な恐怖記憶は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の原因になるため、グループは、このタンパク質の研究を進めることで、PTSDなどの予防や治療に役立つ可能性があるとしている。

 タンパク質は「アイサー」と呼ばれ、遺伝子からタンパク質が合成される転写という段階にかかわることが知られている。グループによると、恐怖が記憶として残る際、ある種のタンパク質が脳内で合成されることが分かっており、アイサーはその合成を抑制する働きがあると考えられるという。



 アイサーが強烈なストレスによって出現しなくなった場合、恐怖が記憶として定着し、PTSDとして何かの機会にフと思い出してしまうんでしょうか。

 記憶も単なるシナプスと電気によって蓄積されているとしたら、アイサーのようなたんぱく質によって電気の増減をコントロールしてやれば、治療にも使えるようになるかもしれませんね。難しいんでしょうけれど。

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2008年06月23日

北京ダックの皮の表面は心臓病の死亡率を減少させる。

北京ダックを食べると心臓病による死亡率が低下

 北京ダックは単なる御馳走ではなく、食べた人の身体にさらなる健康がもたらされるという。これには確かな科学的根拠がある。英国メディアが伝えた。

 研究者はこのほど、北京ダックの皮表面に塗る色付け用の紅曲米(紅麹の一種)が、心臓病による死亡率を3割減少させることを発見した。この研究報告は、「米国心臓病学雑誌(American Journal of Cardiology)に掲載された。研究者は紅曲米の効果が抗コレステロール薬として高く評価されている「スタチン」より高いと見ており、今回の発見が、心臓病の改善に一明の光をもたらすことが期待される。

 紅曲は中国で1千年以上にわたり食品防腐剤・色素・調味料として用いられてきた。薬としても1千年の歴史があり、血液循環の改善や消化促進などの効能を持つ。紅曲菌を米に混ぜて発酵させると紅曲米が出来上がる。心臓病は今や、世界各地で人々の健康を損なう重大な疾病となっている。治療方法としては、「スタチン」を処方して、患者の動脈への脂肪の蓄積を防ぐのが一般的な方法だ。しかし、医師は、紅曲米を食べすぎると肝臓を損なう恐れがあり、自分で薬として勝手に服用せず、心臓病患者は医者に相談してから服用するよう警告している。



 スタチンより高いとなると、かなりの効果が期待できるのではないでしょうか。

 しかし北京ダックでなくても、その表面の着色料みたいなものに効果があるわけですからね。何も北京ダックを犠牲にせんでも。

 なんだかよく分かりませんけれど、よくぞまあ北京ダックの皮なんか研究したなって感じです。
posted by さじ at 22:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環

生牡蠣から基準値を超える麻痺性貝毒が検出される。

天然カキから麻痺性貝毒 小松島

 小松島市和田島町沿岸で採れた天然カキから、基準値を超える1グラム当たり33・8MU(マウスユニット)の麻痺性貝毒が検出されたと、県が20日発表した。健康被害は起きていないが、食べると食中毒を起こし、死に至ることもあるという。県は同日、松茂町から阿南市那賀川町にかけての沿岸で採れた二枚貝の出荷を自主規制するよう関係漁協に呼びかけた。

 県水産課によると、麻痺性貝毒は、「アレキサンドリウム・カテネラ」というプランクトンを食べたカキやアサリなどの二枚貝に生じる。食べると30分で舌や唇がしびれ、重症の場合は体が動かなくなることも。致死量は体重60キロの人で3000〜2万MU。

 県の定期調査で、徳島市など3か所で16、17日、「アレキ―」の大量発生を確認。付近のカキを調べた結果、20日になって和田島沿岸で採れたカキのむき身(1グラム)から、出荷の基準値(1グラム当たり4MU)を超す貝毒を検出した。

