医師の登竜門 第108回医師国家試験学校別ランキング 大学というのは学問を学ぶところです。
医学を学び、医師として臨床で働くためには、当然この医師国家試験を通り抜けないといけません。
難しい試験です。医学を学び、それを応用する。
情報処理能力と、判断力、そして学生実習の経験が求められます。
新卒編は、「現役医学部6年生のみを対象としたランキング」です。
医師になるために努力している大学はどこなのか。
全国の医学部生が共通して試験を受けるわけですので、「医学の教育」という意味でもランキングに反映されると思います。
なお、表の見方として、「出願数 受験数 合格数」となっております。
「出願数ー受験数」は、留年した人の値としてみて下さい。ランキングにも若干反映しています。
第1位 防衛医科大学校 64 63 63
100.0% 山梨大学医学部 85 85 85
100.0% 佐賀大学医学部 86 85 85
100.0% 福島県立医科大学 90 90 90
100.0% 順天堂大学医学部 90 90 90
100.0% なんと、
5校が100%という快挙。
第103回医師国家試験の、「4校1位」を、凌駕する出来。
1位常連の防衛医大は貫禄です。成績上位常連の福島県立医大、順天堂大学、山梨、佐賀も、ここ数年、1位を取ったことはありませんでした。見事全員合格で100%達成。学年全員祝福されるというのは、たいへん素晴らしいことです。おめでとうございます!
第6位 自治医科大学 111 107 106
99.1% 常勝将軍の自治です。1人落ち…あれ、留年4人?自治が育成枠で失敗したというのか?まあそれでも100人以上医者にしているのは立派。ついつい期待してしまいますが、自治医の絶大な力は健在でしたね。おめでとうございます!
第7位 札幌医科大学 103 103 102
99.0% 合格の割合でいうと、自治医のほうが上なのですが、留年等を加味すると、札幌医大は全員受験で102人合格です、素晴らしい7位です。おめでとうございます!
第8位 広島大学医学部 101 100 99
99.0% 第100回の悪夢から8年…その後飛ぶ鳥を落とす勢いを続ける広島大学が8位。
受験数が少ないだけで1人落ちなのには変わりません。この受験数が少ないというのもポイントで、留年を行い続けるといずれ澱のようにたまってしまうものですが、広島大にはそれがない。それは、素晴らしいことです。名誉の8位、おめでとうございます!
第9位 浜松医科大学 102 100 99
99.0% 上位常連校。今年もBEST13返り咲き。やぁ、見事なもんです。一度崩してもすぐに立て直す姿勢、自信。おめでとうございます。
第10位 筑波大学医学専門学群 96 93 92
98.9% 第100回から、30位以下を1度しかとったことのない筑波が、今年も第10位。すごいよなぁー。この安定感は一体何なんだろう。優秀極まりない。おめでとうございます!
第11位 琉球大学医学部 88 88 87
98.9% 翻って、大躍進を遂げたのが琉球大学。これまで40位以下しか取ったことのない大学が、まさかの全員受験、1人落ちという快挙。留年0でこれは凄い。来年も、このままの好成績を期待したい。おめでとうございます!
第12位 東京医科歯科大学医学部 84 84 83
98.8% こちらも留年0で1人以外全員合格。素晴らしい。おめでとうございます!
第13位 大阪市立大学医学部 83 83 82
98.8% 大阪市立も、実はかなりの実力の持ち主で、安定して好成績を毎年出し続けています。今年も全員受験して、1人落ちのみ。おめでとうございます!