 同課は「沿岸で採れた二枚貝を食べると食中毒を起こす恐れがある。しばらくは潮干狩りも控えてほしい」としている。



 貝類はそれ自体に毒があるわけではなく、食べたプランクトンによって決まるとか。

 何にせよ結構怖いですね。ご注意下さいね。

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posted by さじ at 22:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

ニートは発達障害や精神疾患かもしれません

ニートに心身の問題 盛岡の支援団体調査

 働きたくても、うまく働けない−。ニート(若年無業者)の就業を支援する盛岡市の盛岡地域若者サポートステーション(高井昭平代表)の調査で、利用者の多くに軽度の発達障害や精神疾患があることが判明した。就労意欲不足だけでなく、心身の問題が社会進出の阻害要因になっていることが分かり、同ステーションは医療や福祉分野と連携した支援を目指す。

 「周りのスピードに合わせて仕事をこなすのが大変だった」

 昨年10月から同ステーションに通う滝沢村の30代前半男性は、専門学校卒業後に一般事務や接客業などを転々とした。最近5年間は就職できずにいる。コミュニケーションに苦手意識はないが、思った内容をすぐに伝えることが苦手という

 同ステーションでは、ほかの利用者と紙すきや名刺作りに取り組む。会話は少なく、それぞれ淡々と作業を進める。スタッフの高橋和子さん(62)がアイデアを求めるが、意見は出ても議論にならない。

 同ステーションが大学などと協力して行った知能検査では、利用者14人のうち12人に発達障害の傾向があった。▽処理速度が低い状況理解が弱い見て覚えることが苦手−などの判定項目に一部が当てはまった。

 利用者のカウンセリングを行う中島淳子臨床心理士は「コミュニケーションが苦手と話す利用者が多い」と指摘。「サポートのある環境下で失敗や苦手分野を経験し、さらに『これなら自分でもできる』という分野を見つけ出すことが後の就職活動につながる」と話す。

 同ステーションは開設から2年。進路決定などで成果を上げる一方、本人の就労意欲や厳しい雇用情勢とは異なる医療、福祉的な阻害要因が調査で浮かび上がった。

 利用者の了解を得て県発達障害者支援センター(盛岡市)などに紹介状を送付。医師の意見も求め、支援上の注意点把握に努める。

 高井代表は「ニート問題は想像以上に根深い。発達障害については学校など教育現場や家庭とも幅広く連携して対応したい」と意欲を見せる。



 今までと違って精神科の垣根が少しだけ低くなったからこそ、ニートも発達障害の一種として認められたわけです。

 今までもおそらく同様の状況はあったんでしょうけれど、根性がない、使えねえ、といった攻撃を、常に加えられ続けていた人も大勢いるのではないでしょうか。だから、潜在的なニートのような発達障害は昔にもいたと思うのです。

 ただ、単に生活レベルが高くて、就業意欲がないというだけのニートは、別に病気でもなんでもないので。親に甘えているにすぎません。そこらへんの鑑別が今後の課題でしょうか。何でもかんでもニートを病気とせず、されども、病気は病気でケアしていく、という具合に。

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posted by さじ at 06:50 | Comment(4) | TrackBack(0) | 精神

脊椎動物の祖先はナメクジウオだった。

脊椎動物の祖先はナメクジウオ=ホヤは傍流と判明

 ヒトなど脊椎動物の祖先は、海底の岩に付着しているホヤ類ではなく、魚のように泳ぐことができる小さなナメクジウオ類であることが分かった。日米英などの国際研究チームがナメクジウオの全遺伝情報(ゲノム)を解読し、ヒトやホヤなどと比較した成果を19日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

 ホヤやナメクジウオには、脊椎の前段階の脊索と呼ばれる棒状組織があり、脊索動物と呼ばれる。脊索動物の中では、5億2000万年以上前に、従来は最初にホヤ類、次いでナメクジウオ類、脊椎動物が出現したと考えられていた。

 しかし、フロリダナメクジウオの約5億2000万塩基対のDNA塩基配列を解読し、たんぱく質を作る約2万1600個の遺伝子を特定したところ、ホヤより原始的であり、染色体上の遺伝子の並び順が脊椎動物と非常によく似ていた

 一方、ホヤは並び順が大きく変わっており、ナメクジウオ出現後に独自の進化を遂げた傍流と判明した。



 何億年も前の進化の過程までも、遺伝子を逆に辿ることで分かるというのは、凄いですよね。藤子F不二雄の短編で、人間1人生き残っていれば遺伝情報を逆に辿って地球上の生命を再生することも可能だというものがありましたが、何だか現実味を帯びてきたような気もします。
posted by さじ at 06:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

チンパンジーはハグとキスでストレスを軽減させている

ハグとキスで仲間を慰め、チンパンジーで確認と 英研究

 チンパンジーが仲間に「ハグ」と「キス」することで、仲間の嫌な気分に共感して慰め、ストレスを軽減させていると、英国の研究者が17日付の米科学誌米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。人間と同様の行動で、サルの仲間ではチンパンジーにしか見られないとしている。

 ある個体が怒って別の個体をかんだり、叩いたり、押したり、手荒く扱った際には、「第3者」の個体が「被害」を受けて落ち込んでいる個体を抱きかかえたり、キスしたりして慰めたという。この結果、「被害」を受けた個体のストレスが減少したという。

 ハグは両腕で抱きかかえるような仕草で、キスは口を開けて背中や頭に接する仕草だという。この「慰め」は、すでに深い関係が築かれている個体間で見られた。

 これまでの研究では、脳が大きな鳥類やイヌでも同様の行動が見られているが、この行動により、これらの動物でストレス・レベルが低下したかどうかははっきりしていない。

 米アトランタのエモリー大学の研究者、フランス・デ・ワール博士は、ハグやキスでチンパンジーでストレスの低下が確認できたのは注目できる点だと指摘。

 人間の小さな子供たちが、落ち込んでいる家族に触れたり抱きついたりする行動と、同様なのではないかと話している。



 お互いの口を使って慰めるという点は、フロイト的思考に基づく解釈なんでしょうかね。正直キスっていう行為が何故動物にあるのか分かりません。粘膜と粘膜の接触で気持ちいいから?

 人と身体を密着させるということは攻撃に対するガードを必要としない状態なわけで、それは動物でも人間でもリラックスしている状態なんでしょうね。

 うつ病にも使えないかなコレ。

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posted by さじ at 05:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神

子供を多く産んだ女性は、歯を多く失う。

妊娠と歯の喪失との関連性がデータで明らかに

 「子どもを産むたびに歯を1本失う」という古くからの言い伝えは、ある点では事実のようだ。女性が子どもを多く産めば産むほど、歯を多く失う傾向が高まることが米国の研究で明らかになった。

 米ニューヨーク大学疫学助教授のStefanie Russell博士は、第3回米国民健康栄養調査(NHANES III)で1回以上の妊娠を報告した18〜64歳の女性2,635人のデータを検討。その結果、大規模で不均質(heterogeneous)なサンプルにおいて、妊娠と歯の喪失との関連性が、すべての社会経済的レベルの女性に認められることが明らかになった。

 同氏は、妊娠および出産に伴う、下記のような生物学的および行動上の特定な変化が、歯を失う原因ではないかと考えている。

妊娠は女性の歯肉炎(歯茎の炎症)の発生傾向を高める。妊娠を繰り返すほど、歯肉炎発生の頻度が高くなり、歯を失う原因となる。

・子どもを産むことによる経済的懸念から、歯科治療のタイミングが遅れる。

・子どもの世話のために、自分の歯科衛生に費やす時間が減少する。

 Russell氏は「妊娠と歯の喪失との特異的な理由に関してはさらなる研究が必要だが、複数の子どもを持つ女性は、口腔衛生に特に気を配るべきだろう。社会全体としては、子どもがいる女性は歯科治療を受けるのが大変だという理解を深めることが重要。歯科医に行く時間を与えるなど、簡単なことで構わないので、彼女らをサポートすべきである」と述べている。