ここまで何がすごいかって、
13位までは「1人以上落ちていない」んですよ。難化したと言われている第108回の医師国家試験で、おおよそ100人が受験して、合格率が大体9割の試験だから要するに
10人前後落ちる試験にもかかわらず、0もしくは1人しか落ちていない。
余程、土台(教育)がしっかりしていないと、だめです。
もしかすると学生実習のやり方とかも、うまいんじゃないでしょうか。
14位以下です。ここから2人落ち以上になります。
14 秋田大学医学部 114 114 112 98.2%
15 慶應義塾大学医学部 103 103 101 98.1%
15 日本医科大学 103 103 101 98.1%
17 兵庫医科大学 105 101 99 98.0%
18 藤田保健衛生大学医学部 105 99 97 98.0%
19 山形大学医学部 103 94 92 97.9%
20 岐阜大学医学部 86 83 81 97.6%
21 名古屋市立大学医学部 79 79 77 97.5%
22 東京医科大学 116 114 111 97.4%
23 横浜市立大学医学部 77 77 75 97.4%
24 京都大学医学部 111 110 107 97.3%
25 三重大学医学部 109 109 106 97.2%
---公立大学平均の壁--- 計 698 697 677
97.1% 26 埼玉医科大学 104 104 101 97.1%
27 東京慈恵会医科大学 101 101 98 97.0%
28 長崎大学医学部 98 98 95 96.9%
29 北里大学医学部 104 96 93 96.9%
30 産業医科大学 95 92 89 96.7%
31 京都府立医科大学 90 90 87 96.7%
32 千葉大学医学部 102 102 98 96.1%
33 東北大学医学部 100 100 96 96.0%
34 鹿児島大学医学部 102 97 93 95.9%
35 大分大学医学部 95 95 91 95.8%
35 東京女子医科大学 95 95 91 95.8%
37 神戸大学医学部 96 95 91 95.8%
38 北海道大学医学部 89 89 85 95.5%
39 鳥取大学医学部 84 84 80 95.2%
40 金沢医科大学 110 104 99 95.2%
41 熊本大学医学部 103 103 98 95.1%
42 金沢大学医学部 101 101 96 95.0%
43 新潟大学医学部 100 99 94 94.9%
44 昭和大学医学部 130 118 112 94.9%
---国立大学平均の壁--- 計 4164 4123 3909
94.8% 45 奈良県立医科大学 96 95 90 94.7%
46 名古屋大学医学部 104 101 95 94.1%
---全国平均の壁--- 7921 7749 7275
93.9% 47 福井大学医学部 96 96 90 93.8%
48 弘前大学医学部 111 110 103 93.6%
49 大阪大学医学部 103 103 96 93.2%
50 愛知医科大学 108 101 94 93.1%
51 関西医科大学 98 96 89 92.7%
52 滋賀医科大学 95 95 88 92.6%
53 和歌山県立医科大学 80 80 74 92.5%
---私立大学平均の壁--- 計 3016 2887 2670
92.5% 54 山口大学医学部 92 92 85 92.4%
55 岡山大学医学部 105 105 97 92.4%
56 九州大学医学部 90 90 83 92.2%
56 宮崎大学医学部 90 90 83 92.2%
58 久留米大学医学部 97 90 83 92.2%
59 香川大学医学部 88 88 81 92.0%
60 群馬大学医学部 100 100 92 92.0%
60 徳島大学医学部 100 100 92 92.0%
62 旭川医科大学 100 98 90 91.8%
63 聖マリアンナ医科大学 103 98 90 91.8%
64 岩手医科大学 96 84 77 91.7%
65 東京大学医学部 107 107 98 91.6%
66 獨協医科大学 104 104 95 91.3%
67 東邦大学医学部 91 91 83 91.2%
68 東海大学医学部 109 102 93 91.2%
69 川崎医科大学 121 97 88 90.7%
70 日本大学医学部 108 106 96 90.6%
71 信州大学医学部 96 95 86 90.5%
72 島根大学医学部 94 94 85 90.4%
73 愛媛大学医学部 101 99 89 89.9%
73 高知大学医学部 101 99 89 89.9%
75 富山大学医学部 92 90 79 87.8%
76 大阪医科大学 96 95 83 87.4%
77 杏林大学医学部 92 87 76 87.4%
78 福岡大学医学部 99 99 84 84.8%
79 近畿大学医学部 107 101 77 76.2%
相変わらず公立大学は合格割合がすごいですね。
697人中677人合格って。
さて…。
第80位帝京大学医学部 115 109 74
67.9% 第106回医師国家試験では川崎医大の79.3%に「ウソだろ…」と思い、
第107回医師国家試験では金沢医大の74.0%に「まさかその下をいくとは…」と思い、
第108回の今回、帝京大学の
67.9%に戦慄が走りました。
今年の試験は合格者の人数が増えたみたいですね。
毎年大体90%前後で7600人前後合格するという試験(なので逆に言うと下位1割に入らなきゃ受かる試験)なのですが、今年は7800人程度とったようです。研修医育成予算おりたんですかね。
今回不合格になったみなさん、残念でした。
しかし再度1年間、復習に復習を重ねることは、医師として活躍するうえで重要な基礎を養ってくれます。
医師国家試験の勉強で得た知識は、臨床においても無駄ではありません。
上にも書きましたが、逆に、1割は必ず落ちる試験なのです。
特に国試浪人になると、「現役より圧倒的に合格率が落ちる」と言われています。
無理せず計画だてて、コンスタントにやれば、来年はきっと実りをあげることでしょう。
合格したみなさん、おめでとうございます。
小学校受験、中学校受験、高校受験、大学受験、そしてようやく卒業とともに、医師国家試験の合格。
ようやくスタートラインです。
さまざまな道があり、選ぶのは各人の自由。
しかし何れも、自信を持って選んでみてください。