 社会的な因子がどうやら強そうです。たしかに子育てをしつつ歯の治療を行えるかというと難しいかもしれませんね、と他人ごとのように私も思ってしまっていますが、実際は結構切実なのでしょう。

 しかし加齢によってどうしても歯周病は起こってしまうものですので、定期的なケアは必要です。

 この記事をご覧になった旦那さん、自分が子供の面倒を見れそうな時に「行っといで」と言ってあげて下さい。その一言で子育てに追われず楽になる方も少なくないはずですよ。

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posted by さじ at 04:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科

血圧が正常な人が減塩食を食べるとかえって心臓に悪い。

減塩食はかえって心臓に悪い

 減塩食は、塩分を多く摂取するよりも心臓に悪いという驚くべき結果が新しい研究で示され、医学誌「Journal of General Internal Medicine」オンライン版に5月9日掲載された。この報告を行った米アルバート・アインシュタイン医科大学(ニューヨーク)疫学准教授のHillel W. Cohen博士は、「減塩食は『無害である』と一概にはいえないことが示された」と述べている。

 Cohen氏らは、1988〜1994年に米国人8,700人を対象に実施された米国民健康栄養調査(NHANES)に着目。被験者はいずれも30歳以上で、特別な減塩食を実行している人はいなかった。2000年までに被験者に生じた事象について調べた結果、喫煙や糖尿病などの影響を考慮して統計結果を調整した後も、塩分の摂取が最も少ない25%に属する被験者は、摂取が最も多かった25%に比べて心疾患による死亡リスクが80%高かった。

 Cohen氏は、一部の人にとって塩分が有害であることを無視するつもりはないとしている。心疾患予防のためには減塩食をと言われてきているのは、塩分を多く摂取することと高血圧に関連があるからである。しかしながら、多くの研究から、塩分摂取による血圧の変化が極めて軽度(modest)であることが示されている点をCohen氏は指摘し、血圧が正常で健康な人に減塩を勧めることへの疑問を投げかけている。今回の研究では、塩分摂取が何らかの別の因子を反映している可能性もあるが、研究グループはその可能性もできる限り考慮したという。

 米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(BWH、ボストン)のHoward Sesso氏は、既存の疾患が隠れた因子となっている可能性を指摘する。被験者は、心疾患や高血圧、糖尿病であったために塩分摂取を控えたのかもしれないが、そういったことが考慮されていない可能性があるという。塩分の害に関する研究では、さまざまな結果が示されており、「血圧の正常な人は塩分の摂取を続けてもよいが、適度(moderation)を心がけ、最も大切なのは食生活全体であることを心に留めておく必要がある」と同氏は述べている。



 まぁ確かに本来生き物である以上、塩分は必要なもの。

 しかしながら現代においてはどうしても「過剰摂取」してしまいがちです。特に日本では味噌醤油といったものを頻繁に使うため、塩分過多になりやすい。

 記事で述べられている注意点としては、「血圧が正常ならば塩分は適度にとるべし」というもの。確かにその通りです。

 減塩食が必要なのは、高血圧の人だけ。高血圧の人はまず、薬での治療も必要ですが、同時に減塩食も心がけないといけません。ある程度の人は、薬を飲まなくても、減塩食を行うだけで血圧が下がりますしね。それだけ日常的に、塩分を取っているということにもつながりますし。

 要するに誰しもが減塩食にすればいいっていうわけではなくて、血圧の高い人は減塩食にしましょうよ、ってことだと思います。なんかこう書くと当たり前のことのようですが…。

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posted by さじ at 00:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環

国際幹細胞研究学会でiPS細胞研究が白熱する。

iPS細胞関連、注目すべき発表が相次ぐ…国際幹細胞研究学会

 国際幹細胞研究学会が11〜14日、米フィラデルフィアで開かれた。

 京都大の山中伸弥教授らが人の新型万能細胞(iPS細胞)の作製を報告してから半年、iPS細胞関連を中心に注目すべき研究発表が相次いだ。

 「今年は、シンヤマニア(伸弥に熱狂)の大会だ」。山中教授らiPS細胞作製に成功した5グループの代表が出席した公開パネル討論。進行役を務めた学会長のジョージ・デイリー米ハーバード大准教授はこうおどけてみせた。

 実際、学会では、iPS細胞の効率的な作製法、病気の仕組み解明の研究が目立った。独ボン大のグループは、山中教授らのiPS細胞の弱点とされるがん化を防ぐため、染色体の損傷をなくす方法に迫り、発表者を研究者が何重にも取り囲んだ。

 米カリフォルニア大サンディエゴ校やボストン小児病院のグループなどは、医療応用を目指し、パーキンソン病などの患者の細胞からiPS細胞を作製したと発表した。

 山中教授とともにiPS細胞を研究する高橋和利・京都大助教は「日本では患者の細胞でこれから研究を始める段階なのに、こんなに新しい研究が出ているとは」と、激化する競争に厳しい表情を浮かべた。

 iPS細胞が幹細胞の主役に躍り出たのは、iPS細胞作製法が、遺伝子治療など他分野へも大きな衝撃を与えたからだ。

 成熟し分化しきった細胞を受精卵に近い状態に戻す「リプログラミング」(初期化)は、かつては卵細胞へ核移植するクローン技術しかないと考えられていた。この説を覆したのが、iPS細胞の成功。わずか3〜4遺伝子を入れるだけで可能なことを証明した。

 遺伝子の組み合わせを変えて初期化を導く研究も進むが、今回、最も話題を集めたのは、米ハーバード大の研究だ。3種類の遺伝子で膵臓の外分泌細胞を、インスリンを分泌するベータ細胞に変えることに成功。胚性幹細胞(ES細胞)やiPS細胞も使わず、体細胞を初期化した成果は、直接神経や肝臓などの細胞を作れる可能性を示した

 スタンフォード大のアービン・ワイスマン教授は「細胞そのものを狙い通りに作り変える『ダイレクト・リプログラミング』」と評価した上で「このアイデアをもたらしたiPS細胞は我々が長い間探し求めていた最も大切な発見」と山中教授も絶賛した。

 研究の進歩を上回る期待が世界中に広まる反面、治療を目指す臨床研究が進まないことに戸惑いの声も上がった。学会の作業部会では、研究方法や動物実験の評価法などを定めたガイドラインを年内にも策定して公表する方針だ。

 「あまりに研究の進歩が速くてまとめが追いつかない。考えてみて下さい。2年前にはiPS細胞もなかったのだから」。作業部会のジュリオ・コッス伊サンラファエレ科学研究所ディレクターがこう漏らすように、まさに世界中の研究は加速している。



 iPS細胞の研究をしている全世界の研究者は、今まさに時間すらも惜しいほどの絶頂期でしょうね。ホント、エキサイトしながら仕事してそうです。年齢的にも世間では中年と呼ばれているような年代でしょうけれど、それでも人生を最高に楽しく生きている。羨ましい限りです。

 全世界で白熱した研究合戦が繰り広げられているのですから、それをまとめるのも至難の業ですね。しかし確実に一歩一歩進んでいますので、あと2,3年もすれば医療もガラリと変わる、かもしれません。

 我々は彼らを暖かく見守りつつ、期待して待つとしましょう。

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2008年06月22日

医学ちょっといい話2

うつと生きる女将の決意

 神奈川県湯河原町の温泉旅館「旅荘 船越」の玄関で、女将の平野洋子さん(45)が笑顔で宿泊客を出迎える。

 親が創業した旅館を27歳の若さで継ぎ、テレビや雑誌でも紹介されてきた名物女将が、実は抗うつ薬や抗不安薬を手放せないことに気づく客は少ない。だが、地元の人たちは彼女の病気を知っている。

 国家公務員の夫(44)を持つ平野さんは、経営と接客を一人で切り回してきた。

 朝6時から旅館で働き、歩いて2分の自宅に帰れるのは日付が変わるころ。そんな生活を繰り返して迎えた2002年5月のある朝、急に胸が苦しくなった。息がしづらく心臓の鼓動が激しい。うつ病とパニック障害の併発と診断された。39歳だった。

 休養を勧められたが、自分がいなければ旅館は回らないという自負があった。夫と支配人以外には病気を隠し通そうと心に決めた。

 客室で苦しくなると、作り笑いを浮かべてその場を離れる。厨房で発作が起きれば、料理人に気づかれないよう控室に駆け込んだ。

 家から旅館に続く坂道を歩くのがつらくなり、やがて自分には生きる価値がないと考えるようになった。

 首をつろうとしたことがある。04年秋。夫と親友に電話し、「今までありがとう」と告げた。次に覚えているのは、親友に抱えられて泣いていた自分の姿だ。

 湯河原町主催の文学賞があるのを知ったのは翌05年秋。「湯河原を題材にした作品大歓迎」という広報紙の文句に胸が高鳴った。

 早春の梅、初夏のサツキ、秋の紅葉……。季節ごとに姿を変える湯河原が好きだ。その美しさを描いてみたい。素直にそう思った。

 ひと月かけて構想を練った。うつ病の女将が周囲に支えられ、湯河原の自然の中で回復していく物語。自分と同じ境遇の主人公に、地元の美しさを語らせた。

 06年2月、湯河原文学賞の最優秀賞受賞の知らせが届いた時の夫の言葉は忘れられない。「すごい。君は無価値な人間じゃないよ」

 地元で祝賀会を開くという話が持ち上がった時、ある考えが頭に浮かんだ。

 旅館の女将が登場するとは言え、知人の多くは完全なフィクションと受け止めている。これは私がモデルだと言ってしまえば、隠し通すことのつらさから解放されるのではないか

 当日こうあいさつした。「この小説は限りなくノンフィクションに近いフィクションです」

 数日後、商店街で見知らぬ人に話しかけられた。「私もうつ病を告白したら楽になりました。ありがとう」。同じ病気に苦しむ人を私は励ますことができる。そう知ったのはこの時だ。

 作品の出版を決意。同年6月に「梅一夜」(祥伝社)が出ると、「勇気づけられた」「自殺をやめた」などとつづった便りが続々と届いた。「君は自信をもっていい」。夫の言葉が一層素直に受け止められた。

 今も誰にも会いたくない時がある。ただ前のように無理はせず自宅で過ごす。病状が劇的に改善されたわけではないが、作り笑いと死にたい気持ちは消えた。

 新しい目標もできた。「心を病んだ人が癒やされるような宿にしたい」

 そのためにはどうしたらいいか。思いを巡らせながら旅館までの坂道を歩く。(野口博文



 いい話。

 しかもこの元記事の文章もうまいですね。

 人間だれしも、鬱の感情は抱くものですが、うつ病やパニック障害のように「病気」になってしまうと、それは本当に苦しい上に、なかなか理解されづらく、偏見もある。

 この方のように、うつ病を周囲に理解されたら、どんなに楽なことか、と思います。日本ではそれがなかなか出来ないのが難しい。むしろ、うつ病と単なる鬱の感情をごっちゃにされて、「根性がない」とすら言われてしまうのが現状です。

 どうすればいいか、と考えても、なかなか難しいですよね。人となりを医療者が全部ケアできるかというとそういうわけでもないですし。トゥルーマンショー級の作られた世界というものがあれば、うつ病による自殺率は減るのかもしれませんけれど。

 自分のことを本当に生きている価値がない存在だと思い込んでいる人がいて、そのまわりに環境があって、人がいて、今にも死のうとしている人を現世に残すことができる因子って、限られてしまいますよね。そこからは精神科医の限界か。それとも

関連:医学ちょっといい話
posted by さじ at 22:13 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神

鳩山法相を死に神と表現した朝日新聞。

抗議:朝日コラムの「死に神」に1800件

 死刑執行の件数をめぐり、朝日新聞夕刊1面のコラム「素粒子」(18日)が、鳩山法相を「死に神」と表現した問題で、朝日新聞社に約1800件の抗議や意見が寄せられていたことが分かった。

 21日夕刊の素粒子では、「法相は職務を全うしているだけ」「死に神とはふざけすぎ」などの抗議が千件を超えて寄せられたことを明かした上で、「死刑執行の数の多さをチクリと刺したつもりです」と説明。「風刺コラムはつくづく難しいと思う」とし、「法相らを中傷する意図はまったくありません」「表現の方法や技量をもっと磨かねば」と、おわびとも取れる内容になっている。

 朝日新聞社広報部は、抗議数を回答したが、「(21日夕刊の素粒子などについて)特にコメントはありません」と話した。



 知能の低い人がつくっても、風刺にすらならないものなんですねぇ。

 もはや子供の悪口レベルの低俗な表現を載せるなんて、朝日新聞も「残念な全国新聞」ですね。メディアのレベルが下がったら国としてどうしようもないと思いますが。トホホって感じです。

関連
医学処:中国の死刑囚から摘出された臓器に日本人が群がる
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posted by さじ at 17:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

ケーキに指輪を入れてプロポーズ→飲み込んで気絶する。

ケーキに指輪隠してプロポーズ、飲み込んだ彼女はショックで気絶

 2008年6月6日、「新華網」が伝えたところによると、福建省福清市で一生に一度のプロポーズをロマンチックにキメようと、結婚指輪をケーキの中に隠して彼女にプレゼント。これを彼女が知らずに飲み込んで気絶する大騒ぎになった。

 この一件、同市の派出所にかかってきた住民からの助けを求める電話で“発覚”。陳さんと名乗るこの男性、付き合って2年になる彼女に映画のようにカッコいいプロポーズをしようと結婚指輪をケーキの中にしのばせるアイディアを思いついた。彼女が指輪に気づいた時点で跪いてプロポーズする段取りだったのだが、彼女は指輪をケーキと一緒に飲み込んでしまい、ショックで気を失ってしまった。

 通報を受けた派出所警官はただちに現場へ急行し、倒れている彼女をパトカーで近くの病院へ搬送。指輪は胃の中にあるのを発見され、無事摘出された。このカップルは警官らの迅速な対応に感謝しているという。



 実際は映画のようにかっこよくはいかないものですよね。

 ケーキのようなやわらかいものの場合、思いっきり噛んでしまいそうです。歯が欠けたりでもしたらせっかくのプロポーズも台無しに。

 安易に何かを真似て実践するよりも、あらゆる可能性を考えて最も確実な方法をとることこそ、現実においては有用である。
posted by さじ at 16:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 消化

谷本整形の院長の家には風呂がないらしい。

点滴患者死亡 谷本整形に捜査のメス 院長「もうけ主義ではない」

 点滴治療で多数の患者が体調を崩し、うち1人が死亡するという問題を起こした、三重県伊賀市上野車坂町の診療所「谷本整形」に12日、県警の家宅捜索という捜査のメスが入った。問題発覚から3日目のこの日も、同診療所には大勢のマスコミが詰めかけ、あわただしい雰囲気に包まれた。

 県警の家宅捜索は正午過ぎに始まった。診療所の外に車を止めた捜査員約15人が、報道陣の前をゆっくりと歩いて玄関から診療所内へ。その後、捜査員が出入りするものの、診療所の中での捜索の様子はカーテンでさえぎられわからない。

 捜索を終えて捜査員が出てきたのは、約4時間後の午後4時15分。押収資料の詰まった段ボール箱を抱えて1列になって出てくる捜査員に向け、再びカメラの放列から無数のシャッター音が響いた。これらの様子を、近所の住民たちが遠目に眺めていた。

 その直後、谷本広道院長(57)が報道陣の前に姿を現し、点滴によって発病(うち1人死亡)した患者らに対して「すべて院長の私の責任」と謝罪しながら「世間に迷惑をかけた」と頭を下げた。ヒゲをたくわえた谷本院長の表情は終始神妙で、ときおり声を詰まらせて、今回だけでなく以前から点滴を作り置きしていたことを認めた。

 一方で、「一部の報道で“もうけ主義”と伝えられたが、私の家には風呂がないどうしてこんな開業医が、もうけ主義に走らねばならないのか」と報道を批判するひと幕も。また、家宅捜索を受けたことについて、「私自身、腹をくくっている。若い職員がこれを教訓にして、強く生きてほしい」と語った。



 もうけ主義と、「谷本氏の家に風呂がない」のは関係ないのでは?と私の周囲でも笑い話のように話されていました。

前記事
点滴した外来患者13人が入院、1人が死亡する。
posted by さじ at 16:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS

日本人向けに開発したオリジナル快眠プログラム

睡眠改善学に基づいた快眠プログラムを全室に

 IHG・ANAホテルズグループ ジャパンは、日本人向けに開発したオリジナル快眠プログラム「Sleep Advantage(スリープ・アドバンテージ)」を、ANAクラウンプラザホテルの全室に導入した。今回プログラムを導入するのは、ANAクラウンプラザホテル千歳・金沢・富山・成田・広島と、沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザの6ホテル。今後営業開始するANAクラウンプラザホテルについても、随時取り入れていく予定だ。

 「Sleep Advantage」とは、快眠コンサルタント・岩田アリチカ氏を迎えて作成した睡眠改善学に基づくプログラム。"就寝前のリラックス"、"夜と朝のメリハリ"、"良好な睡眠環境"に着目し、現代人の睡眠環境や習慣を改善することでより快適な睡眠を目指す。また2007年秋より、導入予定だったホテルの宿泊客約900名を対象にした睡眠に関する調査を実施しており、ホテルでの睡眠に関する宿泊者ニーズも同プログラムに組み込んだ。

 同プログラムでは、3種類の客室アメニティや快眠のポイントを載せたオリジナル小冊子、好みで選べるピローやアロマオイルなどを用意。宿泊者は、これらのサービスを無料で受けることができる。客室アメニティは、約40℃の温熱が気持ちいいアイウォーマーと入浴剤、夜・朝用に分かれたお茶を提供していく。オーガニック原料を使用したアロマオイルは、オリジナルアロマディフューザーで楽しむことが可能だ。なお、ディフューザーは持ち帰りもできる。

 今回のプログラム導入について同社広報担当は、「Sleep Advantageは、枕などの寝具にこだわるだけでなく、温熱や香りなど睡眠に関して複合的なアプローチを行っているのが特長です。お客様に快適な睡眠を味わっていただいて、さわやかな朝を迎えていただければと思います」と語る。同プログラムは導入ホテルの全宿泊プランで無料にて利用可能だ。



 楽しそう。

 私も快眠に憧れてあれこれ試しはしましたが、結局何も身にならなかったですからね…。ただ宿泊しただけなのにこのサービスはかなり嬉しいのでは。アロマとかって案外面倒で実践できないもんですよ。

 哲学とか弁護士とかの訳のわからない講義って何であんなに眠くなるんでしょうかね。あの眠くなる力を利用した睡眠導入ツールみたいのはないものでしょうかね。

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posted by さじ at 16:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生理